Aroma Classico : 健康学

健康学

August 19, 200810:30

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健康学（６）女性の健康

女性特有の健康学についても非常によく出題されます。

ここでポイントとなるのは、性周期についてどれだけ正確に理解ができているかということです。
それぞれの周期によって、さまざまな単語が出てきます。
混乱しそうですが、全体を見渡すことができればきちんと頭に入ると思いますよ。

★女性の性周期には卵巣周期と月経周期があります。

☆卵巣周期
卵胞期、排卵期、黄体期に分けられます。
下垂体前葉から分泌される性腺刺激ホルモン（FSHとLH）の変化に伴って起きます。
・卵胞
　卵子を作る。十分に成熟すると、破裂して卵子を排出する。これを排卵という。排卵後、卵胞は黄体となり、受精すると妊娠黄体となる。受精しなかった場合は退化して白体となる。
女性の性周期：約28日。
・FSH（卵胞刺激ホルモン）
　卵胞の刺激を促し、エストロゲンの分泌を増加させる。受精の準備の時期を作る。
・LH（黄体形成ホルモン）
　排卵の誘発を促し、プロゲステロンの分泌を増加させる。受精卵が着床しやすい状態を作る。

☆月経周期（子宮内膜周期）
月経期、増殖期、分泌期に分かれます。月経期と増殖期は卵巣周期の卵胞期に対応し、分泌期は黄体期に対応します。

◎性周期については、それぞれの周期と、卵巣の様子、分泌ホルモン、子宮内膜の様子、基礎体温の変化の様子を一覧にして、自分自身でまとめてみるといいでしょう。

★月経前症候群（PMS）
生理の１週間から10日前くらいから、便秘、乳房の痛み、頭痛、気分の悪さなどの身体的な症状やイライラやうつ状態など心理的な症状を起こすことがあります。
ホルモンバランスの乱れやストレスなどが悪化を招くと言われています。

★更年期
卵巣の働きが衰え始めてから閉経までの期間のことを言いますが、閉経前後10年を指すという説もあります。

★更年期障害
閉経前の約10年、卵胞ホルモンの分泌減退や性腺刺激ホルモンの分泌過剰により、ホルモンのバランスが乱れることで起きるさまざまな障害のことです。自律神経失調症が起こり、不定愁訴が現れることが多いようです。

★子宮筋腫
子宮にできた筋腫の芽が、女性ホルモンの影響で大きくなった腫瘍のことを言います。過多月経、貧血、おりものの増加、便秘、腰痛、排尿障害などを引き起こします。

★子宮内膜症
子宮内膜やそれに似た組織が、子宮の内側以外の部位に発生して増殖する病気。女性ホルモンの影響を受け、月経周期にあわせて増殖と剥離を繰り返すため、進行すると激しい月経痛が起きます。

タグ：: #卵巣周期; #月経周期; #下垂体; #エストロゲン; #月経前症候群

August 18, 200810:30

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健康学（５）疾病とその予防（２）

生活習慣病を見てきたところで、日本人の三大死因について補足します。

1位、がん
2位、虚血性心疾患
3位、脳血管障害

★虚血性心疾患
狭心症、心筋梗塞などの総称。
☆狭心症　心臓が一時的に虚血状態になり障害が起きるもので、虚血状態は元に戻ります。
☆心筋梗塞　血管が完全に閉塞し、虚血状態が元に戻らない。→死にいたる可能性大。

★脳血管障害
☆脳梗塞　脳の動脈が詰まった状態（脳血栓症、脳塞栓症）
☆脳出血　脳の動脈が裂けて出血してしまうもの（脳内出血、クモ膜下出血）

これらの引き金になるのが生活習慣病でした。

生活習慣病は独立して起こる病気ではなく、内臓脂肪が過剰に蓄積して起こることがわかってきました。
不適切な生活習慣は、内臓脂肪の蓄積につながります。
内臓脂肪型肥満の人が、高血圧・高血糖・脂質異常のうち２つ以上を併せ持った状態をメタボリックシンドロームと言います。
これを放置しておくと、動脈硬化症、糖尿病などの生活習慣病に進展してしまう可能性が高くなります。

タグ：: #虚血性心疾患; #脳血管障害; #メタボリックシンドローム; #生活習慣病; #肥満

August 17, 200815:42

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健康学（４）疾病とその予防（１）

非常に出題頻度の高い分野です。

とくに生活習慣病にからんでの疾病については、漢字で書けるようにするとともに、いろいろ出てくる数字を間違えないように覚えていきましょう。

日本人の三大死亡原因は、がん・虚血性心疾患（心筋梗塞や狭心症など）・脳血管障害（脳梗塞や脳出血、クモ膜下出血など）なのですが、これらの発症の引き金になるものが「生活習慣病」です。

