2014年08月

北アルプス槍ヶ岳を下山中に遭難した男女3人は全員死亡確認

 岐阜県高山市奥飛騨温泉郷神坂の北アルプス右俣林道で16日、男女3人の登山者が槍ケ岳からの下山中に雨で増水した沢で流された事故で、県警高山署などは18日、現場2~3キロ下流の沢で心肺停止状態の3人をヘリコプターで収容したが、病院に搬送後、全員の死亡が確認された。いずれも外傷性ショック死という。
 亡くなったのは、福井県女性 (51)、広島県男性(67)、同県(62)。福井県の女性は夫と2人で、広島県男性2人は男女7人のグループで、それぞれ14~16日の日程で槍ヶ岳(3180メートル)に登り、16日午前、飛騨沢ルートを新穂高温泉に向かって下山中に登山道へ流れ込んだ水に流された。登山歴はいずれも5~6年だった。
 警察は17日、このうちの2人とみられる人を下流で見つけたが、大雨が降り続き濁流で近づけず、2次遭難のおそれがあったため、いったん救助や捜索を打ち切っていた。このため警察は、18日午前7時から活動を再開し、山岳警備隊や民間の救助隊のほか、岐阜県の防災ヘリコプターも動員して、合わせて40人程度の態勢で3人の救助・捜索を再開し、18日昼頃、警察のヘリコプターが17日の現場から約1キロ下流の沢で女性1人を、さらに下流で男性2人をヘリコプターで収容した。いずれも発見時心配停止状態だった。 
 
 産経新聞8月17日のWEB版は、槍ケ岳につながる登山道と沢が交わる滝谷出合付近は14日から断続的に雨が続き、3人が流された16日は大雨警報も出ていた。沢も普段は50センチ程度の水深が倍とって幅も4メートルぐらいに広がり、16日昼ごろに現場を通りかかった男性によると、濁流がゴーと音を立てていた状態。岐阜県山岳連盟の木下喜代男会長(69)は「濁流は勢いがあり、何が流れてくるか分からない。足元も見えず、非常に危険」と指摘する。山岳関係者は、「雨の後、濁った流れになった時点で、立ち入るのは無謀と警鐘を鳴らす」、との記事を掲載している。

 何ゆえ無謀な濁流超えを試みたのか。近くには10名程度は収容可能で水場のある滝谷避難小屋があり、さらに下山した登山道を1.5キロメートルほど遡れば槍平小屋もあった。帰りのスケジュールを優先して大きな危険をおかしたのだろうか。県警の事情聴取の結果を公表して今後の遭難防止に役立ててもらいたい。

情報元:産経新聞電子版 8月17日(日)、時事通信8 月18日(月)、朝日新聞デジタル8月18日(月)、毎日新聞電子版 8月18日(月)、読売新聞電子版8月18日(月) 、日本経済新聞電子版 8月18日(月)、フジテレビ系(FNN) 8月19日(火)、日本テレビ系(NNN) 8月19日(火)

長野県警 山岳遭難発生状況(平成26年8月4日~8月9日)

長野県警 山岳遭難発生状況(平成26年8月4日~8月9日)

情報元:長野県内山岳遭難発生状況(週報)/長野県警察

長野県警 山岳遭難発生状況(平成26年7月11日~7月27日)

長野県警 山岳遭難発生状況(平成26年7月11日~7月27日)

情報元:長野県内山岳遭難発生状況(週報)/長野県警察

長野県警 山岳遭難発生状況(平成26年5月28日~6月29日)

長野県長野警山岳遭難発生状況(平成26年5月28日~6月29日)

情報元:長野県内山岳遭難発生状況(週報)/長野県警察

長野県内の夏季山岳別遭難事故例(平成26年5月28日~8月9日)

  16日、各地で、山での遭難が相次ぎ、北アルプスでは6人が行方不明となった。15、16日は、本州付近に前線が太平洋高気圧と大陸側の高気圧に挟まれて停滞。大気の状態が非常に不安定となり、激しい雨が降った。 前線に南から暖かく湿った空気が流れ込み、西日本と東日本で大気が不安定となって局地的に激しい雨を降らせた。
  北アルプス・槍ヶ岳から下山中の男性2人と女性1人の計3人が増水した沢の濁流に流され、18日昼頃下流で見つかり、全員心肺停止の状態でヘリコプターで収容された。
 北アルプスの赤木岳で連絡が取れなくなっていた男女2人の登山者は、17日、富山県警救助隊に発見され、ヘリコプターで近くの山小屋に運ばれた。命に別条はないという。
 長野県側の奥穂高岳に向かって行方不明になった男性(55)は18日午前中現在発見できていない。

