2007年06月28日

かわいそうな大鴉

子供の頃よく見ていた「まんが日本昔話」の中に「キジも鳴かずば」という話があった。
ある娘が小豆入りのご飯を食べ、その喜びを手鞠唄にして唄っていたら
そのせいで、実は娘の父が小豆泥棒をした事がバレてしまい、父親処刑。
後日、キジが撃ち落とされる場面に成長した娘と思しき女性が現れ、
「鳴かなきゃ撃たれなかったのに」とつぶやくというお話だった。

ビザンチン迷路の大鴉を見ていて「キジも鳴かずば」を思い出してしまった。
大鴉、エロイカ達が宝剣を盗み出したとき、騒がず黙っていれば
無事にやり過ごせたのではないだろうか?
宝剣がスリーパー起こしのスイッチだって知ってるのは大鴉だけ
なんだし。

逆に、スリーパーを起こそうと思ったら、あの同じ宝剣そのもの
でなくても、似た感じの宝剣が儀式に持ち込まれたらスリーパーは
目覚めるのではないだろうか?

なので、あそこで宝剣が盗まれた盗まれないで大騒ぎした大鴉の
そそっかしさが悔やまれます。
モスクワで厳しく尋問されたんだろうな。老体に拷問はキツかろう。

エロイカを絡めるためには、どうしてもキンキラキンな小道具が
必要だったのでしょうが、もう少し納得のいく展開にならなかったものか、
と時々考えます。


2007年06月13日

少佐とトイレ その2

今更だけど、少女漫画の登場人物の中で少佐ほど頻繁にトイレに行く人は
いない(筈)。
一応、忙しさを表す表現として描かれているけど、別にトイレじゃなくたって、
忙しすぎて食事が取れず胃が痛いとか、忙しすぎて超早食いだとか、
新聞を超速読で読んでるとか、いくらでもマトモな表現があると思うのだ。
いまいち必然性が感じられなかったりする。

思うに、少佐のトイレシーンは性行為の代償なのではないだろうか。
どこかで適当に遊んでるらしい伯爵と違って少佐には女性の陰が一切無い。
読者の手前、未婚で恋人もなく、美人スパイにも冷淡な少佐だけど
どうみても精力みなぎる健康な成人男性なのにとても不自然だ。

そんな不自然さを補うためにトイレシーンが頻出するのではないだろうか。
それも、作者がそういう風に頭で考えて描いているというより、
少佐の気持ちになりきっている青池先生は、少佐の「解放したい」「出したい」
という欲望を放尿という形で表現してるのではないか。無意識に。

少佐の精力ムンムンな男らしい性質と女性関係が一切クリーンであることの
矛盾が心の中にひっかかり、釈然としない気持ちになる青池先生。
そんなモヤモヤを解消すべく、つい放尿シーンを描いてしまう青池先生。
そうやって少佐のリビドーの解消し、心安らかに制作に向かう青池先生。
・・・って想像でモノを言い過ぎてますが。

考えてみると、12巻では「ハンブルグの夜の帝王」と呼ばれ、
「見るもんじゃないやるもんだ」発言が出て、性に対するスタンスが
大きく変わったように見える少佐だけど、それ以前に6巻の「特別休暇命令」で
最初の放尿シーンが出てきた頃から(あの放物線には凹みました)、
なにげに「カリギュラ」の試写を見てたり、女性のスリーサイズを
言い当てたり言動が変化していった。

初期の、女性嫌いの長髪で可憐な少佐が男らしくイメージチェンジ
していく過渡期だったのだ。きっと。
ホモでもないのに女性嫌いで長髪って男性像が世の中の要求するものと
合わなくなってきたのだろう。
だからといって恋人を作るわけにもいかず、とりあえずトイレに行く少佐。

ちなみに「Z」では「放水バルブ」発言が飛び出すし、何よりやたら
女性問題に関する際どい発言が多い。
過去に少佐は女性問題で仕事をしくじったのだなと思わせるセリフが
いくつか見受けられる。
これは出版社が違うせいなんでしょうか。
白泉社では「ちょっとなら少佐に女性の陰をチラつかせても良し」って
編集の人が許可したんですかね。




