しかし指導役に選んだのは女性トレーナーだった。
男の選択の、その真意は……
(約5,000字 目安5分)
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うがっ。
女の太ももに首を挟まれ顔を真っ赤にした男が、声にならない音を鳴らした。
「あのぅ、苦しかったらちゃんとタップしてくださいね。じゃないと気絶しちゃいますよ」
女は後ろを振り返り、自分の下敷きになっている男を見つめる。
女の肉に埋もれた男は、自分の顔を挟んでいる太ももを弱々しく叩く。
女はその手の動きを横目で見て、それから前に向き直り、真下にある男の股間の膨らみが動くのを見た。
かすかに微笑んだ女は、交差していた足首を絡め直す。
うぅっという男の呻き声を背中で聞きながら、さらに太ももに力を入れる。
男は歯を食いしばり、何度も強くタップする。
二度、三度、四度……。
女は脚に力を入れ続ける。
男の股間の、盛り上がった部分が何度もピクピクと動く。
……ここはやめて欲しくないってよ。
女は再び後ろを振り向き、苦しみに悶える真紅の顔を見て微笑んだ。
数分前の、威勢の良い男の姿はもうどこにもない。
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平日の昼間、男は格闘技を習いたいと言って、打撃から寝技まで学べる、この格闘ジムにやってきた。
元全日本チャンピョンや現役選手の男性トレーナーが多く在籍する中で、男は唯一の女性トレーナーを今日のレッスン担当として指名した。
白い壁に囲まれたフロアの一角で、二人は向き合う。
「あー、はい。格闘は初めてです。テレビで試合は見ますけど。やっぱり男なんて、強くなりたいし。その方がかっこいいっしょ。あとは毎日家と仕事場の往復なんで、何かこう、刺激というか、新しいことを始めようかなと思って」
Tシャツをまくり、皮下脂肪をつけた薄いお腹をさすりながら、男は女性トレーナーの問いかけに答える。
「しっ、初回なんで、今日は体験レッスンみたいな感じで軽く練習できたらなぁなんて。まぁ、いいなって思ったら本格的に通ってトレーニングしようと思います、はい。まぁそんな感じで、今日はよろしくお願いします」
なぜ私を選んだのですかという質問に男は急に早口になり、それからそそくさと準備運動を始めた。
……軽い練習、ねぇ。
担当となったトレーナーの女は、その言葉にいつも通りの笑顔で反応した。
「はじめてということでしたら、私との練習の方が気軽ですよね。格闘技は良いなと思ってもらえるように、私も頑張りますね。こちこそ、よろしくお願いします。それでは……今日は受け身の練習をしましょう」
女はそう言って男を膝立ちにさせた。
男は意気揚々と身を構える。
では、と女は男の背後に回り、二の腕を男の首に沿わせ、一気に自分に引きつける。
「うっ」
突然の苦しさに、男は思わず女の腕を振りほどこうと、首に絡んだ二の腕をつかむ。
しかし女の腕はびくともしない。
女の盛り上がった二の腕の筋肉が、男の首を絞めつける。
「苦しかったら私の腕を軽く叩いてください。タップと言って、これが参ったの合図です。そしたらすぐに腕を離しますね」
女が男の耳元でささやく。
かっと喉を鳴らして、男はタップを連打する。
女の腕が解かれる。
目を丸くしながらぜぇせぇと肩で息をする男の様子を、女は笑顔で見守る。
「ふふっ、大丈夫ですか?」
「あぁ……。全然っ。大丈夫っすよ」
男がそう言い切らないうちに、女は男を四つん這いにさせ、その首を跨ぐように仁王立ちになった。
一瞬あっと上ずった声が男の口から漏れる。
女は足首を交差させ、太ももを閉じるように一気に力を入れた。
ぐぉっ。
男の身体がびくつく。
「脚に挟まる感じはどうですか?絞め方にも種類があるので、いろいろ体験してみましょう」
楽しそうな女の声かけに、男はうぎぃぇッと意味のない言葉で返事をする。
女は次々と技をかけ、苦しくなったらタップしてもらうという事を繰り返した。
そして……
女は男のタップに反応しなくなった。
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仰向けになった男の上に“69”のかたちのように乗った女は、上半身を反らせて後ろを振り向いた。
自分の太ももの間から生える、男の顔を確認する。
顔面が紅潮し、白目をむく男の顔。
口角からよだれが垂れている。
タップしたら離すと言ったじゃないか、と言う男の心の訴えを、女は手に取って、捨てた。
男の四度目のタップも無視して、しばらくそのだらしない顔を観察していたが、男の身体が小刻みに震え出すと、女は脚の力を緩めた。
