尾久 守侑って、読めない

詩を書いています。 第一詩集「国境とJK」(思潮社)絶賛発売中! http://amzn.asia/2gfT7A7

夏になると思い出すのは、やはり剣道の稽古の記憶です。

大学時代の夏休みは、8月上旬に東日本医科学生体育大会(通称東医体)という大きな大会があったので、7月テスト→合宿→東医体という流れでひたすら暑い中剣道をしていました。

それが終わるとようやく医学部の剣道部はoffになるのですが、こんだそこまでoffだった体育会剣道部の活動が9月の関東大会の団体戦に向けて入れ替わるように再開するので、なぜか2度目の夏合宿に参加し、9月から早々に始まってしまう医学部の授業に出つつ大会に出る(ないしはベンチで応援する)というスケジュールで毎年夏が終わっていました。

当時は毎日やっている活動であったので、何の違和感もなく剣道をしていたのですが、ここ1年くらい離れてみて、だんだん一般感覚がわかるようになってきたというか、そうか、剣道をやっていない人はこう思っているのか、というのがなんとなくわかるようになってきました。

例えば掛け声についてです。剣道に馴染みのない人は、どうしてああいった奇声・おらび声をあげて人を殴っているんだと驚かれるかもしれませんが、剣道には充実した気勢というものが必要不可欠であり、例えば面を打突するときであれば、ただボコボコ殴ればいいわけではなく、有効打突、というものがあり、これがないと1本と認めてもらえないのです。

有効打突というのは、もはやうろ覚えになりかけていますが、充実した気勢、適正な姿勢をもって、竹刀の打突部で打突部位を刃筋正しく打突し、残心あるものとする、と意外と覚えているのはとにかく暗唱をしつづけてきたからですが、つまり、面を打突するときに、「メン」と声を出さないと充実した気勢があるとは言えんよ、ということで掛け声をかけるわけです。

しかしながら皆さんもお分かりの通り、誰も「メン」などとは言っているようには到底聞こえないわけで、「めええええええん」というのはまだいい方で、「オメェェエエン」「オイヤー」「アイヤー」「メンサー」「アーソイヤー」「ウギャアアアアア」「バウッ」「オンニャアアアアアア」「オメントオオオオオオオ」「アウアアウアウアアウアウアウアアアア」

などとバリエーションが非常に豊富です。しかし、こういった言葉を発したとしても、

おい、ちゃんとメンと言いなさい

と審判に注意されるということは滅多にありません。(たまにあまりに変だと注意されます)

それから小手を打突した場合はなんというでしょうか、これは意外と「コテエエエエエエエエエエ」という発声が多く、バリエーションとしては「コテコテコテコテー」「ああああああっこてええええ」「コテダー」などと比較的分類しやすいように思います。

胴が最もシンプルで、「ドオオオオオオオオ」という発声が9割近くを占めていると思われますが、なかには「ドウタアアアアアアアアア」と後半にア行を混ぜてくる人間や、「ドドドドオオオオ」などドをなんども言いくさる人間、「ドウドドウドドウドオオオオオオ」などと前半は少しリズミカルに「ドウド」という単語を繰り返す野郎、「ァダアアアアアアアア」などとドというよりはダに近い発音で発声しやがる人間など、バリエーションは豊富です。

胴は左胴と右胴があり、多くは右胴を打突し相手の左側を抜けていくスタイルでの打突になるのですが、左胴(逆胴)を打突する際は引切りになるので、背後に抜けて行かず、理論上は打突してうしろに引くことになるので(実際は相手に直後に打たれてしまうのでそのまま体当たりをしたり、横に抜けたりします)、右胴を打つ時と左胴を打つ時で掛け声が変わる人間もいるように思います。

それから馴染みがあまりないかもしれませんが「突き」という技もあり、これは相手の面の下のところ、ちょうど首の前を隠すように存在している「突き垂れ」という部位を竹刀の先端で打突します。

これはちょっとみなさん想像してみてください。「ツキーーーー」って言いづらくないですか?ちょっと目を閉じて剣道をしているつもりになって「ツキーーーーーーー」と言ってみましょう。

どうでしょうか、日曜日の深夜の自室で、月曜日の朝のオフィスで、通勤の電車内で、充実した気勢で発声できたでしょうか?

