2011年10月

政府・日銀、31日、円売り・ドル買い単独「指し値介入」(21:10更新)

 政府・日銀は、本日(31日)10時25分ころに円売り・ドル買い単独介入をした。31日のシドニー時間(日本時間31日未明)にドル・円が27日に付けた戦後最安値75円67銭を割り込んで、75円35銭まで下落したが、市場参加者の少ない時間帯を狙った投機筋の円買い・ドル売りによるものとみられる。戦後初めて75円台前半まで下落した。
 31日前場の東京外国為替市場で円相場は続伸して始まった。28日に付けた東京市場での戦後最高値(75円82銭)を更新し、一時78円25銭前後まで下げ幅を広げたため、政府・日銀は、本日(31日)10時過ぎに円売り・ドル買い単独介入に踏み切った。
yen_chart_L 介入で円が10時45分に78円50銭近辺まで急落した。その後も断続的に円介入が続いていたようで、10時50分、円は1ドル=78円70銭まで下がった。その後、どこからか円の買戻しが入ったようで、急速に円高方向に戻って11時08分には77円90銭~77円96銭まで円高に動いた。11時15分には円は再び78円台前半を回復し、11時30分には1ドル=79円前半まで下がった。これ以降、午後3時にかけて79円20銭近辺で動きが止まった。
 政府・日銀は、79円20銭近辺に大量の円売り・ドル買い注文を置く「指し値介入」をすることで、この水準以上の円高進行を拒んだという。市場では「スイス国立銀行(中央銀行)をマネして自国通貨に上限を設けたかのような手法だ」との見方が広がっている(日経新聞電子版)。
 
 午後5時、対ドルでは前週末(午後5時)比2円97銭円安・ドル高の1ドル=78円80~81銭、対ユーロでは、前週末(同)比3円22銭円安・ユーロ高の1ユーロ=110円67~71銭、で大方の取引を終えた。(チャートはnikkei web)

 政府・日銀による市場介入は、ことし、8月4日に続いて、3度目になる。今日の為替介入によって動いた値幅は4円超。東京市場の1日の値幅が4円を超えるのは、実に円高と株安の連鎖を断ち切るために政府・日銀が介入に踏み切った1999年1月12日以来、約13年ぶりとのこと。政府・日銀は8月に実施した円売り介入で4兆5000億円もの資金を投じ、円相場を77円台から80円台前半まで3円近く押し下げた。しかし、今回の値幅は4円超ゆえ、投じた資金は8月介入時の規模をすでに超えたとの見方が有力だ(日経新聞電子版)。

 今日の介入効果はいつまでもつのだろうか。政府・日銀はあす以降いつまで為替介入を継続するのだろうか。11月1日から2日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で量的緩和第3弾(QE3)を含めた追加策があるかどうかだ。QE3があるとなれば、為替相場ではドルが売られ円が買われて円高に逆戻りする。単独介入の限界が見えてくる。日本の経済が輸出産業の業績に負うところが大きいゆえ、今日の介入が一時的円安に終わらなければいいが。
 しかし、政府・日銀の為替介入は遅すぎたのではないか。輸出関連企業の大半が傘下の部品メーカーを含めて、すでに円高対策のため海外に生産工場をシフトしており、中小企業も工場の海外移転にむけて動き出しているところだ。いまさら「輸出産業の海外逃避による国内の産業の空洞化を防止するため」為替市場介入したという政府・日銀当局の説明は白々しく聞こえる。

 なお、株式市場は、政府日銀の為替介入で円が大きく下落したことをうけて自動車関連株を中心に輸出関連株に買い戻しが入り、日経平均株価は一時100円高まで上昇した。しかし、その後は11月1日から2日のFOMC(米連邦公開市場委員会)や、週末の米10月雇用統計の発表を前にして再度の円高が懸念されて売りが優勢となって、日経平均株価は前週末比62円安の8988円と3営業日ぶりに反落した。市場は、介入の効果が持続するとはみておらず、すぐに円高に戻ると見ているのだろう。

 安住財務大臣は、午前10時45分に財務省で記者団に対し「先ほど為替介入を開始した。かねてから申し上げていたとおり、市場の投機的な動きに対しては断固たる措置を取ると何度も申し上げてきた。残念ながら為替相場はわが国の実体経済を何ら反映せず、一方的に投機的な動きが続いていたので、10時25分に介入するようにということで、一斉にスタートした」と述べた。そのうえで、安住大臣は「市場がどう思おうと、私としては納得いくまで介入する」と述べ、介入は大規模になるという見通しを示した。介入費用は4兆円に上るとの情報がある。(10月31日 NHKニュース)
 
 日銀の白川方明総裁は31日、大阪市で開かれた地元経済4団体主催の懇談会で講演し、政府・日銀が同日午前に単独のドル買い・円売り介入に踏み切ったことについて「為替相場の安定的な形成に寄与することを強く期待する」と語った。そのうえで、企業が海外進出を決めるタイミングは為替相場の動向が影響するとし、現在は海外シフトに企業戦略が戻りつつあり、短期的には過去の平均的なペースに比べて早く進む可能性があると懸念を示した。また、欧州債務問題が当面の世界経済にとって大きな下振れリスクと述べ、危機回避に向けた欧州の包括的対策の具体化と迅速な実行に期待感を表明した。(10月31日 JST) 

  藤村修官房長官は31日午前の記者会見で、政府が同日の東京外国為替市場で約3カ月ぶりに円売りドル買い介入を行ったことについて「最近の為替市場では一方的に偏った円高の動きが確かにあった。日本経済が東日本大震災からようやく復興に向かいつつある中で、投機的な無秩序な動きへの対応に万全を期し、日本経済への下ぶれリスクを具現化させないために介入を開始した」と述べた。(10月31日 msn産経ニュ-ス) 


 
 

政府・日銀 円売り・ドル買い介入か

 政府・日銀本日10時過ぎに円売り・ドル売り介入をした模様。

最近の地球規模の異変は太陽活動の異変が関係か

 今年は、日本国内だけでなく世界的規模で異常気象や地震が相次いでいる。
 最新の異常気象は、10月29日、アメリカの東海岸での季節外れの降雪だ。アメリカの東海岸は、上空にある寒気の影響で、29日の未明から雪が降っており、多いところでは降り始めからの雪の量が20センチを超えたということだ。東部沿岸では最大瞬間風速26メートルを記録。ニューヨーク市中心部では29日、気温1度まで下がり、終日、降雪で視界が遮られた。東海岸地域で10月に雪が降るのは異例で、ニューヨーク中心部で10月に雪が降ったのは、観測が始まった1869年以来初めてだという。ニュージャージー、コネティカット、マサチューセッツの各州と、ニューヨーク州の一部では非常事態が宣言された(NHKニュース、読売新聞電子版)。
 日本では、3月の東日本大震災に始まって、今夏(6~8月)は全国的に気温が上がり猛暑日が続いた。気象庁によると、今夏の日本の平均気温は、1898年以降の114年間で4番目に高い記録となった。9月に入って、台風12号による紀伊半島豪雨で死者は50人、行方不明者は54人となり、平成に入って以降、最悪の事態となった。そして今秋には桜が咲く地もあった。10月3日には、北海道中山峠で積雪が、山形市蔵王では、吹雪がみられた。
 
20111003-563870-1-N 世界に目を向けると、北極の上空で今春、3月から4月にかけて南極のオゾンホールに匹敵する大規模のオゾン層の破壊が起きた。気象条件の違いから、北極は南極のような大規模なオゾンホールはできないと考えられていたが、南極で観測されていたオゾンホールが、北極にも出現した。
 5月、中国の長江(揚子江)中下流域では記録的な干魃に襲われ、米国テキサス州など南部地域では干魃、北部地域では洪水による被害が広がった。深刻な干ばつによる飢きんが続くアフリカのソマリアでは、国内最大の穀倉地帯にも飢きんが広がったことが明らかになり、FAO(国連食糧農業機関)は、今年中に75万人が餓死するおそれがあると国際社会に緊急の支援を呼びかけた。
 
 8月に入ると、米東海岸で現地時間の23日、首都ワシントンに近いバージニア州を震源とするマグニチュード(M)5.8の地震が発生した。この影響で同州の原子力発電所が運転を停止した。
TKY201109180175 9月に入って、北極海の海氷は最小に達し、人工衛星による観測を始めた1979年以来、2番目に小さい面積となった。インド北東部山岳地帯では、18日、マグニチュード6.9の地震が起き56人が死亡、同じ頃に中国内陸部では大雨が続いていて、洪水や土砂崩れで40人近くが死亡し、30万人以上が避難した。
 10月に入ると、中央アメリカでは、熱帯低気圧の影響で大雨が続いて洪水や土砂崩れが相次ぎ、エルサルバドルなど4か国で60人を超える死者が出た。そして、タイでは7月下旬から、北部や東北部を中心に大雨が続き各地で洪水被害が発生した。これまでに全土で200人以上が死亡し、いくつもの工業団地が浸水してサプライチェーンが切断されて、日本のみならず世界の生産そして経済に影響を及ぼし始めている。今日現在、首都バンコクも冠水状態である。
 10月23日、トルコ東部ワン県で、マグニチュード(M)7.2の地震が起きて、トルコ政府は1万人規模の軍を展開させ、約4000人の救助隊で懸命の救助作業が行っているが、これまでに死者が500人を超え2000人以上がけがをし被災者は60万人を超えている。
 10月28日、ペルーの太平洋沿岸地域でマグニチュード(M)6・9の地震があった。これまでに88人がけがをし、130棟を超す住宅が倒壊する被害が出た。

 このように、3月以来一昨日まで、地球的規模で異常気象と地震があいついで起きている。

 地球の気候を始めとする自然現象は、地球という閉じられた系での因果関係だけで生じているのではなく太陽の活動と密接な関係があることが、最先端の物理学と天文学の理論と観測で明らかになりつつある。その太陽活動に、最近、異変が生じつつあることがわかった。

scn11061011100003-n1 太陽黒点の増減に周期があることは、よく知られているが、太陽活動が近く休止期に入る可能性があると、米国天文学会の太陽物理学部門の会合で、天文学者らが指摘した。黒点が著しく減少する太陽活動の休止期は17世紀以来はじめてで、このような時期には、わずかだが地球の気温が低下する可能性があるという。
 最近、太陽はジェット気流や黒点の消滅、極点付近での活動低下など、異様な静けさを見せている。極めて珍しい予測外の現象で、今後、黒点周期は休止期に入るとみられるという。太陽活動は、ほぼ11年周期で変動を続けており、22年ごとの磁場極性反転の中間期に、それぞれ活動極大期と極小期が現れる。天文学者らは現在、近く訪れるとみられる太陽活動の休止期が70年間続く活動極小期にあたるのかどうかを調べているという。(太陽活動、17世紀以来の休止期に突入か 米研究 日本経済新聞電子版06月16日)
 また、米航空宇宙局(NASA)は10月9日までに、太陽表面で巨大な爆発が生じていることを太陽観測衛星「SDO」がとらえたと発表した。
 いっぽう、太陽の黒点数が少ない時期ほど巨大地震の発生頻度が高いことが、湯元清文・九州大宙空環境研究センター長らのチームの分析で分かった。東日本大震災も黒点数が少ない時期に起きた。
 太陽の黒点数は約11年周期で増減を繰り返し、地球大気の状態を変化させている。チームは地球内部にも何か影響を与えていると考え、1963~2000年の太陽の黒点数と、同時期に発生したマグニチュード(M)4以上の計32万7625回の地震との関係を調べた。その結果、M4.0~4.9の地震の65%が、太陽黒点数が最小期(約2年間)の時期に起きていた。M8.0~9.9では、28回発生した地震の79%が最小期に集中していた。また、黒点数が少ない時期には、太陽から吹き出す電気を帯びた粒子の流れ「太陽風」が強まる現象が毎月平均3~4回あるが、その現象時に、M6以上の地震の70%が発生していた。湯元センター長は「太陽と地震の活動をつなげる要素は不明だが、地震の謎を解明する手がかりにしたい」と話した。(巨大地震、太陽の黒点が少ない時期ほど頻度高く 毎日新聞 9月26日)

 また、宇宙航空研究開発機構の太陽観測衛星「ひので」が、太陽の北極域で磁場が反転し始めた様子を観測することに成功した。太陽の北極、南極の磁場は約11年周期で反転することが知られているが、今回は予想時期より2年も早いうえ、南極域では反転が見られないなど異例の様相を呈している。地球の環境変動につながる恐れもあるという。(地球環境に変動太陽北極域で異例の磁場反転  読売新聞電子版 9月1日) 

 いったい、地球の自然現象はどこまで異常状態が続くのだろうか。理論物理学者や天文学者たちは先端技術を駆使して、日夜、地球と太陽と宇宙の変化を観測して、アインシュタインの相対性理論から予測される事象の検証と解析を行っているから、ある程度は今後の地球の自然現象の異変動向をつかんでいるだろうが、学者ゆえに立場上あやふやな推論は公表できないだろう。

 いまのタイの洪水問題と、ギリシャ、イタリア、スペインなどの国家財政問題に端を発する欧州信用問題とは無関係のようであって、実は、太陽活動の異変に起因する地球的規模の自然現象の異変に世界経済が左右されるという点で直結した問題ではないだろうか。 

参考:海外で最近起きた主な地震(2011/10/23 日経新聞電子版)
2001年1月26日インドでM7.9、死者1万人以上
2003年12月26日イラン南東部でM6.8、死者3万人以上
2004年12月26日インドネシア・スマトラ島沖でM9.0。インド洋の広い範囲で津波。死者・行方不明者22万人以上
2005年3月28日インドネシア・スマトラ島沖でM8.7、死者約900人
10月8日パキスタンでM7.6、死者7万4千人以上(インドを含む)
2006年5月27日インドネシア・ジャワ島中部でM6.3、死者約5700人
2007年4月2日南太平洋のソロモン諸島沖でM8.1、死者50人以上
8月15日南米ペルーでM8.0、死者500人以上
2008年5月12日中国四川省でM8.0、死者6万9千人以上、行方不明者約1万8千人
2009年4月6日イタリア中部でM6.3、死者290人以上
9月29日南太平洋の島国サモア南方沖でM8.0、死者100人以上
2010年1月12日カリブ海ハイチでM7.0、死者22万人以上
2月27日チリでM8.8、500人以上が死亡
2011年2月22日ニュージーランド南島クライストチャーチ市付近でM6.3、日本人28人を含む計182人が死亡
10月23日トルコ東部でM7.2、多数の死者と地元当局者
 

第144回天皇賞(秋)GⅠ

 東京競馬場で行われた第144回天皇賞(秋)GⅠ芝2000mレースは1着馬 6枠⑫番トーセンジョーダン(当選冗談)、2着馬 4枠⑦番ダークシャドウで決着した。優勝騎手は初騎乗の外国人騎手(ピンナ)で馬はGⅠ初挑戦であったがレコードタイム1・56・1での優勝であった。なお、2着馬の騎手も外人騎手(ペリー)であった。

単勝

複勝

枠連

ワイド

12

3,330円

12

850円

 4-6

910円

 7-12

2,520円

 

 

 7

260円

 

 

 8-12

3,950円

 

 

 8

350円

 

 

 7- 8

1,090円

馬連

馬単

3連複

3連単

 7-12

7,020円

12→ 7

23,560円

 7- 8-12

22,790円

12→ 7→ 8

214,010円


 筆者、恥ずかしながら、先週の菊花賞レースで惨敗したわずかな口座残金で投票して馬連で的中し、高額配当でひさしぶりに歓喜の身震いをした。今夜は美酒である。肴は、自作の「おでん」(大阪出身の筆者は「関東煮き」と称す)。配当金は次のGⅠレースで楽しもう。

鎌倉時代に来襲し沈没した“元寇船”の船底部分を発見 (10/29追加補筆版)

330PX-~2 700年以上前の鎌倉時代の元寇(弘安の役、1281年)で来襲した船が多数沈んだとされる、長崎県松浦市・鷹島沖の海底で元寇の船の船底とみられる部分が初めて見つかり、その写真を24日、調査を行っている琉球大学の池田榮史教授(考古学)ら琉球大の調査チームが長崎市で公開した。
 池田教授や松浦市教育委員会によると、これまで元の船のいかりや船室を仕切る板などが見つかったことはあるが、国内で船体の構造が分かるような状態で発見された例はないという。

 池田教授によると、見つかった場所は長崎県松浦市の鷹島から200メートルほど沖合の深さ20メートル余りの海底で、船底の背骨に当たる竜骨(キール)とみられる幅約500センチ、長さ約12メートルの木材が1メートルほど砂に埋まっ形で横たわっていた。マストなどの上部構造は失われていたが、竜骨(キール)とみられる木材の両側に船底、船腹の外板材(舷の部分に当たる板)(幅15~25センチ、長さ1~6メートル)が整然と並んでいた。船体上には元の時代のものとされる中国製陶磁器の破片や磚(レンガ)が大量に散乱。元寇絵巻『蒙古襲来絵詞』で描かれた元軍の破裂弾「てつはう」の破片もあった。これらの物品は船が元寇で来襲し沈んだ船であることを裏付けているという。
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写真左:発掘され海底に横たわる元寇船。左が船底の背骨にあたる竜骨。中央部から右にかけてが船底の外板材。竜骨に直交し黒く見える部分が隔壁の痕跡=琉球大学考古学研究室提供。写真右:見つかった元軍の破裂弾「てつはう」の破片=琉球大学考古学研究室提供 両写真とも読売新聞電子版より)

 鷹島沖ではこれまでにも元寇に関わる武器や陶磁器などが見つかっているが、船底とみられる部分が原形をとどめた形で見つかったのは初めて。池田教授は、確認された竜骨は一部だけで船の全長は20メートルを超える大型船と考えられる」としている。

 長崎県庁で記者会見した池田栄史・琉球大教授(考古学)は「元寇船であることは間違いない。今回の発見は、船の部材の使われ方などを知るうえで有効な情報となり、この時代の造船技術の解明にもつながる」と語った。
330px-Takezaki_suenaga_ekotoba3 今後の調査について、池田教授は「まだ、縦10メートル横15メートルほどの範囲しか調査していないので、全体の状況は把握できていない。残り4年間の調査で船の残りの部分の状況を確認するとともに、東西南北でどの範囲にまで木材が広がっているのか詳しく調べないといけない」として、今後、調査の範囲を広げる考えを示し、この船がどういった姿のものなのか全体像の解明を進めたいとしている。
 一方、今回見つかった木材の引き揚げについては「引き揚げることがいいのかどうか、松浦市や長崎県と話し合って、今後どういう保存・活用のしかたがあるのか考えていきたい」と述べた。

 (情報元:nikkei web 読売新聞電子版、NHKニュース電子版)

 筆者が、鎌倉時代に蒙古軍が日本を襲来し、これを元寇(文永の役、弘安の役)という、と知ったのは小学生から中学生のころの日本歴史の教科であったように思う。そのころは日本歴史の学習といっても年号と出来事の表題を丸暗記することに必死で出来事の内容は二の次であった。このたび、長崎県沖で沈没した蒙古(元)船の竜骨ほか備品が発見されたということで、昔の教科書に載っていた「蒙古襲来図」の画が今みると実に生き生きとして動いてみえるようだ。

