>>Canon Aシリーズ

2015年01月02日

カメラ修理 Canon A-1(キヤノンA-1)

新年あけましておめでとうございます。

本年もご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。


2015年の幕が開きました。月日の経つのは早いもので、今年は昭和で数えてみたら、90年になります。

今年も、1台でも多くのカメラを修理して、お客様の喜ばれるお顔を拝見できたらと思います。

本年も変わらず、お付き合いいただけましたら幸いです。



きょうは、Canon A-1 です。

A-1は、世界初のマイクロコンピューター搭載機AE-1の登場から2年後の、1978(昭和53)年に発売されました。

デュアルAEに加えプログラムAE、スピードライトAE、実絞りAEなどを備えています。

ボディサイズはAE-1とほぼ同じですが、操作スイッチなどが賑やかで、まさに「カメラロボット」という形容がピッタリです。



シャッター鳴きを含めた、総合整備一式を行いました。

RIMG1966

トップカバーを外したシャッターボタン周りです。

同軸上にスピードと絞りの切換ダイヤルがあり、その基板部が見えています。



RIMG1970

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A-1のファインダーは、視野の下辺にLEDによりシャッター速度など複数の情報が表示されます。

そのLED基板が、接眼部の下側にセットされています。

指針式よりも構造がシンプルで、精度も高くなります。



RIMG1974

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プリズムユニットを抜き出したところ。(ビフォー)

特にコンデンサレンズ上面に、クモリ・カビがはびこっていました。

RIMG1976

クリーニングで、この通り綺麗になりました。(アフター)



RIMG1978

こちらは巻上げレバーの軸です。

同軸上に、ロック、セルフタイマー2、10秒切換え、多重露光のスイッチがあり、その基板部が見えています。

この上をブラシが摺動して機能を切換えます。

こういう部分も、丁寧にクリーニング・グリスアップします。



RIMG1982

AE-1に比べ、3倍程度の電子頭脳を搭載しているそうで、フレキ基板が幾つも重なっている部分もあります。

プリズムを降ろすだけでも多くの配線などを外しますし、フレキ基板は折れや熱に弱いので、組んでからの点検・確認はより慎重に行います。



RIMG1992

中も外も綺麗になったA-1。シャッター鳴きも収まり、まだまだ活躍できそうです。

高度に電子化されたカメラながら横走りの走行幕が採用されているところに、当時のキヤノンのこだわりを感じます。




次回機種は未定です。どうぞお楽しみに。


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当工房では、良いものを長く、愛着を持って大切にされるお客様の気持ちになり、真心をこめて修理致します。

              国産MFカメラ修理専門
              カメラ修理工房 ミノハ


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ブログをご覧の皆様へ

いつもご覧いただきまして、誠にありがとうございます。

当ブログでは、お客様からご依頼のあったカメラ修理の様子を中心にご紹介しています。

カメラ修理は、ご自分で分解などなさらず是非プロの修理屋さんにご依頼くださいますよう、お願いいたします。

また、記事の内容や表現等に、工房主の不勉強、無知識による間違いなども多々あるかと思います。

そのようなことがございましたら、どうかご了承いただけますようよろしくお願いいたします。


ありがとうございました(^_^)


工房主


camera_repair_minoha at 17:42|PermalinkComments(2)

2014年08月18日

カメラ修理 Canon AE-1(キヤノンAE-1)

こんにちは。

きょうは、Canon AE-1 です。

このカメラは1976(昭和51)年に発売されました。

シャッター速度優先AEで、電子式の横走り布幕シャッターを搭載。

当時としては画期的な、CPU(中央演算処理装置)を内蔵させた、高性能電子制御カメラでした。

価格も、当時としては破格な5万円(ボディーのみ・シルバー)という設定で、開発にはコスト低減のために部品をユニット化して組付けるといった、生産性を向上させる技術が投入されたといいます。

私が大学在学中、ビジュアルデザイン科の学生たちが、学舎内で誇らしげに肩から提げていたのを覚えています。


電池蓋の交換を含めた、総合整備一式を行ないました。

RIMG1533

AE-1といえば、電子カメラの代表格ですよね。

トップカバーを取り外しますと、プリズム上をはじめとして、ほぼ全体がフレキシブル基板に覆われ、IC、コンデンサ、抵抗といった電子部品が所狭しと半田付けされています。

フレキ基板は、そのまま底面のシャッター駆動用電磁石やワインダー接点までつながっています。

写真の半固定抵抗は、露出などの調整部分です。


RIMG1535

ご依頼品は、電池蓋の一部が割れておりましたので、良品と交換することにしました。

この部分の欠損の例は多いのですが、交換のための良品も少ないのでカケラが残っている場合は接着剤で補修することもあります。

樹脂の劣化でもろく割れやすくなっていますから、愛用されているお客様は取扱に注意が必要ですね。


RIMG1536

RIMG1529

電池蓋を交換するためには、前板を外してここまでバラす必要があります。

しかし、ミラーボックスが露出した状態となり、Aシリーズ共通のシャッター鳴き修理が確実に出来ます。

この問題の部分は、中央に見えるギヤー周りですね。

本機ではまだ症状は無かったものの、予防の為に注油をいたしました。


RIMG1538

ファインダーを覗いても気付きにくいのですが、降ろしてみると、プリズムの透過面は曇っていることが多いです。

本機でも結構白く曇っていました。コンデンサレンズも同様。

コンデンサ、スクリーンもそれぞれ取外してクリーニングしました。


RIMG1539
 
専用のワインダーAを装着し、「連写一眼」と謳ったキャッチコピーが懐かしいですね。

当時の連写スペックは、2コマ/秒だったそうです。時代を感じさせます。





次回の紹介機種は未定です。お楽しみに。



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ありがとうございました(^_^)


