小説 映画ドラえもん のび太の宝島 (小学館ジュニア文庫)

息子と鑑賞。
以下、多少ネタバレ。
歴代サイコーの観客動員数だそうで。
まあ、動員数と出来は決して比例しないよなぁとつくづく思う。
つまりは、まあ、そういう出来の映画。

まあ、見た多くの大人が言ってるように、この映画、とにかく脚本にまとまりとセンスがない。
宝島を謳う割に、海賊シーンは少なくて、そのかわりに差し込まれるのは、どこかで見たことのあるSF描写。
友達になる新キャラクターも、なんともかんともどこかで見たことある感じの兄妹で、対する敵役もこれまたどこかで見たことある感じ。
大ボスは、新キャラクターのお父さんで、これまたなんだかピントのずれた理由から、「自分たちだけよければいい!!」という超保守(?)主義に至っている・・・・ってな設定だけども、男が保守主義に走った経緯はともかく、だからといってなぜ海賊のコスプレに走ったのかがわからないし、なぜ海賊の一代帝国を作ったのかってのがよくわからない。
むしろ、もっと宗教的な話なんじゃねえの?これ。

展開もなんだか常に甘くて。
しずかちゃんが新キャラクターと瓜二つという設定も、なんだかぬるいし。
それが理由で、間違えられてさらわれるんだけども、髪の毛の色が違う時点でどうにもこうにも「そっくり」ってのが飲み込めない。
このレベルでそっくりなら、ドラえもん世界の美少女みんなそっくりだよ。

・・・・・・ってな感じで不満をあげたらきりがない映画であることは間違いない。

ただ、まあそういうのは全部野暮なんだろうなあというのは、隣でケタケタわらう息子を見て思う。
大人にとってはわりとはっきり駄作である本作だけども。
駄作かどうかってことも、そもそも子どもにはあまり関係なくて。
いつものドラえもんがでっかいスクリーンで、いつもと違う冒険をしてるっていう、それだけのことが楽しいのだろう。
まあ、途中わりと露骨に飽きている感じも出してたけども、飽きていても「面白くない」とはならないらしく、後で感想を聞いたら「面白かった!」とのこと。
面白かったんなら、まあ、いいか。

思えば、自分も子どもの頃に何作も映画は見たけども、その全てが傑作だったわけでは勿論ない。
ただ、それはそれで面白かったような気はする。
そもそも、駄作とか傑作とかっていう概念がないよなぁ。子どもって。

まあ、だからといって所謂「子どもだまし」がいいとは決して思わないのだけども、本作に関しては「子どもを舐めている」から出来が悪いという感じではないので、まあ、いいかという感じ。

後は、前にも書いたけどもやっぱり主題歌「ドラえもん」の破壊力がすごくて。
本編の出来はともかく、エンドロールで子どもたちがこれを大合唱してるの聴いたら、ちょっとうるっとはきてしまった。
あれを聴けただけで劇場に足を運んだ甲斐はあったかな。