参考:元寇(げんこう)
 元寇とは、蒙古襲来ともいわれ、日本の鎌倉時代中期に、当時大陸を支配していたモンゴル帝国(1271年に「元」と国名をかえた)及びその服属政権となった高麗王国によって二度に渡り行われた対日本遠征の呼称である。一度目(1274年)をの文永の役、二度目(1281年)を弘安の役という。主に九州北部の博多周辺地域が戦場となった。

gen2 当時、元(蒙古=モンゴル)の皇帝「フビライ・ハーン(チンギス・ハーン=ジンギスカンの孫)」は東は高麗・中国から西はヨーロッパまでを領土とする史上最大であった。周辺諸国が元に朝貢・服属するなjかで、日本だけが接触してこないことに、フビライは服従を命じる国書を持たせた使者を数度日本に送った。しかし、時の鎌倉幕府(執権北条時宗)と朝廷はこれを全て無視した。
buneij1 「文永の役
 ここにきて、フビライは日本への武力侵攻を決定し、従属国であった高麗に日本へ派兵する艦船を作らせた。元は南宋の一部を攻め落とした翌年(1274年)に日本侵攻を開始した。日本の文永11年(1274年11月)に、元軍は3〜4万人を乗せた大小900艘の船団対馬・壱岐を襲って博多湾に攻め入り沿岸各地に上陸したが、事前に元軍襲来の情報を得ていた幕府の武士団は大将クラスが十万二千余騎で一般兵多数とともに、激しい矢戦など激戦の末に元軍を敗走させたという。元軍は一日で矢を撃ち尽くしてしまい、そのまま日本から撤退した。このときの戦いの様子は、合戦に参加した者の手によって『蒙古襲来絵詞』に画かれている。
 「弘安の役
 その後、フビライは使者を二度、日本に送ったが時の鎌倉幕府執権の北条時宗は大宰府にてことごとく使者を斬首に処した。 
 フビライは使者の処刑の報を知り、日本への再度の遠征を計画し、1281年(日本の弘安4年)、元・高麗軍を主力とした軍4万・軍船900艘と、旧南宋軍を主力とした軍10万・軍船3000艘、計14万・軍船4400艘の軍で日本征討に乗り出した。
 元軍は、対馬沖に到着し壱岐に上陸。ついで志賀島に上陸を試みるが、文永の役によって元軍の戦法を周知していた日本軍は優勢に戦い、元軍を海上に撤退させた。ついで、元軍は九州本土に上陸を試みたが、文永の役後、幕府は既に防衛体制を整えており、博多沿岸に約20kmにも及ぶ防塁(元寇防塁)を築いてこれを迎えたため元軍は一ヶ所も九州本土には上陸出来なかった。博多に攻め入って20日ほどして台風が襲来し、海上は五日間荒れた。凪ぎはじめると日本の武士団による掃討戦がはじまって、4400艘の元の軍船はほぼ沈没・壊滅し、沈没をまぬがれた元水軍は大陸へ引き揚げる。

 フビライは三度目の日本侵攻を計画していたようだが、1294年に没してこの計画が実行されることはなかった。
 
 元軍敗走の理由に、遊牧民族であるモンゴル人は船上の戦法を心得ておらず、モンゴル軍得意の騎兵隊を上陸させて使うことができなかったとする説や、属国の高麗人や漢民族の多民族軍であったため、士気が低かったという説がある。
 また、暴風雨によって多くの船が博多湾沖に沈んだ理由として、船を作らせた属国の高麗人や越人(ベトナム人)が手抜き工事をしたことにあるとする説がある。彼らはすでにモンゴル人支配の不満を募らせており、輸送船の造船は急務でもあり、突貫工事的建造に手抜きをしたのではないかという。

 元寇の後、鎌倉幕府の恩賞に報われなかった御家人(幕府側武士)は戦費で窮迫し借金に苦しむようになった。幕府は徳政令を発布して御家人の借金を棒引きにしたが御家人の没落傾向は止まらなかった。貨幣経済の浸透や百姓階層の文化と村落社会の形成といった13世紀半ばから進行していた日本社会の変動は、元寇の影響によってますます加速の度合いを強め、鎌倉幕府の滅亡へとつながっていった。

 なお、今日使われている「文永の役」、「弘安の役」という呼称は、主に江戸時代に水戸学をはじめとする国学、漢学の隆盛に伴って一般化し明治時代に入って定着して行ったもので、「元寇」という呼称も江戸時代初期には無かった。「寇」は「他人の家に入り込んで棒で打つ」様を表した文字で、「外敵」「(外敵が)かすめ取る」という意味と言われている。「文永の役」「弘安の役」も「文永合戦」や「弘安合戦」の言い換えと言われている。

 (参考文献:Wikipedia「元寇」 および 玉川学園・玉川大学Webサイト「元寇はなぜおきたか」 地図とも)

サイバー攻撃、国土地理院と三菱電機にも わが国安全保障にかかわるテロ攻撃である 即刻、迎撃態勢をとれ(更新版)

 政府中枢機関(衆院、外務省、在外大使館・公使館、総理大臣官邸、警察庁など16の省庁)や防衛関連企業(三菱重工業、IHI、川崎重工業ほか)の機密情報を盗み出そうとする「サイバー攻撃」が相次ぐなか、こんどは国土地理院の観測データ用のサーバー、ついで、三菱電機がサイバー攻撃を受け、不正に侵入されていたことが分かった。 国土地理院のサーバーは機密情報や個人情報は保存されていないということだが、三菱電機は、ミサイルの誘導システムやレーダーなど軍事向けの情報通信システムを取り扱っている。 これまでに、三菱重工業で、自衛隊の対艦ミサイル「80式空対艦誘導弾」などミサイル関連製品を製造する「名古屋誘導推進システム製作所」のサーバーが8月以降、サイバー攻撃をうけて外部サイトから約30万回にわたるアクセスをうけ、80式空対艦誘導弾の耐久性や性能を記した管理報告書の一部が流出した可能性がある。さらに、潜水艦や護衛艦を建造する神戸造船所や長崎造船所など計11カ所で、ウイルスに感染したサーバーなど約80台が見つかった。いずれもウイルスはサーバー内の情報を収集し、外部に流出させるタイプのものだったという。 また、防衛関連企業のIHIや川崎重工業および社団法人「日本航空宇宙工業会」のパソコンがウイルスに感染したことが判明した。ウイルスに添付されていたファイルには、米国内のウェブサイトに強制接続させる不正なプログラムが仕込まれていた。接続先は、三菱重工業の端末が強制接続させられたサイトと同じだった。ほかに、国内の防衛産業と原子力産業の大手7社のうち3社が不整アクセスをうけていることが分かった。  これらの政府中枢機関や防衛関連企業を中心とする一連のサイバー攻撃は、もはや「わが国の安全保障にかかわるテロ攻撃である」という認識のもと、政府は防衛庁や警察庁を中核とするサイバー攻撃迎撃態勢を即刻編成してこれを駆逐撃破すべきである。  このサイバー攻撃はわが国だけでなく、米国、韓国、台湾、インドネシア、国連など複数国・複数機関そして米国衛星にまで及んでいる、いわばサイバー空間という仮想空間での第三次世界大戦とも言うべき事態を呈している。発信元はすべて同一国、すなわち中国人民解放軍からの強力な組織的サイバー攻撃であることは国内外の調査機関で明らかにされている。ロンドンで11月1、2両日に開かれる国際サイバー会議では、対サイバーテロ国際迎撃部隊が結成されることを期待する。 参考: ①「国土地理院 サイバ-攻撃」(NHKニュース 10月28日) 国や企業の機密情報を盗み出そうとする「サイバー攻撃」が相次ぐなか、公的な地図を作っている国土地理院の観測データ用のサーバーがサイバー攻撃を受け、不正に侵入されていたことが分かった。このサーバーから、さらに別の機関のサーバーに攻撃しようとした形跡があったが、情報の流出は確認されていないということだ。 国土地理院によると、27日午前、関東地方にある大学から「大学のサーバーが国土地理院から攻撃を受けている」と連絡があった。国土地理院が調べたところ、茨城県つくば市にある観測データ用のサーバ-の管理者用のIDとパスワードが解析され、不正に侵入されていたことが分かった。しかし、不正に侵入された国土地理院のサーバーは、宇宙からの電波を受信して地球上の位置を測定するためのデータだけを扱っていて、機密情報や個人情報は保存されていないということだ。 さらに、不正に侵入された国土地理院のサーバーを踏み台にして、大学や民間企業の合わせて2か所のサーバーに不正にアクセスしようとした形跡が見つかったが、いずれも失敗し、情報の流出は確認されていないということだ。 国土地理院は「原因究明に務め、セキュリティを強化して再発防止に努めたい」と話している。国の機関や企業が相次いでサイバー攻撃を受けていることを受けて、国は、サイバー攻撃の情報を企業との間で共有する体制を整え、警戒を強めている。 ②三菱電機でもウイルス感染( HKニュース 10月28日) 新たに大手電機メーカーの三菱電機は、自社のパソコンの一部が、ウイルスに感染していたことが確認されたことを明らかにした。会社側によると、感染が確認されたウイルスは、社内のネットワークからデータを外部へ送信する種類のもの。詳しい感染の時期や場所、それに感染の規模などは明らかにしていないが、会社側では社内調査の結果、「機密性の高い重要な情報の流出は確認されていない」としている。三菱電機は、ミサイルの誘導システムやレーダーなど軍事向けの情報通信システムを取り扱っており、防衛関連の企業でウイルスの感染が相次いでいる。   

中国、日本の新幹線技術盗用(パクリ新幹線)は「国家の意思」であることが判明

 米国議会の超党派諮問機関「米中経済安保調査委員会」は26日、中国の国有企業群が商業判断よりも共産党や政府の意思を優先させるとみなし、日本の新幹線技術の盗用も中国側の国家意思だとの判断を示した。
 同報告は、中国がなお国有企業とその子会社に基幹産業や戦略的産業を独占させ、国有企業は共産党や国務院の命令で動き、人事も共産党で決められ、企業活動でも融資や税制、政府調達などの面で優遇されているという。
 その結果、中国経済全体は市場経済ではなく国家資本主義経済、あるいは中国的な社会主義経済であり、中国が世界貿易機関(WTO)加盟の際の「企業は商業判断だけで機能し、国家の意思を入れない」とする自国の誓約にも違反しているという。 
 同報告は、国有企業が政府の意思で外国の高度技術を入手するために利用されるとも指摘し、その実例として日本の新幹線技術が中国側に渡った経緯を詳述した。
 
 まず、日本の新幹線技術の中国側の取得について「中国企業が外国技術を盗用した最もひどい実例」と明記。2004年の中国側の入札に日本の川崎重工業などが応募して、国有企業の「中国南車集団四方機車車両」と提携、中国が日本から新幹線車両を直接輸入する一方、ライセンス生産を進めたプロセスを述べている。 
 同報告はそのうえで中国側が昨年までに新幹線「はやて」に酷似した高速列車を製造して、「中国の独自技術による」と宣言したことを技術の盗用とみなし、「中国政府が求める外国の技術を取得する過程では中国の国有企業が決定的な役割を果たす」として、日本の新幹線技術の取得も中国側の国家や政府の意思だったという見解を明示した。
 以上が、msn産経ニュースが「中国、新幹線技術盗用は『国家の意思』 米機関が国有企業の分析報告」と題して報じた内容である。

 いわゆる「パクリ新幹線」については、筆者がこのブログで再三再四指摘してきたように、運営管理システムまでパクルことができず、結局は形だけのパクリ(「仏造って魂入れず」)になってそこのところは中国で補完して、ソフト(車両)・ハード(管理システム)とも「中国独自技術の成果であると国内外に誇示したものの、所詮はパクリであるゆえ、国家の威信のもと、世界最速で走らせて大事故を起こしたという記憶はまだまだ生々しく思い起こされる。

 とにかく、中国の最近の共産党政権は、党と人民解放軍の指導のもと、陸・海・空・宇宙・仮想空間の地理的・技術的・金融経済あらゆる領域で世界制覇を目途に狂いだしたというほかない。

 中国は自国の利益を擁護するために国防と軍の近代化を進めている。対象は(1)海洋(2)宇宙(3)サイバー――という国際法上、主権が確定していない分野だ。との森本敏・拓殖大院教授の考えを、昨日(27日)の日本経済新聞は報じている。まさに筆者が懸念するところである。

安住財務相よ、「口先だけの為替介入」はもういいかげんにしろ。ヘッジファンドに見透かされて為替・株相場は彼らの思うがままだ

 安住財務相の「(為替)市場をよく注視したい。投機的な動向には断固たる措置を取る」という言葉を毎日毎日念仏のようにこれまで何度聞かされてきていることか。
 これではヘッジファンドには「馬耳東風」である。海外市場が開かれている時間帯では、毎日のように円高が更新され、東京市場が始まるとドル円が若干買い戻され円安に動くが、これまで政府・日銀が介入を行ってきた「午前10時」が過ぎて介入がないとみるやドル売り円買いで円高に動く。それに伴って輸出関連株も動くので日経平均株価は10時を過ぎると下がってしまう。もうひとつの介入時間である「午後2時」でもしかり。

 市場は、介入を催促しているのだ。安住財務相よ、自分がこれまでの記者会見で発言した「市場注視」とか「断固たる措置」の回数を数えてみなさいよ。

 ヘッジファンドに馬鹿にされていることは、ロンドン為替市場とニューヨーク市場そして東京市場でのドル円の経時変化を追っていれば、素人でも気づくことだ。

 経済界や輸出関連企業の経営者も政府日銀の弱腰にはあきれているだろう。先日、政府が示した円高対策は「円高後追い対策」に過ぎず、あたかも、「虫に食われた衣服の穴を繕う」ような対策で、「虫どもは隙をみてはあとからあとから食い散らかしている」というのが現状だ。ここは、衣服が多少汚れることを気にせず一発強力な殺虫剤を数日間は噴霧して虫けらどもを叩き潰すべきであろう。

yen_chart_L 左図は10月27日のドル円の経時変化。東京市場が始まるまでの海外市場ではドル売り・円買いが進んで連日の円高更新となる。東京市場が近づくに連れて政府日銀の介入警戒でドルが買い戻されて円が売られて円安になる。しかし、東京市場で10時を過ぎると政府日銀の介入はないとされてヘッジファンドなどの投機筋が円買いに走り再び円高となる。毎日このパターンでヘッジファンドは大もうけである。

中国サイバーテロ攻撃 米国人工衛星も対象 緊急対策国際会議にわが国は・・・・

 中国が発信元とされる、最近の、わが国内の政府中枢機関、外務省ならびに在外大使館と公使館、警察庁そして三菱重工業など民間の防衛大手産業およびそれら関連企業のコンユーターとサーバーに対する執拗かつ巧妙なサイバー攻撃は、米国や国連など海外諸国諸機関に及んでいる。そしてついには、2007年から2008年にかけて、ノルウェーの地上局を通じ米政府の人工衛星2基が4回にわたり妨害されていたことが明らかにされた。これらのサイバー攻撃については、中国人民解放軍のサイバー攻撃部隊であることを示す痕跡があることが米国および日本の調査機関の結果で明らかになっている。

 3月には米国の軍需企業がサイバー攻撃を受け、大量の情報が流出する被害があり、米国防総省幹部は国名には触れなかったが、『高度な能力は国家に属するものだ』と述べ、諜報機関を含む国家レベルの犯行との見方を示した。米国防総省が7月14日に初めて公表した『サイバー戦略』では、サイバー攻撃による被害の深刻さに応じた報復に言及。武力攻撃の可能性も排除しなかった。これは中国や北朝鮮を念頭に置いたものだった。背景には中国の関与を疑わせるサイバー攻撃がはびこっているからだ。 
 これまでも米政府機関への不正アクセスが取り沙汰されるなど、中国のサイバー攻撃はもはや国際的な脅威になっている。

 サイバー攻撃を受けたのは、米国にとどまらず、台湾、インド、韓国、ベトナム、カナダ各政府のシステムのほか、国連、東南アジア諸国連合(ASEAN)、国際オリンピック委員会(IOC)などに拡がっている。2008年には、ハッカーはジュネーブの国連事務局のコンピューターシステムに侵入し、2年間、データ類を物色したという。カナダ・トロント大学の研究チームは昨年、中国からのハッカー行為により、インド国内の多数のコンピューターからチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世の代表部の情報や軍事機密が流出したと発表した。

 中国のネット利用者は推定で約5億人で、ハッカー組織関係者によると、国内には約100の組織が存在する。主にハッカーが利用する情報安全技術系サイトは約450あり、登録者数は計約5万人を数えるという。背後に中国人民解放軍軍や公安機関の暗躍を指摘する声も多い。

 警察庁によると、米国の民間機関が、世界各国の政府機関に対して行われたサイバー攻撃のうち、単一で最大の発信元は、海南島に拠点を置く中国人民解放軍の部隊と断定したという。

 そして、本日のWebサイト「Sankei Biz」によると、「中国人民解放軍に所属しているとみられるコンピューターのハッカーが、2007年から08年にかけて、ノルウェーの地上局を通じ米政府の人工衛星2基を4回にわたり妨害していたことが、来月公表される米議会の委員会の年次報告書最終案で分かった。報告書案は今回の攻撃をはじめとする国際的なサイバー攻撃について中国の関与を強く示唆する内容となっている」という。
 米中経済安全保障調査委員会の報告書案の抜粋によると、妨害を受けた衛星は地球の気象や地形を観測するために使われるものだ。地球観測用人工衛星「ランドサット7号」には07年10月と08年7月に12分以上の妨害があったという。非公開の米空軍の説明を引用し、ハッカーは地球観測用人工衛星「テラAM-1」を08年6月に2分間、同年10月に9分間妨害したと指摘した。米軍や米諜報機関は通信や情報収集・偵察に人工衛星を利用している。
 これらの妨害は敵の宇宙システムや、とくに「衛星制御施設などの地上インフラ」の無能力化を唱える中国軍の文書の内容と一致しているという。同委員会は09年の報告書で「現在行われている米国のネットワークへの侵入に参加している個人は中国語の能力を持ち、中国の地下ハッカー組織とのつながりを確立している」としていた。
 報告書案は、世界のエネルギー、製薬業界、米政府機関のメールアカウントなどを標的にした「ナイトドラゴン」と呼ばれる一連のサイバー攻撃についても中国が関与している可能性を指摘。また、中国国内で活動する外資系企業は、同国内でのネットワークへの侵入が知的所有権にとって最大の脅威だとみていると記述している。

 このように、国際的なサイバーテロ攻撃が頻繁に行われているのをうけて、英国の呼びかけで、ロンドンで11月1、2両日に国際サイバー会議が初めて開催される。サイバー空間の健全な発展に向けたルール作りなどについて協議する予定で、議題には「サイバー犯罪」も含まれている。各国政府や非政府組織(NGO)、サイバー関連企業が参加する。