「あら。タップしていたのですね。弱かったから気づかなかった。ごめんなさいね」
女は申し訳なさそうな声を作りながらも、笑顔で男の顔を覗き込む。
男の白目から徐々に黒い瞳が戻ってくる。
「そろそろ休憩にしますか?私との簡単なトレーニングと言っても、何回も絞められるのはさすがにきついでしょう」
男の口の閉まりきらない顔を見下ろして、女は言う。
男ははぁと息を吸い込み、一間置いて吐き出した。
「い、いえ……。全然っ……。はぁ、大丈夫っすよ。はぁ、はぁ。まだまだぁ、余裕っすぅ……。全然っ、くぅっ……。お気遣いなくぅ……」
口角からさらによだれが溢れ出る。
……そう。余裕なのね。
では、と言って女は重たくなった男を引っ張っり上げると再び膝立ちにさせ、軽くスパーリングしましょうと付け加えた。
「安全のために膝立ちスタートで。難しいことは考えずに私を襲う感じで来てください。私も軽く技をかけますね。絞められて苦しくなったらタップしてくださいよ。すぐに解放しますから」
女はそう言うとすぐに試合開始の合図をした。
うわぁと言って男が女に覆いかぶさってくる。
女は背を床につけ、男を両足の裏で受け止めた。
男の片腕を自分に引き込み、その体勢を崩す。
男の上半身が斜めに傾いた瞬間、女は右脚を男の首にまわし、引き込んでいた男の片腕ごと首を絞め上げた。
「これ、三角絞めって言うんです、ふふっ」
脚に力を入れながら、女は男の真っ赤な顔を下から見上げる。
男の額に這う怒張した血管を、持て余した手でそっと触れる。
「ぐぐぐっ……」
男の口角から泡が吹きこぼれる。
……だいぶ苦しそうだね。
赤ら顔に皺をめいいっぱい作った男が、必死にタップする。
女ははぁいと言って脚の力を緩める。
が、すかさず男の頭を押さえつけて、再び脚に力を入れた。
……余裕、なんでしょ?
頭を引き抜こうともがく男に、女は微笑む。
ぐぁぁぁぁぁぁぁぁっ。
声にならない悲鳴が上がる。
真っ赤に染まった男の顔。
白目を剥き、泡をふくしわくちゃの顔。
小刻みに身体を震わせたかと思うと、男は一気に脱力した。
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女は男を仰向けにした。
顔を覗き込んで、男がゆっくり意識を取り戻すのを確認する。
男はぼんやりと天井を見たかと思うと、急にうわぁと言って女から背を向けて四つん這いになった。
「えっ。どこに行くんですか?」
女はすかさず男の足を捉える。
「まだレッスンは終わっていませんよ」
うつ伏せになってジタバタする男に、女が覆いかぶさる。
男の背に胸を押し付け、右腕を床と男の首の隙間にねじ込んだ。
そのまま体を反転させる。
仰向けになった女の体の上に、仰向けに伸びる男の身体。
女は両脚で男の腕ごと胴体を挟んだ。
「あぁ……。もぅっ。やめてぇ……。やめてくださいぃぃぃ」
男がかすれた音で泣き声を上げる。
……やめるわけないだろ。
赤黒い顔になった男は、きつく絞められた腕の先にある手と、どこにも届かない足をジタバタさせてもがく。
女は唇を男の耳元に近づける。
「苦しかったらタップしてくださいね。あっ。でも腕が動かせないから、そんなことできませんね」
女の腕が男の首を圧迫し、その奥の血管を潰す。
男は徐々に伸びきった身体を硬直させる。
そのまま壊れた機械のようにガクガクと身体を震わせ、再び脱力した。
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女はふぅと言って目の前の白い壁を見つめ、それからしばらくの間、自分の腕の中で落ちた男を見下ろした。
背後からは、同じ空間にいるトレーナーや練習生の発する、様々な練習音が聞こえてくる。
女はゆっくりと脚を動かし、足裏で横たわる身体をそっとなぞった。
脛、太もも、鼠径部、下腹部。
おへそを大きく回ってゆっくり下に進み、足指の腹で股間の膨らみをぎゅっと押す。
はぁぅと返事をして、男が息を吹きかえした。
目を閉じたまま腰をくねらせる。
女は足裏全体でさらに股間を押した。
あぁっ。
かすかな息を漏らして男は身体をよじらせる。
目がうっすらと開く。
「ねぇ、また落ちちゃいましたね。どうしたんですか、こんなに体を硬くして。怖かったの?でもみて。ほら、ここも硬くなっていますよ」
そう言って女は股間に押し付けた足の裏を、ゆっくりと上下にさする。
「いやぁ……」
男は震える脚を閉じて抵抗を試みるが、女の足裏で無理やりM字に開かされた。
