地球一周クエスト

平成自転車地球一周浪漫譚。2019年2月21日より開始。

2019年12月

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 犬どもの吠え声に起こされる朝。
 うるさくて眠れんかった。
 
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 ペットボトルの水が完全に凍っている。

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 やけんが なかまに なりたそうに こちらをみつめている!
 そしてアイフルチワワのごとき視線を向けながら、別れを惜しむようについてくる。

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 いつしか野犬はいなくなり、冒険者たちはふたたび西へ赴く。
 残念ながら、一緒に旅をすることはできない。
 野犬は野犬らしく、野で狩りをして生きるのだ。

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 道中給水所らしき場所で水の補給を試みたのだが、白く濁っていて結局捨てた。
 変なにおいするし、こんなん飲んだら腹壊しそう。

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 昼飯は道中のKarahuyukという小さな町の大衆食堂で。
 お値段合計20リラ。
 キョフテと呼ばれる肉料理がジューシーで美味。
 以前ボスニアで食べた肉料理とちょっと似てる。

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 さあ、デニズリまで後は下るだけ……

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 と思いきや、300mの登りが待っていた。

 救いなのはしょっちゅう歯飛びしていたチェーンリングがなぜか歯飛びしなくなり、インナーローが使えるようになったこと。
 新品のチェーンが走っているうちに伸びてきてチェーンリングに馴染んだのかもしれない。

 軽いギアが使えるようになると登りのペースは段違いに速くなる。
 座り漕ぎと立ち漕ぎを交互に繰り返すことによって降りることなく一定のペースを維持して進めるからだ。
 これが重いだけの高トルク強制ギアだけだとすぐに太腿がパンパンになり、ちょくちょく押し歩きしながら進むことを強いられるので、ペースがガタ落ちになる。

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 デニズリは人口60万人を超える大都市。

 予め目星をつけていた安めの宿の部屋を沖野君とシェア。
 ひとりあたり1泊50リラ(約900円)。
 内装はボロいが、キッチンが使える上に洗濯機も無料で使えるというなかなか良物件。

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 猫おるけど。

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 近くに自転車ショップがあったので、こないだなくしたワイヤー錠の代わりを探しに行く。

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 道中後輪がパクられた自転車を発見。
 このへん盗難多いのかな……

 立ち寄った自転車ショップに2メートル近い長物はなく、代わりに1.2メートルのチェーンロックを勧められたため、購入。

 ダイヤル式の方が手軽そうでよかったけど、4桁のダイヤルって総当り戦法で数十分くらいで破れるからまあ鍵式でもいいか、と無理矢理己を納得させた。

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 2019年12月20日。走行88km。デニズリまで。

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 連日走って疲労が溜まっていたので、宿で1日休んでから再出発。 

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 いい天気。

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 昼飯。1本5リラ。2本購入。

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 道中見かけた毒々しい色の木。
 防腐剤でも塗っているのだろうか。

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 岩壁に何か人工物のようなものが見られる。
 遺跡か何かだろうか。

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 100km近く走ってサルダ湖に到着し、湖畔に行く。

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 なかなか良ロケーションだったので、沖野君とふたりで記念撮影。

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 とか何とかやっていたら……

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 野犬が集団でこちらへ向かってくる。
 完全に包囲された……!

 ……のだが、特にこちらに吼えたり襲いかかってくる様子はない。
 おこぼれを期待しているかのように、アイフルCMのチワワのようにじっとこちらを見つめてくる犬たち。
 ここはもともとキャンプ場だった(冬季閉鎖中?)ようで、餌づけされた犬たちがたむろしているようだ。

 見た目はアレだけど、害はなさそう。

 いや、テントに小便かけられたり周りにうんこされたらやだな。

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 2019年12月18日。走行0km。
 2019年12月19日。走行96km。

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 夜中冷えたのか、テントに霜がばりばりにはりついていた。

 こういうのは融けてびちょびちょになる前に振り落とす。


 以前動画でロシア式の衣服の乾かし方というのを見て、面白そうだったので真似てみる。

 ロシアでも特に寒いシベリア地方では、濡れた服を外にかけておくという。

 マイナス40度以下の超低温で一瞬にして水分が凍りつき、ばっさばっさふり落とすとあら不思議、服が乾いてる!


 しかし残念ながらロシア式乾燥術は奥が深く、私が霜を払い落としているのに四苦八苦しているうちにテントはびちょ濡れになり、失敗。

 私もまだまだ修行がたりないようだ……!