これは非常に難しく、「ツキーーーーーーー」と発声する人は、あまり多くないように思います(初心者と、かえって師範クラスの人は素直に発声していることが多い気がしますが)。多いパターンとしては「ああっツキーーーー」と、最初になぜか詠嘆してみせてから発声する人間と、「ツイタアアアアアアアアアア」「ツイタツイタアアアアアアアアアア」というTwitter派の人間、ツキツキツキイイイイイイイイイイイ」とツキを繰り返すリズミカル学派の人間などがおります。

一方で何を打突しても「ウギャアアアアア」とか「アウアアウアウアアウアウアウアアアア」とかしか言わない人間もおり、それに対しても、充実した気勢と審判がみなせば有効打突になりえるわけです。

興がのって誰にも興味がないことを異常に長く語ってしまったので、ここまで読んだ人はほぼいないと思うのですが、掛け声のほかに、一般の方がおかしい、と思うことのなかに、におい、があるのではないでしょうか?

これは例えば剣道を新規に初心者から始める人にとって大きな壁の一つです。新入生の勧誘活動をしたときに、においがちょっと、と言われてしまえばそこまでで、例えば入学式が終わった後、出来るだけかわいい看護の子をマニジャーとして勧誘したいなあと思った人間がいたとします。(ぼくはそんなことは一度として思ったこともありません。真面目が一番、真面目サイコー!)

そこでモデルかなにかですか?みたいな女子グループがやってきたときに、

「どうかなどうかなどうかなどうかな、剣道のマネージャーなんてどうかな、ふふふふふふふふふふふふふっ」

と洗濯していない道着で近づいていったところ「きゃああああああああああああ」「ウギャアアアアア」「アウアアウアウアアウアウアウアアアア」などと、充実した悲鳴をあげられて去ってしまう、ということが頻繁に起こりました。

これを回避するために、とにかく清潔な雰囲気、イケメンと美女しかいないのではないかと思わせる雰囲気、楽しい楽しい楽しすぎて富士急ハイランドに週1で行ってますみたいな雰囲気、を醸しながら、ああ、今からバーベキューをしようかなぁみたいな希望に満ちた眼差しで爽やかに声をかける、ということを重視していました。


18749559_1053719842_47large

ビラも部員の写真に混じって、北乃きいの写真や佐藤健、福山雅治などの顔写真などをスプラリミナル効果的に巧妙に混ぜ、剣道の写真もよく見たら全日本選手権の写真を使うなど、偽装に次ぐ偽装でにおいのことなど気にする間も無く入部してもらうようにしていました。

つまりにおいは誤魔化せないわけですが、久々に剣道場の横を通った時には、くさいとは全く思わず、ああ懐かしいなあと思いました。

なんの話をしようとしていたのかもう忘れてしまいましたが、久々に剣道がしたいような気がして、creative office(要は自宅のこと)で「ウギャアアアアア」と叫んだところ、「何事ですかっ」と大家さんがやってきてしまったのでおとなしく研究したり書を読んだりして過ごします。ところで有効打突ってRADWIMPSの曲名にありそうだよね、そうでもないよね。

------------------
現代詩手帖7月号に作品「天気予報士エミリ」とアンケートを寄せています。アンケートは締め切り5月だったのですが、タイムリーにりりぽんのことを書いています。よかったら読んでください。紺野ともさんが書いてくださった『国境とJK』の書評も注目です!
-------------------
詩客というWebサイトで連載がはじまりました。3ヶ月おきに全4回です。出版物はちょっと手が伸びづらいという方も、Webサイトなのでぜひ読んでみてください。初回は「ドラマタイゼーション」という作品を寄稿しました。よろしくお願いします。
-------------------
ユリイカ6月号 最果タヒ特集に「最果タヒさんと時代感覚」という論考を寄稿しました。よかったらよんでください。

