>>PEN-Fシリーズ
2017年02月05日
カメラ修理 OLYMPUS PEN-FT オリンパスペンFT
きょうは、OLYMPUS PEN-FT です。
その独創的な設計で知る人ぞ知る、ハーフ判レンズ交換式一眼レフカメラです。
チタンの薄幕を回転させるシャッター機構、左右に動くリターンミラー、ハーフゆえの縦画像を接眼レンズへ導くファインダー構造など、どれを取っても唯一無二。それが人気の秘密ですかね。
PEN-FTは1966(昭和41)年に発売されました。
巻上げ/シャッター不動の修理を含めた総合整備一式を行いました。

大きなブロックごとに分解されたところです。
手前右側が、回転式のシャッターユニットですね。

当初、巻上げ出来ない原因はリターンミラー駆動ユニットの不具合を予測していましたが、どうも違う。
そこでシャッターユニットを外して点検すると、シャッターに回転を与えるスプリングが破断していました。
スプリングの替え部品は無いので、少し寸足らずになりますが破断した部分を加工して組付け直します。
また、スローガバナも不具合があったため整備、調整しました。


FTの要の露出計部分。
上写真はファインダーブロックに組付いた状態で、茶色の部分がCdS基板です。
その下に、逆入射光防止グリットを挟んで、ハーフミラーがセットされています。
下写真が、ハーフミラー側から見た様子。
FTでは、接眼レンズへ導く光とCdSで受光する光に分けるため、ハーフミラーが使われています。
これが、FTのファインダーが暗いといわれる一つの要因ですね。
PEN-FやFVは露出計を装備していないので、全反射のミラーが組み込まれている分、明るいファインダーとなっています。

レンズボードブロックから露出計周りを外した状態。
見えている斜面部分にハーフミラーが被さる構造です。

接眼レンズ(ルーペ)ブロックを外すと見えてくるプリズム。
要所にはモルトが使われているので、慎重に剥がし新しく交換します。

独創的ゆえに整備に手間が必要なことも事実ですが、それにも増してマニアックな魅力を誇るPEN-FT。
次回機種は未定です。お楽しみに。
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当工房では、良いものを長く、愛着を持って大切にされるお客様の気持ちになり、真心をこめて修理致します。
国産MFカメラ修理専門
カメラ修理工房 ミノハ
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ブログをご覧の皆様へ
いつもご覧いただきまして、誠にありがとうございます。
当ブログでは、お客様からご依頼のあったカメラ修理の様子を中心にご紹介しています。
カメラ修理は、ご自分で分解などなさらず是非プロの修理屋さんにご依頼くださいますよう、お願いいたします。
また、記事の内容や表現等に、工房主の不勉強、無知識による間違いなども多々あるかと思います。
そのようなことがございましたら、どうかご了承いただけますようよろしくお願いいたします。
ありがとうございました(^_^)
2012年03月23日
カメラ修理 OLYMPUS PEN-F(オリンパス ペンF)
こんにちは。
今日は、OLYMPUS PEN-F です。
PEN-Fは何度か紹介してきましたが、ハーフサイズのレンズ交換式一眼レフという稀な存在で有名です。
ロータリー・フォーカルプレーンシャッターなど数々の独創的な設計は、故・米谷(まいたに)氏を中心とした当時の設計陣の情熱が感じられる部分ですね。
発売は、1963(昭和38)年です。
レンズを装着するとミラーアップしたままになってしまう症状を中心とした、総合整備一式を行ないました。
ミラーリターン機構など整備するため、レンズボードを外しました。
清掃・注油を行ない、ミラーリターン機構のテンションを調整し、組みなおします。
シャッターユニット、スローガバナも点検し、必要に応じて注油など行ないます。
ミラーがしっかりと戻るようになりました。
しばらくお休みしていた修理ブログですが、本日より再開することにしました。
今までは、「皆様に代わって内部の構造などをご紹介する」という趣旨に沿って比較的詳しく修理の様子をご紹介してきましたが、一通り目的も達せられた感があり、機種も重複してきましたので今後は、シンプルなご紹介にとどめたいと思っています。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
工房主
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どうかご了承いただけますよう、よろしくお願いいたします。
ありがとうございました(^_^)
工房主
2011年12月20日
カメラ修理 OLYMPUS PEN-FT(オリンパスペンFT)
きょうは、OLYMPUS PEN-FT です。
ハーフサイズでありながらレンズ交換式の一眼レフという、オリジナリティあふれるカメラで現在でも中古市場では人気が高いです。
リターンミラーは90°回転した横開閉式であったり、シャッター幕がチタンを用いたロータリー回転式であったりと、機構的にもマニアックなカメラです。
初代「F」は1963(昭和38)年、露出計付きの「FT」は1966(昭和41)年の発売です。
お客様からのご依頼は、ファインダー清掃をメインとした総合整備一式で、2台同時のお持込みでした。