 この会議に、日本の外務省は当初、「他国も要人は出席しない」と踏み、日本からは政務三役の出席を見合事務方だけが出席するわせる方針だった。ところが、最近になって米国からクリントン氏が出席することが判明し、急遽、方針転換をして山根隆治副大臣を派遣することを決めた。

 なんと恥ずかしく愚かしいことか。危機意識がまったくないことを内外にさらけ出したも同然だ。わが国内政府中枢機関や在外大使館そして防衛関連産業およびなどが「サイバー攻撃」の集中攻撃をうけ、国家安全保障が侵されて国家危機が深刻化する中、外務省のこの危機意識が欠如した外交姿勢はいったいどういうことか。外務省ひいては野田政権の「国家安全保障」と「危機管理」に対する姿勢を厳しく問わねばならない。
 中国のわが国の領土・領海・領域そして領空へのたび重なる侵入・接触に対する政府・外務省のこれまでの弱腰外交とともに、このたびの中国サイバー攻撃に対する「危機管理の欠如」は、まさに国家滅亡を招くものだ。
 ところが、政府はまたしても中国へ党幹部を派遣し、年内に野田総理の訪中を行う計画を立てている。しかし、中国に対するこれまでの姿勢をみれば「へつらい外交」に終わることは必至である。わが国の国家安全保障を脅かす中国に「まことに遺憾でございます」と抗議を繰り返すことしかできない能無し外交はもうご免である。 

衆院、日本大使館など約10在外公館、16省庁、総理大臣官邸にも 中国人民解放軍サイバー攻撃プロジェクト部隊か(10/28 6:30更新版)

 読売新聞は、26日朝刊で次のように報道した。
「アジアや北米など9か国に置かれた日本大使館など約10在外公館で運用するコンピューターが夏以降、外部から操って情報を抜き取る「バックドア型」などのウイルスに相次いで感染していたことが25日、関係者の証言で明らかになった。現時点で確認できただけで感染台数は数十台にのぼり、韓国では大量の外交情報が攻撃により外部のサーバーに送信できる状態になっていた。外務省は外交上の機密を狙った標的型のサイバー攻撃の可能性が高いとみて、被害状況の確認を急いでいる。サイバー攻撃を巡っては、防衛産業大手「三菱重工業のコンピューター約80台がウイルス感染していたことが分かり、警視庁が不正アクセス禁止法違反容疑などで捜査を始めたほか、衆議院の公務用パソコンの感染が発覚したばかり。防衛産業や政治の中枢に加え、外交機密も危機にさらされている実態が浮かび上がり、国としての対策が急がれる」。

 同紙は、この在外公館のウイルス感染について、さらに28日、[日本の在外公館のコンピューターがウイルスに感染した問題で、検出されたウイルスは感染端末を中国国内の複数のサーバーに接続させ、ID情報などを送信するよう設定されていたことが27日、関係者の話でわかった]と報じている。
 「このサーバーのドメインは、米グーグルなどが中国から狙われたとされるサイバー攻撃に使われたドメインと同一だったことも判明。外交機密を狙った国際的なスパイ活動だった可能性も浮上している。関係者によると、韓国やオランダなど約10公館で発見されたウイルスは「バックドア・エージェントMOF」。コンピューターに侵入すると、遠隔操作で感染端末からユーザーIDやIPアドレスなどのシステム情報を外部に送信させたり、プログラムを勝手に起動させたりする機能をもつ。情報の送信先には複数のサーバーが指定されているが、このうち少なくとも二つは中国国内のサーバーであることも判明。このサーバーが登録されたドメインは、中国の業者が管理するレンタルドメインで、過去にたびたび標的型攻撃に使われている。2009年から10年にかけては、米グーグルなど約30社を狙ったサイバー攻撃「オーロラ作戦」でも使われた」。

 上記のように、在外の外務省公館に対するサイバー攻撃では、背後に中国国内にある、高度な技術を持った集団からなるサイバー攻撃部隊の存在が明らかになり、国家的規模のサイバーテロ攻撃であり、スパイ活動であることが判明した。

 これまでにも、三菱重工業、IHI、川崎重工業ほかの防衛産業と原子力産業のコンピューターもウイルス感染
をうけ、衆院の議員のPCがウイルス感染し衆院サーバーに不正侵入されて全衆院議員のパスワードが盗まれたり、外務省以外にも16省庁(警察庁、経産省ほか)と総理大臣官邸にもサイバー攻撃があって、いずれも背後に大きな高度な技術を持ったサイバー攻撃部隊の存在がうかがえた。

 三菱重工など防衛関連企業に送られたとみられるウイルスでは、中国語で遠隔操作するようなプログラムも確認されており、中国の関与の可能性も指摘されている。しかし、接続先が海外にある場合、捜査はさらに複雑になる。一般の犯罪なら外交ルートで関係国に捜査協力を求めるが、サイバー攻撃は、国家機密や重要情報を盗み見る「スパイ活動」の可能性がある。捜査関係者は「他国の機関が関与していれば、本気で捜査に協力するとは思えない。攻撃元が海外だった場合、捜査には国境の壁も立ちはだかる」と指摘している。警視庁公安部の国際テロ関連情報がインターネット上に流出した事件でも、1年かけてもネット上の流出元を特定できていない。

 衆院のネットサーバーやパソコンがウイルスに感染し不正侵入された件では、最初に感染した衆院議員のパソコンが、ウイルスによって中国国内のサーバーに強制的に接続させられていたことがわかった。そこから、衆院のサーバーや他のパソコンに侵入するよう「命令」を受けたとみられ、感染の拡大につながったという。

 警察庁では、ことし9月までの2年半の間にウイルスが添付されたメールが172通届いていて、このうちの29通について調べたところ、14通のウイルスが中国国内に設置されたサーバーと通信を行うように作られていたという。
 警察庁は7月7日、昨年9月に受けたサイバー攻撃の発信元の9割が中国だったと公表。その直後に再び攻撃を受けるという事態に発展した。発信元は中国の可能性が高いとされ、報復措置との見方も出ている。5月に警察庁に送りつけられた『標的型メール』の強制接続先の少なくとも半数は中国だったことを裏付ける分析結果が7月22日、また明らかになった。警察庁によると、米国の民間機関が、世界各国の政府機関に対して行われたサイバー攻撃のうち、単一で最大の発信元は、海南島に拠点を置く中国人民解放軍の部隊と断定したという。

 3月には米国の軍需企業がサイバー攻撃を受け、大量の情報が流出する被害があり、米国防総省幹部は国名には触れなかったが、『高度な能力は国家に属するものだ』と述べ、諜報機関を含む国家レベルの犯行との見方を示した。これまでも米政府機関への不正アクセスが取り沙汰されるなど、中国のサイバー攻撃はもはや国際的な脅威になっている。米国防総省が7月14日に初めて公表した『サイバー戦略』は中国や北朝鮮を念頭に置いたものだった。
 
 さらに、「マカフィーの調査によると、サイバー攻撃を受けたのは米国、台湾、インド、韓国、ベトナム、カナダ各政府のシステムのほか、国連、東南アジア諸国連合(ASEAN)、国際オリンピック委員会(IOC)など。2008年には、ハッカーはジュネーブの国連事務局のコンピューターシステムに侵入し、2年間、データ類を物色したという」。 
  
 カナダ・トロント大学の研究チームは昨年、中国からのハッカー行為により、インド国内の多数のコンピューターからチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世の代表部の情報や軍事機密が流出したと発表した。背後に中国軍や公安機関の暗躍を指摘する声も多い。

 上記の数々のサイバー攻撃は同一組織で行われ、標的をおもに国内外の防衛機密情報としているようである。サーバ実行部隊は、米国の専門家や日本の警察庁の調べで、中国に存在することはほぼ確実である。10月3日の読売新聞電子版は「中国にハッカー100組織…軍・公安が暗躍か」と題して、次のように報じている。
 「9月に発覚した総合機械メーカー三菱重工業のサーバーなどへのサイバ-攻撃が、中国からの攻撃だった可能性が浮上し、同国に多数いるハッカーたちの活動に注目が集まっている。中国のネット利用者は推定で約5億人で、ハッカー組織関係者によると、国内には約100の組織が存在する。主にハッカーが利用する情報安全技術系サイトは約450あり、登録者数は計約5万人を数えるという。コンピューター技術に精通するハッカーの全てが不正行為を働くわけではないが、その数は増え続ける」。

 政府は、10月7日、「情報セキュリティ政策会議」(議長・藤村官房長官)を首相官邸で開き、政府と経済界を中心に、官民が連携してサイバー攻撃の被害防止に対応することを決めている。被害情報を速やかに共有し、被害拡大を防ぐ効果的な具体策をまとめるため、官民一体の分科会を設置。分科会は、経済産業省や警察庁、防衛省などの関係省庁と、攻撃対象にされやすい軍事機密を扱う企業や通信関連企業などで作る予定とのことだ。藤村官房長官は、分科会会合で、「サイバー攻撃は国の安全や国民生活に深刻な事態をもたらす可能性がある、政府と民間の双方向の情報共有を通じて官民連携を強化していきたい」と強調したというが、このような受身型の対応で、国家的規模で巧妙かつ高度な技術をもつサイバー攻撃部隊の「テロ」を防げるのだろうか。
 
 まさに日本の中枢機関や防衛産業を標的にした集中的サイバー攻撃で、日本国家の安全保障にかかわる危機的な事件である。これまでのサイバー攻撃についての警察庁の調査から、発信元は中国であることは間違いないであろう。このサイバー攻撃に対する政府の緊急の調査対応と反撃態勢およびサイバー攻撃関連法律の見直しが求められるが、さらに踏み込んで、日本としては、米国連携のもと、このサイバ-攻撃を迎撃して敵を粉砕できる(例えば、侵入してきたウイルスの経路をさかのぼって発信源まで探索し、かつ、発信源に致命的なウイルスを注入する)「プログラム構築技術」と「ハッカー技術」に特異な才能を潜在的にもった人物を発掘して、世界一の国産スパコンを武器に、強力な「サイバー迎撃部隊」を編成できないものだろうか。防衛省にその種ともいうべき組織はすでに在るはずと邪推するが、どうだろうか。

 なお、ハッカー中国説について中国当局は当然のこと否定している。中国当局は広州軍区でネット専門部隊を創設したことは認めているものの、「ハッカー部隊」であることは否定。「中国はハッカー攻撃の被害国だ」(洪磊(こうらい)・外務省副報道局長)との主張を崩していない。中国外務省は記者会見でも、三菱重工業に対するサイバー攻撃について、中国外務省の洪磊報道官は20日の記者会見で「中国が攻撃の発信源であるとの非難は根拠がなく、ネットのセキュリティー対策に関する国際協力を進める上で、ためにならない」と述べ、中国の関与を指摘する見方に強く反論した。さらに洪報道官は「中国も海外からのサイバー攻撃の主要な被害国の一つだ」と強調した上で「中国政府は各国と積極的に協力し、サイバー攻撃を含むネット犯罪を取り締まりたい」と、述べた。(読売新聞電子版)
 



 
  
 

トルコ地震 国際支援本格化も死者481人、被災者60万人  生存者捜索は打ち切り

t_TKY201110230358 トルコ東部で23日起きたマグニチュード7.2の地震では、AFP通信は、26日、死者が481人に達し、負傷者は1650人以上に上ったと伝えた。ロイター通信によると、ワン県知事は、地震による倒壊などで使用不能となった建物が3000棟を数えると明らかにした。住居を失うなど何らかの形で被災した人は60万人に上るという。トルコ政府は、約3800人の救援隊を動員して捜索にあたっている。作業を集中させる最大の被災地エルジシュでは26日、雨が降り気温が下がるなかで倒壊した住宅などをくまなく捜索する作業が続いた。
 しかし、26日で地震発生から3日がたち、生き埋めになった人の生存率の節目と言われる72時間が過ぎた。依然として多数の不明者がいる模様だが、被20111025-988796-1-N災地のひとつワンの当局は、生存者の捜索を打ち切り、がれきの撤去に入ることを決めた。救助チームが「がれきの下で長時間の生存はもはや不可能」と判断して、生存者の捜索活動が打ち切られる現場もあるという。トルコ政府は25日の時点で、活動が「救援」から「再構築」に移ったと判断している。 一方で、被災地の県都ワンやエルジシュ周辺の村では、厳しい寒さの中、家を失った人たちの寝泊まりする場所の確保が急務となっていて、援助が行き届かずテントや食料が不足している。
 トルコ政府は、地震発生当初、「自国で対応できる」として各国政府からの支援の打診をイランなど一部の国を除いて断っていたが、地震発生の2日後になって、およそ30か国の政府に物資の支援を要請した。これを受けて、このところトルコとの関係が悪化しているイスラエル政府も支援を決め、26日、プレハブの住宅や毛布を乗せた第一便が空路、トルコに向けて出発した。今後、国際的な支援が本格化する見通となった。
 (情報元:asahi.com地図上とも、読売新聞電子版 地図下とも、NHKニュース電子版)

円、連日の戦後最高値更新 一時75円71銭(26日のロンドン外国為替市場)

 円高が止まらない。またまた、円がドルに対して戦後最高値を更新した。26日のロンドン外国為替市場で、円相場は一時1ドル=75円71銭まで上昇し、25日の海外市場で付けた戦後最高値(75円73銭)を更新した。
 欧州の債務問題について本日予定される欧州連合(EU)・ユーロ圏首脳会議を控え、欧州債務危機への不透明感や世界経済の減速懸念などから、比較的安全資産とされる円に資金が流れ込んだとみられる。また、米国の追加金融緩和観測もドル売り・円買いを誘っているとみられる。
 ニューヨーク市場に入ってからの午前のニューヨーク外国為替市場の円相場は、米国の追加緩和観測から1ドル=75円台後半で強含んでいる。日本時間26日午後11時58分現在は75円95~98銭。 
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円相場は連日最高値を更新、円高に歯止めがかからない状況だ。市場参加者や輸出関連企業経営者は、政府・日銀の為替介入をいまかいまかと連日待っているであろうが、安住財務大臣は、連日、「短期的な急上昇は投機的な動きと判断」 とか「投機的な動きではないかとたいへん懸念している」と他人事のような発言をし、「行き過ぎた投機的な動きには断固たる対応を取る」とか「あらゆる措置を排除せず」とし、市場の動きをけん制する口先介入の連発に終始しているだけだ。
 
 これでは、投機筋に足元をみられて、日本当局の様子をみながら小出しに円買いを続けられるのは当たり前だ。8月19日の米ニューヨーク外国為替市場で円相場が一時、1ドル=75円95銭と戦後最高値(当時)を更新して以来、毎日毎日じりじりと超円高が進んできた背景には、政府・日銀の煮え切らない円高阻止姿勢がある。
 当時の野田財務大臣も、「一方的に偏った円高の動きがさらに強まっている。あらゆる手段を排除せず、必要になれば断固たる措置を取る」と、何度口にしてきたことか。その姿勢を安住財務大臣も継いでいるわけだ。財務・金融にズブの素人大臣というレッテルに甘んじるなかれ。ここは、果敢に介入しなければいったいいつ介入するというのだ。投機筋からは当局の本気度が試されている。日本一国での介入には限界があるとの見方が支配的だが、ここは投機筋を叩くべき勝負どころである。
 
 8月19日のニューヨーク外国為替市場で一時1ドル=75円95銭という史上最高値をつけたとき、東日本大震災後の不況にあえぐ中小企業経営者の「とどめ刺された・壊滅だ…超円高に悲鳴」 (8月21日(日)読売新聞)が、再び聞こえそうだ。

小宮山厚労相“年金の支給開始年齢引き上げ法案”来年国会に提出せず 

  厚生労働省は、厚生年金の支給開始年齢を、急速に進む少子高齢化などを踏まえ将来的に68~70歳に引き上げることを念頭に、10月11日の社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の年金部会で三つの案を提示した。現在、年内の改革案取りまとめを目指して検討が行われている。
 この年金の支給開始年齢の引き上げについて、小宮山厚生労働大臣は、本日(10月26日)の衆議院厚生労働委員会で、来年の通常国会に法案を提出することはないという考えを示した。
 これについて、小宮山厚生労働大臣は、衆議院厚生労働委員会で、「現時点で、年金財政がすぐに破綻すると考えてはいないが、中長期的にはいろいろな仮定を置いて検討しなければならない。直近の来年、法案を国会に出すかというと、そういうことではない」と述べ、支給開始年齢を引き上げるための法案を、来年の通常国会に提出することはないという考えを示した。

 要するに、唐突に、厚生年金の支給開始年齢を68~70歳に引き上げる案を提示したものの、厚生労働省の所管であるもう一方の「高年齢者の雇用の確保」という労働問題についての方策を立てずして、厚生問題だけを先走りさせたところが、実に小宮山厚労相の素人大臣たる所以と言おうか、無知な中身のない一女性たる所為である。予算委員会では、野党の質問にまともに答えられず、後席の白いワイシャツ姿の人(役人)からのペーパーを棒読みするしか能のない人である。ニコニコ微笑むだけで事を済まそうとするその姿勢が無責任極まりない。

 高年齢者の雇用問題は、当の働く側の高年齢者にとっても、受け入れる側の企業にとっても死活問題である。企業が社員を一律に70歳まで雇用しなければならないとなると新卒採用に制約が課せられ、企業の活性化や成長力が抑制される危険性が増す。いっぽう、高年齢者にとっては、雇用の確保が約束されないまま70歳まで年金が支給されないと、まさに「働かざるもの食うべからず」の言葉通り、5年から10年間を生きていけないの空白期間に置かれることになる。

 このような単純なストーリーは誰もが考え付くことなのだから、10月11日の小宮山厚労相の「片手落ち」の年金支給開始年齢引き上げ案提示には、筆者だけではなく、企業の労使両者の誰もが驚いたことであろう。

 この片手落ち年金支給年齢引き上げ案については当然のこと、小宮山厚労相に避難が殺到したであろうことは想像に難くない。で、本日の「中長期的にはいろいろな仮定を置いて検討しなければならない」という意味不明の表現で、法案の国会提出を引っ込めたのであろう。

 まずは、高年齢者の雇用がどこまで(60歳から何歳までだと高年齢者全員の雇用を)確保できるのかを見極めるのが先決であろう。企業側の雇用条件の制約もある。経産省や経済界と十分な詰めを行って雇用の確保に見通しが立ってから、年金支給年齢引き上げの対象年齢を設定すべきである。こんなこと、誰もが考えることなのに、小宮山厚労相のオツムの中はどうなっちゃってんだろうか。

衆院にサイバー攻撃 3議員の公務用PCに侵入 日本大使館など約10在外公館、16省庁、総理大臣官邸にも(10/26 21:30 更新版)

議員のPCウイルス感染、衆院サーバーに不正侵入の痕跡
全衆院議員のパスワード盗難か 管理者権限で操作
日本大使館など約10在外公館にもサイバー攻撃16省庁
16省庁(警察庁、経産省ほか)と総理大臣官邸にもサイバー攻撃
三菱重工業のほか防衛産業と原子力産業の大手3社のコンピューターもウイルス感染

