キヤノンAE-1
2014年08月18日
カメラ修理 Canon AE-1(キヤノンAE-1)
こんにちは。
きょうは、Canon AE-1 です。
このカメラは1976(昭和51)年に発売されました。
シャッター速度優先AEで、電子式の横走り布幕シャッターを搭載。
当時としては画期的な、CPU(中央演算処理装置)を内蔵させた、高性能電子制御カメラでした。
価格も、当時としては破格な5万円(ボディーのみ・シルバー)という設定で、開発にはコスト低減のために部品をユニット化して組付けるといった、生産性を向上させる技術が投入されたといいます。
私が大学在学中、ビジュアルデザイン科の学生たちが、学舎内で誇らしげに肩から提げていたのを覚えています。
電池蓋の交換を含めた、総合整備一式を行ないました。

AE-1といえば、電子カメラの代表格ですよね。
トップカバーを取り外しますと、プリズム上をはじめとして、ほぼ全体がフレキシブル基板に覆われ、IC、コンデンサ、抵抗といった電子部品が所狭しと半田付けされています。
フレキ基板は、そのまま底面のシャッター駆動用電磁石やワインダー接点までつながっています。
写真の半固定抵抗は、露出などの調整部分です。

ご依頼品は、電池蓋の一部が割れておりましたので、良品と交換することにしました。
この部分の欠損の例は多いのですが、交換のための良品も少ないのでカケラが残っている場合は接着剤で補修することもあります。
樹脂の劣化でもろく割れやすくなっていますから、愛用されているお客様は取扱に注意が必要ですね。


電池蓋を交換するためには、前板を外してここまでバラす必要があります。
しかし、ミラーボックスが露出した状態となり、Aシリーズ共通のシャッター鳴き修理が確実に出来ます。
この問題の部分は、中央に見えるギヤー周りですね。
本機ではまだ症状は無かったものの、予防の為に注油をいたしました。

ファインダーを覗いても気付きにくいのですが、降ろしてみると、プリズムの透過面は曇っていることが多いです。
本機でも結構白く曇っていました。コンデンサレンズも同様。
コンデンサ、スクリーンもそれぞれ取外してクリーニングしました。

専用のワインダーAを装着し、「連写一眼」と謳ったキャッチコピーが懐かしいですね。
当時の連写スペックは、2コマ/秒だったそうです。時代を感じさせます。
次回の紹介機種は未定です。お楽しみに。
*********************************************
当工房では、良いものを長く、愛着を持って大切にされるお客様の気持ちになり、真心をこめて修理致します。
国産MFカメラ修理専門
カメラ修理工房 ミノハ
*********************************************
ブログをご覧の皆様へ
いつもご覧いただきまして、誠にありがとうございます。
当ブログでは、お客様からご依頼のあったカメラ修理の様子を中心にご紹介しています。
カメラ修理は、ご自分で分解などなさらず是非プロの修理屋さんにご依頼くださいますよう、お願いいたします。
また、記事の内容や表現等に、工房主の不勉強、無知識による間違いなども多々あるかと思います。
そのようなことがございましたら、どうかご了承いただけますようよろしくお願いいたします。
ありがとうございました(^_^)
工房主
きょうは、Canon AE-1 です。
このカメラは1976(昭和51)年に発売されました。
シャッター速度優先AEで、電子式の横走り布幕シャッターを搭載。
当時としては画期的な、CPU(中央演算処理装置)を内蔵させた、高性能電子制御カメラでした。
価格も、当時としては破格な5万円(ボディーのみ・シルバー)という設定で、開発にはコスト低減のために部品をユニット化して組付けるといった、生産性を向上させる技術が投入されたといいます。
私が大学在学中、ビジュアルデザイン科の学生たちが、学舎内で誇らしげに肩から提げていたのを覚えています。
電池蓋の交換を含めた、総合整備一式を行ないました。

AE-1といえば、電子カメラの代表格ですよね。
トップカバーを取り外しますと、プリズム上をはじめとして、ほぼ全体がフレキシブル基板に覆われ、IC、コンデンサ、抵抗といった電子部品が所狭しと半田付けされています。
フレキ基板は、そのまま底面のシャッター駆動用電磁石やワインダー接点までつながっています。
写真の半固定抵抗は、露出などの調整部分です。

ご依頼品は、電池蓋の一部が割れておりましたので、良品と交換することにしました。
この部分の欠損の例は多いのですが、交換のための良品も少ないのでカケラが残っている場合は接着剤で補修することもあります。
樹脂の劣化でもろく割れやすくなっていますから、愛用されているお客様は取扱に注意が必要ですね。


電池蓋を交換するためには、前板を外してここまでバラす必要があります。
しかし、ミラーボックスが露出した状態となり、Aシリーズ共通のシャッター鳴き修理が確実に出来ます。
この問題の部分は、中央に見えるギヤー周りですね。
本機ではまだ症状は無かったものの、予防の為に注油をいたしました。

