楽団カーニバル2001ウィンドオーケストラ 音楽監督あいさつ

楽団カーニバル2001 ウィンドオーケストラ
音楽監督 齋藤 和昭
●ごあいさつ
こんにちは。
カーニバルウィンドオーケストラ 齋藤です。
インターネットを通じてこのカーニバルウィンドのことを知り、2003 年春より参加いたしました。
また、2005 年より音楽監督として、演奏会に向け皆様の演奏のお手伝いをさせていただいております。
このHPをご覧の方は 検索等でたどり着いたかもしれません。
私自身もまったく知り合いも無く入団した者であり、同じような心境でご覧になっている方へ音楽面よりご説明差し上げたいと思います。
●オーディションについて
ありません。経験者については、見学当日そのまま合奏に加わって雰囲気を確かめていただければと思います。
●練習について
個人練習と合奏練習に分かれています。
毎週土曜日の午後を基本として合奏練習を行っています。
基礎合奏 (バランス・平均律音階・純正調音階・ハーモニー・リズム練習)を行い、その後、曲の練習を行います。
初心者〜経験者・上級者まで集まっていますので演奏レベルはまちまちです。
そのため、一人ひとりが今の自分のレベルより一歩ずつ上を目指ざして練習します。もちろん、吹ける方、出来る方にはそれなりの指示がきます。良い音楽を目指すには必要なことです。初心者・初級者にはパート内で助け合い、励ましながら音楽を楽しめることが理想です。経験者は、初めて楽器を手にして先輩方に教わった日のことを思い出しましょう。
●音楽運営体制
音楽監督を中心として 音楽本部を設置しています。
各パートの中にはパートリーダを決めます。
合奏練習については、主に音楽監督・音楽本部が受け持ち、パートリーダーは、パート内の指導・調整・連絡伝達などと行います。
演奏会で行う 曲決めについては、団員からリクエストを募集し、音楽執行部で協議の上決定します。
希望が多いものを優先として、パートの人数構成や演奏会の流れに沿った形で選曲を行います。
●練習方針
「楽器に吹かされるのではなく、あくまで自分で楽器をコントロールし
音楽を表現出来るようになること」を目標に頑張っています。
意外ですが、何年も経験してきたほど自信をもって変な癖をつけて
楽器を吹き続けて現在に至っている人が多い印象です。
自分勝手な音程、自分勝手なリズム、自分勝手なテンポ。
自分で培ってきたものを正していくのは 結構な努力が必要ですが、
その前にその問題をちゃんと正してもらえる環境は いまのバンドに少ないのかもしれません
初心者にもその人にあった指導は行いますが、経験者の悪い癖を直す時間も多く割いています。
合奏前には一人ひとり チューニングを行います。
・ハーモニーディレクターの正確な音程に合わせられるようにする。
・♭Bだけでなく、複数の音を合わせる。
・音の階段の幅を意識する
・みんなの前で吹く度胸を付ける。
時間がかかり効率は良くないように見えますが、
重要度を意識して繰り返して練習に出ている方は、目に見えて成果に現れます。
この基本を大事にできなければ、自分の思う音楽は奏でられないでしょう。
その基本をもって、アインザッツやリズムの鼓動などを奏者みんなで合わせる喜びを
感じあえるようになれば更なる向上が望めます。
「自分さえ良ければ」という考えを棄て、いつも自分のテンポが周りとあっているか
客観的なもう一人の自分と対話しながら楽器を吹かなければなりません。
常に誰かとアンサンブルをしているという意識を 持ちながら合奏に望むようにしましょう。
●初心者の方へ
吹奏楽は、簡単ではありません。楽器を構え、息を吹き込み、リードや唇を震わせて音を出します。
経験者の大半は、中学生や高校生・大学などの部活動で楽器を始め、通常毎週5〜6日間練習を行い、1年・2年と活動続けながら上達していきます。1日2日で吹けるようになるものではありません。この背景から、社会人になってからの初心者を受け入れてもらえる団体はほとんど無いといっても過言ではないでしょう。働くようになってしまえば、休日の週1・2回の練習のみで短期間に劇的に上達することは望めません。
経験者が吹奏楽団を設立する場合、いい演奏、うまい演奏・コンクール金賞を目指し、オーディションを行って上級者を集めたいのが通常です。
この流れには初心者が入れる隙間は無いのが実状です。
カーニバルウィンドは、楽団カーニバル2001の全楽団共通のコンセプトより、初心者も積極的に受け入れるバンドをうたっています。
ここには、吹奏楽をやってみたいという人間に対しての敷居を限りなく低くすることが念頭に置かれています。
初心者から始めて合奏に参加している方もいらっしゃいます。
自分の思うように行かず、なかなかうまくは吹けなくても みんなと合奏を行い、練習して演奏会に参加することが可能ですが、初心者の方も心構えが必要です。
カーニバルウィンドは、経験者と初心者の信頼関係でつながっています。
レッスン料をもらうわけでもありませんし、完全にボランティアの部類に入ります。教える側の人間は、初めて楽器を見たり手にするあなたに、一生懸命教えてくれるはずです。
しかしながら、経験者が初心者に必ず教えなければいけないという義務もありません。カーニバルウィンドに参加すれば自動的にうまくなるということは無く、本人のやる気が無ければ上達もしないし続きもしません。
初心者の方の楽器に対する熱意が、経験者の協力を集めてくるということを忘れないでほしいと思います。
極端な話ですが、全員初心者では演奏や団の運営は成り立ちません。
なぜならその場合、初心者の方を教えることを出来る人がいないからです。
経験者も自由に募集している関係上、希望楽器の経験者がいないこともあります。ひとつのパートにいる経験者の人数により、受け入れられる初心者の人数も決まってきます。このため、あまり初心者が集中する楽器はお受けできないことがあります。
しかしながら、余裕のあるパートをご紹介して、その楽器から合奏に参加することもよい選択だと思っています。
少々現実的なことを書きましたが、初心者と経験者が融合する数少ないバンドです。初心者の方は、合奏以外の個人練習時間などを使い、出来る限りその楽器に触れる時間(吹く時間)を増やしましょう。
カーニバルウィンドは、そんなあなたの姿勢をバックアップします。
コンクールを念頭においていませんので、純粋に音楽を楽しむことを目的としています。
皆様と一緒に演奏できることを心待ちしております。