代表的な「生活習慣病」には、高血圧症、脂質異常症（高脂血症）、動脈硬化症、糖尿病、通風などがあげられます。

★高血圧症（別名サイレントキラー）
収縮期血圧（最高血圧）が140mmHg以上または、拡張期血圧（最低血圧）が90mmHg以上のどちらかの値が超えている場合を言います。
高血圧症のうちの9割が本態性高血圧（一次性）で原因が不明。体質の遺伝や、塩分摂取過多（8～10g/1日が望ましい）、肥満、ストレス、寒冷などの生活習慣、ライフスタイルの問題などが組み合わさって起こると言われています。

★脂質異常症
血管中の血清脂質と呼ばれる資質が増えすぎた状態を言います。
食生活の改善や運動の習慣をつけることで予防できます。
☆LDLとHDL
　・LDL（低比重リポたんぱく）コレステロールを多く含み、各細胞にコレステロールを運ぶ働きをする。→悪玉コレステロール
　・HDL (高比重リポたんぱく）身体の各細胞から余分なコレステロールを抜き取り、肝臓に運ぶ。→善玉コレステロール
◎血液中の中性脂肪が増えるとHDLが減りLDLが増えます。中性脂肪の増加は動脈硬化を促進します。

★動脈硬化症
余分な脂質が血管の内側にたまり、石灰化して比較的太い血管の内膜が厚く硬くなりつまりやすくなった状態を言います。
・自覚症状はなく、進行すると心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす。
・血液中にコレステロールや中性脂肪が過剰な状態（高脂血症）になることで起きやすい。
・抗酸化物質の摂取不足、喫煙も原因のひとつ。
・動脈硬化は子供のころから始まっていて、加齢に伴って進行し、中年期以降に症状がでてきます。

★糖尿病
すい臓のランゲルハンス島で作られるインスリンの不足や、その作用が低下することにより血糖が増加してしまう状態です。肥満、高血圧、高脂血症などが危険因子としてあげられます。Ⅰ型とⅡ型があります。
☆インスリン依存型糖尿病（Ⅰ型）　糖尿病の5～10％を占めるもので、多くは25歳くらいまでに発症。インスリンが必要な分だけ作られず、血糖を正常に下げることができない。注射でインスリンを補充する必要がある。
☆インスリン非依存型糖尿病（Ⅱ型）　糖尿病の90～95％。生活習慣病。中年期以降に多く、高脂血症、過食、肥満が強力な発症因子である。

★通風
血中の尿酸（プリン体の分解、合成により生まれる窒素化合物）が増加し、尿酸塩の結晶が関節に付着して激痛と腫れを起こす急性関節炎で、患者の多くは男性。
暴飲暴食を控え、体重をコントロールし、肥満にならないように注意するのが大切。
「ぜいたく病」とも言われている。

タグ：: #生活習慣病; #高血圧; #動脈硬化; #高脂血症; #糖尿病

August 11, 200815:19

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健康学（３）休養とストレス

休養の項目で必ず出題されるのは「睡眠」です。

中でもレム睡眠とノンレム睡眠については、一次二次ともに何らかの形で出題されるので、しっかりと区別ができるようにしておきましょう。

★脳を休ませるものが睡眠だと思われていますが、脳全体が休息しているわけではありません。
大脳は休息しますが、生命維持を担っている脳幹は寝ないのです。

★レム（Rapid Eye Movement＝急速眼球運動）睡眠・・・大脳は起きている
・体の睡眠
・眼球が急速に動く
・骨格筋が弛緩する
・夢をみる
・心拍数、呼吸数、血圧などは上昇する
・尿量が減少する

★ノンレム（Non-REM）睡眠・・・大脳は眠っている
・脳の睡眠
・入眠直後の深い眠り
・大脳を冷やす
・心拍数、呼吸数、血圧などは低下する

眠り始めはノンレム睡眠が現れ、次第にレム睡眠とノンレム睡眠が約90分ごとに繰り返され、明け方に向って浅い眠りになり目覚めます。
いっけん覚えにくそうですが、大脳が起きているのか眠っているのかを考えれば自然と頭に入るのではないかと思います。

人間は約24時間という地球の自転による明暗周期のリズムに合わせて生活しています。
これを「サーカディアンリズム」と言います。
睡眠中も自律神経の働きやホルモンの分泌を介して、身体の新陳代謝や調節が行なわれ、免疫機能も活発に働いているのです。