詩集『国境とJK』もぜひよろしくお願いします。  

ああああああああああああっ、なつやすみいいいいいいいいいいいいい

と、TUBEという人の声量で叫びながら外苑東通りを歩いていたところ、道行く人がぎょっとした顔をして道をあけてくれるので随分便利だなあと思って、前を歩く人にどいてほしいときには積極的に活用していこうと思っています。夏休み限定で。

そんなことをしていると防衛省の隣にある交番のお巡りさんに昼間から職務質問をされることがあるのですが、そういう時は、「こんな声量で歌っている人間なんて歌手以外ありえないでしょう?ぼくは歌手ではありませんが、くっくっくっくっく」と言ってペットボトルのカルピスを自分の頭にドボドボかけて、「あー、青春って感じだなあ!夏はカルピス!そうは思いませんか!」と職務質問をされる前に先手をうって話しかけることで職務質問をされずに済んでいます。かしこいですね。

最近は過保護のカホコというドラマをみたり、僕らの勇気未満都市という幼少期に見ていたドラマのスペシャルを心待ちにしたり、そこから派生して堂本剛について思いを巡らせたり、「君といた未来のために」っていいドラマだったよなぁとつぶやいて、「やめないでPURE」というKinKi Kidsの曲を出し抜けに路上で踊って、道を往来している女子にモテる、という空想をして過ごしたりしています。

しかし、どうしてこんなにシミュレーションを繰り返しているのに、自分は女子にモテないのでしょうか、サッカー部じゃなかったから?校内球技大会で活躍しなかったから?などと過去のことを追想し、そこから

サッカー部→商社→バーベキュー→モテる
帰宅部→詩人→出前館→モテない

という方程式のようなものを着想し、間接的にバーベキューを誌面で批判するなど虚しい行為を繰り返しているのですが、やはり、自分の場合は裏表のない底抜けの明るさ、といったものが全く表出されておらず、どちらかといえばなにか値踏みをされているのではないか、と相手に思わせるような部分があり、警戒されることが多いように思います。

そこで高校時代の現代文の授業で、葉名尻先生という先生がおっしゃっていた、タイタニック号の映画の話を思い出しました。

劇中、レオナルドという俳優がサスペンダーを外すシーンがあるのですが、このシーンは、主人公のレオナルドという俳優が、サスペンダーを外すことで相手の女性に心を開いた、という隠喩になっている、という話を葉名尻先生はされ、そして自分でもサスペンダーを外してみせていました。

そうと決まったら、自分もサスペンダーを外して心を開かないとな、と思ったのですが、自分はサスペンダーを普段していない、という事実に気がつきました。

しかしそんなことは瑣末な問題です。サスペンダーを外せないのであれば、代わりにシャツの袖をハサミで切り取ってオフショルダーかなにかにしてしまえばよい話です。いま流行っていることですし、なんらの違和感もないでしょう。

これを応用して日常で活かすためには、例えば女性と食事などをしているとき、ここぞ、という場面で、唐突にさっきサムギョプサルを切ったハサミで自分のポロシャツの袖をじょきじょきと切って、即席のオフショルダーを作成すればいいわけです。

そうすると、マァ、なんて素敵なのかしら、と昭和38年の東宝映画の口調で言われて、誰もがたちまちにしてオギュウさんに岡惚れしてしまうことはほぼ間違いなく、駄目押しでその場で「やめないでPURE」というKinKi Kidsのナンバーを踊ったりしようものならば、あまりのオギュウさんの爽やかさにたいていの人間は気を失うか、発狂してユーチューバーみたいなものになってしまったりするでしょう。

結果的に未来の日本では爽やか、といえば尾久の代名詞のようになり、そこから派生して青春映画やカルピスのCM、進研ゼミの漫画などの主人公はみな帰宅部、ないしは帰宅部のエース、という設定が流行ると思うし、帰宅部のマネージャーという役職が人気になったりするのではないでしょうか?

