2008年06月

2008年06月30日

病院訪問 その3

私たちケアリングクラウンを招いてくださる病院は、ほとんどどこでも
そうだが、とてもよくケアが行き届いている。病棟やリハビリのスタッフが、
一生懸命普段からケアしていらっしゃるというのがよくわかる。

形に見える、派手なパフォーマンスを求めているわけではなく、
細かなケアをされている中で私たちを見つけてくださる。

そんな病院にお招きを受けていくとき、私たちがパワーをもらう。
今回の病院も、まさにそういう病院だった。

A,Y,M,Hの4人のクラウンが訪問したが、この4人のバランスが
絶妙だった。

嬉しさを自分の中に留めておくことが出来ず、ハグしてしまうA.
ただ、立っているということで、心の交流を持っていたY.

Hは、ビックリするほどたくさんのスキルを持っている。
看護師としてさまざまな臨床経験を持つ彼女は、患者さんの状態を
見極める目が確かで早い。
なのに、看護師である自分を密封する。医療職の匂いを完全に
消し去るのだ。
演劇経験が長いからなのか? 演劇トレーニングの基礎があるので、
即興的な反応が巧い。体もよく動く。
ものすごくしっかりクラウンキャラクターを持っている安心感からか、
患者さんも近づき易い。
歌も巧く、進行するバランス感覚が良い。

昨年のケアリングクラウン養成講座の修了生だが、何年も経験している
安定感があった。

彼女のリードで4人が動いた。それがとても自然だった。

Hは「この4人はお互いが信頼しているのでとってもやりやすい」と
終了後に語ってくれた。
なんだか私が褒められた気がした。


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2008年06月29日

病院訪問 その2

患者さんが自分を受け入れたと感じ、思わずハグしているクラウンA。
彼女のパートナーのクラウンYは、違ったアプローチ。

ただ、立っている。

その場で何をしてよいのかわからず立ちつくすのとは違う。
ただ、立っているのだ。
ことさら笑顔ではなく、だからといって緊張もしていない。
ただ、立っている。

すると、彼に近づいてくる患者さんがいる。
そこに、何かが生まれる。二人の心が動いているのが見えた。

ただ、そこにいるだけって案外難しい。
ましてやクラウンの姿をしているのだから、
何か楽しませることをしなければと思ってしまうのが、パフォーマーの
悲しい性だ。

しかし、クラウンYは、ただ立っていた。
何も語らない。何もしない。
でも、確実に相手と自分の心の中は動いている。
それを、じっくり味わっていた。

戸惑うと、緊張し、それは相手に伝わる。時として2人の間に壁を作る。

病棟は、相手の方のテリトリー。
私たちがズカズカ入っていって何かをするのは失礼だ。
だからといって、用事もないのに入っていって突っ立っているのも失礼だろう。

今、ココで何もできない自分というのを表現するということは出来る。

相手が自分をどう受け止めたかをすばやく察知し、
素直に、自分自身の気持ちを表現する。

それが、ただ立っていることだったら、それでいい。
クラウンの病院訪問は、成果や結果を残すものではないのだから。


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2008年06月28日

あふれ出る想い

先日、ある病院をケアリングクラウン4人が訪問した。

病室を回らせていただくと、笑顔が広がっていく。

あまりにも素直な患者さんの反応に、クラウンが嬉しくなる。
嬉しくて嬉しくて、ハッピーな気持ちを体いっぱいにまとっているクラウン。
そのハッピーな気分を敏感に感じ取り、反応を示す患者さんたち。

その反応に、また嬉しくなるクラウン。

そんな好循環で満ちたりた病棟を巡って行った。

少し緊張していたクラウンたちが、患者さんの反応で温かい気持ちに
なっていく様が見ていて手に取るようにわかった。

クラウンの一人、Aは患者さん自分に心を開く瞬間を、敏感に
捕まえていた。
自分が受け入れられた喜びから、思わずハグをする。

病院という場所柄いきなりハグは!!と一瞬躊躇した私。

でも、患者さんは彼女の心からのハグを受け止めて、嬉しそうだ。
彼女のあふれる想いがハグという形になり、相手の心に届いている。
流れに任せてみることにした。

温かい心の交流。
皆が喜びに包まれる瞬間。
(明日につづく)

今日は日本ケアリングクラウン研究所のスペシャルセッション★バルーン講座 夏の部。
カブトムシ、クワガタに挑戦です。


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2008年06月27日

学びの機会がふんだんにある喜び

「言葉を伝える」のではなくて「思いを伝える」ことの大切さや
相手の力を引き出す=エンパワメンとするという大切さを実感
することもできました。」



2008年のケアリングクラウン養成講座第2回の振り返り
カードに書いてくださった女性がいる。

「再受講することで、1回目とは異なった視点で新たな
発見をすることが出来ました」と書かれている。

2006年1年目に受講したときは大学生で、最後卒業論文で
忙殺されたことを残念に思い、就職2年目で落ち着いた今年、
再受講してくださっている方だ。

自分が変われば感じ方が変わる。
一緒にいる人が違っても、新しい発見ができる。

毎回学ぶこと、教えられることが多いのが講座主催者である
私の役得である。

そして、

「今回感じたこと、得たものをこれからどのように自分の
生き方に生かしていけるのだろうと考え、ワクワクしています」
と結ばれている。

彼女のワクワクで、私がワクワクできる。
嬉しくて仕方がないことがあちらからもこちらからも
飛んできて、身動きできない6月だった。

アメリカ研修旅行や養成講座のこと、そして病院訪問も
少しづつここにも書いていきたい。

が、明日は夏バージョンのバルーン講座。
今日は準備に専念しよう。

日本ケアリングクラウン研究所


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