>>XAシリーズ

2020年04月03日

カメラ修理 OLYMPUS XA (オリンパスXA)の分解・整備

こんにちは。

今日は、OLYMPUS XA です。

XAは、1979(昭和54)年の発売。

レンズキャップやケースが不要の、スライド式レンズバリア を採用した、絞り優先AEレンジファインダーカメラです。

大変ヒットして、発売当初はなかなか手に入らなかったそうですね。

このカプセル型カメラ、当工房では、オリンパスの中でもOM-1に次いで修理依頼の多いカメラです。


露出不安定症状修理を含めた、総合整備を行いました。

作業の一部をご紹介します。

IMG_1531

露出が不安定な原因は、絞りレバーに連動して動く、光量調整リングの劣化でした。

光量を調整する小さな穴が開いたフィルムが貼られているのですが、劣化して剥れたりしておりました。


 IMG_3011

IMG_3013 (1)

カバー(外殻)を外し、ファインダー、前群レンズ、絞りユニット、シャッター羽根など順序良く外して行きます。

巻上げ部分以外は、ほぼこの一つのユニットに集約されています。

写真に見えているのは、フィルム室側の後群レンズですね。

ここまでしないとレンズを外して内面のクリーニングが出来ません。


IMG_3481


IMG_3482

今見てもクールでカッコイイ!

いい道具を所有するような、喜びを感じさせてくれるカメラです。

次回機種は未定です。お楽しみに!


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当工房では、良いものを長く、愛着を持って大切にされるお客様の気持ちになり、真心をこめて修理致します。

              国産MFカメラ修理専門
              カメラ修理工房 ミノハ


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ブログをご覧の皆様へ

いつもご覧いただきまして、誠にありがとうございます。

当ブログでは、お客様からご依頼のあったカメラ修理の様子を中心にご紹介しています。

カメラ修理は、ご自分で分解などなさらず是非プロの修理屋さんにご依頼くださいますよう、お願いいたします。

また、記事の内容や表現等に、工房主の不勉強、無知識による間違いなども多々あるかと思います。

そのようなことがございましたら、どうかご了承いただけますようよろしくお願いいたします。


ありがとうございました(^_^)




camera_repair_minoha at 22:24|PermalinkComments(0)

2014年09月08日

カメラ修理 OLYMPUS XA2(オリンパスXA2)

こんにちは。

きょうは、OLYMPUS XA2 です。

XA、XA2とも何度かここでご紹介してきました。

今回はブルーのXA2。「シティブルー」というそうです。

以前「アーバンホワイト」をご紹介しました。

残るは、「ハートレッド」のみですね。

手元の資料によると、当時デモ用にシルバーに塗られたXA2もあったそうです。

XA2は、1980(昭和55)年の発売でした。


ヘリコイド固着修理を含めた、総合整備一式を行ないました。

RIMG1739

絞り優先AEのXAでは絞り指標だった部分は、XA2ではゾーンフォーカスの指標になっています。

同じくピントレバーだったところは、専用フラッシュのスイッチレバーになりました。

晴天の日中なら、レンズバリアを開けたら、フェザータッチのレリーズボタンを押すだけで手軽に写すことが出来ます。


RIMG1740

XAでは絞り羽根とシャッター羽根が存在しましたが、こちらは絞り兼用のシャッター羽根のみとなります。


RIMG1742

前玉はじめ後玉にもアクセスしてレンズクリーニングをいたしました。

複数ある電磁石の、接点部分のクリーニングも欠かせません。

レリーズボタン内部のクリーニング、曇りやすいファインダーの清掃、フィルム室のモルト交換を行い、AE感度の調整をしました。


RIMG1743

RIMG1744

写真では鮮やかに見えますが、実際はもう少し落ち着いたダークブルー(日産のBe-1的な)です。




次回の紹介機種は未定です。お楽しみに。



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ありがとうございました(^_^)


工房主


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2013年10月17日

カメラ修理 OLYMPUS XA2(オリンパスXA2)

こんにちは。

1ヶ月以上ぶりの更新となりました。
あまり間が空きますと、同業から「廃業した?」と心配されてしまいます(笑)
せめて2~3週に一度と心掛けているのですが・・・


きょうは、OLYMPUS XA2 です。
XA2は1980(昭和55)年の発売。前年に発売された「XA」を、AE専用、距離計連動なしのゾーンフォーカスにして、誰でも手軽に使用できるようにした機種です。
デザインはXAそっくりですが、実は微妙に丸さが強調されています。