素晴らしい名案ではないか、と一人で満足していたのですが、よく考えたら自分は剣道部だったという記憶が蘇ってきて、バーベキューとかもわりと頻繁にしていたのに、どうして帰宅部ということになってしまったのだろう。と混乱しているのはこれが昨晩酔っ払って書いた文章だからでしょう。まっすぐ、かけぬけたい。

calpis

1)帰宅部のマネージャー



Reference 1) http://goddy-layout.com/karupisu-cm-2016/

------------------
現代詩手帖7月号に作品「天気予報士エミリ」とアンケートを寄せています。アンケートは締め切り5月だったのですが、タイムリーにりりぽんのことを書いています。よかったら読んでください。紺野ともさんが書いてくださった『国境とJK』の書評も注目です!
-------------------
詩客というWebサイトで連載がはじまりました。3ヶ月おきに全4回です。出版物はちょっと手が伸びづらいという方も、Webサイトなのでぜひ読んでみてください。初回は「ドラマタイゼーション」という作品を寄稿しました。よろしくお願いします。
-------------------
ユリイカ6月号 最果タヒ特集に「最果タヒさんと時代感覚」という論考を寄稿しました。よかったらよんでください。

詩集『国境とJK』もぜひよろしくお願いします。  

あなたの趣味はなんですか、という質問が今までの人生において、例えば大学受験とか就活のときとかに繰り返し問われてきた気がするような気がします。

たとえばここで「わたしの趣味は空き巣です」とか「人を殴ることです」といった犯罪行為を述べた場合、「なるほど、変わったご趣味ですね」と傾聴されて一瞬で不合格、ということになるので、さすがにそれをいう人はいないと思うのですが、地下アイドルのヲタク活動や、扇情的な内容の美少女ゲームをやること、といった趣味も就活といった場ではおそらく受け入れられ難く、「なるほど、素敵なご趣味で」と傾聴ののち要注意人物とされてしまうような気がします。

じゃ、じゃあなんだっていうんだ、ヲタクである僕たちは迫害されて、リ、リア充のみが得をする、そういう時代ってことかっ

と若干場に不適切な声量で怒るのも最もですが、一方で「趣味はクラブに行くことです」「タワマンパーティーに行ったり、コリドー街でナンパするのが趣味です」

といった内容もまた受け入れられ難く、というと日焼けしたシルバーアクセの商社のお兄さんが「ウェイウェイウェイウェイーーーーー」「お姉さんお姉さんもう帰るの?帰るの?帰るの?」と言いながら近づいてきてしまい、双方から様子のおかしい人が近づいてきていて怖いのですが、バランスがやはり重要でしょう。

僕は生まれついてのバランサーなので、世のなかでバランスを欠いたことが起きるとすぐに飛んで行って是正したくなる傾向があり、たとえば何を間違えたのか飲みサーの新歓コンパに迷入した、無口で地味な女子(趣味は漫画を描くこと)が誰にも飲まされすらもせず一人でぽつんと座って携帯を見ているのを見つけた場合、ただちに会に参入し、「あちらの女性にもコールをかけてさしあげろ!」と叫んで去る、などの行為をボランティアとしてしているし、養護学校で教員が怪獣の格好をして暴れているところに、ストレッチが得意な全身タイツの男性が闖入して、いきなりストレッチを指導し教員を排撃するという自分が子どものころからやっているEテレ(NHK教育)というテレビ局の番組にも、なんだかわからないが微妙なバランスの悪さを感じて投書をしたりしています。