2007年06月09日

エロイカ34巻の思い出

私の手元にはエロイカの34巻が2冊もある。
1冊はビニールにコートされたまま開封されていない。
なぜそんなことになったかというと、34巻が出るや否やインターネットの
紀伊国屋書店で注文したものの、空輸されてくるのが待ちきれず
(通常2〜3週間かかる)、クリスマスイブに飛行機でニューヨーク市まで
飛んで買いにいってしまったせいだ。日帰りで。

なのでエロイカの34巻に飛行機代往復約250ドルもかけたことになる。
しかもネット注文した分は約一週間後に手元に届いたので、たった一週間早く読むために
250ドルも支払ったわけだ。大バカなファンだ。

NY 市に出かける前にネットで調べたら紀伊国屋書店NY 店には
エロイカ34巻が入ってないようだった。
しかし最新作なんだし、そんなことないだろうと信じて出かけて行ったら、
本当に無かった。紀伊国屋書店 NY 店ではコミックスは小学館/講談社/集英社しか
扱ってないらしいのだ。がーん。

ブックオフ NY 店にももちろんまだ入荷してなかった。
旭屋書店はWeb site の不具合で在庫状況が調べられなかったのだけど、
店舗が小さいし無理だろうな〜と肩を落としながら出かけて行ったら、
新作コーナーに積んであった!
あの時の安堵と喜びは忘れられないです。
2006年の中で最もホッとした瞬間といえよう。
あやうく無駄にニューヨークを訪れたことになってしまう所だった。

その後、NY に滞在している友人と会って飛行機の時間ギリギリまで喋って
ダッシュで空港に向かったら、電車を乗り間違えて飛行機を逃してしまい、
JFK 空港でで一晩徹夜する羽目になった。
34巻や ブックオフで買った文庫版のZ (日本の実家にもあるのに)、を
読みながら夜を明かした。特に34巻は隅々まで何度も読んだ。
眠くて辛かったけど、振り返ってみるとエロイカづくしの素敵な
クリスマスイブだったと思う。


2007年06月08日

少佐や伯爵の会話について

最近、レクター博士シリーズの最新作 Hannibal Rising の朗読 CD をやっと聴き終わった。
単語が難しすぎて結局2〜3割しか理解できなかったけど、作者のトマス・ハリス自身が
朗読してる凄い CD なので挫折せずに最後まで聴いた。
作中ではロシア語やドイツ語、フランス語訛りの人達が沢山登場するのだけど、
トマス・ハリスはかなり多才な人らしく、それらの人達のセリフを
きちんと読み分けていた。
(オウムが出てくるシーンではオウムのキイキイ声の喋りをきちんと演じる
徹底ぶりだ。)

朗読を聴いていたら少佐や A 君達の英語もこんな風に訛ってるのかな〜
と思い至り、心温まる気持ちになった。
あるいは情報部だから訛りのないきれいな英語を徹底的に叩き込まれてるんだろうか。
皆さん数カ国後が堪能みたいだからな。

普段は情報部の皆さんは当然ながらドイツ語で会話してるんだろう。
しかしエロイカ達やミーシャが絡んできたときは英語に切り替え。
なにげなく読んでたけど、あれらのセリフはドイツ語・英語入り交じってる
のかと思うと面白い。
伯爵と会話した後、背後でぼそっと A 君に伯爵の悪口を言うところは
ドイツ語なのかな、やっぱり。
いつか暇な時に、セリフがドイツ語か英語かを予測して、吹き出しを塗り分けて
みたいと思う。かなり暇な時に。

あと、ケルトの番外編ではミレーヌ夫人がフランス人だしフランス語で
会話してて欲しいかも。コスプレに加えて、少佐とフランス語のミスマッチが
怪しい雰囲気を醸し出してくれそうだ。