どんな状況でも体内のバランスを一定に維持できるからだの能力を「ホメオスターシス（恒常性）」と言います。

そして外部からの刺激（ストレッサー）によりこの「ホメオスターシス」に乱れが生じ、心身のバランスに歪みが起きることをストレスと言います。
ストレッサーには物理的・化学的なもの（騒音や温度など）、生理的なもの（疲労や睡眠不足など）、心理的・社会的なもの（心配や緊張など）があります。

★ストレスを受けると身体はどう反応するか。
（液性調節）
ストレッサーを感知すると視床下部から副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン（CRH）が放出され、このホルモンによって下垂体前葉から副腎皮質刺激ホルモン（ACTH)の分泌が促進されます。中でも糖質コルチコイドの分泌が最も促進されます。

これよりも速く働くのが神経性調節です。
ストレスに対抗するために交感神経の働きが強まり、身体を、ストレスと闘ったり逃げたりするのに適した状態にするものです。肝臓に貯蔵してあったグリコーゲンを分解してグルコースにするので血糖値が高まります。骨格筋の血管は拡張し、消化管などのとりあえずその場では重要ではない部分には血液を少ししかまわさなくなります。
また、交感神経が優位になると副腎髄質の働きも促進されるので、交感神経の末端から放出されるノルアドレナリンの作用と髄質から分泌されるカテコールアミン（アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミン）の両方の作用で、身体はその場の状況に適した状態になっていきます。

☆けれどもストレスのない生活というのはむつかしいもの。
程よいストレスは自分を高める刺激となります。
大切なのは、ストレスに対処する方法を見出すことですね。
リラックスして副交感神経の働きを高めましょう。
睡眠、入浴、アロマテラピー、音楽などが有効ですね。
軽く運動をするのもいいし、ビタミンB群やビタミンC、タンパク質なども積極的に摂取するようにしましょう。

中でもアロマテラピーは、精油成分が嗅覚から脳や神経に作用して、乱れた心理状態を安定されることができますし、タッチングにより安心感が得られ、それはストレスから回復する力になります。

タグ：: #レム睡眠; #ノンレム睡眠; #副腎髄質; #糖質コルチコイド; #アドレナリン

July 30, 200816:24

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健康学（２）肥満・嗜好品・運動

前回は六大栄養素について勉強しました。

これとは別に４つの食品群というものがあります。カッコ内は18～49歳、女性、生活強度Ⅲの場合の１日の目安となる摂取量（単位はｇ）。

１群・・・乳・乳製品（250）たまご（50）
２群・・・魚介・肉（100）豆・豆製品（80）
３群・・・野菜（300）いも（100）果物（200）
４群・・・穀物（230）砂糖（20）油脂（20）

それぞれの食物を摂取量の目安となる数字に従って摂取すれば、基本的には健康でいられるわけですが、なかなか難しいのが現実です。

どうしても摂取カロリーが必要とするカロリーを上回ってしまいます。
そうするとどうなるか、今日はそのあたりについて見ていきましょう。

◆エネルギー所要量
人間は、睡眠中でもエネルギーを必要としています。
生命を維持するために最低限必要なエネルギーを「基礎代謝量」と言い、性別や年齢によって異なります。
この「基礎代謝量」、個人の日常生活の活動に必要なエネルギーを加えたものを「エネルギー所要量」と言います。こちらも、年齢、性別、生活活動の強度により異なります。
☆年齢別、男性、女性、生活強度の違いによる「エネルギー所要量」の数字については、検定テキストで確認してくださいね。

◆肥満
「エネルギー所要量」を越えたエネルギーを摂取しつづけるとどうなるか。
肥満という状態になります。
体についている脂肪組織が過剰に蓄積した状態を言います。
肥満のめやすとなるのが、「ボディマス指数（BMI）」です。
ボディマス指数の算出方法はきちんと覚えましょう
★体重㎏を身長（ｍ）の二乗で割った数字がボディマス指数です。体重と身長の単位を間違えないように。

肥満は、糖尿病、高脂血症、高血圧、脂肪肝、痛風という合併症を起こしやすく、肥満の人は寿命も短いようです。
肥満は、カロリーオーバー（食べ過ぎのことですよ）と運動不足が主な原因ですが、体質やストレス、環境が誘引となることもあります。

◇肥満の型
・内臓脂肪型肥満・・・リンゴ型肥満、上体肥満とも呼ばれお腹周りに脂肪が多くなる肥満。男性に多く生活習慣病に関わりが強いものです。
◎内臓脂肪型肥満の人が高血圧・高血糖・脂質異常のうち2つ以上を併せ持った上体をメタボリックシンドロームと言います。

