地球一周クエスト

平成自転車地球一周浪漫譚。2019年2月21日より開始。

2019年03月

 グランドキャニオン4日め。朝の4時半に眼が醒め、闇の中でラーメンを調理し、食らう。今日は天気がいいとのことで、朝の5時半にマザーポイントに到着、撮影場所を占拠しておく。

 すでに私よりもさらに早く来、寒さに耐えながら日の出を待つ猛者たちは5人。
 そう、彼らは人呼んで太陽の五人衆(サンライズ・ファイブ)――

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 黄金に染まりし空。

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 現れし我らが偉大なる太陽。

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 そして金色のグランドキャニオン。
 素晴らしい。

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 その後はグランドキャニオンの最下部であるコロラド川までお散歩。

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 道は比較的歩きやすいように整備されており、体力勝負という印象。

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 ただし、時々馬が通るせいか、そこかしこに馬糞が落ちていて地面から眼を離したが最後――靴は死ぬ。

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 景色がいちいちすごくて、都度立ち止まってシャッターを切ってしまう。
 道中に何度かトイレや山小屋を発見。
 12km程度下るのにかかった時間は約3時間。ただしコロラド川までの所要時間が読めなかったため、他の登山客を追い抜かしながらかなりハイペースで下った時間なので、あまり参考にはならないかもしれない。
 
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 悠久の
 時を経てなお
 山穿つ

 コロラド川の
 猛き流水
 
 ここで1時間ほど川の流れを眺めながらぼんやり過ごす。
 泳いだり舟で渡ってる強者もいた。
 
 それから来た道を戻り、最初のスタート地点に戻ったのは16時すぎ。日没前に戻れる確信があったので、割と休み休みゆっくり登った。飯休憩込みで大体8時間半。
 
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 帰り際に気づいたのだが、入口付近に「コロラド川へ日帰りで行くのはご遠慮ください」と警告が書かれていた。
 気づかずに日帰りで行ってしまったw

 しかし久々に山歩きして足が筋肉痛。レストランでタンパク質を補給するべくハンバーガーを食らい、牛乳を4杯流し込む。
 
 2019年3月23日。走行0km。グランドキャニオン国立公園のキャンプ場にてテント泊。

 グランドキャニオン3日め。今日こそはグランドキャニオンでのご来光を、と、朝の5時に起床し、マザーポイントという撮影スポットで寒さに耐えながら待機するも、生憎本日も雲が多く、残念な朝となってしまった。
 
 考えた末、トレッキングも視野に入れ、もう2泊することに。
 
 しかしデビットカードで支払いを行おうとするも、なぜか失敗する。それも2枚とも。
 クレジットカードは昨日1枚紛失していたことが発覚していたので、ダメもとで限度額超過したもう1枚のカードで支払いを試みるも、現実は厳しかった。なお現金での支払いには対応していない。
 
 失意のどん底にて、もうこのまま先へ進もうかと思っていたところ――
 
 後ろから颯爽と現れたおばちゃんがクレカをスタッフに渡し、何と私の宿泊費を払ってくれた。

 あとで宿泊費分の現金を渡そうとしたら、「金は要らん。旅を楽しみな」と、ナイスな笑顔で立ち去っていった。
 
 結局名前を聞きそびれてしまったが、見知らぬ他人のためにこういう親切ができるってすごいと思った。ありがとう、見知らぬおばちゃん!
 
 首の皮一枚つながったものの、今日もあいにくの天気だったので、レストランのWi-Fiを使ってブログの更新や写真のクラウドバックアップをとる。

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 夕暮れ時に一度マザーポイントを訪れたのだが、夕日に照らし出されたのはほんの一部分だけだった。やはりここは朝日の方が映える場所なのかもしれない。

 その後、夜食を作ろうと思ってテントに戻ると、釜の近くに薪が置いてあった。売店で7ドルほどで売っていた物がなぜここに? 4泊もしてるのでサービスということなのだろうか。あるいはお隣さんが余らせたものを置いてってくれたのか。