 10月25日朝日新聞によると、「衆院議員の公務用パソコンや衆院内のサーバーが今年7月以降、サイバー攻撃を受けてコンピューターウイルスに感染し、議員ら衆院のネットワーク利用者のIDとパスワードが盗まれた疑いがあることが朝日新聞の調べでわかった。
 少なくとも約1カ月間、盗んだ側が議員らのメールや文書を『盗み見』できる状態だった。衆院事務局やサーバーを保守するNTT東日本が調査している.。国会関係のサーバーがサイバー攻撃を受け、IDとパスワードが盗まれたことが明らかになったのは初めて。ウイルスは外部からメールで送り込まれ、外交や防衛など国政の機密情報が狙われた可能性がある」という。

 朝日新聞の報道をうけて、衆院は25日、衆院議員に貸与されている公務用パソコンのうち3人の衆議院議員の公用パソコンが外部からの攻撃を受けコンピューターウイルスに感染し、そこから衆院事務局が管理するコンピューターのサーバーに不正侵入した痕跡があったことを明らかにした。 
 衆院事務局によると、ウイルス感染は8月28日頃に判明。サーバーの管理・運営業者から「サーバーに不正アクセスの形跡がある」と連絡があって、内部調査し経路を調べたところ、衆院議員3人に貸与したノートパソコンがウイルスに感染していることが確認された。議員のパソコンからサーバー自体にウイルスが転移した可能性があるという。
 議員側がメールに添付されたウイルスを不用意に開いたことが原因とみられ、大規模な感染拡大を防ぐため、衆院事務局は、感染している可能性が高いサーバーとパソコンはすでに衆院のネットワークから切り離し、感染経路の特定などを急いでいる。
 サーバーには衆院議員や公設秘書、事務局職員の計約2660人分のIDやパスワード、メールなどが保存されている。広報課は「議員のIDやパスワードが盗まれたり、被害が起きたりしていることは現段階で確認できていない」と説明している。しかし、朝日新聞の調べでは、議員と秘書の計約960人全員分のIDとパスワードが盗まれた疑いがあるという。侵入者は、すべてのサーバーやパソコンのデータなどを操作できる「管理者パスワード」の盗み出しにも成功。これを入手したことで、衆院のネットワーク内を自在に動き回れるようになったという。
 関係者によると、侵入者は今年7月末以降、ウイルスを感染させた議員のパソコンを足場にして、衆院のサーバーや別のパソコンに感染を拡大させていった。議員約480人と秘書約480人の全員分にあたるIDやパスワードを盗み、本人になりすまして各自のパソコンを外部から操作することが可能だった。足場となった議員のパソコンに、すべての議員と秘書のパスワードなどが抜き取られた跡が残されていたという。

 衆院事務局は2010年10月以降の1年間で、未知のウイルス感染などを含め、議員らから計106件のパソコンのトラブルの申告を受けている。ただ、今回は同時期に3人にウイルス付きメールが送りつけられるなど、これまでと手口が異なっているといい、衆院事務局で調査を進めているとのこと。

 衆院内のネットサーバーや議員らの公務用パソコンがサイバー攻撃を受けてウイルスに感染した問題で、衆院の議院運営委員会は25日午前、臨時の庶務小委員会を開き、衆院事務局に対策本部を設けて調査することを決めた。全衆院議員らには、ネット利用のパスワード変更を求める。
 
 衆議院は、朝日新聞の報道で、衆院議員の公務用パソコンや衆議院内のコンピューターのサーバーなどが情報を抜き取るウイルスに感染し、パスワードが盗み取られた疑いがあると報じられたことを受けて、25日、議院運営委員会の小委員会を開いて事務局に「衆院サーバ等ウイルス感染防止対策本部」を設置し、事実関係の調査を始めることを決めた。政府内でも、内閣官房や警察当局が調査に乗り出した。
 一方、民主党はサイバーテロ対策本部(本部長・城島光力幹事長代理)を設置、26日に初会合を開く。
 (情報元:asahi.com、 読売新聞電子版、nikkei web、NHKニュース電子版)  

 また、10月26日の読売新聞によると、「アジアや北米など9か国に置かれた日本大使館など約10在外公館で運用するコンピューターが夏以降、外部から操って情報を抜き取る「バックドア型」などのウイルスに相次いで感染していたことが25日、関係者の証言で明らかになった」という。
 
 また、10月26日NHKニュース電子版によると、国内の防衛産業と原子力産業の大手7社のうち3社が、情報をねらうウイルスにコンピューターが感染した例があったことが、経済産業省の調査で判明したという。

 さらに、10月26日NHKニュース電子版(19時18分)によると、少なくとも16の省庁が、職員にコンピューターウイルスが添付されたメールを送りつけられる、サイバー攻撃を受けていたことが分かった。
 このうち警察庁では、ことし9月までの2年半の間にウイルスが添付されたメールが172通届いていて、このうちの29通について調べたところ、14通のウイルスが中国国内に設置されたサーバーと通信を行うように作られていたという。
 経済産業省では、去年11月、20人の職員が、メールに添付されたファイルを開いてパソコンがウイルスに感染しましたが、情報の流出はなかったという。
 また、藤村官房長官は、午後の記者会見で、「総理大臣官邸も去年9月に、いわゆるDDos攻撃を受けた」と述べ、総理大臣官邸のコンピューターにも、大量のデータを送りつけて動作を狂わせるサイバー攻撃があったことを明らかにした。

 まさに日本の中枢機関や防衛産業を標的にした集中的サイバー攻撃で、日本国家の安全保障にかかわる危機的な事件である。これまでのサイバー攻撃についての警察庁の調査から、発信元は中国であることは間違いないであろう。このサイバー攻撃に対する政府の緊急の調査対応と反撃態勢およびサイバー攻撃関連法律の見直しが求められる。 

 まず、衆院へのサイバー攻撃についての第一報である朝日新聞(asahi.com)は10月25日の記事で次のように報じた。
「衆院のネットサーバーやパソコンがウイルスに感染し、不正侵入された疑いがある問題で、最初に感染した衆院議員のパソコンが、ウイルスによって中国国内のサーバーに強制的に接続させられていたことがわかった。そこから、衆院のサーバーや他のパソコンに侵入するよう「命令」を受けたとみられ、感染の拡大につながったという。関係者によると、この議員へのメールに添付されてウイルス「トロイの木馬」が届いたのは今年7月末で、外見上は画像ファイルを装っていたという。議員側が届いたメールの添付画像を開くと、パソコン内にウイルスが侵入する仕組みだった。パソコンは中国国内にあるサーバーに強制接続させられ、他のパソコンなどへの侵入を命令する「悪性プログラム」を受信してしまったという。 問題のウイルスは「トロイの木馬」と呼ばれる種類で、中国国内のサーバーからパスワードなどを盗み出すプログラムを呼び込む役割を果たしたという。衆院のネットサーバーには、衆院議員約480人と各公設秘書1人の計約960人分と、衆院事務局の職員約1700人を合わせた計約2660人分のパスワードなどが入っている。議員らはこれらのパスワードなどを入力し、メールなどを利用している」。
 衆院へのサイバ-攻撃に関しする朝日新聞社の第一報後のメディア各社の詳細な報道は冒頭に記したとおりである。
 
 さらに、衆院へのサイバー攻撃のほかに海外に置かれている大使館にもサイバー攻撃があったと、読売新聞は、26日朝刊で次のように報道した。
 「アジアや北米など9か国に置かれた日本大使館など約10在外公館で運用するコンピューターが夏以降、外部から操って情報を抜き取る「バックドア型」などのウイルスに相次いで感染していたことが25日、関係者の証言で明らかになった。現時点で確認できただけで感染台数は数十台にのぼり、韓国では大量の外交情報が攻撃により外部のサーバーに送信できる状態になっていた。外務省は外交上の機密を狙った標的型のサイバー攻撃の可能性が高いとみて、被害状況の確認を急いでいる。サイバー攻撃を巡っては、防衛産業大手「三菱重工業のコンピューター約80台がウイルス感染していたことが分かり、警視庁が不正アクセス禁止法違反容疑などで捜査を始めたほか、衆議院の公務用パソコンの感染が発覚したばかり。防衛産業や政治の中枢に加え、外交機密も危機にさらされている実態が浮かび上がり、国としての対策が急がれる」。

 防衛産業へのサイバー攻撃については、今朝(26日)のNHKニュース電子版が次のように報じている。
「サイバー攻撃の被害が先月明らかになった三菱重工業のほかに、国内の防衛産業と原子力産業の大手7社のうち3社が、情報をねらうウイルスにコンピューターが感染した例があったことが、経済産業省の調査で分かった。調査は経済産業省が、国内の防衛産業や原子力産業の大手7社と、今回サイバー攻撃の被害が明らかになった三菱重工業を対象に先月20日から緊急で行った。それによるとと、三菱重工をねらった攻撃のように、企業に重要なメールを装ってウイルスを送りつける、いわゆる「標的型メール」攻撃が過去にあったかどうかについては7社全てが、最近、ウイルスなどの不審なメールが送られてきたことがあると回答した。そして7社のうち3社が、社内のコンピューターがウイルスに感染したことがあると回答した。これらの企業ではいずれも、防衛や原子力に関する重要な情報の流出は現時点では確認されていないと答えたということだ」。 

 これまでのわが国へのサイバ-攻撃は主として中国が発信源とみられ、社団法人「日本航空宇宙工業会」、三菱重工、川崎重工業、IHIが標的となって、防衛関連機密情報を狙った集中攻撃であった。これを受けて、政府は10月3日に「情報セキュリティ政策会議」を設置して、官民が連携してサイバー攻撃の被害防止に対応することを決めたところである。
 敵は、この機関を嘲るがごとく、衆院にサイバー攻撃を仕掛けてきた。露骨な挑戦である。日経新聞電子版によると、警視庁公安部が三菱重工業の事件などで捜査を進めるなどしているが、発信源の特定は難しいという。
同紙はその原因を次のように解説している。
 ウイルスを仕込んだ「標的型メール」は、無関係な第三者のパソコンなどを経由して送信されることが多く、送信元が発信源ではないことがほとんどで、ネット上の接続経路を隠す匿名化ソフトなどが使われていれば、経路をさかのぼること自体も難しくなるとのこと。さらに、三菱重工など防衛関連企業に送られたとみられるウイルスでは、中国語で遠隔操作するようなプログラムも確認されており、中国の関与の可能性も指摘されている。しかし、接続先が海外にある場合、捜査はさらに複雑になる。一般の犯罪なら外交ルートで関係国に捜査協力を求めるが、サイバー攻撃は、国家機密や重要情報を盗み見る「スパイ活動」の可能性がある。捜査関係者は「他国の機関が関与していれば、本気で捜査に協力するとは思えない。攻撃元が海外だった場合、捜査には国境の壁も立ちはだかる」と指摘している。警視庁公安部の国際テロ関連情報がインターネット上に流出した事件でも、1年かけてもネット上の流出元を特定できていない。

 防衛産業、防衛関連団体、原子力産業など日本の安全にかかわる民間企業を狙い撃ちしたサイバー攻撃、そして政府の国内外中枢機関も対象となって、防衛技術機密情報、原子力技術機密情報、政府機密情報、外交機密情報など国家の存亡にかかわる情報元が次々とサイバーテロにあっている。「衆院サーバ等ウイルス感染防止対策本部」の設置で済むような状況ではない。「ウイルス感染防止」策定ではなく、「サイバー攻撃にたいする迎撃組織」の編成でなければ、この巧妙かつ強力なサイバーテロ集団の攻撃を阻止できない。

 日本としては、米国連携のもと、このサイバ-攻撃を迎撃して敵を粉砕できる(例えば、侵入してきたウイルスの経路をさかのぼって発信源まで探索し、かつ、発信源に致命的なウイルスを注入する)「プログラム構築技術」と「ハッカー技術」に特異な才能を潜在的にもった人物を発掘して、世界一の国産スパコンを武器に、強力な「サイバー迎撃部隊」を編成できないものだろうか。防衛省にその種ともいうべき組織はすでに在るはずと邪推するが、どうだろうか。

 以下、昨年からの国内外への執拗なサイバ-攻撃に関する情報をまとめた。

msn産経ニュースのサイバー攻撃の記事
(中国がサイバー攻撃の“発信地”だったとする実例)。
①「3月には米国の軍需企業がサイバー攻撃を受け、大量の情報が流出する被害があり、米国防総省幹部は国名には触れなかったが、『高度な能力は国家に属するものだ』と述べ、諜報機関を含む国家レベルの犯行との見方を示した。これまでも米政府機関への不正アクセスが取り沙汰されるなど、中国のサイバー攻撃はもはや国際的な脅威になっている。米国防総省が7月14日に初めて公表した『サイバー戦略』は中国や北朝鮮を念頭に置いたものだった。サイバー攻撃による被害の深刻さに応じた報復に言及。武力攻撃の可能性も排除しなかった。背景には中国の関与を疑わせるサイバー攻撃がはびこっているからだ」。
②「国内でも中国の脅威が現実のものになっている。警察庁は7月7日、昨年9月に受けたサイバー攻撃の発信元の9割が中国だったと公表。その直後に再び攻撃を受けるという事態に発展した。発信元は中国の可能性が高いとされ、報復措置との見方も出ている。5月に警察庁に送りつけられた『標的型メール』の強制接続先の少なくとも半数は中国だったことを裏付ける分析結果が7月22日、また明らかになった。警察庁によると、米国の民間機関が、世界各国の政府機関に対して行われたサイバー攻撃のうち、単一で最大の発信元は、海南島に拠点を置く中国人民解放軍の部隊と断定したという」。
③「ロイター通信によると、米コンピューター安全対策会社マカフィーは8月3日、米政府や国連など72の国・組織に対する5年間にわたる過去最大規模のサイバー攻撃は、サイバー攻撃の背後に国家の存在があると指摘。名指しはしていないが、専門家は中国の可能性があると指摘した」。
 さらに、「マカフィーの調査によると、サイバー攻撃を受けたのは米国、台湾、インド、韓国、ベトナム、カナダ各政府のシステムのほか、国連、東南アジア諸国連合(ASEAN)、国際オリンピック委員会(IOC)など。2008年には、ハッカーはジュネーブの国連事務局のコンピューターシステムに侵入し、2年間、データ類を物色したという」。 
asahi.comのサイバ-攻撃の記事
④9月19日、三菱重工が潜水艦やミサイルなどを製造する工場のサーバーやコンピューターがウイルスに感染し、一部の情報が流出した恐れがあると発表した。外部からのサイバー攻撃の可能性もあることから、警視庁に届け出た。同社によると、8月中旬にシステム関連の社員がサーバーの異常を発見し、調査を実施。その結果、潜水艦や護衛艦を建造する神戸造船所や長崎造船所、ミサイル関連の製造をする名古屋誘導推進システム製作所(愛知県小牧市)など計11カ所で、ウイルスに感染したサーバーなど約80台が見つかった。ウイルスはサーバー内の情報を収集し、外部に流出させるタイプのものだったという。
⑤翌9月20日には、IHI(旧石川島播磨重工業)と川崎重工業が過去にウイルスが添付された電子メールを送りつけられたことがあり、その情報を警察庁に提供していたことを明らかにした。 IHIによると、一昨年夏ごろからウイルスを添付した電子メールが送りつけられるようになった。メールを開封すると、サーバーやコンピューターが感染し、社内情報が外部に流出する恐れがあった。問題のメールを事前に察知したため感染は見つかっていない。今年4月、サイバー攻撃について問い合わせてきた警察庁に情報提供した。
⑥社団法人「日本航空宇宙工業会」(SJAC)のパソコンがウイルスに感染し、盗み取られたメールを元に、本物のように偽装したウイルスメールが、8月26日午後9時半ごろ、川崎重工業に送られていたことが、警察当局への取材でわかった。現時点で機密情報の流出は確認されていないという。川崎重工業を標的とするメールはSJAC職員のメールアドレスで送られた。添付されていたファイルには、米国内のウェブサイトに強制接続させる不正なプログラムが仕込まれていた。接続先は、過去に同様の攻撃を受けた三菱重工業の端末が強制接続させられたサイトと同じだった。

読売新聞電子版およびasahi.comのサイバ-攻撃の記事

⑦上記の、防衛装備品の主要メーカーである三菱重工に対するサイバー攻撃について、一川保夫防衛相は9月20日の記者会見で、「大事なデータが外部に漏れたとは聞いていないが、しっかりと管理を徹底してもらうよう指導していく」と強調した。防衛省は、機密を扱う防衛装備品の納入メーカーなど約100社に対して、サイバー攻撃による被害や、情報漏えいの可能性などについて調査を開始した。調査の対象は、護衛艦や潜水艦、ミサイル、ヘリコプターや関連品の製造などを発注している企業で、大手以外も幅広く含めるとした。
⑧その後、三菱重工業がサイバー攻撃を受けていた事件で、自衛隊のミサイル「80式空対艦誘導弾」を製造する「名古屋誘導推進システム製作所」(愛知県小牧市)のサーバーに約30万回の不正なアクセスがあり、同誘導弾の管理情報が流出した恐れがあることが分かった。関係者によると、同製作所のサーバーと外部サイトとの不正な通信は8月中旬以降、約30万回記録され、そのうち1回は比較的容量が大きいことから、この時にデータが移転された恐れがあるという。流出の可能性があるのは、同製作所で製造している80式空対艦誘導弾の耐久性や性能を記した管理報告書の一部。報告書そのものは同省の「保護すべき情報」にあたり、部外持ち出しなどが禁じられるが、流出の可能性があるデータは秘密の度合いが低く、保護の対象外だったという。菱重工によると、サイバー攻撃は同製作所や潜水艦を建造する神戸造船所など計11カ所で確認され、サーバーとパソコン計83台がウイルスに感染していた。防衛秘密を狙って集中的に攻撃されたとみられ、警視庁が不正アクセス禁止法違反などの容疑で捜査している。

 上記の数々のサイバー攻撃は同一組織で行われ、標的をおもに国内外の防衛機密情報としているようである。サーバ実行部隊は、米国の専門家や日本の警察庁の調べで、中国に存在することはほぼ確実である。10月3日の読売新聞電子版は「中国にハッカー100組織…軍・公安が暗躍か」と題して、次のように報じている。
⑨「9月に発覚した総合機械メーカー三菱重工業のサーバーなどへのサイバ-攻撃が、中国からの攻撃だった可能性が浮上し、同国に多数いるハッカーたちの活動に注目が集まっている。中国のネット利用者は推定で約5億人で、ハッカー組織関係者によると、国内には約100の組織が存在する。主にハッカーが利用する情報安全技術系サイトは約450あり、登録者数は計約5万人を数えるという。コンピューター技術に精通するハッカーの全てが不正行為を働くわけではないが、その数は増え続ける。
 三菱重工業へのサイバー攻撃では、攻撃者が中国で使われる簡体字を使用した痕跡があったとされ、少なくとも中国語に精通した人物が関与したとみられる。昨年9月と今年7月、警察庁のホームページに大量のデータが送り付けられた攻撃では、ともに発信元の9割が中国だった。
 カナダ・トロント大学の研究チームは昨年、中国からのハッカー行為により、インド国内の多数のコンピューターからチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世の代表部の情報や軍事機密が流出したと発表した。背後に中国軍や公安機関の暗躍を指摘する声も多い。
 
