多様性の罠

NPO法人キャリア解放区 代表理事 納富順一のブログ。

就活アウトロー採用を始めた理由

就活アウトロー採用はそのネーミングとイラストのインパクトからか
かなり怪しいサービスなのでは?と警戒されるようです。

ただ、その怪しい扉を勇気も持って開いてくれた人は
怪しさは真逆のサービスコンセプトに共感してくれる事が多いのですが。

そのときによく聞かれるのが?
「納富さんはなぜ就活アウトロー採用を始めたのですか?」ということ。

本当の理由は「この事業は僕がやるべきだと直感した」からなんですが、
その背景を少し説明します。

私はキャリア解放区を立ち上げる前まで、人材業界に10年ほどいました。
求人広告の営業から人材紹介、障害者の就職支援まで幅広く携わってきました。
会社も大手からベンチャーまで3社経験しましたが、どこにいても感じていたのは、
人材ビジネスは本当に役に立っているのか?ということ。

人材ビジネスは企業からフィーをもらうビジネスモデルなので、
どうしても営業主導になりやすい構造を持っています。

また、離職率が高く、常に採用しているような会社こそ
人材業界にとっては大口のお客様になりやすいという現実があります。

だから転職を煽らざるをえない。東京では電車に乗ると人材系の広告ばかりです。
(人材業界で志ある人は、フリーランスか少人数の会社で働いていることが多い気がします)

こういう構造自体を変えていきたいという思いはずっと持っていました。

そんな悶々とした問題意識を持っていたときに、
若新雄純さん(現キャリア解放区プロデューサー)と出会います。

彼が成熟社会の働き方として提案したのが、就活アウトロー採用の企画でした。
人材業界とは関わりがなかった彼の企画案には、人材業界の非常識が詰まっていました。

大きなコンセプトは以下の2つです。

①既卒・中退者・就活に参加しないマイノリティにこそ価値がある。だから彼らを弱者とみなすのではなく、強烈な個性として再定義する。

②よって、強烈な個性を活かしたまま社会と接続することが重要である。だから彼らに対して就活トレーニングは一切行わず、フラットな対話をベースに企業と求職者の関係性を構築する。

今までは、就活というレールから外れた若者たちは弱者扱いされました。
だからハローワークでもジョブカフェでも、弱者支援のスキームしか用意していません。
しかし、変化が激しく、先行きが見通せない現代社会において、
既存のシステムに違和感を持つことは、弱者でもなんでもく、極めて健全な行動なのです。

人材業界では価値が低いとされてきた、既卒者や中退者、就活をしなかった若者たちの価値を再定義し、トレーニングせずにマッチングできれば、人材業界において新しい価値を創造できるのではないか。

そう思い、これは僕がやるべきだし、自分のミッションとすべきたと思ったのです。

実際に始めてからは、困難の連続でしたが(笑)、その話はまたどこかで。

就活アウトロー採用2014始めます。

NPO法人キャリア解放区・代表理事の納富です。
ブログ始めることにしました。
どうぞよろしくお願いします。 

さて、本日キャリア解放区の独自サービス第1弾として、
就活アウトロー採用2014が正式にリリースされました。

バブルが崩壊し、成熟社会が到来したと言われて20年以上が経ちました。
新しい働き方や就活一括採用の是非など、議論は今も尽きる事がありませんが、
それら議論を踏まえ、多くの人が実感できるほど現実が変わったとは思えません。

僕は新卒一括採用を全否定するつもりはありません。
企業が合理的だと判断するならば続ければいいと思うのです。
(企業は市場で評価されるだけなので)

ただし、合理的ではないと感じている企業も
ベンチャー企業を中心に出始め、
色々模索し始めていることは事実です。

それは若者たちも同様です。

今日よりも明日が良くなる、成長できると信じる事ができた時代は、
1日でも社会に出て働く事に明確なメリットがありました。

「グタグタ言わずにとにかく働け」

正社員になって働きさえすれば、
昇給し、結婚でき、クルマが買え、家を買う事が出来ました。

グタグタ言うことがバカらしくなるくらい合理的で企業・労働者ともに
利益を享受できた時代がありました。
 
 バブルが崩壊し、低成長時代に入った日本において、
とりあえず働け、では若者が動機付けされなくなってきました。

高度経済成長時代のシステムがもはや合理的でないことを、
直感として理解し始めたからです。

本来、「ゆとり教育」とは、このような社会的ロールモデルなき成熟社会において
どうサヴァイヴするかの答えは「自分自身の中にしかない」と前提で、
その答えを試行錯誤しながら模索する、ということが大きなテーマであったはずです。

教員の質や保護者の理解が足りなかったという点もあったかと思いますが、
社会背景を理解できない人たちが「バカが増えた」「ゆとり世代」とうレッテルを貼り
ゆとり教育は失敗の烙印を押されてしまいました。

同じ価値観を持つクラスタの中で勉強しかしてこなかった若者たちが
大学3年生になり、周りに流されるように、自己分析や業界研究をしても
ただ戸惑うだけだと思うのです。

もちろん、それ以前に多様な価値観に触れ目指すべき「何か」が
分かっている若者もいるでしょうし、
器用に立ち振る舞って内定を取る若者もいるでしょう。

ただ、そうではなく不器用で多様な経験もない若者が、
「自分とは何者か」について、立ち止まって頭が爆発するほど考え、
試行錯誤するというのは、決して不自然なことではなく、
むしろ自然なことに思えます。

空気を読むことがスキルとして評価される日本において、
立ち止まることは勇気が要ります。

アウトロー採用で想定している若者たちは、
決して就職できなかった「弱者」ではありません。

既卒で就職していないという事実だけにフォーカスし、
「就職出来ない弱者」と決めつけた瞬間に「弱者」は誕生します。

そのような若者たちに、
施しを与えるようにスキルやマナー支援をしようとしても
彼らの心は動きません。

そうではなく、立ち止まった勇気を認め、試行錯誤しやすい「場」を提供し、
内発的動機を引き出すことが就活アウトロー採用のミッションです。

もちろん、この場で参加者全員の内発的動機を引き出せる事は難しいですし、
もし万が一引き出せたとしても、全員が就職するようなことはないでしょう。

働くことは尊いことですが、その手段は就職だけではないからです。

このサービスも決して完成されたサービスではありません。
既存の就活フォーマットを廃止する、ということは、楽なマッチングではなく、
ゼロからの提案になるので、むしろ大変困難なやり方です。

完成された時点で、ここに最適化しようとする人たちが現れてしまうと本意ではりません。

この不完全さに魅力を感じてくれる若者や企業様と模索しながら、
カオスを作り続けていきます。

ぜひ、こんなマニアックでマイナー就職サービスを応援してくださると幸いです。

どうぞよろしくお願いします。



ギャラリー
アーカイブ
カテゴリー
  • ライブドアブログ