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 というわけで、急遽薪を燃やしてラーメン作りに挑戦してみることに。お隣さんが要らんと言って寄越したライターの燃料をぶっかけたので、メタルマッチで簡単に着火できた。

 が、よく見ると燃えてるのは燃料と木の表面だけで、芯まで燃えずにしばらくして火が消えてしまった。連日の積雪と曇天で木が湿気ってしまったのか、単に燃やし方の問題なのか、それはわからなかった。今までキャンプではガソリンバーナーを使ってきたので、薪を燃やすこと自体が初めてなのだった。

 結局火加減の調節がうまくいかず、ラーメン作りは断念し、フルーツの詰め合わせを食らいながらブランデーで晩酌。フレイムマスターへの道は険しい。

 2019年3月22日。走行0km。グランドキャニオン国立公園のキャンプ場にてテント泊。

 グランドキャニオンで日の出を見ようと朝の5時にアラームを仕掛けて起きたら雪が降っていた。

 もしかしたら雪化粧のグランドキャニオンが見られるかな、と、わずかな期待を抱いてビューポイントを訪れる。道路はすでに除雪され、バスは動いていた。

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 しかし雲に隠されて何も見えず。
 帰り際にすれ違ったカップルに「景色は見えた?」みたいなことを訊かれたので、「素晴らしい銀世界だったよ」と答えておいた。たしかに一面銀色の曇り空でした。嘘は言ってない!

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 盗まれしサドル。

 その後訪れたレストランでWi-Fiが飛んでいたため、2日ぶりのネット接続。グランドキャニオン国立公園に入ってからずっと圏外だったので、SNSでもチェックしながら撮った写真をクラウドにアップロードするなどする。

 しばらく待機した後、段々晴れてきたため、レストランを脱出。素晴らしい眺めに、シャッターを連打。

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 幽玄の
 雲の中より
 現れし

 神秘の大地
 グランドキャニオン

 その後テントに戻り、荷物を整理していたところ、あるはずの物がないことに気づく。
 
 2枚持ってきていたはずのクレジットカードの片方が、ない。
 
 最近は専らデビットカードで買い物していたため、最後に使ったのはだいぶ前……1週間とか、10日とか、もしかしたらもっと前かもしれない。探して見つかるとも思えないため、速攻でカード会社に電話し、止めてもらった。幸い身に覚えがない請求などはなく、たぶんどこかで落としたのだと思われる。
 
 今回の旅ではクレジットカード2枚、デビットカード2枚持ってきていたのだが、強盗対策にそれぞれ別の場所に保管しており、それがかえって紛失を招き、さらに気づくのが遅くなってしまった要因だろう。自転車旅を始めてから毎日へとへとになるまで走っていたため、歯ブラシやフォークを紛失するといったやらかしは、以前からあった。疲労で普段よりもこういうヘマは起こりやすくなるだろうからと、なるべくゆっくりと事にあたるよう意識していたのだが……面倒なことになった。
 
 もう1枚のクレジットカードはオンラインで加入できるASSETS社の海外旅行保険の支払いで限度額を超過しており、一時的に支払い不能に陥っており、実質使えるのはデビットカードと現金のみ。
 
 アメリカではデビットカードがそこらの小さな個人商店でも使えたりするため、アメリカにいるうちは大丈夫だろうが、他の国でもデビットカードは普及しているのだろうか。再発行するには一度日本に戻らなければならず(臨時のカードを現地で発行することもできるが、期限が1カ月とごく短いものになってしまうらしい)、そのためだけにバカ高い飛行機代を払うのもな、と、レストランのWi-Fiで情報収集しながら今後の予定について考えていた。
 
 ま、アメリカ出国が迫った頃にもう一度考えよう。その頃にはもう1枚のカードが復活しているかもしれないし。
 
 嫌なことは酒の力で吹き飛ばすのだ!
 