 この、ハッカー中国説について中国当局は当然のこと否定している。同じ、読売新聞電子版より。
中国当局は広州軍区でネット専門部隊を創設したことは認めているものの、「ハッカー部隊」であることは否定。「中国はハッカー攻撃の被害国だ」(洪磊(こうらい)・外務省副報道局長)との主張を崩していない。昨年、日本の官公庁に対する攻撃ツールを作り、メールなどで仲間に配布したという中国国内に住む20歳代後半のハッカーの男性は、「我々は民間人であり、政府から依頼を受けて動くことはない」と政府との関係を否定したが、「我々がやっているのは、すべて国家に利益をもたらすこと」とも述べた。
 
 中国外務省は記者会見でも否定してみせた。9月20日msn産経ニュースより。
⑪三菱重工業に対するサイバー攻撃について、中国外務省の洪磊報道官は20日の記者会見で「中国が攻撃の発信源であるとの非難は根拠がなく、ネットのセキュリティー対策に関する国際協力を進める上で、ためにならない」と述べ、中国の関与を指摘する見方に強く反論した。さらに洪報道官は「中国も海外からのサイバー攻撃の主要な被害国の一つだ」と強調した上で「中国政府は各国と積極的に協力し、サイバー攻撃を含むネット犯罪を取り締まりたい」と、(まさに、ぬけぬけと)述べた。(注:括弧内は筆者記) 

 このような相次ぐサイバー攻撃に対して、政府は、10月7日、「情報セキュリティ政策会議」(議長・藤村官房長官)を首相官邸で開き、政府と経済界を中心に、官民が連携してサイバー攻撃の被害防止に対応することを決めている。被害情報を速やかに共有し、被害拡大を防ぐ効果的な具体策をまとめるため、官民一体の分科会を設置。分科会は、経済産業省や警察庁、防衛省などの関係省庁と、攻撃対象にされやすい軍事機密を扱う企業や通信関連企業などで作る予定とのことだ。藤村官房長官は、分科会会合で、「サイバー攻撃は国の安全や国民生活に深刻な事態をもたらす可能性がある。政府と民間の双方向の情報共有を通じて官民連携を強化していきたい」と強調したという。

 この「情報セキュリティ政策会議」の設置を嘲り嗤うかのような、今回の「衆院サイバー攻撃」だ。政府は、このサイバー集団の挑戦をどう受け止めて反撃するのか。防衛省や警察庁などの関係省庁の対応如何では、早晩、日本の防衛産業や国家の安全保障の機密情報が敵の手に渡ってしまうであろう。 

トルコ地震 救援活動が難航 死者459人・負傷1350人(10/26 14:00更新)

t_TKY201110230358 トルコ東部で23日起きたマグニチュード7.2の地震では、AFP通信によると、25日午後(日本時間同夜)までに県都ワンやエルジシュで少なくとも2250棟以上の建物が倒壊し、これまでに459人が死亡、1350人以上がけがをし、いまも多くの人ががれきの下に取り残されているものとみられる。被害が最も大きかったエルジシュでは、25日、大量の重機で倒壊した建物のがれきを取り除く作業が本格化し、懸命の救出活動が続いているという。国際赤十字・赤新月社連盟は25日、コンクリート製のアパートを中心に2256棟が倒壊、何千人もが依然がれきに埋まっていることを明らかにしており、死者がさらに増える恐れがある。
20111025-988796-1-N がれきに閉じ込められた人たちの生存率が急速に下がる地震発生から72時間が近づくなか、トルコ全土から駆けつけたおよそ1200人の救助隊や、軍の部隊が、重機などを使って夜を徹してがれきの下に閉じ込められた人たちの懸命の救出活動が続けられている。 
 しかし、マグニチュード5を超える余震も続いていることから作業はたびたび中断しており、がれきに閉じ込められた人の生存率が急速に下がる地震発生から72時間が近づくなか、救出活動は時間との闘いになっている。また、朝晩の気温が氷点下にも落ち込むなか、多くの被災者は空き地などに張ったテントで寝起きしているが、テントや食料や毛布などの救援物資が十分行き渡っておらず、厳しい状況に置かれていて被災者への支援も緊急の課題となっている。
 トルコに対しては、アメリカや日本などが緊急援助を申し入れているが、トルコ政府は、これまでのところ外国からの援助がなくても対応できるとして、これを受け入れていない。政府が外国の支援を断っている背景に、民族問題があるようだ。
 地震のあった地域には、少数民族のクルド人が多く住んでいて、トルコ軍は、南のイラクとの国境付近で、武装組織「クルド労働者党」との戦闘を続けている。このため地元のクルド系政党は、軍事的にも政治的にも微妙な地域であるために、外国からの支援を断っているのではないかと批判しているということだ。

 人命救助がまず先行されるべきところを民族問題を背景に政治・軍事が優先されていることに対して、日・米が外交チャンネルでトルコ政府に国際救助隊の受け入れを認めさせ一刻もはやく救助要請をとるべきである。
 多分、各国の救助隊はも要請があればただちに出動できる態勢は整っているであろうし、わがハイパーレスキュー隊も、トルコの救助隊や軍の救助活動が遅れているニュースを聞いて気を揉んでいることであろう。

 これとは別に、国際医療NGO「AMDA(アムダ)」(岡山市)は、24日夜の航空機で医師ら3人の先遣隊を現地に派遣することを決めたという。東日本大震災では、水不足の時に宮城県南三陸町で活動していたアムダの拠点に、在日トルコ人の民間団体から飲料水2・5トンの提供を受けた助けてもらった経緯があり、その恩返しの気持ちも込め、一刻も早く現地で活動を始めたいということだ。

 121年前のオスマン帝国(その一部は現在のトルコ)の軍艦エルトゥールル号遭難事件を契機とする、日本とトルコの深い絆を生かして、何とかわが国からの救援隊を受け入れてもらえないものだろうか。
 
 (情報元:読売新聞電子版 地図とも、NHKニュース電子版)

秋の長野県内山岳遭難発生状況(平成23年10月12日~10月23日)

 平地では秋も深まってこれからが紅葉の季節。しかし北アルプスでは紅葉は終わって秋も終盤、冬支度に入っているだろうと思っていたら、ニュースで長野県内の山小屋では「小屋閉め」に向けた準備が始まったという。北アルプス穂高連峰・涸沢(からさわ)カール(標高約2300メートル)にある涸沢ヒュッテでは従業員が屋上に設置したテラスを取り壊し、材木を運び出しているという。冬季は小屋全体が雪に埋もれるため、小屋の周囲に板を打ち付ける雪囲いをする。
 11月6日には小屋閉めを終え、全従業員が下山する。営業は11月3日までとのこと。
 
 この時期、登山者も少なくなったとみえて事故件数も激減している。しかし相変わらず高年齢者の遭難事故が発生している。転倒・滑落事故である。自分もいつの日か長年の膝が完治して再び山に挑んだとしても転倒滑落事故を招いて、「無謀で不注意な高年齢者登山者」としての烙印を押されるではないかと今から恐れている。

 先週は、低山登山やハイキングにはもってこいの時期であったからか、低山でいたましい遭難事故が相次いだ。
石立山に出かけた那賀の男性不明 那賀署員ら捜索 徳島(毎日新聞)21日
南丹でマツタケ採りの男性死亡 京都(産経新聞)21日
千葉の中2女子 群馬で自然教室中コース外れ林道から滑落死 群馬(産経新聞)21日

長野県内山岳遭難発生状況(平成23年10月12日~10月23日)
(長野県警山岳救助隊山岳情報)

月 日

山  名

年齢

遭難事故内容

10月12日

八ヶ岳連峰

70歳

単独で登山中、足を滑らせ滑落負傷

美濃戸中山

男性

10月13日

北アルプス

25歳

単独で登山中、バランスを崩し滑落負傷

間ノ岳

男性

10月14日

妙徳山

75歳

単独で登山中、足を滑らせ滑落負傷

 

男性

10月19日

北アルプス

63歳  男性

3人パーティで登山中、バランスを崩し滑落負傷

前穂高岳

吊尾根

10月19日

南信濃    山林内

73歳

単独できのこ採りで入山後、滑落死亡

男性

10月22日

雨飾山

64歳

2人で登山中、バランスを崩し転倒負傷

男性

10月23日

北アルプス

49歳  女性

2人で登山中、スリップし転倒負傷

前穂高岳

パノラマコース

衆院にサイバー攻撃 議員のパスワード盗まれる またまた、中国人民解放軍部隊が攻撃の発信源か

 朝日新聞によると、「衆院議員の公務用パソコンや衆院内のサーバーが今年7月以降、サイバー攻撃を受けてコンピューターウイルスに感染し、議員ら衆院のネットワーク利用者のIDとパスワードが盗まれた疑いがあることが朝日新聞の調べでわかった。少なくとも約1カ月間、盗んだ側が議員らのメールや文書を『盗み見』できる状態だった。衆院事務局やサーバーを保守するNTT東日本が調査している.。国会関係のサーバーがサイバー攻撃を受け、IDとパスワードが盗まれたことが明らかになったのは初めて。ウイルスは外部からメールで送り込まれ、外交や防衛など国政の機密情報が狙われた可能性がある」という。
 
①asahi.comは10月25日の記事で次のように報じた。
「衆院のネットサーバーやパソコンがウイルスに感染し、不正侵入された疑いがある問題で、最初に感染した衆院議員のパソコンが、ウイルスによって中国国内のサーバーに強制的に接続させられていたことがわかった。そこから、衆院のサーバーや他のパソコンに侵入するよう「命令」を受けたとみられ、感染の拡大につながったという。関係者によると、この議員へのメールに添付されてウイルス「トロイの木馬」が届いたのは今年7月末で、外見上は画像ファイルを装っていたという。議員側が届いたメールの添付画像を開くと、パソコン内にウイルスが侵入する仕組みだった。パソコンは中国国内にあるサーバーに強制接続させられ、他のパソコンなどへの侵入を命令する「悪性プログラム」を受信してしまったという。 問題のウイルスは「トロイの木馬」と呼ばれる種類で、中国国内のサーバーからパスワードなどを盗み出すプログラムを呼び込む役割を果たしたという。衆院のネットサーバーには、衆院議員約480人と各公設秘書1人の計約960人分と、衆院事務局の職員約1700人を合わせた計約2660人分のパスワードなどが入っている。議員らはこれらのパスワードなどを入力し、メールなどを利用している」。
②この朝日新聞の報道を受けて、衆議院事務局は、事実関係を確認したうえで、具体的な被害がないか調査することにしているという。
③この件について、NHKニュースの昼のニュースでは次のように報道した。
 「衆議院事務局などによりますと、衆議院のネットワークを管理するサーバーは、参議院とは独立して設置されていて、衆議院議員や秘書、事務局の職員らがネットワークに接続するためのIDやパスワードが保管されているということです。IDとパスワードが盗まれた場合、サーバー内のデータが盗み見られるおそれがあるということで、衆議院事務局はサーバーがウイルス感染した事実がないか確認したうえで、具体的な被害がないか調査することにしています」。
④藤村官房長官の記者会見内容
 「政府としては、事実関係をしっかり確認しなければならず、その作業中だが、違法行為が確認されれば警察で厳正に対処していく。国家の安全保障、危機管理上、重要な課題で、内閣の機関だけではなく、衆参の事務局や裁判所などにも同様の問題が生じる可能性がある」と述べ、関係機関との連携を強化し、対策に万全を期す考えを示した。
⑤山岡国家公安委員長記者会見内容
 「今、確認作業が行われているところであり、届け出があれば本格的に捜査をしなければならない」と述べた。⑥自民党石原幹事長記者会見内容
 「国会議員の日程などが第三者に入手され、悪用されるおそれがあるという、国家の根幹に関わる問題だ。徹底的な事案の究明が必要で、セキュリティー対策をしっかりしなければならない。業者も含めて詳細に調べなければならない」と述べた。

 記者会見での各氏の発言を聴いていると、サイバー攻撃の犯人は日本国内にいるとの前提に立った発言のようだ。はたしてそうだろうか。

 中国が発信源とみられるこれまでのわが国へのサイバ-攻撃は主として、社団法人「日本航空宇宙工業会」、三菱重工、川崎重工業、IHIが標的となって、防衛関連機密情報を狙った集中攻撃であった。これを受けて、政府は10月3日に「情報セキュリティ政策会議」を設置して、官民が連携してサイバー攻撃の被害防止に対応することを決めたところである。敵は、この機関を嘲るがごとく、衆院にサイバー攻撃を仕掛けてきた。露骨な挑戦である。日本としては、このサイバ-攻撃を迎撃して敵を粉砕できる人的能力とCP機能を持った強力な「サイバー迎撃部隊」を防衛省に設置すべきではないか。敵はわかっている。
 
 以下、昨年からの国内外へのサイバ-攻撃に関する情報をまとめた。

msn産経ニュースのサイバー攻撃の記事(中国がサイバー攻撃の“発信地”だったとする実例)。
 ①「3月には米国の軍需企業がサイバー攻撃を受け、大量の情報が流出する被害があり、米国防総省幹部は国名には触れなかったが、『高度な能力は国家に属するものだ』と述べ、諜報機関を含む国家レベルの犯行との見方を示した。これまでも米政府機関への不正アクセスが取り沙汰されるなど、中国のサイバー攻撃はもはや国際的な脅威になっている。米国防総省が7月14日に初めて公表した『サイバー戦略』は中国や北朝鮮を念頭に置いたものだった。サイバー攻撃による被害の深刻さに応じた報復に言及。武力攻撃の可能性も排除しなかった。背景には中国の関与を疑わせるサイバー攻撃がはびこっているからだ」。
②「国内でも中国の脅威が現実のものになっている。警察庁は7月7日、昨年9月に受けたサイバー攻撃の発信元の9割が中国だったと公表。その直後に再び攻撃を受けるという事態に発展した。発信元は中国の可能性が高いとされ、報復措置との見方も出ている。5月に警察庁に送りつけられた『標的型メール』の強制接続先の少なくとも半数は中国だったことを裏付ける分析結果が7月22日、また明らかになった。警察庁によると、米国の民間機関が、世界各国の政府機関に対して行われたサイバー攻撃のうち、単一で最大の発信元は、海南島に拠点を置く中国人民解放軍の部隊と断定したという」。
③「ロイター通信によると、米コンピューター安全対策会社マカフィーは8月3日、米政府や国連など72の国・組織に対する5年間にわたる過去最大規模のサイバー攻撃は、サイバー攻撃の背後に国家の存在があると指摘。名指しはしていないが、専門家は中国の可能性があると指摘した」。
 さらに、「マカフィーの調査によると、サイバー攻撃を受けたのは米国、台湾、インド、韓国、ベトナム、カナダ各政府のシステムのほか、国連、東南アジア諸国連合(ASEAN)、国際オリンピック委員会(IOC)など。2008年には、ハッカーはジュネーブの国連事務局のコンピューターシステムに侵入し、2年間、データ類を物色したという」。 
asahi.comのサイバ-攻撃の記事
④9月19日、三菱重工が潜水艦やミサイルなどを製造する工場のサーバーやコンピューターがウイルスに感染し、一部の情報が流出した恐れがあると発表した。外部からのサイバー攻撃の可能性もあることから、警視庁に届け出た。同社によると、8月中旬にシステム関連の社員がサーバーの異常を発見し、調査を実施。その結果、潜水艦や護衛艦を建造する神戸造船所や長崎造船所、ミサイル関連の製造をする名古屋誘導推進システム製作所(愛知県小牧市)など計11カ所で、ウイルスに感染したサーバーなど約80台が見つかった。ウイルスはサーバー内の情報を収集し、外部に流出させるタイプのものだったという。
⑤翌9月20日には、IHI(旧石川島播磨重工業)と川崎重工業が過去にウイルスが添付された電子メールを送りつけられたことがあり、その情報を警察庁に提供していたことを明らかにした。 IHIによると、一昨年夏ごろからウイルスを添付した電子メールが送りつけられるようになった。メールを開封すると、サーバーやコンピューターが感染し、社内情報が外部に流出する恐れがあった。問題のメールを事前に察知したため感染は見つかっていない。今年4月、サイバー攻撃について問い合わせてきた警察庁に情報提供した。
⑥社団法人「日本航空宇宙工業会」(SJAC)のパソコンがウイルスに感染し、盗み取られたメールを元に、本物のように偽装したウイルスメールが、8月26日午後9時半ごろ、川崎重工業に送られていたことが、警察当局への取材でわかった。現時点で機密情報の流出は確認されていないという。川崎重工業を標的とするメールはSJAC職員のメールアドレスで送られた。添付されていたファイルには、米国内のウェブサイトに強制接続させる不正なプログラムが仕込まれていた。接続先は、過去に同様の攻撃を受けた三菱重工業の端末が強制接続させられたサイトと同じだった。

読売新聞電子版およびasahi.comのサイバ-攻撃の記事

⑦上記の、防衛装備品の主要メーカーである三菱重工に対するサイバー攻撃について、一川保夫防衛相は9月20日の記者会見で、「大事なデータが外部に漏れたとは聞いていないが、しっかりと管理を徹底してもらうよう指導していく」と強調した。防衛省は、機密を扱う防衛装備品の納入メーカーなど約100社に対して、サイバー攻撃による被害や、情報漏えいの可能性などについて調査を開始した。調査の対象は、護衛艦や潜水艦、ミサイル、ヘリコプターや関連品の製造などを発注している企業で、大手以外も幅広く含めるとした。
⑧その後、三菱重工業がサイバー攻撃を受けていた事件で、自衛隊のミサイル「80式空対艦誘導弾」を製造する「名古屋誘導推進システム製作所」(愛知県小牧市)のサーバーに約30万回の不正なアクセスがあり、同誘導弾の管理情報が流出した恐れがあることが分かった。関係者によると、同製作所のサーバーと外部サイトとの不正な通信は8月中旬以降、約30万回記録され、そのうち1回は比較的容量が大きいことから、この時にデータが移転された恐れがあるという。流出の可能性があるのは、同製作所で製造している80式空対艦誘導弾の耐久性や性能を記した管理報告書の一部。報告書そのものは同省の「保護すべき情報」にあたり、部外持ち出しなどが禁じられるが、流出の可能性があるデータは秘密の度合いが低く、保護の対象外だったという。菱重工によると、サイバー攻撃は同製作所や潜水艦を建造する神戸造船所など計11カ所で確認され、サーバーとパソコン計83台がウイルスに感染していた。防衛秘密を狙って集中的に攻撃されたとみられ、警視庁が不正アクセス禁止法違反などの容疑で捜査している。

