2005年07月31日

ヒトラー〜最期の12日間〜

ドイツにおいてヒトラーを初めて取り上げた映画。タブーに踏み込んだ映画ということで賛否両論、噂の作品を観てきました。久々に立ち見でしたが、重く心を打つ映画でした。
 
ヒトラーオンリーの映画というより、ヒトラーと彼に翻弄された人々の物語といった感じ。そしてヒトラーが人間として描かれていて、感情的な部分や、人間味のある姿が垣間見れる。
 
おそらくこの辺が賛否両論分かれるところなのだろう。どんなに人間的に描いたところで、結局彼は悪の化身、大量虐殺者、怪物なのだ。
 
しかし、どんな状況であったにせよ、多くの人間が彼に付き従ったのは事実。そういう意味ではカリスマ性のある人物だったのだと思った。今の時代、善い悪いは別にして、あれほどまでに一つの国を動かせる程のカリスマ性を持った人物がいるだろうか?
 
ヒトラーという怪物は、決して降って涌いた存在ではなく、時代の生んだ産物なのだと思う。その時代とは、戦争というヒトラー以上の怪物であり、その怪物は誰が作ったのか?・・・人間である。
 
ヒトラーは悪の代名詞のようになっているが、この映画でヒトラーを人として描くことで、その代名詞の指し示すものは特別な誰かではなく、人間そのものなのだと思った。


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