女性特有の健康学についても非常によく出題されます。

ここでポイントとなるのは、性周期についてどれだけ正確に理解ができているかということです。
それぞれの周期によって、さまざまな単語が出てきます。
混乱しそうですが、全体を見渡すことができればきちんと頭に入ると思いますよ。

★女性の性周期には卵巣周期と月経周期があります。


☆卵巣周期
卵胞期排卵期黄体期に分けられます。
下垂体前葉から分泌される性腺刺激ホルモン(FSHとLH)の変化に伴って起きます。
・卵胞
 卵子を作る。十分に成熟すると、破裂して卵子を排出する。これを排卵という。排卵後、卵胞は黄体となり、受精すると妊娠黄体となる。受精しなかった場合は退化して白体となる。
女性の性周期:約28日。
・FSH(卵胞刺激ホルモン)
 卵胞の刺激を促し、エストロゲンの分泌を増加させる。受精の準備の時期を作る。
・LH(黄体形成ホルモン)
 排卵の誘発を促し、プロゲステロンの分泌を増加させる。受精卵が着床しやすい状態を作る。

☆月経周期(子宮内膜周期)
月経期、増殖期、分泌期に分かれます。月経期と増殖期は卵巣周期の卵胞期に対応し、分泌期は黄体期に対応します。

◎性周期については、それぞれの周期と、卵巣の様子、分泌ホルモン、子宮内膜の様子、基礎体温の変化の様子を一覧にして、自分自身でまとめてみるといいでしょう。

★月経前症候群(PMS)
生理の1週間から10日前くらいから、便秘、乳房の痛み、頭痛、気分の悪さなどの身体的な症状やイライラやうつ状態など心理的な症状を起こすことがあります。
ホルモンバランスの乱れやストレスなどが悪化を招くと言われています。

★更年期
卵巣の働きが衰え始めてから閉経までの期間のことを言いますが、閉経前後10年を指すという説もあります。

★更年期障害
閉経前の約10年、卵胞ホルモンの分泌減退や性腺刺激ホルモンの分泌過剰により、ホルモンのバランスが乱れることで起きるさまざまな障害のことです。自律神経失調症が起こり、不定愁訴が現れることが多いようです。

★子宮筋腫
子宮にできた筋腫の芽が、女性ホルモンの影響で大きくなった腫瘍のことを言います。過多月経、貧血、おりものの増加、便秘、腰痛、排尿障害などを引き起こします。

★子宮内膜症
子宮内膜やそれに似た組織が、子宮の内側以外の部位に発生して増殖する病気。女性ホルモンの影響を受け、月経周期にあわせて増殖と剥離を繰り返すため、進行すると激しい月経痛が起きます。