・皮下脂肪型肥満・・・洋ナシ型肥満、下体肥満とも呼ばれ女性に多いのがこちらです。

◇肥満の予防
・食事制限（カロリー制限）
・持続的な運動
・ストレス解消

◆嗜好品
万国共通の嗜好品。適量ならば体にいい働きもしてくれますが、過剰に摂取するのはよくありません。タバコはさまざまな理由でやめたほうがいいでしょう。

◇アルコール
・エネルギー産出量８Kcal/g
・適量であれば副交感神経を高め血行をよくする。
・過度に摂取すると肝臓への負担が増す。

◇タバコ
・ニコチンが含まれていて中枢神経を刺激して覚醒させる作用がある。
・有害物質、発ガン性物質も含む。
・副流煙によって非喫煙者にも発ガンなどの影響がある。

◇カフェイン（コーヒー、紅茶、緑茶などに含まれる）
・交感神経を興奮させる。
・覚醒作用、利尿作用がある。
・過剰に摂取すると胃に負担がかかる。不眠になることもある。

◆運動
◇運動の効果
適度な運動を習慣的に続けることは、身体の基礎的な働きを高め、結果として持久力、適応力、抵抗力なども高めることができます。
生活習慣病の予防、老化防止、ストレス解消にも役立ちます。
運動には無酸素運動と有酸素運動があり、それぞれの効果は異なっています。

◇無酸素運動（アネロビクス）名前覚えましょう！
エネルギーを短時間で大量に使う運動です。短距離走、重量挙げ、筋肉トレーニングなどがこれにあたります。
エネルギー産出過程において大量のエネルギーを必要とするため酸素の供給が間に合わず、不完全燃焼となって、疲労物質である乳酸が生じ疲れやすくなります。

◇有酸素運動（エアロビクス）名前覚えましょう！
体内に酸素を充分に取り込み、過度の負担をかけないように一定時間以上続ける運動を言います。
ウォーキング、水泳などがこれにあたります。
脂肪の燃焼、心肺機能の向上、持久力の向上、生活習慣病の予防に役立ちます。

では、どれくらいの有酸素運動を日常生活に取り入れるといいのでしょうか？
これも、性別や年齢や生活強度によって異なりますが、ほとんど運動をしないデスクワーク中心の人では、少なくとも１日200Kcal～300Kcalの運動が必要です。
100Kcalの運動とは、30分程度の軽いエアロビクスや速歩に相当します。

運動をすると汗などで体の水分が奪われます。汗で失われた量と同じだけの水分を補給しないと血液濃度が上がり、疲労回復が遅れ、特に今の季節は熱中症や脱水症状を起こしやすくなりとても危険です。
運動中に水を飲むと疲れやすくなるというのは間違い。
運動をしているときはこまめに少量ずつ取るように心がけましょう。

次回は休養についてです。

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タグ：: #基礎代謝量; #エネルギー所要量; #BMI; #エアロビクス; #アネロビクス

July 28, 200816:05

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健康学　（１）　健康と食生活

今週は数回に分けて「健康学」を勉強していきます。

まず最初に、「アロマテラピーの定義」を思い出してみてください。
４つありましたね。
ちゃんと言えますか？

１・リラクセーションやリフレッシュに役立てる。
２・美と健康を維持する。
３・身体や精神の恒常性の維持と促進を図る。
４・身体や精神の不調を改善し正常な健康を取り戻す。

これらを見てもわかるように、アロマテラピーと健康問題というのは切っても切れない関係にあります。
従って「健康学」に関して言えば、出題される割合は当然高く、かつ、かなり細かい部分が問われることになります。

数字もたくさん出てきますし覚えることはいっぱいです。
一度ではなかなか身に付きません。
単語帳などをうまく利用した反復学習が適していますね。

①六大栄養素とその機能

・糖質（炭水化物）
・タンパク質
・脂肪
・ビタミン
・ミネラル
・食物繊維

三大栄養素（炭水化物・タンパク質・脂肪）に、これらの代謝に重要な働きをするビタミン、ミネラルを加え五大栄養素と、さらに食物繊維を加え六大栄養素と言います。

それぞれの特徴と果たす役割を見ていきましょう。

★糖質（炭水化物）
・単糖類（ブドウ糖〈グルコース〉など）、ニ糖類（ショ糖など）、多糖類（グリコーゲン、食物繊維など）などがあります。
・すぐに利用できるエネルギー源（１ｇあたり４kcal）で、１日に必要なカロリーの
50％～60％を糖質でとるのが好ましい。
・脳、神経細胞の唯一のエネルギー源。
・糖質は肝臓でグリコーゲンという形で貯蔵され、グリコーゲンはグルコースの形で全身に運ばれ、余剰は脂肪組織で中性脂肪となる。
・多く含まれる食品は、穀物、いも類、砂糖、果物（果糖）など。