そういったバランス人間である僕、バランサーオブジャパンの尾久が勧める趣味としては、やはり読書、音楽鑑賞、映画鑑賞です。

というと、そんなの無趣味と同じじゃないですか!entry sheetの時点で落ちてしまいますよ!やっぱりミャンマーで課外活動をしたほうがいいでしょうか?ご教示ください。というツッコミメールが入ってしまいそうですが、心配には及びません。

無難な趣味なのに、ほかが振り切れている、という作戦をとればよいのです。

たとえばentry sheetがミャンマー語というのはどうでしょうか。しかも、ミャンマーで課外活動をしたことがないのにも関わらずです。

日本語で書いていない、などどいうふざけた理由で不合格になるところはもう置き去りにしたほうがいいでしょう。

あるいは単に無難な趣味ではないことを強調するために、appendix、ないしは補遺、というタイトルをつけてその年に読んだ本、聴いた音楽、見た映画のリストを添付してみてはいかがでしょうか。

そのリスト自体は普通なのに、そんなことをする人間は普通いないので、かなり異様な感じがして、採用担当者は不気味な気持ちになると同時に、いったいどんな人間なのだろうときっと興味をもち、面接まで呼んでもらえるでしょう。

そこで面接ではうってかわって明るい体育会系のキャラクターとして登場し、「部活は体育会の蹴球部に所属しておりました!キャプテンを務め、仲間とプレーすることの大切さ、チームの運営の難しさを知りました!体力だけは自信あります!よろしくおねがいします!」

と叫べば、お、こいつは趣味は普通だと思ったが、appendixなどとよく分からないものをつけてくるし、どんなやつだと思ったらこんな爽やかな好青年なのか、なんて人材だ、すぐに採用しよう

となるに違いないと思うのです。

さて、なんでこんな就活の話を急にしようと思ったのかは全く思い出せないのですが、先日からなんの準備もしないままに夏休みというものが勝手に開始されてしまって、著しく狼狽しています。

こんなブログなどを書いている暇があったら、一刻もはやく出国して異国の海岸に沈む夕陽の写真や、逆光でよく見えないけど遠景の女性のシルエットだけ映った写真、リストランテで撮った2人前の料理の写真と向かい側の座席に座る正体不明の人間の手、などをSNSにアップロードして、ははーん、さては尾久先生は彼女やなんかと海外旅行に出かけたのだな、ちょっとした情報からそれが知れる、などとつぶやいた友人に「はっふーん、ちょーうら山P」などと意味不明のコメントをしてもらう、といった行為を直ちにしなければならないと思っています。

しかし、そんなこともせず、実家であんみつを食べたり、フルーツゼリーを食べたり、ケーキを食べたりして、いい加減甘いものを食べるのは止めたほうが良いのではないか?という家人の親切な忠告に対しても「俺の胃袋は、宇宙だ」と不分明なことを叫んで、フードファイトというドラマが子どもの頃面白かったなあという過去の記憶に浸りながら昼寝をして、ふたたびおもむろに起床し、「俺の胃袋は、宇宙だ」と叫んで甘味を食べて昼寝をし、ふたたび起床して「俺の胃袋は……」とやっている、という体たらくです。

日中はcreative officeでcreativeな活動に従事しているだけなので、ランチ、お茶、進路相談、フリースタイルラップバトル、論文の抄読会などのお誘いはおよそ知っている人に限りますが適宜お受けしているので声をかけてください。では。

Black_Hole_Milkyway
1) ブラックホール https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%AB

------------------
現代詩手帖7月号に作品「天気予報士エミリ」とアンケートを寄せています。アンケートは締め切り5月だったのですが、タイムリーにりりぽんのことを書いています。よかったら読んでください。紺野ともさんが書いてくださった『国境とJK』の書評も注目です!
-------------------
詩客というWebサイトで連載がはじまりました。3ヶ月おきに全4回です。出版物はちょっと手が伸びづらいという方も、Webサイトなのでぜひ読んでみてください。初回は「ドラマタイゼーション」という作品を寄稿しました。よろしくお願いします。
-------------------
ユリイカ6月号 最果タヒ特集に「最果タヒさんと時代感覚」という論考を寄稿しました。よかったらよんでください。

詩集『国境とJK』もぜひよろしくお願いします。 

サルティンバンコに連れてって!

