2020年03月14日

今回、発表当日にはプレスリリースが間に合いませんでした (金曜夜に24時間以内に出ますよと言われてもね・・・)。そのため、今週になって文章の修正などをやる羽目になってしまいましたが、日本語の方が水曜に発表になりました。

研究所の方でのプレスリリースは以下で見られます。

細胞記憶継承をDNA複製と協調するメカニズムの解明―DNAメチル化酵素をDNA複製部位に正確に配置する新たな仕組み―

それにしてもDNAメチル化のことを「細胞記憶」とは、うまいこといいますよね。最初に考えた人はS先生?実際に普段はほぼ使わない言葉だし、その意味を正確に反映しているかどうかは別として、こういうときに一般の人に興味をもってもらいつつ、よく考えてもそれほど大きくは意味は違わないというところが素晴らしいと思います。

英語のほうは今日Nativeチェックを経て最終案が担当の方に渡りまして、これでようやく論文発表に関わる一連の作業も一段落と言えるでしょうか。

2011年に帰国してからこのDNAメチル化に関わる仕事を始めて、(1) ヒストンH3のユビキチン化、(2)ヒストンH3とDNMT1の結合様式の決定と順調に進んでいましたが、ヒストンのユビキチン化レベルが通常時大変低いということがずっと気になっていました。これまでは、脱ユビキチン化によるターンオーバーが早いのがその理由の一つではないかと思っていましたが、今回の三作目により実際には通常時にはPAF15が、そして(おそらく)それが動かない状況ではヒストンH3が使われるということになっていたということで、個人的には一連の仕事について大事なところはピースが概ねぴったりはまったかなと。満足です。

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