>>C35シリーズ
2016年11月30日
カメラ修理 KONICA C35FD コニカC35FD
きょうは、KONICA C35 FD です。
本機は、1973(昭和48)年に発売された35mmのコンパクトカメラです。
シャッター速度優先EE、距離計連動式で、ファインダー内に絞り値が示されます。
「ジャーニーコニカ」の最上位機種で、セールスコピーは「すご腕ジャーニー」だったそうです。
他のC35は完全自動EEですが、自分でシャッター速度が決められ、しかも38mm/F1.8の大口径ヘキサノンレンズを搭載している本機は、今でも人気が高いようです。
メーター不動修理を含む、総合整備一式を行ないました。

ボトムカバーを外し、電池室裏側を点検しますと、もう既に黄色い線は半田部分が腐食して外れ、もう一方の黒い線も今にも外れそうです。
これは、過去の挿入電池の液漏れが原因の腐食と思われます。
残っている配線も、見た目では判りにくいですが、被服の内側まで腐食が広がって、硬くなっており、半田付けも出来ない状態ですので、新しい線で引き回し直します。

ひと通り分解した様子。
ヘリコイドの動作がスムーズでなかったため、シャッターユニット及びレンズをレンズボード(前板)から外し、それぞれ整備すると同時に、ヘリコイド部の点検・クリーニング・グリスアップも行ないます。
レリーズ機構も、スムーズに押下出来るようクリーニングと注油等行います。
ファインダーの接眼レンズ、ハーフミラー板、距離計ミラー等も丁寧にクリーニングします。
鏡筒のリング類もクリーニングして、必要に応じてグリスアップ。組んで滑らかに回転するようにします。

先の、電池室の接片はステン製なので、古い半田を落したらステン用フラックスを使って半田を流し、良く洗浄しておきます。
メーター不動は配線修理で復活。あとは精度をカメラテスターで確認し、調整します。

ブラックで精悍なC35FDですね。なかなか人気の高い機種です。
次回機種は未定です。お楽しみに。
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当工房では、良いものを長く、愛着を持って大切にされるお客様の気持ちになり、真心をこめて修理致します。
国産MFカメラ修理専門
カメラ修理工房 ミノハ
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ブログをご覧の皆様へ
いつもご覧いただきまして、誠にありがとうございます。
当ブログでは、お客様からご依頼のあったカメラ修理の様子を中心にご紹介しています。
カメラ修理は、ご自分で分解などなさらず是非プロの修理屋さんにご依頼くださいますよう、お願いいたします。
また、記事の内容や表現等に、工房主の不勉強、無知識による間違いなども多々あるかと思います。
そのようなことがございましたら、どうかご了承いただけますようよろしくお願いいたします。
ありがとうございました(^_^)
工房主
2014年07月21日
カメラ修理 KONICA C35FD(コニカC35FD)
きょうは、KONICA C35FD です。
本機は、1973(昭和48)年に発売された35mmのコンパクトカメラです。
シャッター速度優先EE、距離計連動式で、ファインダー内に絞り値が示されます。
「ジャーニーコニカ」の最上位機種で、セールスコピーは「すご腕ジャーニー」だったそうです。
他のC35は完全自動EEですが、自分でシャッター速度が決められ、しかも38mm/F1.8の大口径ヘキサノンレンズを搭載している本機は、今でも人気が高いようです。
ファインダー窓の外れ修理を含む、総合整備一式を行ないました。

前玉レンズ群やCdSなどを外したところ。52.11.9のスタンプが見えます。製造された日付でしょうか?


本体、ヘリコイド部、レンズ鏡筒を分離。
シャッターユニットの粘り修理、ヘリコイドのグリスアップなど行ないました。

露出計は2段程度アンダー(振り過ぎ)でした。CdSの経年によるものと思われます。抵抗を入れ替え調整しました。
ファインダー内に、指針により絞り値が示されますが、実際の絞りとの整合性に気を使います。
出来る限り調整しますが、絞り値は、あくまで目安とお考えいただいています。

