暑いですねぇ みなさま、お元気でいらっしゃいますか?
我が家では昨日とうとう今年初めてクーラーを入れてしまいました。

「製油学各論」第3回目です。
1回目、2回目に比べるとなじみの薄い精油もでてきますが、しぶいながらもさまざまな作用をもつ優れた精油たちです。頑張りましょう。

○カモミール・ジャーマン
カモミール・ローマンと混同しないように! 特徴成分、種類などなど大丈夫ですか?
・一年草
・カマズレンが特徴成分、ビサボロール誘導体やビサボレン誘導体も含有。
・精油の色は濃いブルー
・ハーブティーとしてはこちらの方が飲みやすい。
・カマズレンのもつ抗炎症作用、抗アレルギー作用が特徴。

○サイプレス
・科名(ヒノキ科)と抽出部位(葉と果実)注意。
・リンパ系の浄化作用、ホルモンバランスや月経周期を整える作用をもつ。

○ジャスミン(改訂前テキストではジャスミンアブソリュート)
・製造法(揮発性有機溶剤抽出法)注意。
・「濃厚な花の香り」→使用量を控えめにする。
・cis-ジャスモンが特徴成分。ほかに酢酸ベンジル、酢酸フィテル、フィトールなども含む。
・精神高揚作用がきわめて高い。
・アブソリュートなので、有機溶剤に敏感な人はパッチテストを行なう。
・大変高価な精油

○パチュリ
・「墨汁を思わせるスモーキーな香り」
・香りの「保留剤」としても使われる。
・パチュリアルコールが特徴成分。パチュレン、クミンアルデヒド、オイゲノールも含有。

○ブラックペッパー
・血行促進、発汗作用。
・強い香りをもつので濃度に注意する。
・皮膚刺激を起こす可能性があるので使用濃度に注意する。
・リモネンが含有されていることに注意。

○ベチバー
・「土を連想させるスモーキーな香り」
・科名(イネ科)、抽出部位(根)注意。
・「香りの保留剤」
・鎮静作用、深いリラックス作用がある。
・ベチベロールが特徴成分。
・ケトン類(ベチボン、ベチベロン、ベチボン)含有。

○ベンゾイン(安息香)
・スマトラ産とシャム産では特徴成分が違うので気をつける。
・スマトラ安息香→ケイ皮酸エステル こちらの方が一般的に流通している。
・シャム産安息香→安息香酸エステル
・バニラのような甘い香り
・科名(エゴノキ科)、製造法(揮発性有機溶剤抽出法)、抽出部位(樹脂)注意。
・レジノイド(樹脂などを原料として揮発性有機溶剤抽出法で得られるもの)である。
・呼吸器系を安らかにする。

○ミルラ(マー/没薬)
・古代エジプトではミイラ作りに使われた。
・イエス・キリストの誕生物語で乳香、黄金とともにささげられたものとして有名。

○メリッサ(レモンバーム)
・抽出部位(花と葉)注意。
・精神を安定させる。
・非常に高価な精油である。

○ローズアブソリュート
・フェニルエチルアルコール含有。
・精神面に対する緩和作用と高揚作用をもつ→情緒不安的の時に。
・大変高価な精油である。

これで30種類の精油のプロフィール紹介が終りました。
それぞれの精油について、いろいろなつながり方を考えながら丁寧に覚えていきましょう。
一気に覚えようとすると大変なので、一日ひとつのつもりでやっていけば、まだまだ大丈夫ですよ。