精油総論は各論とともに、検定のみならずインストラクター試験でも問われる大切な項目です。
化学の授業のような部分も出てきますがすべての項目を暗記するつもりで覚えてください。

☆ AEAJの「精油」の定義

精油(エッセンシャルオイル)は、植物の花、葉、果皮、樹皮、根、種子、樹脂などから抽出した天然の素材です。有効成分を高濃度に含有した揮発性の芳香物質です。精油は、各植物によって特有の香りと機能をもち、アロマテラピーの基本となるものです。→暗記

☆ 精油の物性

○ 芳香性・・・香りをもつこと
○ 揮発性・・・空気に触れると蒸発すること
○ 親油性・・・水よりも油になじむこと(脂溶性)
○ 引火性・・・火気のあるところでの使用にはくれぐれも気をつけてください。
○ 比重・・・液体の場合の標準物質は水です。水の比重を1とすると多くの精油は水よりも比重が小さくて軽いので水に浮きます。けれども、クローブなど水より比重の大きい精油もあります。「すべての精油は水に浮く」という文章が選択肢にあれば×ということになります。

精油と油脂の違いもしっかりと確認しましょう。
◎精油・・・炭素(C)を含む有機化合物の集まり。いわゆる「あぶら」ではありません。
◎油脂・・・グリセリンと脂肪酸のエステルでトリグリセリドと言います。常温で固体のものを脂肪、液体のものを脂肪油と呼びます。


精油は、植物全体にまんべんなく含まれているわけではなくて、特殊な分泌腺と呼ばれるところで合成され、その近くの油胞の中に蓄えられています。
正しい働きについては、いまだによくわかってはいませんが、生理活性物質(ホルモンのような生体間情報伝達物質)のような働きをするのではないかと思われています。

精油はさまざまな薬理作用をもっています。
下に挙げますが、それぞれどのような作用か説明できるようにしましょう。
また、その働きをする代表成分もセットにして覚えておきましょう。出そうなものを書き出しました。

◇ 鎮静作用・・・酢酸リナリル、アンゲリカ酸エステルなど
◇ 鎮痛作用・・・酢酸リナリル、ゲラニオールなど
◇ 鎮痙作用
◇ 消化・食欲増進作用
◇ 健胃作用
◇ 刺激作用
◇ 強壮作用
◇ 免疫賦活作用
◇ 緩下作用
◇ 利尿作用
◇ 去痰作用・・・1.8シネオール、カンファーなど
◇ 駆風作用
◇ 引赤作用
◇ 抗炎症作用
◇ デオドラント作用
◇ ホルモン調節作用・・・スクラレオールなど
◇ 女性ホルモン様作用
◇ 催淫作用
◇ 通経作用
◇ 収斂(アストリンゼント)作用
◇ 保湿(モイスチャー)作用
◇ エモリエント作用
◇ 殺菌作用
◇ 抗菌作用・・・リナロール、メントール、シトラールなど
◇ 抗真菌作用
◇ 抗ウィルス作用
◇ 殺虫・虫除け作用
◇ 誘引作用
◇ 忌避作用
◇ 冷却作用

★作用名を問われる問題(特に二次試験)が出ることがあります。
例)ユーカリなどに含まれる1.8シネオールがもつ痰を排出する作用をなんと言うか。
答)去痰作用

番外編

実は昨日から少し風邪ぎみでのどが痛くて嫌な感じなのです・・・
夏風邪っていったんこじらせるとあとが厄介なので、早めに退治しなければ!ということで、ラベンダーとフランキンセンス(オリバナム/乳香)の芳香浴+スィート・マジョラムとラベンダーとティートリーとユーカリのブレンドオイルでマッサージ。
少し楽になった気がします。
今週は、ちょっとゆっくりの更新になるかもしれません。


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