と突然モー娘。のモノマネをしてしまいたくなるのは何故かというと、今週半ばから休暇をもらうことになっているからなのです。

休暇、などというと、どこか体調が優れないのか、と心配される向きがあったり、まさか医者をやめてモー娘。に入るのでは?と邪推したりする人がいるかもしれないのですが、そんなことはありません。

夏季休暇といって、どういうわけか日本中の人が夏になると長期間休暇をもらえる権利があるらしく、それが今週から、ということなのです。

しかし日本中の人が、などというと僕のFacebookのコメント欄に

Wara Warao  休み羨ましいわ〜

今から24時間当直、はあ〜俺の夏休みはどこへやら。。。
他のリアクションを見る
 ·返信 · 
 7時間前

Mitochondria Sachiko 

やすみがあるっていいな(笑)
他のリアクションを見る
 ·返信 · 
 10時間前

Hanyayama Ketaro 

荻生ポン太郎先生の記事より参りました。
大変貴重なご意見ありがとうございます。
しかし、休みがない人のことを考えないのは医療者としてどうかと思います。
いささか、不謹慎かと。
失礼しました。
他のリアクションを見る
 ·返信 · 
 10時間前

Umauma Umako

モー娘。にはいりたいよおおおおおお
他のリアクションを見る
 ·返信 · 
 10時間前

Sonnohenno Ossann 

シェアさせていただきます。
他のリアクションを見る
 ·返信 · 
 14時間前

といった地獄のようなコメントが次々つけられて精神が汚染されてしまう可能性があるので、日本中の人が、というのは炎上防止のために削除しておきましょう。

以前にも申し述べたように自分は一人で世界一周旅行に行ったり、変わった秘境を訪れたりする趣味はあまりなく、もちろん誰かと一緒であれば旅行は楽しいのですが、こんな早い時期に夏季休暇を取っている友達も多いわけでもなく、であればせっかく時間があるのだから普段おろそかになっている勉強をしたり書を読んだりサルティンバンコを見に行ったりしたいなあと思うわけです。

しかし、こういったピュアな動機に対しても

September Yushiko 

せっかくの夏休みに海外旅行にいかないなんてよくないよ!一人でも楽しいよ!
他のリアクションを見る
 ·返信 · 
 10時間前

Ogiu Pontaro 

僕が若い頃はみんなで連れ立って旅行に行ったよ!誰でもいいからまずは誘ってごらんよ!
先生、勉強はいつでもできる。
まだ、見たことのない街、景色、それが先生のこれからの人生の糧になるから。
他のリアクションを見る
 ·返信 · 
 10時間前

Hanyayama Ketaro 

荻生ポン太郎先生の記事より参りました。
大変貴重なご意見ありがとうございます。
しかし、旅にでて見聞をひろげる、ということは医療者に不可欠なことです。
それをおろそかにするのは、怠慢と思われても仕方ないかもしれませんね。
50絡みの老兵が失礼を申し上げました。
他のリアクションを見る
 ·返信 · 
 10時間前

Umauma Umako

モー娘。のコンサートを見に行こうよおおおおおお
他のリアクションを見る
 ·返信 · 
 10時間前

Sonnohenno Ossann 

シェアさせていただきます。
他のリアクションを見る
 ·返信 · 
 14時間前

といった再び地獄コメントの嵐になってしまい、同意できるのはモー娘。のコンサートなら行ったことないし、どんな様子か見てみたい気はするな、という程度で、自分で作成した架空のコメントに対しても、なんで一人旅を知りもしない人間に勧められないといかんのだ、それくらい自由にさせてくれ!と自分で自分にキレている、自演乙、としか言いようがない状況におかれています。

