悲しいニュースが飛び込んできました。香椎幼稚園の創設者の目加田さくを先生がお亡くなりになりました。
 新聞にも、先生の訃報が掲載されていました(2010(平成22)年12月21日・西日本新聞朝刊「20日午後5時9分、消化管出血のため福岡県筑紫野市の病院で死去、93歳」)。
 目加田先生は、昨年12月14日に香椎幼稚園保護者らが6万人超の署名とともに福岡県議会(当時今林久議長)に提出した請願書〔香椎幼稚園存続のため福岡女子大改革基本計画の実施に伴う敷地使用計画の一部見直しを求める請願〕に添えるために、下のような手紙を書かれました。転載させていただきます。
 この手紙は、昨年11月30日に福岡県庁で行われた記者会見で現職教師によって読み上げられました。同日の西日本新聞の取材に対して目加田先生は、「幼稚園の存続を地域が望むなら、その意向を酌んだ改革を考える方が大学のためになる」とコメントされています。
 目加田先生のご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申しあげます。

 

御願い

福岡県立福岡女子専門学校・福岡女子大学は、福岡県民各位の深い御理解と並々ならぬ御厚意によりまして創立され維持されて参りました。

 又、学生達は地域の方々に温かく見守られて今日に及んでおります。

 此の御恩返しにと考えました末に、当時五十余年前ですが、当地域には、幼稚園がありませんでしたので、私共卒業生は、資金を出しあいまして、営利目的でない、純粋に理想的な幼児教育をめざして香椎幼稚園を創立いたし今日にいたっております。

 此度、女子大学が法人となり新しい企画のもとに、香椎幼稚園は、三歳児が卒園する平成24年3月で閉園となります。

 そうなりますと香椎・香住丘地域には、幼稚園がなくなってしまいます。遠くの園へ送迎バスで通園しなければなりません。

 現在可愛い絵の描かれた送迎バス通園の場合、遠隔地の園児は、1時間もバスに乗ります。充分な保育がなされていない現状を園児の保護者の方々が視察され、「香椎幼稚園で受けていた充実した保育は、到底期待できない」と御心配が深刻におなりです。それは今日、青少年の非行・小学校の学級崩壊等目下の大問題ですが、それを解決するには、幼児教育を重視しなければならないと識者の憂慮は一致しております。

 今、香椎幼稚園がなくなりますと当地域の幼児教育上、大変な結果をもたらしはすまいかと憂慮いたしますからに外なりません。

 今日、大学殊に県民の税金によって支えられている大学は、県民・地域に対して直接・間接に、一層貢献と交流とが期待されております。福岡女子大学の場合、同窓会立香椎幼稚園は、当地域への貢献交流の役割を果たしています。

 福岡女専が福岡女子大学に昇格するのは容易ではありませんでした。

 漸く福岡女子大学が誕生しました時、昇格に御苦労された杉本勝次知事の「福岡女子大学は作ってあげた、同窓生が県民への恩返しの為に香椎幼稚園で此の地域の幼児教育を守るならば、女子大の東端の一角を貸してあげよう」とこの一言で、香椎幼稚園は建設されたという事情があります。

 新しい投資も必要ありません。ただ従来どおり大学東端の一角を貸して頂いて此の香椎・香住丘地区の幼児教育を守る為に、香椎幼稚園を存続させていただきたいという地域県民の要望をなにとぞお聞き入れくださいますように御願い申し上げます。

 

福岡女子大学名誉教授 文学博士

香椎幼稚園創立者代表

目加田さくを

 

平成211130

福岡県知事 麻生 渡 様

福岡県議会議員 各位 様