1台のトップカバーを外しますと、露出計周りが新しいタイプのものでした。

受光素子の構成が変更され、従来あった逆入射光防止グリッドが省略されていました。

スクリーンはモルト片が悪さをして汚れており、必要に応じ外してクリーニングします。

もう1台の露出計は従来タイプでした。
当初不動と思われた露出計はハーネス断線が原因で、結線修理で無事復活です。

前板を外した状態。

プリズムも外したらクリーニングします。

交換のため外したハーフミラーです。1つは斑点状にコーティングが剥れ、もう1つは周りがひどく腐食しています。
2台ともミラーを交換し、ファインダーは格段に見やすくなりましたが、まったく腐食のないハーフミラーの入手は、最近困難になってきました。

修理・整備完了したFT2台。
次回機種は未定です。お楽しみに。
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これは、皆様に代わって内部の構造などをご紹介するという趣旨でありまして、カメラの分解をお勧めしているわけではございません。
また、当ブログの記事を参考に分解等された場合の不具合等につきましては、一切責任を負いかねますのであらかじめご了承お願いいたします。
カメラの修理は、是非プロの修理屋さんにご依頼くださいますよう、よろしくお願いいたします。
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どうかご了承いただけますよう、よろしくお願いいたします。
ありがとうございました(^_^)
工房主
2011年07月08日
カメラ修理 オリンパスPEN-FT(後)
今日は、OLYMPUS PEN-FT の続きです。

前板を本体にドッキング。
整備済みのセルフタイマー、連動アームも取り付けます。

ここでリターンミラーのテンション調整をします。
またキチンとした位置にミラーが戻るように、ギアやピンの位置をよく確認します。
ギア1歯ずれても、正常に作動しませんから。

とりあえず張り皮は剥がしてクリーニングします。

汚れの度合いにもよりますが、今回はこんな感じで・・・

付属のG.Zuiko 40mm/F1.4 も分解・清掃。
前玉ユニットのねじ込みが緩んでいて、レンズ側のピントズレの一原因でした。
絞り連動機構の動きが渋く、絞り羽根がスムーズに開閉していませんでした。整備します。
またヘリコイドの無限遠位置も大きくズレていました。

晴れて整備完了した PEN-FT。
今回はアルカリ電池使用前提で調整させていただき、V625U(VARTA)電池をお付けしました。
ちょっと手に入りにくいので、LR(SR)44用スペーサーもご用意。
現在当工房では、使用電池が「MR9型」の機種で、電圧変換型アダプターを使用されないお客様に「V625U」(アルカリ)電池を、 サービスでお付けしています。
ただし1回の整備費用が¥20,000-以上の場合に限らせていただいております・・・・・申し訳ありません。
よろしくお願い致します。
次回機種は未定です。お楽しみに。
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ご利用感謝「クーポン券」につきまして
当工房では現在、お客様のご利用に感謝し、修理代金割引「クーポン券」を差し上げております。
額面は¥1,000-で、1回の修理代金が10,000~20,000円未満ご利用で1枚、20,000円以上ご利用で2枚差し上げます。
ご使用は次回以降、修理見積り代金が10,000円以上の場合に限り、何枚でもご使用いただけます。
有効期限はありません。
どうぞご利用ください!(^_^)
試写用「専用電池」を進呈
一回の整備費用が¥20,000-以上のお客様で、Canon AE-1、Nikomat ELなど使用電池が「4LR44」の機種のお客様、
またはOLYMPUS OM-1、Nikomat FTN、minoltaSRT101など使用電池が「MR9型」の機種で、電圧変換型アダプターを使用されないお客様に「V625U」(アルカリ)を、 それぞれサービスでお付けしています。
(しかしどちらも、入手困難などの都合でお付けできなくなった場合にはこちらからお知らせいたします。あらかじめご了承ください)
試写用「カラーフィルム」進呈
一回の整備費用が¥15,000-以上のお客様に、試写用カラーフィルムを1本進呈しています。
「Kodak GOLD 100」という銘柄の24枚撮りものです。(都合によりましては他銘柄となる場合もございます)
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ありがとうございました(^_^)
工房主
2011年07月05日
カメラ修理 オリンパスPEN-FT(中)
今日は、OLYMPUS PEN-FT の続きです。

あらかじめ他機より取り外してクリーニングしてあったスクリーンを取り付けます。

ポロプリズムはクリーニングしてご覧の通りピカピカに。

組み込んだプリズム越しにスクリーンを見る。

ミラーボックス側から。
三日月状の金属プレートの取り付けはこれから。

さらにファインダーレンズユニットや露出計ユニットを取り付けていきます。
続きは次回と致します(^_^)
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どうぞご利用ください!(^_^)
試写用「専用電池」を進呈
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