オリンパスOM-2
2013年12月28日
カメラ修理 OLYMPUS OM-2(オリンパスOM-2)
こんにちは。
昨日が仕事納めという方も多かったのではないでしょうか。
(今日は12月28日です。)
1年間、大変お疲れ様でした。
いろいろと心配事の多い年になりそうですが、どうぞ新年も、よろしくお願いいたします。
さて今日は、OLYMPUS OM-2 です。
小型・軽量・静粛を謳ったOM-1(M-1)の発売から3年後の、1975(昭和50)年の発売です。
OM-1はマニュアル露出専用機でしたが、こちらはTTLダイレクト測光(世界初)式の絞り優先AE搭載機でした。
シャッター後幕交換を含めた、総合整備一式を行ないました。
幕交換の為に、前板及びミラーボックスを外します。
後幕が劣化し硬化、ひび割れと多数のピンホールがありました。最近、 OM-1、-2の幕交換依頼が多くなってきた気がします。
ちなみに奥に見えているコイル状のものがソレノイド(電磁石)で、後幕のスタートタイミングを制御します。
後幕を良品と交換します。位置や長さを確認しているところ。手前が外した後幕です。
シャッター幕面をにらんでいる、二つの黒い物体がシリコンフォトダイオードです。これで露光中のフィルム面を測光するのでTTL(Through The Lens)ダイレクト測光というわけです。
自動露出回路と一緒に、うまくミラーボックス下部の隙間に収めてありますね。
幕金具の垂直など確認。
高速シャッター時にはスリットの間にフィルム面があまり露出しないため、先幕には、ドット模様の乱数パターンが印刷されていました。
当時、これがムチャクチャ格好良く感じましたね。なんかデジタルチックで(笑)
そういえば81年のミノルタCLEではカワイイ、白い水玉模様でした。
中央重点測光になるように、中央部分の反射率を高くしているのがわかります。
OM-1と大きさ、重さ(+30g)もほとんど変わらず、AUTO露出が付いた本機。
電池がないと機能しないのが難点ですが、BATT.チェックをこまめにすれば大丈夫(点滅は電池交換のサインです)。
末永くご愛用くださいませ。
次回の紹介機種は未定です。お楽しみに。
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当工房では、良いものを長く、愛着を持って大切にされるお客様の気持ちになり、真心をこめて修理致します。
国産MFカメラ修理専門
カメラ修理工房 ミノハ
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ブログをご覧の皆様へ
いつもご覧いただきまして、誠にありがとうございます。
当ブログでは、お客様からご依頼のあったカメラ修理の様子を中心にご紹介しています。
カメラ修理は、ご自分で分解などなさらず是非プロの修理屋さんにご依頼くださいますよう、お願いいたします。
また、記事の内容や表現等に、工房主の不勉強、無知識による間違いなども多々あるかと思います。
そのようなことがございましたら、どうかご了承いただけますようよろしくお願いいたします。
ありがとうございました(^_^)
工房主
2012年02月14日
カメラ修理 OLYMPUS OM-2 (オリンパスOM-2)
きょうは、OLYMPUS OM-2 です。
OM-1に遅れること3年、1975(昭和50)年の発売です。
当時、画期的だった(世界初?)「TTLダイレクト測光システム」を搭載。
撮影時のフィルム面を直接測光するため、精度の高い露出が得られるシステムでした。
面白いことにカメラには、ファインダー内の露出表示(メーター指針)のため、別にCdSの測光回路が組み込まれています(マニュアル露出撮影には必要ですものね)。
お客様からのご依頼は、総合整備一式でした。
案の定、プリズム上のモルトが劣化しベトベト状態に。
配線やアクセサリ接点もやられています。
きれいにクリーニングし補修します。
プリズム腐食は、視野に微妙に侵食していましたが、撮影に支障少なしと判断し、クリーニングで済ませることにしました。交換すると費用が嵩んでしまいますしね。
OM系のプリズム下面はご覧のように球面(正確か分かりません)に設計され、コンデンサレンズを省略することでカメラ高さを抑えているようです。
AE露出、メーター指針調整、シャッタースピード調整を終え、レンズ清掃を済ませると整備完了。
外装のクリーンアップをして、完成です。
ところで、マイクロ一眼(ミラーレス)の「OMシリーズ」が発売間近とのこと(勿論デジタルです)。
とても気になっています。
サイズは幅こそ小さいものの、フィルムOMとほぼ同じだそうです。
この「OM-D」、傷ついたブランド、イメージアップできるでしょうか。
次回機種は未定です。お楽しみに。
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また、当ブログの記事を参考に分解等された場合の不具合等につきましては、一切責任を負いかねますのであらかじめご了承お願いいたします。
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どうかご了承いただけますよう、よろしくお願いいたします。
ありがとうございました(^_^)
工房主
2011年04月27日
カメラ修理 オリンパスOM-2
さて今日は、OLYMPUS OM-2 です。
世界初のTTLダイレクト測光方式を採用した、絞り優先AEカメラです。
(この写真は私物となります)
自動露出の受光部(SPD)はミラーボックス床面に収められ、シャッター幕の乱数パターンを向いています。
測光結果を記憶する回路が必要がなく、まさに撮影時瞬間の露光ができますし、ストロボの反射光を受光した結果を適正に露光することも出来ます(専用オートストロボ使用)。
OM-1は機械式のフルマニュアルカメラでしたが、このOM-2の弱点はシャッター調速にソレノイドが使われており、マニュアル撮影時でも電池がないと機能しないところでしょうか。
しかし電子回路さえ健康なら、露出はある程度カメラ任せにして、構図とピントに集中して撮影ができる使いやすいカメラといえます。
お客様からのご依頼は、シャッターリング操作時のファインダー内指針の乱れ、その他総合整備一式でした。
プリズムに「53.7.10」の印が見えますね。
本機では、マニュアル時シャッターリングの操作により摺同接点が抵抗群上を移動し速度を切り替える仕組みです。
指針乱れの原因と考えられたので点検してみると・・・
過去の修理(メンテ?)によるものか摺同面がヤスリがけしたように荒れていました。
これにより接触が不安定になったり、汚れがたまり易くなっていたようでした。
クリーニングでは再発する恐れがあるため、今回は部品交換となりました。
電源スイッチ部分。
基板上を接点が移動します。
一部欠損し掛けていたので修理。
前板/ミラーボックスを外すと、シャッターコントロール基板が見えてきます。
中央奥がソレノイド(電磁石)、手前両脇の黒いのは受光部(SPD=シリコンフォトダイオード)。
OM-2では、ファインダー内表示専用の測光回路を持っています。
こちらにはCdS(硫化カドミウムセル)が接眼レンズ両脇に組み込まれています。
(この写真は私物となります)
次回機種は未定です。お楽しみに。
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ありがとうございました(^_^)
工房主