カラーバリエーションも用意され、ブラック以外にホワイト、レッド、ブルーの3色が選べました。


総合整備一式を行ないました。

1)ブザー断線

ブザー配線が、腐食により断線していました。
このような断線は、電池室に液漏れや腐食があると、その影響でよく起こる症状です。



RIMG0033

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距離計がないのでファインダー内はスッキリした構成です。
XAではガラス製でも、XA2では軽量化あるいはコストダウンのためが樹脂レンズに変わっている部分があります。(ロットなどにもよるかも知れません。)
接眼レンズに、過去の分解時に溶剤で拭かれたらしい拭き傷があり、磨き布で研磨しました。



RIMG0035

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ファインダー下の、電子基板。



RIMG0038

絞り兼用のシャッター羽根。



RIMG0039

撮影レンズも全て外してクリーニングしました。



RIMG0041

レリーズ感度が悪かったので調整し、ストロボ発光も確認しました。
なかなかオシャレな「アーバンホワイト」のXA2です。


次回機種は未定です。お楽しみに。



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ありがとうございました(^_^)


工房主


camera_repair_minoha at 12:56|PermalinkComments(0)

2011年01月13日

カメラ修理 オリンパスXA

こんにちは。


さて、今日は OLYMPUS XA です。何度か登場していますね。

当工房への修理ご依頼が比較的多い機種でもあります。

お客様からのご依頼は、ファインダー内のスピード表示の調整でしたが、AE露出も1.5段ほどオーバーを示していたため、総合点検・整備をお勧めしました。



DSCN0717

レンズユニットを外して、絞り羽根を見ます。

何かキズのようなものが沢山見えますね。これ鉛筆の跡です。

以前に分解されてメンテされた方がいらっしゃったのでしょう。

しかしこれでは効果は?ですね。

それより脂分をしっかり落とすことが先決です。



DSCN0718

絞りの後ろはシャッターユニット。

ここにも手を入れた跡が・・・



DSCN0720

羽根は外して1枚1枚洗浄します。



DSCN0719

後玉が密着する部分にはモルトが使われ遮光・防塵されていますが、劣化しベトベトになっていることがほとんどです。



DSCN0721

取り去ってクリーニングし張り替えます。

「新しいモルトもまた同じように劣化するのですか?」と訊かれることがありますが、多少性能は良くなっていてもきっと同じでしょうね。

「10年経ったら、またメンテナンスに出してください」とお願いしています。




次回機種は未定に付き、お楽しみにお待ちください。




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これは、皆様に代わって内部の構造などをご紹介するという趣旨でありまして、カメラの分解をお勧めしているわけではございません

また、当ブログの記事を参考に分解等された場合の不具合等につきましては、一切責任を負いかねますのであらかじめご了承お願いいたします。

カメラの修理は、是非プロの修理屋さんにご依頼くださいますよう、よろしくお願いいたします。

ありがとうございました(^_^)


工房主


camera_repair_minoha at 10:28|PermalinkComments(0)

2010年06月30日

カメラ修理 オリンパス XA(最終回)

こんにちは。


OLYMPUS XA の続きです。


さてもう一台の方は特に不具合も認められず、各部点検と整備・清掃を進めます。

AE露出の感度を調整し、その後ファインダー内のメーター振りを調整。

針の振れが鈍いので、計測して抵抗を交換しました。


DSCN0283


ところが翌日、出荷準備の再確認で計測してみると・・・・・

昨日よりも更に振りが鈍くなっています。

「これはCdsかメーターか?」点検すると、Cds感度がかなり鈍くなっていることが判明しました。

もっと早く気づくべきでしたが、お客様に連絡をしてCdsの交換をさせていただきました。


DSCN0353

左右2個並んだCdsの、右側を交換するため外します。

中古良品のCdsに付け直すと、針が勢いよく振れるようになり一安心です。

Cdsの寿命については何とも言えないのが現状です。

汎用のもので使えそうな部品を機会あるごとに探索していますが・・・・・

DSC04318

まだまだ活躍してほしいカメラですね。




さて次回からの紹介機種は未定です。

お楽しみに。






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カメラの修理は、是非プロの修理屋さんにご依頼くださいますよう、よろしくお願いいたします。

ありがとうございました(^_^)


店主


camera_repair_minoha at 11:01|PermalinkComments(0)