実際のところは、途中で信州方面の別邸に祖母を連れていく以外は、ひたすら日中はcreative office(要は自宅のこと)で書を読んで過ごし、夜には人に会って美味しいものを食べたり飲酒をしたりしたいなあと思っております。

今日はBBQ速読術というこの世に存在しない速読術について書こうと思いましたが、当然存在しない速読術は書くこともできないのでまた次の機会にしようと思います。では。 


1710345
1) サルティンバンコ

Reference 1) http://www.gettyimages.co.jp/%E5%86%99%E7%9C%9F/cirque-du-soleil?excludenudity=true&sort=mostpopular&mediatype=photography&phrase=cirque%20du%20soleil&family=editorial

------------------
現代詩手帖7月号に作品「天気予報士エミリ」とアンケートを寄せています。アンケートは締め切り5月だったのですが、タイムリーにりりぽんのことを書いています。よかったら読んでください。紺野ともさんが書いてくださった『国境とJK』の書評も注目です!
-------------------
詩客というWebサイトで連載がはじまりました。3ヶ月おきに全4回です。出版物はちょっと手が伸びづらいという方も、Webサイトなのでぜひ読んでみてください。初回は「ドラマタイゼーション」という作品を寄稿しました。よろしくお願いします。
-------------------
ユリイカ6月号 最果タヒ特集に「最果タヒさんと時代感覚」という論考を寄稿しました。よかったらよんでください。

詩集『国境とJK』もぜひよろしくお願いします。

なんだか急に世の中のことが空恐ろしくなって日夜色々なことをインターネットサイトで調べていたところ、驚愕の事実が判明しました。

それは、いま人間がしている仕事のほとんどは、2060年にはAIというものにとって代わられてしまうので、ほとんどの人間が失職し、食事ができなくなり、餓死したり往来で狼藉を働いたり、ファミリーレストランのドリンクバーで注文もしていないのにカルピスソーダを素知らぬふりをして注いだり、セットメニューを頼んでいないのにスープをよそってしまう、といった人道に悖る行為を世の中のほとんどの人がとってしまうに違いないということです。

というと、あの色黒の声量のすごい女性シンガーが一体どういう機序で人様の仕事を奪うのだろう、と疑問に思う向きがあるかもしれませんが、僕が言っているのはAIというシンガーの話ではなく、AI(エーアイ)すなわちartificial intelligence、人工知能のことなのです。

そんなことをいうと、子供のころ、青い鳥文庫で読んだウェルズという人のSF小説で、火星人が襲来して世界をめちゃくちゃにしてしまう話や、タイムマシンに乗って未来に行ってしまう話、海洋廃棄物に宿った命が化け物を生み海岸の町を一夜にして海底に沈めてしまう話、カタツムリの脳を人間に移植する手術が盛んになった未来のイングランドで、人とカタツムリが合わさった化け物が一夜にして世界を滅ぼしてしまう話、などと調子に乗って後半はありもしない自作のSF小説を語ってしまいましたが、とにかくそういった未来の国でAIという女性シンガーの形をしたロボットが世界を滅ぼしてしまう様子などが脳内を去来し、やっぱり空恐ろしい気持ちになってしまいます。

しかし、いい面もきっとあって、たとえばヘラヘラ笑っているだけで勝手にAIが掃除や洗濯をしてくれたり、有名料理店の食事を念じるだけでもってきてくれたりするのであれば、僕のような休日は身体的安静度、精神的安静度ともにベッド上安静を保たなければいけない人間でも、困らずに生活できそうです。

いまの時点でもubereatsというサイトを使うと、クリック一つでKenji、MASAHARU、TakuyaといったB系男子みたいな名前の、見た目は普通のおっさんが家まで料理を届けてくれますが、道がわからなくていつまでも家の前でぐるぐる周遊している様を10分くらい見せられてイラつくことも多いので、やはりそこはAIに任せたいものです。