工房主
 

camera_repair_minoha at 14:49|PermalinkComments(0)

2011年08月31日

カメラ修理 キヤノンAE-1

こんにちは。

きょうは、Canon AE-1 です。

この機種も何度かご紹介してきました。当工房でも数多く手掛けてきた機種です。

お客様のご依頼は総合整備一式でした。

RIMG0322

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トップカバーを外しますと、本機の特徴ともいえるフレキシブル基板が現れます。



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シリアルナンバーが若いせいか、手前に見える巻戻しノブ下の摺動抵抗基板がカーボンプリント(白地に黒)になっています。

ガラス基板の機体しか扱ったことが無かったので、ロットによる差異が結構あるのだなと思いました。



RIMG0326

並んで見える半固定ボリュームは、AE露出などの調整用。

1段以上オーバーでしたので調整しました。



RIMG0329

Aシリーズでは、接眼レンズ内部の汚れが目立つものが多い気がします。

プリズムとの間に空間が多いからでしょうか。

全て降ろし、分解・クリーニングします。



RIMG0330

フォーカシングスクリーンにキズがある場合は修復不可です。絶対に触ったり、拭いたりしてはいけません。

スクリーンはガラスではなく、柔らかい透明樹脂により成型されているものです。



RIMG0331

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シャッターダイヤル部分の基板と、ダイヤル本体の分解。

ASA感度表示盤と透明アクリル窓の間が汚れていることが多く、このように分解して隅々までクリーニングします。



RIMG0333

一通り整備が終わり最終点検中に、シャッターが切れ難くなる不具合が発生。

ちょっと肝を冷やしました。

レリーズにより可動するレバー接点の汚れが原因でした。

分解・クリーニングし再調整の上、組み直すことで無事復旧できました。




次回機種は未定です。お楽しみに。






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当ブログでは、カメラ修理の様子を中心にご紹介しています。

これは、皆様に代わって内部の構造などをご紹介するという趣旨でありまして、カメラの分解をお勧めしているわけではございません

また、当ブログの記事を参考に分解等された場合の不具合等につきましては、一切責任を負いかねますのであらかじめご了承お願いいたします。

カメラの修理は、是非プロの修理屋さんにご依頼くださいますよう、よろしくお願いいたします。

また、記事の内容や表現等に、工房主の不勉強、無知識による間違いなども多々あるかと思います。

どうかご了承いただけますよう、よろしくお願いいたします。


ありがとうございました(^_^)


工房主




camera_repair_minoha at 10:20|PermalinkComments(0)

2011年04月20日

カメラ修理 キヤノンAE-1P

こんにちは。


さて、今日は Canon AE-1P です。

キヤノンのAシリーズ続きになりますが・・・


最近、特にAE-1の修理依頼が多いいんです。

同じお客様が続けて整備依頼に持ち込まれたり・・・




BlogPaint

本機は私の知人から依頼されたカメラで、昨年の夏から預りっぱなしで、忙しさにかまけてサボッておりましたが(ゴメンナサイ)、さすがに1年も放っておけず、着手しました。

ボディはかなり年期が入っている感じですが、意外にフィルム室や内部は綺麗でした。



DSCN1190

トップカバーを外した、プリズム上のフレキシブル基板。



DSCN1191

シャッターダイヤル基板。

同心円状のフィルムカウンター円盤。



DSCN1192

巻戻しノブ側の、フィルム感度基板。

チェックボタンのスイッチも見えます。



DSCN1195

プリズムを降ろしてクリーニング。

AE-1は交換不能タイプでしたが、AE-1Pではフォーカシングスクリーンをミラー側から外すことができます。金属枠に収まったタイプでした。

このあと、お決まりの「シャッター鳴き」修理のため処置を施しました。



DSCN1226

見違えるように綺麗になったAE-1P。





次回機種は未定です。お楽しみに。








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ありがとうございました(^_^)


工房主


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2011年04月18日

カメラ修理 キヤノンAL-1(後)

こんにちは。


さて、Canon AL-1 の続きです。

DSCN1138

装着されていたレンズも分解・清掃します。

New FDレンズは、なかなかコスト(パフォーマンス)重視の設計です。

軽量化にも貢献しているのですが、レンズの取り付けに樹脂部品が多用され、溝にパチンと嵌めるだけだったりします。

無限遠出しのピント調整も、微妙にしづらかったりします。





AL-1でよく耳にする電池蓋の欠損。

スライドするロック爪部品が壊れる症状です。

お客様のカメラでは、爪部分そのものも欠けており、再生不能でした。

他のカメラより部品を調達するも、樹脂のバネ部分がもはや役に立っていませんでした。



DSCN1140

役に立たない樹脂バネ部分を切断し、金属バネを新規に製作。



DSCN1141

これで何とか機能を回復させることが出来ましたが、ここの設計はどうなの?といいたくなる部分です。

ある意味、一番大事な部分ではないですか、ね!



DSCN1204

樹脂の爪そのものが欠けてしまう心配は残るものの、液漏れで樹脂が劣化しなければ、丁寧に扱うことでまだまだ大丈夫そうです。

カメラを使わないときは、電池を抜いておくクセをつけましょうね。




なお申し訳ありませんが、現在AL-1の整備・修理はお受けいたしておりません。ご了承ください。




次回機種は未定です。お楽しみに。






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カメラの修理は、是非プロの修理屋さんにご依頼くださいますよう、よろしくお願いいたします。

ありがとうございました(^_^)


工房主


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