 上記の数々のサイバー攻撃は同一組織で行われ、標的をおもに国内外の防衛機密情報としているようである。サーバ実行部隊は、米国の専門家や日本の警察庁の調べで、中国に存在することはほぼ確実である。10月3日の読売新聞電子版は「中国にハッカー100組織…軍・公安が暗躍か」と題して、次のように報じている。
⑨「9月に発覚した総合機械メーカー三菱重工業のサーバーなどへのサイバ-攻撃が、中国からの攻撃だった可能性が浮上し、同国に多数いるハッカーたちの活動に注目が集まっている。中国のネット利用者は推定で約5億人で、ハッカー組織関係者によると、国内には約100の組織が存在する。主にハッカーが利用する情報安全技術系サイトは約450あり、登録者数は計約5万人を数えるという。コンピューター技術に精通するハッカーの全てが不正行為を働くわけではないが、その数は増え続ける。
 三菱重工業へのサイバー攻撃では、攻撃者が中国で使われる簡体字を使用した痕跡があったとされ、少なくとも中国語に精通した人物が関与したとみられる。昨年9月と今年7月、警察庁のホームページに大量のデータが送り付けられた攻撃では、ともに発信元の9割が中国だった。
 カナダ・トロント大学の研究チームは昨年、中国からのハッカー行為により、インド国内の多数のコンピューターからチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世の代表部の情報や軍事機密が流出したと発表した。背後に中国軍や公安機関の暗躍を指摘する声も多い。
 
 この、ハッカー中国説について中国当局は当然のこと否定している。同じ、読売新聞電子版より。
中国当局は広州軍区でネット専門部隊を創設したことは認めているものの、「ハッカー部隊」であることは否定。「中国はハッカー攻撃の被害国だ」(洪磊(こうらい)・外務省副報道局長)との主張を崩していない。昨年、日本の官公庁に対する攻撃ツールを作り、メールなどで仲間に配布したという中国国内に住む20歳代後半のハッカーの男性は、「我々は民間人であり、政府から依頼を受けて動くことはない」と政府との関係を否定したが、「我々がやっているのは、すべて国家に利益をもたらすこと」とも述べた。
 
 中国外務省は記者会見でも否定してみせた。9月20日msn産経ニュースより。
⑪三菱重工業に対するサイバー攻撃について、中国外務省の洪磊報道官は20日の記者会見で「中国が攻撃の発信源であるとの非難は根拠がなく、ネットのセキュリティー対策に関する国際協力を進める上で、ためにならない」と述べ、中国の関与を指摘する見方に強く反論した。さらに洪報道官は「中国も海外からのサイバー攻撃の主要な被害国の一つだ」と強調した上で「中国政府は各国と積極的に協力し、サイバー攻撃を含むネット犯罪を取り締まりたい」と、(まさに、ぬけぬけと)述べた。(注:括弧内は筆者記) 

 このような相次ぐサイバー攻撃に対して、政府は、10月7日、「情報セキュリティ政策会議」(議長・藤村官房長官)を首相官邸で開き、政府と経済界を中心に、官民が連携してサイバー攻撃の被害防止に対応することを決めている。被害情報を速やかに共有し、被害拡大を防ぐ効果的な具体策をまとめるため、官民一体の分科会を設置。分科会は、経済産業省や警察庁、防衛省などの関係省庁と、攻撃対象にされやすい軍事機密を扱う企業や通信関連企業などで作る予定とのことだ。藤村官房長官は、分科会会合で、「サイバー攻撃は国の安全や国民生活に深刻な事態をもたらす可能性がある。政府と民間の双方向の情報共有を通じて官民連携を強化していきたい」と強調したという。

 この「情報セキュリティ政策会議」の設置を嘲り嗤うかのような、今回の「衆院サイバー攻撃」だ。政府は、このサイバー集団の挑戦をどう受け止めて反撃するのか。防衛省や警察庁などの関係省庁の対応如何では、早晩、日本の防衛産業や国家の安全保障の機密情報が敵の手に渡ってしまうであろう。 

友好国トルコで大地震、倒壊した建物に生き埋め者多数 わがハイパーレスキュー隊よ、緊急出動せよ(更新版)

 トルコ東部のワン近郊で23日午後1時41分(日本時間同7時41分)ごろ、マグニチュード(M)7・2の大きな地震が発生した。地震による被害は、トルコ東部のワン県の広い範囲で見らる。
 被災地では、大勢の人が倒壊した建物などの下敷きになっていることから、犠牲者はさらに増えるおそれがあり、余震が続くなか、夜を徹して救助活動が続けられているという。エルドアン首相は、死者の数は、これまでに138人に上っており、けが人の数はおよそ350人に上ることを明らかにした。被災地では、大勢の人が倒壊した建物などの下敷きになっていることから、犠牲者の数はさらに増えるおそれがあると見られている。
 AP通信によると、震源地に近いワンの7階建てのビルが倒壊した現場では、救助隊ががれきに閉じ込められた人の救出作業を行っている。被災地の自治体トップらは地元テレビに「多くの人が死んでいる。緊急支援や医者が必要だ」と悲痛な声を上げた。
 イラン国境に近いトルコ東部は少数民族クルド人が多く暮らし、西部と比べ経済発展が遅れている。老朽化した建物が少なくなく、冬になれば寒さも厳しい。中東の衛星テレビ、アルジャジーラは同日、通りに出て不安そうに集まる被災者らの姿や、がれき撤去に向かう工事車両などを放映した。

 トルコとわが国は、121年前の1890年(明治23年)に和歌山県串本町沖で起きたトルコ軍艦エルトゥールル号遭難沈没事件を契機として深い絆で結ばれ、17年前の1985年(昭和60年)のイラン・イラク戦争の時には、多くの現地日本人がトルコの人によって救われている。

 トルコ軍艦エルトゥールル号は、オスマン帝国(いまのトルコ)最初の親善訪日使節団として1890年6月7日に来日し、皇帝親書を明治天皇に奉呈した。しかし、その帰路の9月16日、折からの台風による強風にあおられ和歌山県串本町沖の岩礁に激突座礁し、機関部に浸水して水蒸気爆発を起こし沈没した。このとき、地元住民によって献身的な乗組員救助が行われ、区長から村長、県庁、政府、明治天皇へと順繰りに情報があがって、明治天皇は政府として可能な限りの援助を行うよう指示した。こうして遭難者に対する支援が政府をあげて行われ、587名が死亡または行方不明になる大惨事であったが69名が助かった。
 生存者は遭難事故の20日後に東京の品川湾から出航した日本海軍の「比叡」と「金剛」により、翌年の1891年1月にオスマン帝国の首都・イスタンブルに送り届けられた。なお2隻には、あの「秋山真之」ら海兵17期生が少尉候補生として乗り組んだ。(この項、Wikipedhiaの関連記事を参考・引用)
 トルコはこの恩義をその後もずっと忘れず、およそ100年後の1985年のイラン・イラク戦争の際にはイランに取り残された215人の日本人のためにトルコ航空が救援機を飛ばした。
 
 イラン・イラク戦争では、イラクのイラン上空の航空機に対する期限を定めた無差別攻撃宣言に対し、イラン国内に取り残された日本人が自衛隊の海外派遣不可の原則のために自衛隊機による救援を受けられなかったうえ、日本航空はイランとイラクによる航行安全の保証がされない限り臨時便は出さないとするという危機的状況下で、イランの日本大使館がトルコ大使館に窮状を訴えると、トルコ大使は「わかりました。ただちに本国に求め、救援機を派遣させましょう。トルコ人ならだれもが、エルトゥールル号の遭難の際に受けた恩義を知っていますご恩返しをさせていただきましょうとも」と答え、トルコ大使の要請を受けて派遣されたトルコ航空機によって215名の日本人全員が救出され、無事にトルコ経由で帰国できた。(この項、Wikipedhiaの関連記事を一部引用)

 このように、日本人とトルコ人は120年余も数奇な運命で結ばれているのだ。こんどは、日本人がトルコの人に恩返しする時ではないか。
 2004年の新潟県中越地震では、緊急消防援助隊として派遣されたハイパーレスキュー隊が崩落現場で92時間後に2歳の幼児を救出したテレビ中継画像は感動と共にまだしっかりと網膜に焼き付いている。
  トルコ震災現場では、倒壊した建物のがれきの下からは助けを求める生存者声が聞こえるという。日本政府は、国際緊急援助隊としてのハイパーレスキュー隊をトルコに派遣する用意がある旨をトルコ政府に申し入れて一刻もはやく現地派遣し一人でも多くの人命を救うべきである。

 追記:トルコ大地震、日本政府が緊急援助の用意を伝達(2011年10月24日11時37分  読売新聞)
 藤村官房長官は24日午前の記者会見で、トルコ東部で起きた大地震について、「心からの哀悼の意を表し、お見舞いを申しあげる。外交ルートを通じて、緊急援助を行う用意があると伝えた」と述べた。ただ、トルコ政府からは、現段階では海外からの援助は必要としていない、との回答があったことを明らかにした。
 日本政府は、緊急援助隊の派遣や緊急援助物資、緊急無償資金協力の供与などを検討しており、引き続きトルコ政府と連絡を取り、対応していく方針だ。

日本との絆が深いトルコでM7.2の地震、死傷者500~1000人か(12:40更新版) 

 トルコ東部でM7.2の地震 死傷者500~1000人か
 被災地当局者 「緊急支援、医者が必要」「倒壊した建物の下から助けを求める声が聞こえる」「がれきの下から泣き声響く」「パニックのため電話がつながらない。被害の全容はすぐには把握できない」

  米地質調査所(USGS)によると、トルコ東部で23日午後1時41分(日本時間同午後7時41分)ごろ、マグニチュード(M)7・2の地震があった。カンディリ観測所はM6.6としている。
 震源はイランとの国境に近いワン県で、深さは約20キロ。地震による被害は、トルコ東部のワン県の広い範囲で見られ、ロイター通信などは、トルコ地震研究所が死者数は500~1000人規模に上るとの見通しを示したと伝えた。その後の情報として、ロイター通信は、現地の対策本部が、死者の数はこれまでに100人を超し、けが人の数はおよそ600人、そして少なくとも300人が倒壊した建物などの下敷きになっていることを明らかにし、犠牲者はさらに増えるおそれがあるとしたと伝えている。エルドアン首相は、死者の数は、これまでに138人に上ったこと、けが人の数はおよそ350人に上ることを明らかにした。
 ロイター通信によると、24日になって内相は、ワン県の2都市で死者が計217人、負傷者が計1090人に達したと記者団に明らかにした。同県対策本部の関係者は行方不明者が300~400人にのぼるとみている。多くが倒壊した建物のがれきの中に取り残されている模様だ。最も大きな被害が出ているのはワン県北部のエルジシュで、さらにエルジシュから南におよそ80キロの距離にある中心都市のワンでも建物などが倒壊する被害が出ている。また、ロイター通信によると、ワン県の刑務所の壁が崩落し、囚人約200人が脱走した。
12   トルコ東部を襲った地震に、震源地に近いワン市では7階建てのビルが崩落したのをはじめ、建物10棟が倒壊した。現地メディアによると、最も被害が大きいとみられるエルジュジュではアパート25棟と寄宿舎1棟が倒壊する被害が出ている。政府高官は、倒壊した建物は計45棟に上ると述べており、他の地域の詳しい状況は分かっていない。エルドアン首相も被災地に向かうという。現地の報道によると、多数の人が生き埋めになっており、ワンの当局者はAFP通信に「倒壊した建物の下から助けを求める声が聞こえる」と話した。救助隊ががれきのしたから救出作業を行っている。地元テレビは、近隣住民が手作業でがれきを除く姿を映し出した。
 エルドアン首相は軍を動員しての迅速な救援活動を指示したが、ワンの空港も大きな被害を受け、救援物資の搬送もままならない状況。トルコ中部カッパドキア地方在住のトルコ人男性(39)によると、ワンの空港は地震の影響で発着ができなくなっており、北部のエルズルムという都市の空港に緊急着陸しているという。被災地域の通信状態は悪化し、停電している。
 トルコ各地から23日夜、ワン県に入った救出部隊は、家族らが見守る中、自家発電でがれきの山を照らして生存者を探索した。これまでに幼い少女を含む数人を救出した。だが、マグニチュード(M)6・2を含む余震が100回以上続き、作業はたびたび中断している。
 
 イラン国境に近いトルコ東部は少数民族クルド人が多く暮らし、西部と比べ経済発展が遅れている。老朽化した建物が少なくなく、冬になれば寒さも厳しい。現場は山間地帯で、夜間は氷点下近くまで気温が下がっている。命からがら逃げ出した生存者は、屋外でたき火で暖を取りながら、長い夜を過ごした。中東の衛星テレビ、アルジャジーラは同日、通りに出て不安そうに集まる被災者らの姿や、がれき撤去に向かう工事車両などを放映した。

 今回、地震が起きたワン県は、トルコ東部のイランとの国境に位置し、人口は100万人余りで、主な産業は牧畜や農業。この地域では過去にも大きな地震が起きていて、1976年に発生したマグニチュード7.3の地震では、多数の建物が倒壊し、5000人以上が死亡、およそ5万人が家を失った。また、オスマン帝国時代は、この地域には主にアルメニア人が住んでいたが、第1次世界大戦中にオスマン帝国によって大勢のアルメニア人が虐殺されたとする事件の歴史認識を巡って、これを否定するトルコと隣国のアルメニアの間で見解の隔たりが残ったままだ。
 
 阿部勝征・地震調査委員会委員長の話 トルコには東西を走る北アナトリア断層があり、日本と同様に、内陸で地震が起こりやすいという特徴がある。過去にも周辺で地震が多発している。過去の地震でも、れんがや石積みなど耐震性に欠ける建物が多く、被害も大きかった。1999年の地震では、多数の死者が出た。今回の地震も北アナトリア断層の東端辺りで起こっており、詳しいことは分からないものの断層に関連する地震だと思う。

 (情報元:NHKニュース電子版、読売新聞電子版、asahi.com、msn産経ニュース、nikkei.web 地図とも)

海外で最近起きた主な地震(nikkei.web 2011/10/23〔共同〕)

2001年1月26日

インドでM7.9、死者1万人以上

2003年12月26日

イラン南東部でM6.8、死者3万人以上

2004年12月26日

インドネシア・スマトラ島沖でM9.0。インド洋の広い範囲で津波。死者・行方不明者22万人以上

2005年3月28日

インドネシア・スマトラ島沖でM8.7、死者約900人

10月8日

パキスタンでM7.6、死者7万4千人以上(インドを含む)

2006年5月27日

インドネシア・ジャワ島中部でM6.3、死者約5700人

2007年4月2日

南太平洋のソロモン諸島沖でM8.1、死者50人以上

8月15日

南米ペルーでM8.0、死者500人以上

2008年5月12日

中国四川省でM8.0、死者6万9千人以上、行方不明者約1万8千人

2009年4月6日

イタリア中部でM6.3、死者290人以上

9月29日

南太平洋の島国サモア南方沖でM8.0、死者100人以上

2010年1月12日

カリブ海ハイチでM7.0、死者22万人以上

2月27日

チリでM8.8、500人以上が死亡

2011年2月22日

ニュージーランド南島クライストチャーチ市付近でM6.3、日本人28人を含む計182人が死亡

10月23日

トルコ東部でM7.2、多数の死者と地元当局者

ドイツの衛星、大気圏再突入し日本上空を通過 インド洋上空で大気圏突入(更新版)

 ドイツ航空宇宙センターは23日、運用を終えた同国のエックス線観測衛星「ROSAT」が、日本時間の23日午前10時50分前後にインド洋上空で大気圏に突入したとみられると発表した。
 宇宙航空研究開発機構によると、衛星は大気圏突入に先立つ午前9時半ごろ、沖縄、四国南部を通り、近畿から東北に抜けるコースを約2分間で通過。ドイツの宇宙センターによると、衛星は重量約2・4トンで、大気圏再突入後、望遠鏡に使う鏡など最大で約30個(重さ計約1・7トン)の部品が燃え尽きずに、最大時速450キロで地表に到達したとみられる。危機管理センターによると、日本国内に衛星の部品が落下したとの情報はなく、被害などはなかったものとみている。
 首相官邸危機管理センターは23日、ドイツのエックス線観測衛星「ROSAT」について、米国戦略司令部からの情報として、日本時間の同日午前10時50分前後にインド洋上空で大気圏に突入したとみられると発表した。ドイツ航空宇宙センターも、同日午前10時45分~同11時15分の間に大気圏に突入したとみている。今のところ破片が地上に到達したとの情報はないとしている。
 
 (情報元:読売新聞電子版、NHKニュース電子版、msn産経ニュース)

ドイツ衛星、本日( 23日)大気圏に突入し午前9時半ごろ日本上空を通過か

 12年前に運用を停止したドイツのX線観測衛星「ROSAT」の落下について、ドイツ航空宇宙センターが落下時刻などを予測している。23日午前5時すぎに更新された最新の予測では、大気圏の突入時刻は、日本時間の23日午前8時半から午後2時の間で、この情報を基に宇宙航空研究開発機構が衛星の軌道を試算したところ、この間に日本の上空を通過するのは午前9時半ごろの1回で、南西諸島から四国、近畿を通り、東北に抜けるコースが予想されている。
 文部科学省は「コース上の地域には衛星の破片が落下する可能性は否定できない」として、最新の情報が公開されしだい速やかにホームページやフェイスブックで公開することにしている。

scn11102219350000-n1 ドイツ航空宇宙センターによると、地球に落下するのは重さがおよそ2.4トンのドイツのエックス線観測衛星「ROSAT」。1990年に打ち上げられ99年に運用を終了、現在は制御不能だ。この人工衛星に関連し、岡山県鏡野町の観測施設では、日本への落下の可能性についてレーダーによる監視が続けられている。
 ドイツ航空宇宙センターは23日、地球に落下しつつあるドイツの人工衛星の大気圏突入は日本時間23日午前8時半から午後2時の間とみられるとする予測を発表した。
 
 文部科学省は「落下対応チーム」を編成、情報収集を強化している。日本上空を通過するのは日本時間午前9時半ごろの1回で、南西諸島から四国、近畿を通り、東北に抜けるコースが予想されている。
ただ「大気の抵抗の影響があるため、予測と実際の軌道には誤差が生じる」としている。 詳しい落下場所は直前まで不明だが、大気圏に突入した際、最大で1.7トンの残がいが30個に分かれて地上に落下する可能性があり、最大で約30個(重さ計約1・7トン)の部品が燃え尽きずに地上に落ちてくる可能性がある。最も大きいものは耐熱性の高い望遠鏡の鏡部品とみられる。望遠鏡の鏡など耐熱性が高い部品は、燃え尽きずに残る破片も9月24日に太平洋上に落下した米国衛星UARSよりやや多めに見積もられている。
 
 ドイツ航空宇宙センターは落下物が人に当たる確率は2000分の1としている。米国の人工衛星「UARS」の3200分の1よりも高い。ただし、特定の個人に当たる確率は13兆分の1程度と試算されている。宇宙機構は「コースは大半が海洋上で、落下物が人に当たる可能性はかなり低い」とみている。

  情報元:読売新聞電子版、NHKニュース電子版、msn産経ニュース、nikkei web、asahi.com写真とも)  