2007年05月11日

少佐とトイレ その1

12巻あたりでは仕事が忙しすぎてトイレに行く暇がなく、しかし
ついに我慢しきれずトイレに飛び出して行く少佐だったけど、
32巻ではお茶とコーヒーの飲み過ぎでやたらトイレに行く少佐、
43巻ごろでは前立腺肥大でやたらトイレに、なんて事態になって
ないだろな・・・。
だんだんトイレに行く理由がカッコわるくなっていく少佐。
どうか杞憂でありますように。
素敵に老いた少佐というのも見てみたいけど、前立腺肥大は
No thanks だ。




2007年05月05日

少佐が長髪な理由がコペルニクス的転回で解明された件について

前回の記事で「ああいう性格の少佐が長髪にしている理由が思いつかない」
と書いたけど、この記事のコメント欄に正解が導き出されているではないか!

「髪が短い時期の少佐は作品中に描かれていない」

これだ!
書いた時は脳が半分眠っていたので、アイデアの一つとしか
思ってなかったけど、実は大正解じゃないだろうか。

これなら全然少佐の性格と髪型の矛盾が完璧に解消される。
スタイルが不自然なオカッパである点については下記のような
説明が可能ではないか?

1.床屋では普通のおじさん風の短髪にするのだけど、床屋に行く
頻度が少ないので、やがてボサボサになる。

2.伸びてきた前髪を自分でCut
3.伸びてきた後ろ&横の髪は執事がCut

2,3 を繰り返してるうちに、おなじみのオカッパ頭になり
この時期から作中に登場する。

事件の解決とともに伸びきった髪を Cut し(1に戻り)しばらく
潜伏期間に入る。

・・・これが少佐が軍人軍人した性格でありながら長髪である理由
に違いない。

Cut した直後の時期は青池先生も「エロイカより愛をこめての創りかた」に
書いてあるようにロレンスに激似なのでファンの気持ちを慮って、
絶対に描かないようにしてるのだ。

長年の謎がとけてすっきりした〜。
きっかけを与えてくれたさきさん、どうもありがとうございます!
「そんなんじゃ納得いかねーよ」という意見の方が多いかもしれませんが
自分は今やっと真っすぐな心で少佐の長髪を受け入れられそうです。

しかし、律儀にケープを羽織ってコンラートに髪を切ってもらっている
少佐の像が脳裏に浮かんで消えなくなってしまいました。


2007年04月30日

長髪の理由

ポテトチップスを食べながら久々にブログを書いている。
フライドポテト好きの少佐はポテトチップスも好きだろうか?
好きかもしれない。
でもあんまり食べないで欲しい。
ハンバーガーやフライドチキンの付け合わせに付いてるのを
食べるのは OK だけど、チップスの袋を開けて
ボリボリ食べてるのはイメージじゃないし。

ちなみに今自分が食べてるのはプリングルスの
Spicy Guacamole 味というやつで、アボガドっぽい
緑色をしている。日本にも入っているかな?
とても美味しいのでこれは是非少佐に味わってもらいたい。
ファンの複雑な心理だ。

それはさておき、「エロイカより愛をこめての創りかた」に、
少佐が長髪なのは単に当時の流行に従っただけと青池先生が
書いている。
たまたま少女漫画で長髪美青年が流行っていたせいで
少佐は軍人であるにもかかわらず長髪になった。
しかし本当の理由はそうかもしれないけど、ストーリー上
少佐が長髪にしてる理由って言うのをきちんと設定して
おいてもらえると安心できる。
何しろ長髪ブームが終わっても、そして結構お年を召されても
長髪のまま据え置かれている少佐、職場ではそんな髪型の
おじさんはいないだろうし、何か理由がないととても座りが悪い。
少佐の性格からすると寧ろ長髪の男子を忌み嫌って、友人や親戚の子が
そんな髪型をしていたら自分の行きつけの床屋に連れて行って
無理矢理散髪させる、なんて図式の方がしっくり行く。
読んでて髪型と性格の相容れなさに常に居心地の悪さを感じながら
幾星霜。

