880k オールペン(80%SCUDフィルターの交換手順 最新

2023年08月13日

耐圧

潜水艇の事故で言われていたカーボン素材の不適?カーボンは強いイメージがありますが、応力の集中や圧縮には強くないんですよ。しかしカーボン繊維は引っ張り強度が強く耐圧容器などの中からの圧力を保持するには適している(巻きつける事で引っ張り強度を生かす設計)のですが外部からの圧力(圧縮)には応力を分散するように曲面(理想は球)構成。平面は忌避。異種材料の接合も結合部分に応力が集中し易く同種でも二次接着は剥がれやすい・・・なので二次接着はせずに一体成型、接合する場合は接着面積を広く同種材料で・・・というのが基本。
SCUD,BOAなどカーボンパイプをシリコンホースで保持する場合、末端の凸部とホースの摩擦抵抗で抜けを防止しているのです。この部分は繊維方も周方向にも多層積層もして強度をアップしていますが、強く締めないと抜けるという先入観から過剰なトルクで締めて亀裂が入るという事例があります。カーボンも基材はプラスチックですから温度が上がると硬度が下がります。装着時の常温で過剰トルクで締めた場合、冷間時は変化無くても残留応力がパイプに溜り温度上昇に伴い座屈する場合があります。マイナスドライバーで締めるくらいで十分なのです。(ドライバーがカムアウト(先端が溝から外れる)して過剰にトルクが掛かり難い)ボックスレンチはカムアウトしないので過剰トルクになり易い。ラチェットレンチやT字レンチはテコの作用で直ぐにトルクオーバー。また市販のホースバンドは純正品のようにパイプ外周均一に力が掛からない構造なので応力が集中した部分に亀裂が入り易いのです。残留応力が過剰にあると、温度上昇で樹脂が微妙に軟化変形したり亀裂が入ったり・・・という悪循環。(ここでブローバイのオイルが漏れ、滑り易く、抜けやすい)NA車などは凸部が極小でも無くてもパイプ内は負圧なので抜ける事はありません。金属パイプが大半なのでこのような事を考えた事無い人が殆どだと思いますが、「応力」というものを考える機会にしてください。こういう特殊な製品は製作、装着、使用の各々の相互理解、管理があって成り立つもの。  鰻も・・・掴み方があるんですよ。
P1010906




ccsport at 22:09
880k オールペン(80%SCUDフィルターの交換手順 最新