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 というわけで、売店で購入してきたブランデーで晩酌。
 グランドキャニオン国立公園には観光客がたくさん訪れるせいか、結構大きめの売店があって割と何でも手に入る。素晴らしい。
 
 2019年3月21日。走行0km。グランドキャニオン国立公園のキャンプ場にてテント泊。
 
 

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 グランドキャニオン国立公園の森の中で目覚める朝。

 自転車なら20ドルと言っていたのにレシートに書かれた代金が35ドルであることに気づく。車一台分の金額をデビットカードで引き落とされており、幸い料金所から3kmほどの距離にいたため、来た道をいったん引き返し、料金所にいるスタッフに確認したところ、やはり自転車は20ドルとのことで、いったん35ドルを返金してもらい、ふたたび20ドル支払った。

 その後、グランドキャニオン国立公園の中では一番大きいマザー・キャンプ場にチェックイン。昼の12時からチェックインと書かれていたが、空きがあったためか、朝の9時でもチェックインできた。車は一泊18ドルだが、自転車は6ドルで良いとのことで、2泊分の料金を支払う。ご丁寧に日本語のマニュアルまでくれた。

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 一度自転車で近辺を散策してみたのだが、景色のいい場所はやはり人口密度も高く、さらに無料のバスが数分おきに回ってくるため、自転車をキャンプ場に置いて徒歩で出直す。なお、バスには自転車も載せられる模様。

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 ピッコロさん(笑)。

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 この日は生憎の天気。さらに明日は雨か雪の予定なのだとか。雪化粧のグランドキャニオンとかレアだし見てみたい気もする。

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 野生のリスやエルク(?)がそのへんを闊歩している。人には慣れた様子。

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 本日はリムトレイルを歩いていい撮影スポットがないか探っていたのだが、わりとたくさんあるみたいで安心した。柵のない断崖絶壁だらけ。落ちたら自己責任ってことだろうけど、むやみやたらに進入禁止にされるよりいいと思う。

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  Yavapaiポイントのすぐそばにグランドキャニオンの生い立ちが詳しく解説されたミュージアムを発見。閉館の午後7時まで粘る。

 その後、すっかり日も暮れ、バスでキャンプ場まで戻る。バスの運転手のおっちゃんがおもしろい感じで、乗客と楽しく話してたんだけど、早口で何言ってるのか半分もわからなかったのが悔しい。

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 キャンプ場ではラーメンを作って食い、カリフォルニアワインで晩酌。

 2019年3月20日。走行15km。グランドキャニオン国立公園マザーキャンプ場にてテント泊。

 朝起きると昨日再起動無限地獄にはまったはずのiPhoneが何事もなかったかのように復活していた。SIMカードをふたたび差し替え、電波も復活。いったい昨日のあれは何だったのか。長旅で疲れていたのか。

 

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 朝ラーメン。今日も3玉。

 

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 グランドキャニオンに至る道。天気もよく、景色も素晴らしい。

 

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 制限速度104km/h。やっぱこうまっすぐな道だと飛ばしたくなるやん?

 

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 ……人骨?

 

 午後3時をすぎた頃、iPhoneの挙動がふたたびおかしくなり、とうとう勝手に電源が切れ、起動しなくなる。モバイルバッテリーを接続し、充電を試みるも反応なし。どうやら朝起動したのはただの回光反照だったらしい。

 

 ふたたびASUSZenfoneSIMカードを差し込むが、圏外のまま。これがSIMの認証に失敗しているのか、本当に圏外なのか判断する方法はわからないが、AT&Tは前者だった。T-Mobileも二の舞にならないことを願う。

 

 グランドキャニオン国立公園にたどり着いたのは日没時間ぎりぎり。入場料20ドル(自転車の料金。車だと35ドル)を支払い、キャンプ場を目指すも、すっかり暗くなってしまい、今チェックインするよりもここは適当な森の中で野宿して宿泊費を浮かせる作戦に急遽変更。

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 満月の
 下で飲む酒
 いとうまし

 

 2019319日。走行72.1km。グランドキャニオン国立公園の適当な森の中で野宿。

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