覚醒都市

日常雑記、文芸評論もどき、写真、旅行記、小説など。

2013年03月

夜に文章を書くと情熱的になりすぎるって誰かが言ってた。

他人に依存するのをやめた時から、一人の時間こそ有意義に過ごすべきだと思うようになった。

自分を磨くとは?

一人でいることは悪いことではないはずだ。
他人との関係なんて曖昧なものだ、それよりも確固たる自分を築くことの方が大事だ。
それともうすら笑いを浮かべておせじにまみれた浅い関係を作りあげ続けることの方が大事だとでも?
そこでの会話に何の意義が?
そして他人を失ったあとに何が残る。

無意識下で私はそう感じていたはずだ。
他人を見下していい理由なんて、本当は一つもありはしないはずだけど。



いいも悪いもひっくるめて、私は自分がどういう人間であるかがやっとわかってきた。

人生セミナーや自己啓発本なんていうものは、確固たる自分を持たない人間のためのものだ。
自分で考えることをしない、または考えることを知らない人間のためのものだ。

誰の人生が上等かなんて、そんなのは自分が決めることで他人の考えを押し付けられたくない。
自分の価値は自分で決めたい。


「私には生きている価値がない」
『人間にはそもそも価値がないから、そんなことは生きる理由にも、生きるのをやめる理由にもならないよ』

失うことは止められない、だから決して失わないものを継ぎ足していく。
空っぽの自分を埋める作業。
私は自分の生き方を知っている、いや、やっと知った。
知識を得ることは自分自身の拡張だ。
そのままではただの断片にしかならないけれど。

他人と過ごした時間の後に、全く無駄な時間だったと思いたくないのだ。
そう思う酷い自分になるべくなら会いたくない。

真実。

太宰を読んで、自分に似ていると感じていた、あの感じ。


高野悦子さんの「二十歳の原点」を読みました。
二十歳の原点 (新潮文庫)二十歳の原点 (新潮文庫) [文庫]
著者:高野 悦子
出版: 新潮社
(2003-05)

1969年、二十歳で鉄道自殺し、その後遺族によってまとめられた高野悦子さんの手記。
独りであること、未熟であること、これが私の二十歳の原点である



 高野さんほど純粋でまっすぐな人っていないと思います。 
「本を読むのだ」という高野さんの姿が目に見えるよう。そしてデジャブですねぇ…よく同じことを言っている人を見かけますよ、ふふっ…
ぴったりとはまる物を探して音楽を聴いて、書物を読む。
彼女が生きた時代ほど、考える若者は減ったのかもしれない。
けど、時代は変わっても、それでも変わらないものもあるんですね。 

>けっきょく中村にあいたいという願いは、彼を愛するからではなく、私自身を愛する醜いエゴイズムに過ぎないのではないか。私は今そのエゴイズムの復習をうけているのだ。あまりにも辛く苦しい復讐だ。弱く、そして、甘い私には。
(本文、六月二日より。) 

全く同じことをふた月前に考えました。
しかし、もう私は太宰と自分を重ねてみたり、高野さんと私は似ている!などと考える子どもではなくなりました。
これはきっと若者共通の苦悩なのだと。 



最近読んだ本が、はからずも同じようなニュアンスを含んでいるもの続きで、こういう風に感じることが一年に一度位の頻度であるのですが、やはり何かを感じずにはいられなかったり。

終わりの感覚 (新潮クレスト・ブックス)終わりの感覚(新潮クレスト・ブックス) 命 (新潮文庫)命 (新潮文庫)



Profile.
Master: Sa.

写真はFuji Finepix F100fdにて撮影(5年目)。
アップが面倒になってきたので写真更新停滞中。
カメラを買いたいこの頃。
編集ソフトはPhotoScapeを使用。
(ないとは思いますが写真や文章の無断転載はご遠慮願います。)
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