おそらく見た目の改良化というものも進んで、最初こそR2D2みたいなやつが茶を運んだり、おもろいことを言ったりしていかにもロボット的な感じがあるのでしょうけれども、そのうち本物の人間とほとんど区別がつかないような、親友と思っていたらAIだった、妻だと思っていたら、こちらが老人になっているのにいつまでたっても20代の容姿を保っているからおかしいと思ったらAIだった。ということがあるのかもしれません。急に悲しい話になりましたが。

それでふと思い出したのが、研修医のとき、循環器内科という診療科で働いていたときのことです。

循環器内科の治療の一つにPCI(ピーシーアイ)という治療法があり、これは詰まった心臓の周りの血管にものっそい小さな風船を入れて膨らまし、血管をひろげる、という技術です。しかし、来る日も来る日もこのPCIを横で見ているうちに、だんだん関係ないことを着想しはじめ、ついには若き循環器内科医とアンドロイドの繰り広げるこの夏最高のラブストーリー「PC藍子」という恋愛SF映画を思いついて、福士蒼汰くんという俳優のツイッターに「ぜひ出演をお願いしたく思います」とフォロー外からリプを何通も飛ばしたりしていたのですが、途中でいったい誰がそんなものをみたいのだ、という冷静な疑問が立ち上がり、結局諦めたのでした。

しかし、そんなことをしているうちに福士蒼汰くんは「僕は明日、昨日のきみとデートする」みたいな「PC藍子」の二番煎じとしか言いようがない恋愛SF映画に出てしまうし、こんなことならば先にプレスリリースをだしておけばよかった。と、どうやれば撮ってもいない映画のプレスリリースを出せるのだ、という疑問をはらみつつもそう思ったのでした。

ほかにも勉強が壊滅的にできない女子高生が、なやみ苦しんだ挙句、自分の脳を人工知能に差し替える移植手術をしたところ、みるみるうちに青チャートとかが解けるようになって、国公立の医学部はやっぱり難しかったけど、私立の理工学部に合格したという「ビリギャル」という映画を撮影しようと計画していたところ、全く同じタイトルのパクリとしかいいようがない小説が発売されたり、

海女さんの娘に生まれたのに、海に潜れず悩んでいた少女が、なやみ苦しんだ挙句、自分の脳を人工知能に差し替える移植手術をしたところ、1万メートル以上潜れる能力をあっという間に手にし、一夜にして海底に巨大な帝国を築き上げたという「アマチャン」という朝の連続テレビ小説の脚本を書いてNHKに送ったところ、全く同じタイトルの三陸地方の少女の話になってしまって、何度も抗議声明を出したのに聞き入れてもらえない、という悲しいこともありました。

ひとまずはAIに絶対できない仕事を探し、AIに負けないような歌唱力をつけたいと思うのですが、自分はいったい誰の話をしているのかわからなくなってきたので今日はもう寝ます。おやすみなサイコブレイク。

o-ARTIFICIAL-INTELLIGENCE-facebook

1) AI

Reference 1) http://www.huffingtonpost.com/robert-d-atkinson-phd/5-myths-about-the-future-_b_10819602.html

------------------
現代詩手帖7月号に作品「天気予報士エミリ」とアンケートを寄せています。アンケートは締め切り5月だったのですが、タイムリーにりりぽんのことを書いています。よかったら読んでください。紺野ともさんが書いてくださった『国境とJK』の書評も注目です!
-------------------
詩客というWebサイトで連載がはじまりました。3ヶ月おきに全4回です。出版物はちょっと手が伸びづらいという方も、Webサイトなのでぜひ読んでみてください。初回は「ドラマタイゼーション」という作品を寄稿しました。よろしくお願いします。
-------------------
ユリイカ6月号 最果タヒ特集に「最果タヒさんと時代感覚」という論考を寄稿しました。よかったらよんでください。

詩集『国境とJK』もぜひよろしくお願いします。

↑このページのトップヘ