 北アルプスの夏山登山では毎年激しい雨に遭遇する。日本海に近い白馬連峰では縦走中に突如として大雨に襲われることが多い。こういう場合は疲労に伴う滑落事故が多発する。
 
 次表に長野県内の山岳遭難事故(平成26年5月28日~8月9日)を山岳別にまとめた。夏後半に登山を予定している中高年者の参考になれば幸いである。

  情報元:長野県内山岳遭難発生状況(週報)/長野県警察

山岳遭難事故表

北アルプス槍ヶ岳飛騨沢ルートで 不明3人のうち2人発見か

 岐阜県高山市の北アルプスで16日、槍ヶ岳(標高3,180m)から下山中、雨で増水した沢に流され行方不明となっていた男女3人の登山者を捜索していた県警高山署は、このうちの2人とみられる遭難者を奥飛騨温泉郷神坂の右俣林道付近の沢の下流で17日午前8時15分から9時にかけて発見したと発表した。
 発表によると、1人は午前8時15分頃、流された現場から約2キロ下流で、もう1人は午前9時頃、現場から約1キロ下流で発見した。いずれも濁流の中で近寄ることができず、救助ができない状態という。2人は呼びかけに応えない状態で、生死や性別などは分かっていない。

 気象庁によると、16日は、本州付近に前線が停滞している影響で、西日本と東日本で大気の状態が非常に不安定となり、局地的に激しい雨が降った。岐阜県高山市周辺では14日から断続的に雨が降り続いていた。
 16日未明から早朝までは一時大雨警報が、男女3人が流された事故当時も大雨洪水注意報が出ていた。現場付近の沢幅は約4メートル。普段は水深が浅く、歩いて渡れるが、当時は雨の影響で増水していたという。

 地図で調べたところ遭難者たちパーティは槍ヶ岳から飛騨沢ルートで新穂高温泉ロープウェイ付近駐車場に向かっていたと思われる。遭難地点は同ルートの滝谷出合、滝谷避難小屋の付近ではなかろうか。上流には槍平小屋がある。増水した沢を渡らずに避難小屋にてビバークするか槍平小屋に戻るという決断をしておれば遭難は免れたと思う。登山で下山中に道迷いや危険な状況に遭遇したときは、元来た道を戻る、すなわち再度登るという決断をすることによって遭難を免れる確率が高くなる。せっかく下ってきたのに再度登るという決断をすることに躊躇するがここが生死の分かれ目となる場合もある。

 情報元:朝日新聞電子版8月17日(日)10:56  NHK電子版8月17日(日) 11時19分 読売新聞電子版 8月17日(日)11時21分

遭難事故詳報
 岐阜県警高山署によると、16日午前11時50分ごろ、北アルプスで登山中の男性から(奥飛騨温泉郷神坂の)右俣林道滝谷出合・滝谷避難小屋付近の増水した登山道で、男性2人と女性1人の計3人が流されていなくなった」と110番があった。県警山岳警備隊などが対応にあたっている。付近の谷は普段ほとんど水がないが、当時は雨の影響で増水し、幅約4メートルの沢になっていた。現場から約1.5キロ離れた山小屋では、増水しているので、沢を渡ったりするのはちょっと危険だとして無理な登山を控えたり、引き返したりするよう強く呼び掛けていた。山小屋によると、行方不明になっているのは、広島県から来た60代の男性2人と、福井県から来た50代の女性1人、あわせて3人の登山客。男女計7人で訪れていた。

 情報元:日本テレビ系(NNN)8月16日(土)17時12分 産経新聞電子版8月16日(土)22時31分 フジテレビ系(FNN)8月17日(日)0時26分 日本経済新聞電子版8月17日(日)1時13 分 スポーツ報知 8月17日(日)7時4分 

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