ドイツの衛星、23日未明にも落下 日本上空を4回通過

 アメリカの人工衛星が日本時間の9月24日に地球に落下したばかりだが、今度は12年前に運用を終えたドイツの人工衛星が23日未明に大気圏に突入し、燃え残った一部が地上に落下する可能性があり、文部科学省などが日本への落下の可能性について情報を分析している。ドイツ航空宇宙センターによると、地球に落下するのは重さがおよそ2.4トンのドイツのエックス線観測衛星「ROSAT」。1990年に打ち上げられ99年に運用を終了、現在は制御不能だ。この人工衛星に関連し、岡山県鏡野町の観測施設では、日本への落下の可能性についてレーダーによる監視が続けられている。
 ドイツ航空宇宙センターは22日、地球に落下しつつあるドイツの人工衛星の大気圏突入は日本時間23日午前3時から同午後9時の間とみられるとする予測を発表した。日本政府は22日、米戦略軍司令部の統合宇宙運用センターの情報として、大気圏突入は日本時間23日午前10時31分を中心とした前後14時間とする予測を発表した。文部科学省は「落下対応チーム」を編成、情報収集を強化している。
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 落下が予想される範囲は北緯53度~南緯53度で、ロシアやカナダの一部、北欧などを除いた広い地域が対象になる。文部科学省によると、この間の日本上空通過は4回とみられる。
 ルートは(1)23日午前9時半ごろ約2分間かけて、沖縄から九州、四国の南部を通過し、近畿から東北を縦断(2)午後3時40分ごろ、北海道北部から東部を通過(3)午後5時10分ごろ、山陰から近畿を通過(4)午後6時50分ごろ、沖縄の西表島付近・八重山諸島付近の上空-の4つ。
 宇宙航空研究開発機構(JAXA)が最新の軌道情報に基づき計算した。ただ「大気の抵抗の影響があるため、予測と実際の軌道には誤差が生じる」としている。
 詳しい落下場所は直前まで不明だが、最大で約30個(重さ計約1・7トン)の部品が燃え尽きずに地上に落ちてくる可能性がある。最も大きいものは耐熱性の高い望遠鏡の鏡部品とみられる。望遠鏡の鏡など耐熱性が高い部品が多い。そのため、燃え尽きずに残る破片もUARSよりやや多めに見積もられている。 同センターは落下物が人に当たる確率は2000分の1としている。9月に太平洋上に落下した米国の人工衛星「UARS」の3200分の1よりも高い。ただし、特定の個人に当たる確率は13兆分の1程度と試算されている。宇宙機構は「コースは大半が海洋上で、落下物が人に当たる可能性はかなり低い」とみている。

 情報元:読売新聞電子版、NHKニュース電子版、msn産経ニュース、asahi.com衛星図とも、cnikkei web地図とも)

 日ごろ、「宝くじ」や「競馬などのギャンブル」に当たらない人ほど気をつけよう。2000分の1の確率をクリヤーして人工衛星の落下破片に当たったらお笑いでは済みませんゾ!
 

心の傷

 このブログ、ちょうど一週間まえに書いたあと、突然、うつ状態に陥った。長い人生、いつものことだ。月に一度は襲われる。作家、北杜生のようだ。
 前向きの行動意欲が失せた。かったるくなった毎日の生活。人と顔をあわせるのも嫌で外に出るのがおっくうになり、部屋に閉じこもっても考えるのも面倒。ひとけない早朝の散歩のあとはやみくもに庭の雑草とりに専念し、一風呂浴びて焼酎を呑んで酔夢に漂いつつ幼き頃の心の傷を舐める。
 幼き頃に負った心の傷は年を振るほどに痛みが激しくなり、老人の域に達した今は夜毎夢にうなされる。目覚めたときは、疲れがどっとわが身を襲う。
 
 幼きころの心の傷は、誰にもわからない心の傷、だから、誰にも言えない心の傷。他人(ひと)に話してもしかたない心の傷。だから、いつまでたっても癒えない心の傷。忘れようとして忘れたころに、どっと噴出してくる幼きころの心の傷。自分ひとりぼっちの心に傷。幼き過去の思い出を抹殺したい。でも、生が尽き果てるまで癒えない心の傷。わかっているのに。

 遠い旅に出たい。
 
 ま、気を取り直して、ブログを書き始めるか。

 

上総伝統文化の「鶴峯八幡宮 十二座の里神楽奉納」のお知らせ

 筆者が余生を送っている山里には、「鶴峯八幡宮」という由緒ある神社がある。小高い山を背にして周囲を樹齢100年以上はあるかと思われる杉林に囲まれているために、地元の人間でなければ遠目にはもちろん近づいてもその神社の存在に気づきにくい。
TS3B1459 「鶴峯八幡宮」は、鎌倉の鶴岡八幡宮、館山の鶴谷八幡宮とともに“関東の三鶴”といわれ、13世紀初頭詳しくは鎌倉時代建治3年(1277年)に宇佐八幡宮から勧請したという。
 「鶴峯八幡宮」では、秋の大祭の日に境内の神楽殿において、江戸時代初めから伝わる“鎌倉ばやし”と呼ばれるお囃子により、十二座神楽(千葉県指定無形民俗文化財)が奉納される。この神社に伝わる十二座の里神楽は、鎌倉の鶴岡八幡宮から伝えられたとされ、この神楽に使われるお囃子(太鼓、鼓、横笛、鉦)は「鎌倉ばやし」と呼び、十二座というのは物語が12曲あるという意味である。神楽の奉納は午後の1時から始まって日が落ちる6時まTS3B1631で延々と執り行なわれる。終盤には山の神によって「餅撒き」が観客にむかって行われる。「この餅を拾うと1年間家内繁盛、無病息災で縁起がよいとされている」からだけではなく、餅袋の中にクジが入っていて当たれば賞品がもらえるので地元の老若男女が嬉々として拾う。日がとっぷりと暮れる頃には餅が尽きて、お菓子がどんどんと投げられ子供たちの嬌声が境内に響きわたる。
 
 今年の大祭は、明後日、10月16日に催される。
□ 日 時:2011年10月16日(日) 神事/11:00~、神楽奉納/13:00~
□ 場 所:鶴峯八幡宮/市原市中高根269
□ 交 通:
 ・鉄道:JR内房線五井駅にて小湊鉄道に乗り換え光風台駅にて下車徒歩20分(五井発11:40 12:21 注:13:00は運休)
  ・自動車:舘山道市原インターにて297号線(バイパス道)勝浦方面20分 境内裏に第一、第二駐車場あり
□ 問合先:TEL(0436)95-3947 鶴峯八幡宮十二座神楽保存会(影山良二宅)

参考:昨年の「十二座神楽」の筆者ブログ
  光風庵の季節だより
  「秋祭り、伝統文化の鶴峯八幡宮十二座神楽の奉納」 2010/10/18
  http://livedoor.blogcms.jp/blog/cee36970-koufudai/article/edit?id=51664831










わが山里の秋景 

SH3J05890001 わが山里は稲刈りが終わって日々秋の気配が深まっている。田の畦道ではコスモスが咲き乱れ、農家の裏庭で落葉を燃しているのだろうか白煙がのんびりと立ち上っていくのが見える。
 「北アルプスの山岳はいまが紅葉のさかりだろうな」と数年前までの幾たびかの秋の登山を思い出し、膝を壊して以来登山ができなくなった己が身を悔しく情けなく思う日々である。

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秋山 長野県内山岳遭難発生状況(平成23年10月3日~10月9日)

 秋、北アルプスの高山では紅葉が真っ盛りであろう。この時期、涸沢の紅葉は素晴らしいの一語に尽きる。この紅葉をみるために2泊3日の行程で三度ほど上高地から梓川沿いの道をさかのぼったことがある。いずれの想い出も、ナナカマドの真紅とブナの黄色に歓喜した情景が鮮やかに湧き出してくる。残念ながら現在は、長年の無茶な登山で膝をやられて日々痛みとの戦いの状態であるので、登山は夢のまた夢になってしまった。

 さて北アルプスを始めとする長野県内の山岳での遭難事故であるが、秋に入って、ツアーや複数人のパーティーでの登山事故が目立ってきた。相変わらず、中高年齢者の事故が大半を占めている。下の表を見ていると、高年齢者の範疇に入ってしまった筆者としては、たとえ膝が完治したとしても無事故の登山ができるだろうかとはなはだ心もとなくなってくる。

長野県内山岳遭難発生状況(平成23年10月3日~10月9日)
(長野県警山岳救助隊山岳情報)

月 日

山  名

年齢

遭難事故内容

10月3日

南アルプス

46歳

単独で入山、道に迷い行動不能無 事救出

鋸岳

男性

10月4日

北アルプス

76歳

ツアー登山。涸沢カール内を散策中、バランスを崩し転倒負傷

涸沢

男性

10月4日

北アルプス

26歳

単独で登山中、足を滑らせ滑落負傷

奧穂高岳コブ沢

男性

10月6日

北アルプス

63歳

単独で登山中、体調不良により行動不能 無事救出

燕岳合戦尾根

男性

10月6日

北アルプス

72歳

5人パーティ、休憩後リュックを背負う際にバランスを崩し転倒負傷

涸沢

女性

10月6日

御嶽山

64歳

ツアー登山、8合目目指すも体調不良により行動不能 無事救出

女性

10月7日

北アルプス

75歳

7人パーティで下山中、バランスを崩し転倒負傷

本谷橋上部

女性

10月8日

八ヶ岳連峰

63歳

単独で入山、地蔵尾根を下山中50メートル滑落し死亡

赤岳地蔵尾根

男性

10月8日

角間渓谷

75歳

4人できのこ採りのために入山、足を踏み外し滑落死亡

男性

10月8日

奥秩父

67歳

2人で廻目平(カモシカ登山道)を散策中、足を滑らせ転倒負傷

廻目平

女性

10月8日

北アルプス

37歳

単独で入山、石につまずき転倒負傷

本谷橋

女性

10月9日

北アルプス

43歳

2人で北穂高岳東陵をクライミング中に落石が当たり負傷

北穂高岳

63歳

10月9日

北アルプス

70歳

2人パーティで入山、体調不良により行動不能 無事救出

奧又白谷

男性

10月9日

北アルプス

58歳

2人パーティで入山、体調不良により行動不能 無事救出

涸沢

女性


中国、列車は追突、船は沈没、戦闘機は墜落 人工衛星打ち上げだけが順調(更新版)

 中国では、ここ3ヶ月で、最先端技術を導入したという国産高速鉄道列車追突に始まって国産地下鉄列車追突、国産ステルス戦闘機墜落そして国産豪華客船沈没と、中国がいうところの「最先端技術を搭載した国産製品」の事故が相次いで起こっている。唯一、ロケットによる人工衛星の打ち上げが今のところ順調に進んでいる。
 
 香港紙・星島日報は8日、中国の国産戦闘機「J(殲)10」の改良型機が数日前に陝西省西安市閻良で試験飛行中に墜落したと伝えた。改良型機は性能検査の最終段階にあり、中国軍の配備計画に影響する可能性もあるという。J10は米国のF16戦闘機に匹敵する能力があるとされ、改良型はレーダーの性能強化などが図られたとみられる。香港メディアによると、昨年4月にも湖南省でエンジン故障が原因のJ10の墜落事故が起きていると伝えられている。
 
 この香港紙の報道に対して、中国共産党機関紙「人民日報」(電子版)は11日までに、「虚偽の情報であり、まったくのでっち上げだ」とする中国空軍当局者の談話を伝え、墜落を否定した。

 また、香港紙は、8月25日、中国人民解放軍の無人ステルス偵察機「BZK-005」が、河北省で墜落したと住民の話として報じている。

 中国の各種産業分野での最先端技術は、基礎研究から技術開発まで中国独自に地道に積み上げた成果によるものではなく、おそらくは人民解放軍の「ハッカー部隊」など約100あるといわれている中国国内のハッカー組織によって、米国や日本を始めとする各国の軍需企業や政府中枢へのサイバー攻撃で手っ取り早く不正入手したパクリ最先端技術であろう。
 しかし、短期間での成果を得るためにパクッた技術情報であるが、それを具現化するに必要な知識や製作技術・技能などの実技(ノウハウ)が伴わないために、製造した列車や船や戦闘機に信じられないような初歩的な事故が発生するのであろう。

参考:ステルス戦闘機「J(殲)20」

 中国のステルス戦闘機「J(殲)20」は、ことし1月に、「中国軍の次世代ステルス戦闘機「J(殲)20」の試作機がすでに完成している」とカナダに本部を置く民間軍事研究所「漢和情報センター」が公表して以来、4月にも試運転飛行していた。ゲーツ米国防長官は2月17日、上院軍事委員会の公聴会で証言し、中国が2025年までに、レーダーに捕捉されにくいステルス機能を持つ次世代戦闘機約200機を配備する可能性があると語っている。

 

 

中国豪華客船、進水式で沈没 相次ぐ輸送機事故 未成熟な技術を露呈

 中国の、パクリ新幹線こと上海高速鉄道追突事故、パクリ無人ステルス戦闘機墜落事故、そして先日の上海地下鉄追突事故と相次ぐ鉄道・航空事故で、筆者は次はパクリ航空母艦沈没事故じゃないかと予測したが、実際に起きたのは豪華客船の沈没事故だった。
 中国甘粛(かんしゅく)省内の黄河の川岸で9月29日、「最も豪華で、最も先進的で、最も大きく、最もすぐれた機能を持つ遊覧船」と鳴り物入りの豪華客船が、よりによって晴れ舞台の進水式で沈没してしまい、「進水式」が「浸水式」になったという。 
 10月10日に、一般ユーザーがミニブログで発表し たことで知られるようになり、メディアも報じはじめたと「BIGLOBEニュース」が報じた。また、本日夕方の民放テレビニュースでも報じられた。
  それらニュースによると、豪華客船の船名は「酒鋼号(しゅこうごう)」で、全長え32.9メートル、240トン、5ツ星ホテルの船内設備を持つ客船で、鉄鋼・化学製品メーカー酒鋼グループが市に1768万元(約2億1000万円)を寄付し建造された船とのこと。
 沈没の模様をBIGLOBEニュースは、「進水式では、酒鋼号は群集が見守る中突如船尾からズブズブと沈んでいったらしい。現場にいたネットユーザーによると船体の半分以上が沈み、船首は水面から30度くらいの高さまで立ち上がったそうだ。当然のことながら10月10日の処女航行は延期となった」と報じている。 
 「酒鋼号」は10月10日までには引き上げられ、船内の設備の一部を取り外して上海に送り、 点検・調整・修理後に、改めて進水させるという。 甘粛省蘭州市交通局宣伝処長によると、沈没原因は「作業のミスで、船体後部にある機械室に水が入った」とのこと。

 上海高速鉄道以来の相次ぐ輸送機関連事故は、中国のこの分野での技術がまだまだ未成熟であることを露呈した。「国家の威信」と国威掲揚」の旗印のもと、国外の技術先進国の最先端技術をさまざまな分野で導入しているのだろうが、形(ハード)を真似るだけで「設計システム」や「操作システム」そして「運行管理システム」などの「システム(ソフト技術)」が習得されていない結果であろう。ソフト技術を研究開発する時間的余裕や投資が許されていないのだろうか。
 しかし、一方で、中国は宇宙技術開発の分野では、いまや米国と方を並べるほどの技術水準となっている。中国の人工衛星打ち上げ件数は2010年、15件にのぼり、初めて米国と並んだ。さらに、中国は独自の衛星測位システム「北斗」の完成を目指して測位衛星を相次ぎ打ち上げ20年までに35基の測位衛星を打ち上げる予定という。
 9月29日には、中国独自の宇宙ステーションの核となる実験用モジュール「天宮1号」を打ち上げた。11月までに打ち上げる予定の宇宙船「神舟8号」とのドッキングに成功すれば、米国とロシアに続いて宇宙ステーション建設のプロセスに入った国となる。2020年をめどに有人宇宙ステーションの完成を目指す計画という。

 ところで、この日の2日前の9月27日には上海地下鉄10号線で列車追突事故が起きている。7月に浙江省温州市で起きた高速鉄道の追突事故と同様の信号システムと人為的ミスが原因とみられている。
 鉄道関連技術と宇宙関連技術の技術水準のギャップの大きさに驚かざるを得ない。日本は言うに及ばず米国ほかの技術先進国では、技術分野が異なっても技術水準が中国ように大きく偏った事例は見当たらない。幅広い技術分野で地道な研究開発がなされ、その成果としての先端技術が宇宙開発技術に集約されて、ロケットや人工衛星や惑星探査機そして通信機器に結実する。そして、宇宙開発で得られた成果が、各産業分野にフィードバックされて高品質・高技術の素材や製品が生まれる。
 このように、一般産業と宇宙産業の技術は互いに補完仕合いそして互いの技術をより高めるシステムが出来上がっている。
 しかし中国では、一般産業と宇宙産業の間での技術交流はないようだ。宇宙産業技術は国家機密のもと、一般産業に応用されることはなく完全に隔離されているのだろう。
 宇宙産業における技術研究開発の思想やプロセスはなにゆえ一般産業で育たないのだろうか。一般産業では地道な基礎研究や金と時間を食う技術開発への人・物・金の投資は許されないのだろうか。理由はわからないが、とにかく上層部から短兵急な成果を求められるゆえに、手っ取り早く「パクリ」が横行するのだろう。
 中味のない技術のパクリは当然システムが機能せず「事故」が起きて当然である。中国では、今後も最先端技を搭載したと称する機械・装置で低次元の事故が生じるであろう。

筆者の関連ブログ
 10月4日 いつまで続き、どこまで広がる、中国の「パクリ文化」

「陸山会事件」初公判 小澤一郎の断末魔の叫びと入院 そこに見えるのは・・・

 昨日は、相対極するふたりのニュースで賑わった。
 方や、たぐいまれな「創造性」を発揮して、IT(情報技術)業界にiPhoneやiPadなど独創的なかつ革新的な商品を次々と送り出したアップルの創業者で前最高経営責任者(CEO)のスティーブ・ジョブズの死去と、彼の死を悼む人たちの言葉の報道。
 方や、自民党政権時代の中角栄と金丸信に学んだ「金と数の論理」という旧態依然とした政治手法を繰り出して、現在の政治世界ではもはや通用しなくなっていまや瀬戸際状態にある小沢一郎・民主党元代表の初公判と、彼の政治家としての姿勢にうんざりする地元や街の冷たい声についての報道である。
 
 ふたりの生き様と世の評価はまさに相対立する磁石のS極とN極である。スティーブ・ジョブズ氏については昨日のブログで各紙ニュースの記事を載せたので、本日はひさしぶりに「小沢一郎」こと「小澤一郎」について書く。