なので自分で勝手に理由を考えたりもするけど、どれも矛盾点が
多くて納得がいかない。

1.長髪だと色々な髪型に変装できて便利。
(あまり長髪を利用した変装を見た事がないけど・・・)
2.忙しくて美容院にいけない。
(ここ数年ずっと同じ長さの長髪であるところをみると、定期的に美容院に
行ってあの長さに揃えている印象だ)
3.お母さんが同じような髪型だったので、母の面影を再現
(・・・・)

どれもかなりイマイチだ。
どこかに誰もが納得できるような素敵な理由が転がっていないだろうか。

2007年04月26日

コメント返信

コメント欄が不調でコメントが送信できませんので、こちらに書きます。

>カスミさん
お気遣いありがとうございます。忙しいと言っても締め切り前の漫画家さんと比べれば全然たいしたことないと思いますので、うまく乗り切ります。

それにしても少佐の食事シーンを見てるといつも粗食な印象ですね。
34巻の夕飯の食卓とか、足りるのか?って思ってしまいました。
体型的にはごり押しディックのように朝からステーキもOK な気がしますが、
健康家族などで勉強してコントロールしてるんですかね。


>さきさん
ご心配ありがとうございます。しかし自分は「食っとけ、寝る」といいながら
直前に夜食を食べているので、まだまだ少佐への道は遠いです。
少佐のジムで鍛えて12時就寝6時起床というスタイル、長生きできそうな
素晴らしい生活ぶりですね。ちょっと真似できませんが。
私も朝は弱いので、伯爵型の生活が理想です。
冷静に分析してみると、自分自身は伯爵型の生活を送るのが理想で、しかし
理想の男性は少佐型の生活を送っている人、という事になるでしょうか(^^;

2007年04月22日

少佐の真似

ここ一週間ほど多忙な毎日で、深夜に帰宅して布団に直行>早朝出勤
というパターンだ。来週いっぱい続きそうだ。

このエロイカ・ブログが更新できず欲求不満な毎日ではあるけど、
「帰って布団に直行」なんて、皇帝円舞曲でザルツブルクからウィーンまで
車を飛ばして戻ってきた少佐に似てるじゃんと、ほんのり嬉しくも思っている。

寝る時は少佐のように左腕を布団から出して寝てみたりしている。
「食っとけ、寝る」なんて言ったりもする。
二の腕が少佐のように筋肉モリモリにならず、贅肉プヨプヨなのが
悲しいけど。
忙しくてもエロイカ関連活動を怠らない勤勉なファンであった。

それにしても少佐は食っとけ寝るといって寝て起きた後、食事をするのかと
思ったらほとんど食べないうちにまた出かけてしまった。
大丈夫なんだろうか。
でも食欲も忘れるほど任務に没頭する人ってカッコいい。
自分はモリモリ食べて出勤してますが。





2007年04月16日

少佐、one of them

再開後エロイカの特徴の一つは、少佐や伯爵の超人ぶりが
陰を潜め、逆に脇役の人達が丁寧に描かれている事だろう。
再開前は長髪をなびかせ超人的な活躍を示す少佐 vs 無能な脇役
(例NATO のイタ公)という対比が際立っていて
いかにも子供向けだったけど、再開後はハンセン少佐や
ペケル兄弟など有能な脇役と協力して問題に臨んでる様子をよく見かける。

再開後は本人に向かって「やかましいイタ公」なんて言わなくなった。
やっぱり普通の大人が素面でそんな事言ったら大変なことになるからな。

そんなエロイカの変化を象徴する一コマとして挙げたいのが
パリスの審判で、カルロスの乱射を逃れようとして少佐が闘牛場を
逃げ惑うシーン(25巻129頁)。

闘牛士と一緒にわけも分からず逃げ惑う少佐。
豆粒のように描かれる少佐。
どれもカッコわるい。
再開前だったらあり得ない描き方だろう。

少佐が特別なスーパーマンでなく、普通の人間である事を
示す一場面としてとても印象深い。
少佐、人間宣言。

しかしこんな風に一般人に埋没しても、やっぱりある程度は突出して
輝いている少佐。リアルで見たら相当カッコいいのだろうな。