ファインダーを覗いても気付きにくいのですが、降ろしてみると、プリズムの透過面は曇っていることが多いです。
本機でも結構白く曇っていました。コンデンサレンズも同様。
コンデンサ、スクリーンもそれぞれ取外してクリーニングしました。

専用のワインダーAを装着し、「連写一眼」と謳ったキャッチコピーが懐かしいですね。
当時の連写スペックは、2コマ/秒だったそうです。時代を感じさせます。
次回の紹介機種は未定です。お楽しみに。
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当工房では、良いものを長く、愛着を持って大切にされるお客様の気持ちになり、真心をこめて修理致します。
国産MFカメラ修理専門
カメラ修理工房 ミノハ
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当ブログでは、お客様からご依頼のあったカメラ修理の様子を中心にご紹介しています。
カメラ修理は、ご自分で分解などなさらず是非プロの修理屋さんにご依頼くださいますよう、お願いいたします。
また、記事の内容や表現等に、工房主の不勉強、無知識による間違いなども多々あるかと思います。
そのようなことがございましたら、どうかご了承いただけますようよろしくお願いいたします。
ありがとうございました(^_^)
工房主
camera_repair_minoha at 14:49|Permalink│Comments(0)│
2011年08月31日
カメラ修理 キヤノンAE-1
こんにちは。
きょうは、Canon AE-1 です。
この機種も何度かご紹介してきました。当工房でも数多く手掛けてきた機種です。
お客様のご依頼は総合整備一式でした。



トップカバーを外しますと、本機の特徴ともいえるフレキシブル基板が現れます。

シリアルナンバーが若いせいか、手前に見える巻戻しノブ下の摺動抵抗基板がカーボンプリント(白地に黒)になっています。
ガラス基板の機体しか扱ったことが無かったので、ロットによる差異が結構あるのだなと思いました。

並んで見える半固定ボリュームは、AE露出などの調整用。
1段以上オーバーでしたので調整しました。

Aシリーズでは、接眼レンズ内部の汚れが目立つものが多い気がします。
プリズムとの間に空間が多いからでしょうか。
全て降ろし、分解・クリーニングします。

フォーカシングスクリーンにキズがある場合は修復不可です。絶対に触ったり、拭いたりしてはいけません。
スクリーンはガラスではなく、柔らかい透明樹脂により成型されているものです。


シャッターダイヤル部分の基板と、ダイヤル本体の分解。
ASA感度表示盤と透明アクリル窓の間が汚れていることが多く、このように分解して隅々までクリーニングします。

一通り整備が終わり最終点検中に、シャッターが切れ難くなる不具合が発生。
ちょっと肝を冷やしました。
レリーズにより可動するレバー接点の汚れが原因でした。
分解・クリーニングし再調整の上、組み直すことで無事復旧できました。
次回機種は未定です。お楽しみに。
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当工房では、良いものを長く、愛着を持って大切にされるお客様の気持ちになり、真心をこめて修理致します。
国産MFカメラ修理専門
カメラ修理工房 ミノハ
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ブログをご覧の皆様へ
いつもご覧いただきまして、誠にありがとうございます。
当ブログでは、カメラ修理の様子を中心にご紹介しています。
これは、皆様に代わって内部の構造などをご紹介するという趣旨でありまして、カメラの分解をお勧めしているわけではございません。
また、当ブログの記事を参考に分解等された場合の不具合等につきましては、一切責任を負いかねますのであらかじめご了承お願いいたします。
カメラの修理は、是非プロの修理屋さんにご依頼くださいますよう、よろしくお願いいたします。
また、記事の内容や表現等に、工房主の不勉強、無知識による間違いなども多々あるかと思います。
どうかご了承いただけますよう、よろしくお願いいたします。
ありがとうございました(^_^)
工房主
きょうは、Canon AE-1 です。
この機種も何度かご紹介してきました。当工房でも数多く手掛けてきた機種です。
お客様のご依頼は総合整備一式でした。



トップカバーを外しますと、本機の特徴ともいえるフレキシブル基板が現れます。

シリアルナンバーが若いせいか、手前に見える巻戻しノブ下の摺動抵抗基板がカーボンプリント(白地に黒)になっています。
ガラス基板の機体しか扱ったことが無かったので、ロットによる差異が結構あるのだなと思いました。

並んで見える半固定ボリュームは、AE露出などの調整用。
1段以上オーバーでしたので調整しました。

Aシリーズでは、接眼レンズ内部の汚れが目立つものが多い気がします。
プリズムとの間に空間が多いからでしょうか。
全て降ろし、分解・クリーニングします。

フォーカシングスクリーンにキズがある場合は修復不可です。絶対に触ったり、拭いたりしてはいけません。
スクリーンはガラスではなく、柔らかい透明樹脂により成型されているものです。