シャッター速度を選ぶ目安のシールが貼られていますね。これも他のC35にはありません。

もともと綺麗な外観の個体でしたが、より美しく磨き上げました。
良い写真がたくさん撮れるといいですね。
次回の紹介機種は未定です。お楽しみに。
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ありがとうございました(^_^)
工房主
2011年05月23日
カメラ修理 コニカC35 フラッシュマチック
こんにちは。
さて今日は、KONICA C35 Flash matic です。
1971(昭和46)年の発売です。
C35のご依頼は結構多いですね、このタイプのカメラの中では。
症状は、電池室のハーネス腐食断線、シャッター/絞り粘り、レンズ/ファインダーカビ・汚れ、ヘリコイドざら付き、距離計ズレ、モルト劣化、ボディ汚れ・・・と、満身創痍状態でした。
マイナス側が腐食し断線。
接点の金属片も外れてしまっていました。
フラッシュマチックは、あらかじめガイドナンバーをセットしておき、ホットシューにストロボを取り付けることでカメラが発光時に距離に応じて絞りを自動開閉してくれる機能です。
巻上げ機構はシンプル。
鏡筒/レンズ部を分離。
粘りはオイル付着ではなく、フライホイールの回転粘りが主原因でした。
ヘリコイドのざら付きは、ヘリコイド自体ではなく、リングの摺動部摩耗やグリス切れが主原因でした。
外装もきれいになり、まるで生まれ変わったようです。
次回機種は未定です。お楽しみに。
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ご利用感謝「クーポン券」につきまして
当工房では現在、お客様のご利用に感謝し、修理代金割引「クーポン券」を差し上げております。
額面は¥1,000-で、1回の修理代金が10,000~20,000円未満ご利用で1枚、20,000円以上ご利用で2枚差し上げます。
ご使用は次回以降、修理見積り代金が10,000円以上の場合に限り、何枚でもご使用いただけます。
有効期限はありません。
どうぞご利用ください!(^_^)
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これは、皆様に代わって内部の構造などをご紹介するという趣旨でありまして、カメラの分解をお勧めしているわけではございません。
また、当ブログの記事を参考に分解等された場合の不具合等につきましては、一切責任を負いかねますのであらかじめご了承お願いいたします。
カメラの修理は、是非プロの修理屋さんにご依頼くださいますよう、よろしくお願いいたします。
ありがとうございました(^_^)
工房主
2011年04月04日
カメラ修理 コニカC35EF (後)
さて、KONICA C35EF の続きです。

実は本機、フラッシュ直前のハーネスが断線していました。
何度ものポップアップに耐えられなかったようです。
断線した端末が金属のトップカバーに触れて短絡状態だったところへ、シャッターボタンを押したことで、シャッター部のスイッチ接点に大電流が流れ焼損したようでした。


上は焼損して片方が短いスイッチ接点。下は交換用スイッチ。
シャッター羽根が完全に閉まらなかったのも、このスイッチの焼損が主原因でした。
交換して動きを確認、解決です。


ファインダーはもちろん、電池室、フィルム室もきれいにクリーニング。
モルトを新しくすると、何か気分もスッキリしますね。


修理前に比べ、綺麗になったのがお分かりいただけますか?
写真ではちょっと無理みたいですが・・・
C35EFは、ストロボが装備されたことで初期のシンプルなデザインは失われてしまったものの、手軽に室内撮影もこなせる、なかなか実用的なカメラということが出来ますね。
次回機種は未定です。お楽しみに。
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カメラの修理は、是非プロの修理屋さんにご依頼くださいますよう、よろしくお願いいたします。
ありがとうございました(^_^)
工房主
2011年04月01日
カメラ修理 コニカC35EF (前)
さて、今日はKONICA C35 EF です。
コニカC35シリーズの、「ピッカリ コニカ」ですね。
1974(昭和49)年からの発売です。

風体は、オールプラスチックにも見えますが、実は上下のカバーは金属製で、つや消しブラック塗装(アルマイト処理?)が施され、なかなか贅沢な仕上げとなっています。
しかしカメラ本体のブロック部分は樹脂製で、軽量化がはかられています。
前期型/後期型でセルフタイマーの有無などの相違点が幾つかあります。
フラッシュ部分はプラ製で、正面のオレンジ色のボタンをスライドさせるとポップアップし充電が始まります。
症状は、シャッター羽根が閉まらない、フラッシュが発光しないなどを含め、全般整備一式でした。

本機では距離計は省略されており、写真はファインダー内のゾーンフォーカス指針のリンク部と、ブライトフレーム枠と絞り値を示すフィルム部です。

底面には、フラッシュ用の大型コンデンサ。


シャッターユニット部を分離。


絞り羽根とシャッター羽根を分解・清掃。
シャッター羽根が閉まらない症状は、オイル付着によるものと考えていましたが、原因は違うところにありました。
続きは次回と致します。
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ありがとうございました(^_^)
工房主