ニコマートFT

2009年11月02日

カメラ修理 ニコマートFT 其の四(最終回)


今日は、 Nikomat FT 最終回になります。

不具合箇所の修理がやっと終わり、ホッとした気持ちと達成感を味わいながら、仕上げの整備に掛かります。

DSC04024

この機種やminolta SRTsuperなどは、フォーカシングスクリーン枠を受けるミラーボックス側にモルトが貼られています。
きれいに除去し、新しく貼り替えます。

DSC04025

マウント部からスクリーン部を見上げます。

多くの機種でもそうですが、ここにはミラーショックを和らげる緩衝材として厚めのモルトが使われています。

これが劣化してくると、ショックが大きくなるばかりかミラーを傷つけることにもなってしまいます。

DSC04031

部品を順に組み付けて行きます。

カメラの修理をしていますと、自分では使ったことの無かった機種でも、いつのまにか愛着が湧いてしまいます。


さて、次回はニッコールレンズ修理をご紹介する予定です。

お楽しみに。



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当店では、良いものを長く、愛着を持って大切にされるお客様の気持ちになり、誠意を持って修理致します。

              カメラ修理工房 ミノハ

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2009年11月01日

カメラ修理 ニコマートFT 其の三


Nikomat FTの続きです。

DSC04016

クリーニング及びモルト類張替えのため、ファインダー周りを分解。

DSC04017

これはメーター本体です。




DSC04018

これは前板を外した、電池室の裏側付近です。

電池室の金具に腐食を発見。

このままではマズイので、取り外します。
おそらく銀電池から発生するガスによるものと思われます。

DSC04019

取り外した電池室の裏側。

腐食部分をそぎ落とし、クリーニングします。

DSC04023

新しくハーネスを半田付けしておきます。


続きは次回といたします。


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2009年10月30日

カメラ修理 ニコマートFT 其の二


こんにちは。

引き続き Nikomat FT です。

今回依頼いただいた修理内容は、露出計メーターの不動でした。
電池を入れてもメーターが動かない症状です。

本機種のメーターは、巻上げレバーを予備角位置へ動かすことで電源が入り、針が振れます。

OFF状態では、針は上へはね上がった状態であり、時々「はね上がったまま戻らない故障」と思われる方もいらっしゃいますが、これは故障ではありません。

なので、露出アンダーでは針は上を向き、オーバーで下を向きますから現在の感覚とは逆なイメージですよね。
minolta SRT101なども同じです。


さて、今回疑われるのは、
1・メーター本体故障
2・電池室周りの腐食による電源不具合
3・Cds故障
4・巻上げレバーのスイッチ故障
5・レンズマウント部の摺動抵抗周り不具合
などでした。

DSC04005

一つずつチェックして行きますと、どうもマウント部にある摺動抵抗が怪しいと分かりました。

早速分解してみます。

DSC04008

すると・・・・なんと一番内側のリングの外にある、抵抗値をカメラ本体に送る帯状の摺動部がリングから剥がれ、周囲に引っ掛かってグシャグシャになっているではありませんか!

これでは電気が流れるはずがありません。

どうもリングに貼り付ける接着剤が劣化し剥がれてしまったようでした。
薄い金属板ですが再生不能と判断し、良品中古の部品に交換することにしました。

DSC04015


DSC04011

さてこれで、一度仮組みをして無事にメーターが振れることを祈ります。

続きは次回に。



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2009年10月29日

カメラ修理 ニコマートFT 其の一


こんにちは。

今日から Nikomat FT を紹介します。

この機種についての簡単な説明は以前にも少しご紹介しました。

Nikomatはニコンマニュアルフォーカスカメラの系譜上、中級機に位置づけされるシリーズで、1965年からFMシリーズが発売される77年まで続きました。

DSC04131


初代機FTは、ニコレックスFの改良機として1965(昭和40)年に発売されています。
同時に、露出計を省略したFSという機種も発売されました。

1967(昭和42)年には、改良機FTNが発売。
これは当時ニコマートの決定版と言われていました。

FTとの大きな違いは、測光がTTL平均測光から中央重点測光へ変わったこと。そして、装着レンズの開放F値をダイアルで合わせる必要が無くなった事です。

1975(昭和50)年にはFT2へ進化し、初めてホットシュー等が装備されます。

マニュアルシリーズはこのあと77年にFT3へと進化して、新FMシリーズへと引き継がれます。

一方、AE機能も持たせた機種として1972(昭和47)年にNikomat ELが発売されています。

その後ワインダーが装着可能なELWが1976(昭和51年)に発売され、
「Nikomat」のロゴを掲げたニコマートシリーズは幕を閉じます。

ニコマートシリーズにも色々な機種が存在しますが、私が好ましいと思うのはやはりホットシューのない、すっきりシンプルなFTやFTNでしょうか。



次回から、本機種の修理の様子などご紹介して行きたいと思います。




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2009年10月20日

カメラ修理 ニコマートFT


こんにちは

今日は、Nikomat FT をご紹介します。

DSC04130

このコーナーでNikonのカメラをご紹介するのは初めてではないでしょうか。

Nikomatはニコンマニュアルフォーカスカメラの系譜上、中級機に位置づけされるシリーズで、1965年からFMシリーズが発売される77年まで続きました。

DSC04131

FTはその初代機です。

いかついけど、機械式のカメラらしい好ましい外観をしていると思います。

ボディーそのものは「F」のサイズとほぼ同じ印象で、角張り具合もソックリです。

しかしペンタ部分がひと回り小さく頂点が平たいので、より安定感あるように見えます。

メカ的な大きな違いは、縦走り金属シャッターが採用されていることでしょう。

DSC04137

これは随分使い込まれているようで、つや消し塗装が擦れて剥がれています。


外観上の特徴と思うのは、トップカバー上面に設けられた露出計のメーター窓。三脚を立てて上から見るのに好都合でいいアイデアだと思います。

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また、同じく上面の丸いカウンター窓。普及機を意識したデザインでしょうか。

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撮影前には、使用レンズの開放F値とフィルム感度をダイアルで合わせる儀式が必要です。

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Nikonのカメラには、子供の頃から羨望にも近いものをずっと持っていまして、家がペンタックス党だったこともあり、修理業を始めてNikonに多く触れられるのが嬉しく思われる今日この頃です。



Nikomat FT

発   売 :1965(昭和40)年

マウント  :ニコンFマウント

シャッター :機械式金属羽根縦走り B、1~1/1000秒

測光方式 :Cdsによる平均測光

サ イ ズ :148.5W×95.5H×104D(mm)

重   量 :1070g(50mm/F1.4付)

価   格 :54,500円(50mm/F1.4付・当時)


先日、お客様から同機の修理を依頼されました。

分解の様子など、いずれご紹介できると思います。



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