まず宣言しておかなければならないのは、ここで書きたいことは別にもうマンガを読まない宣言ではないということで。
なんとも女々しい話ではあるが、別にマンガが嫌いになったわけではないし、マンガをディスるつもりもない。
まして、マンガを卒業したつもりもない。

ただ、明らかに昨年はマンガに割く時間が激減しており、それは自分の加齢だけでは説明がつかないのではないかと常常思ってはいたのだ。
で、その自分の加齢以外の、思い当たる一つの理由を軽く整理したいというのが、この文の趣旨である。
端的に言うと、最近のマンガ・・・特に面白いマンガが長すぎるという話。
いや、長いということ、それ自体が問題ではない。
長くなければ語りきれない物語は当然あるし。
長いからこそ、熟成されていく物語の細部というものもある。

とはいえ、連載マンガに於いて長いということは、「終わりが見えない」ということでもあるわけで。
今の自分にとっては、この「終わりが見えない」マンガってのはわりときつい。
ここで問題なのは物語そのものの長さ(単行本の多さ)よりも、連載の長さが問題だ。
小説を読むとき、ついつい「あと何頁かな?」と残りのページ数を気にするような人間にとっては、このいつ終わるのかわからない物語を追いかけることが年々きつくなってきた。
まして、それを同時並行的に何作も・・・・となると、これはまあ、どうしたって息切れしちまう。

思えば、このブログでもたくさんのマンガを紹介してきた。
面白いマンガは星の数ほどある。
ただ、その綺羅星の如く輝くマンガ群の中でも、所謂世間的にも大ヒットした、「確実に面白いマンガ」の終わらなさは異常だ。
なぜならそこにはメディアミックス的な大人の事情が絡んでくるからで。
もはやマンガ単体では語りきれない大きな作品になればなるほど終わらないし、終われない。

ベルセルクとか、ワンピースは言うに及ばず。
宇宙兄弟、ちはやふる、リアル、三月のライオン、キングダム、進撃の巨人・・・・・ヒストリエはちょっと意味が違うか?

とにかく挙げていけばキリがない。
しかも、この作品達がタチが悪いのは、この長期連載の間、ずっとおもしろいということで。
そうなると、これらを追いかけるのに手一杯で、他のマンガに手を伸ばす気力はどんどん萎えてくる。

まあ、気力の衰えを単に自分のライフスタイルの変化だとか加齢だとかのせいにしてもいいのだけれども。

昨年、ついにワンピースの新刊を買わなくなった。
買わなくなったというよりも、正確には「前巻を読む前に新しいのが出ちゃった。」ってことなのだけども。
その時点で、なんというか自分の中のマンガ熱が折れたのを感じた。
小学校のマラソン大会で、ずっと走っていたのが、ある段階で歩いてしまった感じ。
一回、歩いてしまうと、再び走り出すのは容易ではない。

で、頭に浮かんだのが「連載が終わったらまとめて読もう・・・」
この、悪魔の囁き。
勿論ワンピースはまだまだまだまだ終わらない。
そしておそらく、終わった時、自分には今以上に読む気力が衰えている。

ちなみに、この「連載が終わったら・・・・・」の悪魔の囁きによって追いかけるのを中断して、結局まだ読めていないマンガの多いこと多いこと。(へうげものとか、まだ読み終わってませんよ。とほほ・・・・)

多かれ少なかれ、マンガを継続的に大量に読んできた人なら、これに似た瞬間を感じたことはあるのではなかろうか。
はじめの一歩とかさ。1〜20巻辺りを連載から読んでいた人間の何人が今もついて行っているのだろう・・・・。

そうやって、積み残した連載中のマンガが増えれば増えるほど、マンガというジャンルへの熱は冷めていく。

終わらない煉獄。
終わらないだけなじゃく、増え続ける煉獄。

それに対して、ほとんどの小説はちゃんと一冊ないし上下巻程度で終わってくれるのだ。
こりゃあありがたい!
映画なんて、長くても3時間あれば一応は終わってくれるのだもの。(シリーズ化して煉獄と化していくものもありますが。)
なんてありがたい!!
どうしたって、ちゃんと終わってくれる物語の方に手が伸びてしまう。

おそらくこれは自分のような単行本派の人間に限った話なのだろう。
週刊誌で追いかけている人にとったら、毎週、同時並行で連載を読むことがマンガのペースになっているわけだから。
あるいは、こんなレビューブログを書いているのも影響しているのかもしれない。
だって、終わっていない物語のレビューって、やっぱりなんだか書きにくいから。

ただ、まあとにかくそういうわけで、昨年の自分は映画と小説ばかり享受してましたという言い訳。

マンガという表現手段の可能性はまだまだ信じているし。
おもしろいマンガがなくなったなんて言う気は毛頭ない。
長期連載故の面白さを否定するつもりもない。
ただ、ちょっと疲れちゃったという話。

前からわかっていたことだけども、俺はやっぱり単行本1冊〜3冊くらいでまとまっているマンガが好きだよ。

マンガを読むのをやめるという話ではないので、勿論2018年もきっとマンガは読みます。
場合によったらレビューもするかもしれません。
でも、マンガよりも映画とか本のことを書くことが増えるなら、このブログは「マンガソムリエ」という看板は下ろさないといけないだろうなというのが、昨年末につらつらと考えたことです。

というわけで、今年はなんというかますます迷走するような気もしますが、昨年よりは雑文自体を書く時間は増やすつもりなので、お付き合いいただけると嬉しいです。