「最初に首を絞められた時から、ここ、盛り上がっていましたよね。気づいていました?もしかして、感じちゃってたんですか?」
女はかかとで、男の膨らみの下を揉みほぐす。
肌色に戻っていた男の顔が、再びさぁっと赤く染まる。
「ちっ……違いますっ。そんなんじゃない。俺はっ、はあぁぁっ」
男は必死に首を振るも、意図しない声が湿った吐息とともに口から出るのを、止められなかった。
女の腕の中から離れようと必死にもがく。
「そんな大きい声を出して動いちゃうと、周りにバレちゃいますよ」
そう言って女は足裏を再び股間に押し付け、ピクピクと弾む男の肉棒を転がし弄んだ。
違います違いますと男が小声で叫ぶ。
「何が違うって?こんなところを硬くさせて、何言ってるの。本当は強くなることなんかに興味ないんでしょう?本当は女の子に、こうやって苦しいことされたかったんでしょう?」
そう言って女は男から身体を離すと、片脚を曲げて男の首を挟んだ。
裏ももとふくらはぎを近づけるように、ぐっと力を入れる。
……首四の字固め。これが一番好きなんでしょう。
はぅぅぅ。
男の肉棒が布を突き破らんばかりに反り立つ。
頂点から泉が湧き出る。
女はそのまま腕を伸ばし、布越しにその肉棒を握り込む。
「あぁぁっ、やめてくださいぃぃぃ」
男は女の腕を解こうとするが、簡単に振り払われた。
男の肉棒の硬さが、充満した血液の温もりが、女の手に伝わる。
盛り上がった肉棒の先にあるシミを、女は親指でそっとなぞる。
「あっ……、あぁぁぁっ」
シミがひろがり、布から汁が溢れ出す。
濡れちゃってるじゃんと言って、女は握った手を上下に動かした。
女の手の動きに合わせて、男の腰も僅かに上下する。
「何勝手に動いてんの」
女は脚に力を入れ、裏ももとふくらはぎで、さらに男の首を絞め上げる。
「ぐぎぃぃぃ」
「勝手なことしちゃダメでしょう。やめちゃうよ?」
そう言うと女は布の中に手を滑らせ、熱く怒張した肉棒を露わにした。
「はぁぁぁ」
男が喘ぐ。
顔と同じ赤黒い肉棒が、怒張した血管をまとわせて硬直している。
白い壁がそれを見つめ、練習音が撫で回す。
女は肉棒を握る手の動きを徐々に加速させていく。
「何度も言いますが、苦しかったらタップしてくださいね。すぐに離しますから。今度はちゃんと離しますよ」
脚の位置を固定し直して、女は言う。
「さぁ、どうぞ。タップする?それとも、ずっとこうやって苦しくされて、お股のところをいじられたい?」
女の手は休むことなく男の肉棒を刺激し続ける。
「ぐぅぅぅ…。んっっっ」
男は歯を食いしばる。
苦しさに耐えるために。
恥ずかしさを隠すために。
「...やっ.…..。やめてください……」
絞り出した声で男は懇願する。
目から鼻から、汁が垂れる。
肉棒が、天を破らんばかりに突き立つ。
「やめてくださいって。こんなに硬く立たせておいて、何言ってるの?」
女の声に男の顔がさらに赤くなり、蒸気を帯びる。
女の手は動き続ける。
突然、硬直した男の身体がガクッと弾み、反り上がる。
はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ。
男の無音の絶叫が空気を揺さぶる。
女の手で絞められた肉棒がビクンと波打つ。
ドピュン。ドピュン。ドピュン。
白色の液体を撒き散らして、男は一気に脱力した。
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白い壁と練習音と女の瞳が男を見つめる。
女は唇を男の耳元に近づけた。
「出ちゃいましたね、こんなにたくさん。ふふっ。私のところに通えば、もっと苦しくて気持ちいいこと、いっぱいできますよ」
女はそう言って、男の瞳が一瞬揺らいだのを確認した。
それから上半身を起こし、出会った時の営業用の声に切り替えた。
「今日のレッスンはいかがでしたでしょうか?格闘技、始められますか?」
男は首を、縦に振った。
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という感じのストーリープレイをしました^ ^
(ちょっと盛ったけど…)
O さん、ありがとうございました♡
1月に3つ投稿すると言いながら、今になってやっと1つ投稿できました(><)
まだまだ溜まっています。
ごめんなさいね。
できるペースで続けていこうと思います。
【2月前半の出勤予定】
2/9(木)12-18時
2/11(土)12-18時
2/12(日)12-18時
貸切日は出勤情報としてあげていません。
お誘いお待ちしています♡
さき
ありがとうございます♪
あくまでストーリープレイですが😌
女性は残酷です♡