 結論から書くと、小沢一郎は、昨夜日付が変わる頃に倒れて、京都世田谷区深沢の自宅から文京区千駄木の日本医科大付属病院に救急搬送されたという一報が報道関係者らに流れたのは7日午前0時前という。ネットに流れたのが明くる7日午前一時すぎ。初公判の自らの意見陳述で激しい検察批判と裁判官批判を長々と述べた後だっただけに血圧があがって頓死したのかと思ったら、警視庁玉川署によると、小沢一郎元代表には意識があり、腰の痛みを訴えていたとのこと。
 報道によると、「小沢元代表は6日、東京地裁での初公判を終えてから、議員会館で記者会見し、夜には例のごとく都内の中国料理店で支持グループの議員(小沢ガールズ)と会合・飲食して帰宅後に体調を崩した。酒席に常に女をはべらすのは田中・金丸時代の習癖かはたまた新興宗教松本某の性癖類似症か北朝鮮将軍様の真似事か。女色ふんぷんの酒席でちょっとはしゃぎすぎての血圧上昇か。
 小沢元代表の秘書は7日未明、2、3日の間入院するとの見通しを明らかにした。「命に別条はない」とも語った」という。
 小沢一郎は、1991年には心臓病で入院したことがあり、その後、長期の雲隠れのたびに心臓病の治療だと騒がれた時期があった。政治家にとっては病は政治生命にかかわることゆえ真相は明らかにされていないが、昨夜の病院搬送はてっきり公判の意見陳述やその後の記者会見や女色の酒席で血圧が異常に上昇して心臓発作を再発したと思った。一報を得た報道関係者の誰もが心臓病再発と思ったであろう。その後の医者の会見では、「尿道菅結石」であり「入院一週間」とのこと。

 ここからは、小沢一郎の政治姿勢について振り返ってみたい。

 小沢一郎は、第32回衆院選に旧岩手2区から自由民主党公認で立候補し、27歳の若さで当選した。この総選挙を党幹事長として指揮したのが田中角栄で、以後、「オヤジ」として慕う田中の下で薫陶を受けた。この頃、派内の若手議員の世話をしていたのが、当時中堅議員だった金丸信であり、後々まで続く師弟関係の始まりとなった。
 
 この田中・金丸の両者から薫陶をうけたのが、「金と数」による金権政治の手法である。資金源は、政党助成金などの公金の流用と、公共投資の情報を事前に入手して「土地」を購入し「転売」することによって資産を膨らます「影の不動産屋」業、そして立場を利用した「口利き」の見返りとしてのゼネコンからの「裏金」である。

 田中と金丸は、やがてそれぞれが裏金の件で検察にしょっ引かれて裁判の場に立たされるのであるが、晩年には両者とも歩行困難な重篤な病を得て結審前に1993年7月、1996年3月にそれぞれこの世を去った。

 田中角栄や金丸信が逮捕され死去したのち、田中・金丸流金権政治の申し子小沢一郎が自民党を離党して新進党を結成。そこでは、小沢一郎は金と数」の論理にもとづく政治手腕で「豪腕政治家」といわれるほどの活躍をみせるが、その活躍たるやおよそ本来の政治活動にまでになった。金庫をあずかる幹事長職を勝ち取るや、数億円の公金を使途不明のまま思うがままに使う、まさに「金」にものを言わせて「数」を頼む政治手法に徹した。
 
 そのような手法が通じなくなったのが、主党・鳩山政権の頓挫で党代表を降りて「党金」に近づけなくなった頃に一致する。菅政権では、ますます疎んじられて「党員資格停止」までくらう始末。もがきもがいて、側近議員と夜な夜な繁華街にでては密議を交わし、「小沢チルドレン」の数を得て菅政権打倒と己の「復権」を試みるも、その都度、盟友「鳩山」のドタキャンにあって頓挫。時代が小沢の旧態依然とした「政治手法」を求めなくなっていることに小沢が気づいていないのが悲劇の始まりであった。すでに、鳩山・小沢・菅のトロイカ体制は崩壊していたのだ。
 
 3月の東日本大震災では、小沢一郎は地元岩手県に乗り込んで県民の被災状況を直接調査することなく、その後も県民の声を聞く姿はなかった。この時点で、もはや本来の政治家の責務を放棄したも同然であった。選出してくれた地元住民の窮乏に心やることなく、ただただ、菅政権打倒と己の「復権」に腐心して吼えまくるテレビの映像は見苦しいことこのうえないものだった。地元住民の小沢離れの声が多くなったのも当然の帰結である。

 9月、野田内閣になって、「党内宥和政策」のもと、小沢一郎は側近多数を党や政権に送り込み、小沢一郎に近いといわれる輿石参議院議員を幹事長にすえることに成功したように見えたが、彼らの周りをがっちりと反小沢系議員伊おに囲まれて、小沢の意図は崩れ去った。とくに輿石幹事長の就任で党の金庫の中味の扱いが自由になるとの小沢一郎の思惑がはずされたことが、「金権政治」の申し子の息の根を止めたに等しい。10月2日のmsn産経ニュースは「輿石氏、小沢流党運営からの決別継続 組織対策費『300万円ルール』踏襲」と報じた。
 
 追い討ちをかけるように、陸山会事件の裁判で、9月26日に小沢元秘書3人に有罪判決が下った。さらに10月6日、昨日のこと、資金管理団体「陸山会」の土地取引を巡り、政治資金規正法違反(虚偽記入)罪で強制起訴された民主党元代表の小沢一郎本人の初公判が開かれた。被告小沢一郎の立場である。
 
 この意見陳述の場で小沢はとんでもない挙に出たのだ。この「陸山会事件」は「政治とカネ」を巡って国民の不信感を引き起こした事件であるが、疑惑の元となっている「土地購入資金4億円」の出所を明らかにすることなく、10分余にわたって検察を激しく批判攻撃し裁判を打ち切れと裁判官に意見したのだ。
 「断末魔妻」の叫びとしか思えない正気を逸した醜態を法廷でさらけ出したのは、政治家としての生命に危機を感じている現われであろう。
 夕方の記者会見での質問した報道記者に食って掛かる言動はテレビ映像で夕食時の茶の間に流れたが、そこには「豪腕政治家」の姿はなく「傲慢政治家」の姿であって、まさに政治家小沢一郎の終焉を告げる何ものでもなかった。

 初公判での小沢一郎の意見陳述は、終始検察批判であった。陳述に関する記事から小沢一郎被告の数々の激烈なる検察批判の言葉を拾ってみよう。
 
 「この裁判はただちに打ち切るべきである」
 「一捜査機関が、特定の意図により国家権力を濫用し、議会制民主政治を踏みにじった」
 「日本憲政史上の一大汚点として後世に残る」
 「検察が国家権力を乱用して、政治家・小沢一郎個人を標的に行った抹殺が目的」
 「事件は政権交代が現実味を帯びてきた状況下で『小沢つぶし』を画策した検察の謀略だ」
 「恣意的な捜査が許されるなら、日本は民主主義国家ではない」(と怒気を含んだ声にヒートアップ)
 「殺人よりも残酷」
最後は、
 「真の民主主義を取り戻すしかない。裁判官にはご理解いただきたい」
と意見陳述を締めくくった。 

 今日の公判後の記者会見の場で、彼は、民主主義国家や議会制民主主義が検察によって踏みにじられようとしているとか、東日本大震災と福島第一原発事故いまだ収束の目途がたたず、欧米の金融危機で世界金融恐慌が起きるやも知れないとと大所高所からしゃべりまくったうえで、検察は、「政治家・小沢を抹殺」としようとしているときめつけた。
 しかし、小沢一郎がいままで「政治家」として日本国民のためにどれほどの汗を流したというのか。出所不明の裏金を集め、配下に配って従属させ、霞ヶ関の不動産よろしく土地を漁って資産を肥やし、「豪腕」ならぬ「傲慢」政治姿勢で党を振り回しては何事も「政局化」しようと汗を流して思うように事が運ばないとみるや、金で手なづけた議員の数を頼んで党を割る。「壊し屋」。これが小沢の政治家として活躍したことに対する政界の評価である。国民に対して汗を流したという評価はまったくない。そのような人物が、「検察が政治家小沢つぶしを画策した」とは、もはや、国民を敵に回し、国民の信を放棄したも同然の暴言。
 
 産経新聞電子版の「古い政治断罪 “剛腕の落日”不可避  」、「小沢氏、今や(民主党の)「お荷物」 世論の風冷たく、(小沢氏曰く)ゆでガエルの心境 」という文字が生々しい。
 また小沢グループ若手議員の、政局をつくることしか能の無い政治家小沢一郎に見切りをつけた「小沢離れ」も加速しているようだ。
 このような状況は小沢一郎本人が一番感じていることであろう。いくら豪腕(実は小心者という)の小沢一郎でもストレスが溜まる一方であろう。今日未明の入院騒ぎ、その後の担当医の会見では、「尿道菅結石」とのことである。が、どうか?

 小沢一郎は、政治家としての使い走りの頃に師と仰いで薫陶を受けた田中角栄と(金などの)面倒をみてもらた金丸信と同じ末路を転がり落ち始めたとしか思えない。

 もはや、小沢には前に進む道はなく、世間から疎んじられつつあることに気づかないままに、じわじわと「ゆでガエルの姿」となる事態はみたくない。
 
 一日もはやく政治家を引退して「別荘」で静かな余生を送ることが彼の延命になると思うのだが。 
 
 
 

アップル前CEO・最高経営責任者 スティーブ・ジョブズ氏死去 ジョブス氏の足跡(10/6 13:20更新版)

 アメリカのIT(電子機器)大手企業アップルは、5日(日本時間6日)、アップルの創業者で世界的なカリスマ経営者として知られるスティーブ・ジョブズ前CEO・最高経営責任者(56歳)が亡くなったと、ホームページ上で発表し た。AFP通信が伝えた。(情報元:読売新聞電子版、msn産経ニュース、asahi.com、NHKニュース電子版)
 
 共同創業者の訃報を受け、米アップルはHPのトップ全面にスティーブ・ジョブズ氏の遺影を掲載している。また、「アップルは先見の明があり、独創性に富む天才を失った。世界は、世界を驚嘆させてきた人物を失った」との文言で始まる追悼文を載せている。(モーニングスター社 10月6日)

 同社の取締役会は共同創業者の死去に伴い、声明を発表した。以下は声明の全文。(nikkei web 10月6日)
 「我々はスティーブ・ジョブズが本日、死去したことをお知らせすることを深く悲しんでいます。スティーブの優れた才能、情熱、そしてエネルギーはわたしたちの生活を改善し、豊かにする数え切れない革新の源でした。スティーブのおかげで世界は測ることができないほど良くなっています。彼が最も愛したのは妻、ローレンと家族でした。彼の家族と彼の非凡な才能に触れたすべての方々にお悔やみを申し上げます。」

   アメリカ・アップルとともに、パソコンの大衆化に貢献した米マイクロソフト(MS)の創業者ビル・ゲイツ氏は、「スティーブとともに歩めた我々は『狂おしいほどに(insanely)』光栄だった。スティーブを失ってものすごく悲しい」と、ジョブズ氏が好んで使った表現を引用した声明を発表し、さらに「彼のように大きな影響を与えられる人物は世界にめったにいない」と、30年来の友人で、経営者としては最大のライバルの死を悼んだ。(読売新聞、NHKニュース電子版)

  アメリカのオバマ大統領は、「アップル」のスティーブ・ジョブズ前CEO=最高経営責任者の死去を受けて声明を発表し、ジョブズ氏について「他人とは異なる考えを持つ勇気と、世界を変えようという強い意志と才能を持った、アメリカでも最も革新的な人物の1人だった」とたたえた。そのうえで、ジョブズ氏の功績について「コンピューターを身近なものに変え、インターネットをわれわれのポケットの中に収めることを可能にするという楽しいIT革命を起こしてくれた」と評価し、「世界は先駆者を失った」とジョブズ氏の死去を惜しんだ。
 また、ニューヨークのブルームバーグ市長は、アップルのスティーブ・ジョブズ氏の死去について、緊急のコメントを発表し、ニューヨーク市警察など市の職員の多くがアップルの製品を仕事で使っていることを挙げたうえで「今夜、アメリカは、エジソンやアインシュタインと並んで記憶される天才を失った」とジョブズ氏の功績をたたえた。
 アメリカ西海岸・ロサンゼルス郊外のIT企業に勤めるエンジニアの男性は「彼がいたので、私はコンピューターのエンジニアになった。世界を変えた人物が亡くなったのは寂しい」と話していた。また、タクシー運転手の男性は「彼の業績は、コンピューターを誰もが使いやすいようにしたことだ。私の子供たちもアップル製品を愛用している。亡くなるのが早すぎるよ」と話していた。さらに、60代の男性は「彼は、コンピューター業界の開拓者だった。彼のような人物が亡くなるのは大きな損失で、きょうは悲しい日です」と話していた。(NHKニュース)

 日本で初めて「iPhone(アイフォーン)」を販売したソフトバンクからも、その死を悲しみ嘆く声が聴かれた。孫正義社長が自らアップル本社に赴き、体当たりで築き上げたジョブズ氏との関係。近年のソフトバンクの急成長を引っ張ったアイフォーンの取り扱いも両者の緊密な関係から生まれただけに、孫社長の悲しみも計り知れない。「特別な関係でした。ソフトバンクの今の地位はジョブズ氏のおかげといっても過言ではない」ソフトバンクの中堅社員の1人はジョブズ氏の死亡に触れ、こう述べた。(msn産経ニュース) 

 日本の大手証券では「突然の訃報でやはりショック。スティーブ・ジョブズ氏がCEOを退任して、同社の業績への影響が見えないなかでの死去となった。ただ、同社の技術力やブランド力には確たるものがあり、同社の製品戦略や経営戦略は今後も揺るがないとみている」と話した。(モーニングスター社 10月6日)

   6日午前の東京株式市場では、同社のスマートフォン(高機能携帯電話)を取り扱うソフトバンク(9984)や、新機種の販売に参入するKDDI(9433)など、国内の関連銘柄10社および台湾2社の株価は前場終了時の値を見る限りは影響は見られない。証券会社のアナリストのコメントでは今夜のニューヨーク市場でのアップル社の株価をみてからの動きになるという。

 読売新聞は、10月6日、アップルの今後の経営について、「カリスマ経営者の路線、アップルどう引き継ぐか」と題した記事のなかで、「カリスマ経営者」が築いた成長・拡大路線を維持できるのかが、今後のアップルの最大の経営課題となると論評し、続けて、「ジョブズ氏からCEOを引き継いだティム・クック氏は、4日の新型アイフォーン発表会で、経営トップとして初登壇した。だが、新製品が現行機種の改良版にとどまった失望もあり、その後の市場でアップルの株価は下落した。業界では『アップルとはスティーブ・ジョブズのこと』(米ITアナリスト)と言われるほど、ジョブズ氏とブランドが一体化している」と、カリスマ・ジョブス氏亡き後のアップルの経営が厳しくなるのではないかとの見通しをほのめかしている。

 以下、ジョブス氏の略歴と業績(msn産経ニュース 8月25日及び10月6日より)
 
 ジョブズ氏は、創業から35年でアップルを株式時価総額で世界一の企業に押し上げ、“アメリカンドリーム”を体現してみせた。
 高校時代からの友人であるスティーブ・ウォズニアック氏と世界初とされるパソコンを開発。20歳のころの1976年に自宅の車庫を拠点として、アップルコンピュータを共同創業した。84年にパソコン「マッキントッシュ」を世に出し同社を世界的な企業に押し上げて、一躍メジャー企業界に躍り出た。
 だが、85年に経営陣の内紛でトップを退任。86年に設立したピクサー・アニメーション・スタジオは、多くのヒット作を出して、世界屈指の映像制作会社となった。
 97年に経営不振に陥ったアップルを立て直すために復帰し、2000年には最高経営責任者(CEO)に就任した。復帰後は斬新なデザインのパソコン「iMac」を大ヒットさせ、2001年発売の携帯型デジタル音楽プレーヤー「iPod(アイポッド)」で音楽事業をパソコンと並ぶ事業の柱に育てるなど、業績を急回復させた。
 2003年に音楽や映像を配信する「iTunes(アイチューンズ)」を立ち上げるなど、ハード機器とソフトの融合でも先見性を発揮。顧客を囲い込む戦略で、“王国”を築いた。
 2007年にスマートフォン(高機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)」、10年にはタブレット型多機能情報端末「iPad(アイパッド)」を売り出すなど、革新的な製品を次々にヒットさせて同社をパソコン大手から、デジタル家電やメディア配信事業を含むIT企業の雄へと変貌させた。
 2011年4~6月期決算では売上高と最終利益で過去最高を更新、アップルは株式時価総額で世界最大のIT企業となった。一方で、04年に膵臓がんが発覚。半年程度の療養後、仕事に復帰したものの、09年には肝臓移植を受け、再度療養するなど、健康不安が経営の最大のリスクといわれてきた。2011年1月から再び病気療養で休職し、8月にはCEOを辞していた。
 
 「毎日を人生最後の日であるかのように生きていれば必ずひとかどの人物になれる」。カリスマ経営者は、17歳の時に出合った言葉を胸に走り続けてきた。

 米アップルの最高経営責任者であったスティーブ・ジョブズ氏(CEO、56歳)が、8月24日、退任したのをうけて、日経新聞電子版(8月26日)は、「『iの時代』」を創った男 ジョブズ氏が駆け抜けた15年」と題した記事を掲載している。ジョブス氏の業績とそれに対するコメントが主であるが、業績の下りは上記文と重複するところが多いのでそれ以外のエピソードの部分を抜粋して以下に記載する。  

  (前略)だがジョブズ氏は単なるヒット商品のプロデューサーではない。インターネットとハードを融合させ、100年単位で続いてきた音楽や映像などコンテンツ(情報の内容)の流通形態や人々の生活、ワークスタイル、子供の教育手法までも一変させた。「iの時代」を創(つく)った男は、創造的破壊の体現者でもあった。(中略)
  
 ジョブズ氏は商品やサービスの名前に「i」をつけることにこだわり続けた。IT業界では「非連続的」な進化を遂げないと勝ち残れない――。「i」の一文字は独創性を追い求めてきた同氏の思いの表れでもある。(中略)
 「i」はむろん「internet(インターネット)」の頭文字だが、それ以外の意味も込められている。「individual(個人)」「instruct(教育)」「inform(情報)」「inspire(高揚)」――。97年には暫定(インターリム=interim)CEOに就任しており、自ら「iCEOと呼んでくれ」というほどの凝りようだった。(中略)
 
 アップル再生の端緒となった「iMac」が世に出てから数カ月後の1998年9月、シリコンバレーでネット検索のグーグルが産声を上げた。共同創業者のラリー・ペイジとセルゲイ・ブリン氏は検索技術や検索連動型広告で既存の産業に地殻変動をもたらした。そのグーグルは今月、米通信機器大手のモトローラ・モビリティーを約1兆円で買収することで合意。さらにシリコンバレーの源流企業の1つでもある米ヒューレット・パッカード(HP)はパソコン事業の分離検討を発表した。新興企業の隆盛と老舗企業の苦闘は、自ら変化し続けることの難しさを物語っている。必要とあらばためらうことなく、過去の成功モデルと決別する――。そんなジョブズ氏の「破壊的」な創造精神を受け継いでいくIT業界の次の担い手は、果たして誰なのだろうか。

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