シャッターダイヤル部分の基板と、ダイヤル本体の分解。
ASA感度表示盤と透明アクリル窓の間が汚れていることが多く、このように分解して隅々までクリーニングします。

一通り整備が終わり最終点検中に、シャッターが切れ難くなる不具合が発生。
ちょっと肝を冷やしました。
レリーズにより可動するレバー接点の汚れが原因でした。
分解・クリーニングし再調整の上、組み直すことで無事復旧できました。
次回機種は未定です。お楽しみに。
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これは、皆様に代わって内部の構造などをご紹介するという趣旨でありまして、カメラの分解をお勧めしているわけではございません。
また、当ブログの記事を参考に分解等された場合の不具合等につきましては、一切責任を負いかねますのであらかじめご了承お願いいたします。
カメラの修理は、是非プロの修理屋さんにご依頼くださいますよう、よろしくお願いいたします。
また、記事の内容や表現等に、工房主の不勉強、無知識による間違いなども多々あるかと思います。
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ありがとうございました(^_^)
工房主
camera_repair_minoha at 10:20|Permalink│Comments(0)│
2011年02月04日
カメラ修理 キヤノンAE-1(後)
こんにちは。
さて今日は、Canon AE-1 の続きです。

トップカバーを外したところ。
「連写一眼」というコピーが懐かしい、マイコン制御電子カメラです。

LSI搭載による中央演算ユニット内蔵。
一方で露出連動糸の使用などアナログ的な部分も共存。
この辺りが、温かみを感ずるところでもありますね。

SPD(シリコンフォトダイオード、メーカー呼称はSPC)の受光部。
相変わらず白い生成物で覆われています。
清掃・整備一式に加え、ミラー戻り整備もします。
本機ではシャッター鳴きの症状はありませんでしたが、清掃と注油により動きは正常に戻りました。

同時に標準レンズ FD 50mm/F1.4 も整備しました。

こちらは絞り羽根にオイルが付着していて閉じない症状でした。

羽根は8枚構成なんですね。
分解・洗浄し整備しました。

次回機種は未定です。
お楽しみに。
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カメラの修理は、是非プロの修理屋さんにご依頼くださいますよう、よろしくお願いいたします。
ありがとうございました(^_^)
工房主
さて今日は、Canon AE-1 の続きです。

トップカバーを外したところ。
「連写一眼」というコピーが懐かしい、マイコン制御電子カメラです。

LSI搭載による中央演算ユニット内蔵。
一方で露出連動糸の使用などアナログ的な部分も共存。
この辺りが、温かみを感ずるところでもありますね。

SPD(シリコンフォトダイオード、メーカー呼称はSPC)の受光部。
相変わらず白い生成物で覆われています。
清掃・整備一式に加え、ミラー戻り整備もします。
本機ではシャッター鳴きの症状はありませんでしたが、清掃と注油により動きは正常に戻りました。

同時に標準レンズ FD 50mm/F1.4 も整備しました。

こちらは絞り羽根にオイルが付着していて閉じない症状でした。

羽根は8枚構成なんですね。
分解・洗浄し整備しました。

次回機種は未定です。
お楽しみに。
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カメラの修理は、是非プロの修理屋さんにご依頼くださいますよう、よろしくお願いいたします。
ありがとうございました(^_^)
工房主
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2011年02月02日
カメラ修理 キヤノンAE-1(前)
こんにちは。
さて、今日は Canon AE-1 です。

キヤノンAシリーズで当工房への修理ご依頼が一番多いのが、やはりこのAE-1です。
当時、電子化による先進性や値段の手頃さとあいまって、大ヒットしたカメラです。
大学時代、友人も何人か持っていたのを憶えています。
電子部品の劣化など修理できない故障もありますが、多くはシャッター鳴き、ファインダー内のカビやスクリーンの汚れ、露出計のズレなどで、分解・整備により甦る場合がほとんどです。
発 売 年 :1976(昭和51)年
シャッター :電子式布幕横走り B、2~1/1000秒
露 出 :マニュアル、シャッター速度優先AE
測 光 :SPDによるTTL中央部重点平均測光
サ イ ズ :141×87×48mm
重 量 :590g
価 格 :50,000円(ボディのみ・当時)
お客様からのご依頼は、ミラーの戻り不良修理でした。
同時に各部点検・清掃整備もあわせて、承りました。
続きは次回と致します。
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ありがとうございました(^_^)
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さて、今日は Canon AE-1 です。

キヤノンAシリーズで当工房への修理ご依頼が一番多いのが、やはりこのAE-1です。
当時、電子化による先進性や値段の手頃さとあいまって、大ヒットしたカメラです。
大学時代、友人も何人か持っていたのを憶えています。
電子部品の劣化など修理できない故障もありますが、多くはシャッター鳴き、ファインダー内のカビやスクリーンの汚れ、露出計のズレなどで、分解・整備により甦る場合がほとんどです。
発 売 年 :1976(昭和51)年
シャッター :電子式布幕横走り B、2~1/1000秒
露 出 :マニュアル、シャッター速度優先AE
測 光 :SPDによるTTL中央部重点平均測光
サ イ ズ :141×87×48mm
重 量 :590g
価 格 :50,000円(ボディのみ・当時)
お客様からのご依頼は、ミラーの戻り不良修理でした。
同時に各部点検・清掃整備もあわせて、承りました。
続きは次回と致します。
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ありがとうございました(^_^)
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