2014年11月03日

児童相談所が強権的運用を回避する理由




児童虐待 - 児ポ法規制反対派の欺瞞 全記事一括表示

「児童ポルノ規制よりも本当の児童虐待を先になんとかしろ」 という欺瞞
児童虐待発生件数は実質的に減少している
すでにかなりの部分まで強化されている虐待防止法
児童相談所が強権的運用を回避する理由
実情を踏まえた上で、厳罰化や運用強化を強行したらどうなるか?
児ポ法反対派は、児童虐待冤罪の可能性を否定できるのか?



児童相談所は警察行政ではなく、福祉行政を主としている組織だ。
また児童虐待防止法も、児童の保護を主眼とした法律であって、
必ずしも虐待親の処罰を目的としているわけでは無い。

そして、児童相談所が虐待児童を保護するにあたって、
最も重要視するのが、家族の再統合である。
これが、児童相談所が法に基づいた強制措置に
なかなか踏み切れない大きな原因となっている。

いかに酷い虐待親と言え、子供にしてみれば唯一の肉親だ。
身体上の危険があるのなら親元から隔離しての
一時保護もやむを得ないだろうが、一生そのままでいい筈が無い。
なんだかんだ言っても、子供は肉親の元で育つのが
当事者にとっても社会にとっても一番いいに決まっている。

さらに、保護された児童の中で、虐待を受けていたにもかかわらず、
父母の元に帰りたいと訴える例も決して少数ではない。

だから、虐待親とよく話し合って、子供が安心して
一緒に暮らせる家庭に戻れるよう指導・教育するというのが
児童相談所の大きな役割でもあるのだ。

だから、児童相談所は虐待親との関係を壊さないように
細心の注意を払いながら、児童の保護を行わなくてはならない。
そんな微妙な問題が存在する中で、いくら法改正で許されたからと言って、
玄関のカギをぶち壊して強制的に踏み込んで子供を
親元から引き離して施設に入所させる、と言った真似をやらかしたら、
虐待親との信頼関係は完全に損なわれ、
以後のソーシャルワーク援助業務に
大きな支障をきたすのは間違いない。

前々回のエントリでも述べたとおり、
虐待の定義は昔に比べて大きく拡大しているので、
ちょっと旧い考え方の親なら、しつけとして体罰を加える程度の事は
特に罪の意識もなく、というかむしろ愛情あるがゆえに
やっていても不思議じゃない。
すなわち、虐待親であっても親なりに子供の事を考えて
教育しているわけである。

にも拘らず警察を引き連れた児童相談所から虐待親と認定され、
強制的にこどもを施設に連行されてしまうという事態に陥れば、
一気に態度を硬化させて何を言っても聞き入れなくなってしまうだろう。

そしていずれ親権は停止され、子供は施設で育てられる事になる。
親には居場所も連絡先も知らされず、面会も一切禁じられたまま
自立までの施設生活を余儀なくされる事だろう。

そうなっては全てがおしまいである。だから慎重にならざるを得ない。
一度信頼関係が壊れてしまえば、親も子も社会も誰もが得をしない。
無責任なマスコミや大衆はやいやい言うかもしれないが、
児童相談所は児童の将来まで考えて仕事をしているのであって、
無責任なマスコミに煽られた無責任な一般大衆の感情論に
いちいち迎合してるヒマはないのである。

そのような現状により、児童相談所の権限や機能を
いくら法律で強化しても、構造的に限界があるゆえ、

 「本当の児童虐待を先に何とかしろ」

などと簡単に言えないという事がお分かりいただけるだろうか?




■ 参考URL ■

虐待されるのに「帰りたい」という子ども
      (web 魚拓)

「児相が僕たちを保護するからいけないんだ」 PDF

「親子の暮らし」か「子供の保護」か 対応難しい児童虐待
   ――児童相談所インタビュー (THE PAGE) - Yahoo!ニュース

      (web 魚拓)

子ども虐待「疑いあっても通報しにくい」小児科医に壁
      (web 魚拓)




captain_nemo_1982 at 15:23│Comments(0)TrackBack(0)児童虐待 | 規制反対派の欺瞞

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