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 朝はペットボトルの水が完全に凍るほど寒くても、太陽が出れば半袖で巡航できるほど暖かくなる。

 現在の標高は1000m前後だが、ギョレメなど東の地域に比べると西側は比較的暖かく、12月でも充分自転車で走れるようだ。


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 道中りんごを売っていたので購入。

 人のよさそうなおばちゃんが試し食いさせてくれたので、ほしいと言ったらものすごい勢いで袋にりんごを詰め始める。
 30個とかそのくらい詰めて「10リラでいいよ」とかヌカしてきて、ふたりでもそんなに食いきれないので最終的に10個3リラで売ってもらう。

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 何か持ってるおっちゃん。


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 道中見かけた大衆食堂で昼飯。
 この時はじめてワイヤーロックを紛失したことに気づく。
 昨夜は自転車をロックするのに使った記憶があるので、たぶん野宿場所に置いてきたのだろう。
 U字だけじゃ地球ロックする場所が限られてしまうので、どこかで代わりのワイヤーロックを探さねばならない。めんどくせえ。

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 湖の西側にちょっと出っ張った半島みたいな場所があったので行ってみる。


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 アタテュルク(トルコ建国者)の像。
 アンカラにでっかいお墓あったな。

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 手前に古代の砦のようなものがあったので、上に登ってみると、大砲。


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 アヒルがガーガー鳴いている。


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 良き。


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 アラブ系男子、湖畔を走る。

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 そこからさらに40kmくらい走ってイスパルタの町にたどり着く。

 宿をいくつか回ってみたのだが、自転車を中にしまえる宿がなかなか見つからない。

 最終的に通りから目立たない奥まった場所に置かせてもらえるホテルに決定。

 お値段ひとり1泊60リラ、4日間自転車漕いで疲れたので2泊してちょっとお休み。


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 2019年12月17日。走行75km。イスパルタまで。


 昨日のことがあってか、何度か夜中に目が覚めた。

 物音に敏感になっているのかもしれない。


 霜でテントがびちょびちょ。


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 しかし天気は良い。

 サイクリング日和。


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 山に向かって伸びる見るからに傾斜のえぐそうな道路。

 昨日さんざん高トルク強制ギアにしごかれたせいで太腿はすでに筋肉痛(笑)。

 停車して写真を撮っている沖野さんを追い抜かして先に登り、押し歩く。

 しかしすぐに軽々と抜かれる。

 くっ……せめてインナーローが使えれば……!


 40km近く走り、町に入ったところで後輪からプシューと不吉な音がし、すぐに後輪に違和感。

 案の定後輪パンク。


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 何と後輪のタイヤが裂けていた。

 まだ6000kmちょいしか走っていないのだが。

 私の荷物が重すぎるのか。

 他のサイクリストは10000km以上走っているのにいくら何でも早死にすぎないか。


 空気圧が足りてないんじゃないか、という仮説を沖野さんが提唱する。

 彼はマラソンプラスの限度ギリギリ(5気圧くらい)まで入れているらしい。

 対して私は乗り心地も鑑みて3気圧くらいにしていたのだが、後輪に圧がかかりすぎてタイヤが変形し、リムがタイヤをえぐったのではないか。


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 というわけで新しいタイヤとチューブに交換し、5気圧まで空気を注入。

 今度は10000km以上走ってくれるといいな。


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 今日の昼飯。お値段は21リラ。

 自転車で世界を巡る我らに、店員が好意でサラダとチャイを無料で差し入れてくれた。感謝。


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 さらに西へと進む。


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 お父さん……?


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 途中ガソリンスタンドで休憩しながら菓子を食べていると、猫が周りにやってくる。

 人馴れしているのか、カメラを向けても逃げない。


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 湖の近くまで走り、そのへんの適当な空き地にテント張る。


 2019年12月16日。走行99km。


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 昨晩起きたことが起きたことだったため、思うように眠れなかった。

 あの灯りを持った人々が警官ではなく殺人犯だったら、と思うと、今でも怖気が走る。


 ここまで死を感じたのは、三十数年生きてきて初めてかもしれない。

 死に直面して、私は初めて生きる喜びを知った。


 ただ生きているだけの人生なんて、と考えることは今までよくあったが、とんでもない。

 生きていることは、当たり前ではないのだ。

 人間はいつどこで死ぬかわからない。


 生きていることは、ただそれだけで素晴らしく尊いのだ。


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 今日は何だかペダルが軽い。


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 ベイシェヒルの西側にある国立公園内のルートを走っているのだが、景色が素晴らしい。

 

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 天気も良い。


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 生きる喜びを感じている今、こうして無事に自転車旅を続けていられること、ただそれだけのことが、無性に嬉しい。

 がちゃん、と、相変わらずトルクをかけると歯飛びするメカトラがなければ完璧だ。

 

 そう、調子悪いのにもかかわらずゴリ押ししたせいか、症状は昨日よりも悪化し、フロントをインナー(一番軽い)に入れると、ガッチャンガッチャン歯飛びして完全にペダルが空回りしてしまう。

 リヤを8速中4速以降の比較的重いギアに入れれば歯飛びはしないようなのだが、登りで死ぬ高トルク強制ギアと化す。


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 一方の沖野さんの自転車は快調そのもので、傾斜のきつい登りもすいすい登っていく。

 私は結局ペダルが重すぎてまともに走れず、押し歩き。


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 歯飛びの原因はフロントのチェーンリングの摩耗だと思うが、20000kmくらい交換せずに走ったというチャリダーもいたため、あまり脚力が強くなく、激坂ではよく押し歩く私ならそのくらいは保つと思っていたのだが、10000kmくらい走ってチェーンやスプロケットを交換する機会に一緒に変えてしまうのがいいのかもしれない。


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 何だかノスタルジックな村。


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 ベイシェヒル湖の大きさは琵琶湖くらいあるので、1日で抜けるのは厳しく、今日は湖の畔でテント張ることにした。


 2019年12月15日。走行74km。


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