★タンパク質
・体の構成成分。酵素、ホルモン、神経伝達物質も合成する。
・アミノ酸の重合体。（消化作用によって約20種類のアミノ酸に分解・吸収される）
・アミノ酸の中でも体内で合成されないものを必須アミノ酸という。
☆必須アミノ酸は暗記しましょう。何らかの形で出題されます。
イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、トリプトファン、バリン、ヒスチジン（乳幼児の場合、これに「アルギニン」が加わり全部で１０種類になる）。
・エネルギー産出量は１ｇあたり４kcal。
・1日の摂取量は約８０ｇ（動物性：植物性＝１：１）
・多く含まれる食品は、肉類、魚介類、卵、大豆など。
　
★脂肪
・１ｇあたり９kcalのエネルギーを産出する。
・ホルモン、生体膜の構成成分。
・脂溶性ビタミン（ビタミンＡ，Ｄ，Ｅ，Ｋ）の吸収をよくする。
・1日の総エネルギーの20％～25％ぐらい摂取するとよい。
・動物性脂肪に多く含まれる飽和脂肪酸は、過剰に摂取すると悪玉コレステロール（ＬＤＬ）や中性脂肪を増やし、生活習慣病を起こしやすい。
・植物性油脂に多く含まれる不飽和脂肪酸にはＬＤＬを減らす作用がある。
☆飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸については「基材論」の部分でやりましたが、もう一度思い出してください。
☆主な不飽和脂肪酸の分類
・オレイン酸・・・血中コレステロールを減らす。体内で合成される。
・リノール酸・・・過剰接収すると善玉コレステロール（ＨＤＬ）を減らす。
・α－リノレン酸・・・体内でＥＰＡ・ＤＨＡなどに合成される。
・γ－リノレン酸・・・体内でリノール酸から合成される脂肪酸。血糖値、血圧、毛中コレステロール値を下げたり、血栓を無くし血液の流れをよくしたりする。
・アラキドン酸・・・体のあらゆる機能に欠かせないもの。
・ＥＰＡ・・・血液をさらさらにする。過剰摂取すると血液凝固しづらくなる。
・ＤＨＡ・・・ＬＤＬを減らしＨＤＬを増やす働きがある。
・多く含まれる食品は、肉類、魚介類、植物性油脂など。

★ビタミン
・ビタミンＡ・Ｂ群・Ｃ・Ｄ・Ｅ・Ｋ・ナイアシンなどがある。
・微量で他の栄養素の働きを補助する。
・体内ではほとんど合成されないので、食事から摂取することが大切。
・不足するとさまざまな欠乏症を起こす。
・脂溶性（Ａ，Ｄ，Ｅ，Ｋ）ビタミンと水溶性ビタミン（脂溶性以外）があり、脂溶性ビタミンは過剰に摂取すると肝臓に蓄積されるので注意が必要である。
☆主な欠乏症と不足ビタミン
・脚気（抹消神経障害）・・・Ｂ１
・貧血（巨赤芽球性）・・・Ｂ１２、葉酸
・ペラグラ・・・ナイアシン
・脂質代謝障害・・・パントテン酸
・壊血病・・・アスコルビン酸
・夜盲症・・・Ａ（レチノール）
・くる病・・・Ｄ（カルシフェロール）
・出血傾向・・・Ｋ

★ミネラル
・体の機能の維持と調節に不可欠な微量栄養素。
☆主要ミネラル
・カルシウム・・・骨や歯の硬組織を形成。神経の興奮抑制と精神安定。欠乏すると骨粗しょう（漢字で書けるようにしましょう）症に。
・リン・・・骨や歯の硬組織を形成。脂肪と糖質代謝に関わる。
・カリウム・・・血圧を正常に保つ。細胞内外の浸透圧に関係。
・イオウ・・・健康な皮膚や髪や爪を形成。
・塩素・・・胃液中にあり、消化を促進。
・ナトリウム・・・神経、筋肉の興奮と抑制に必要。細胞外液の浸透圧維持。過剰に摂取すると高血圧に。
・マグネシウム・・・各種酵素反応の活性化。神経の興奮抑制。骨の形成成分。
☆微量元素
・鉄・・・赤血球のヘモグロビンの必須成分（酵素運搬）。欠乏すると、鉄欠乏性貧血に。
・亜鉛・・・味覚・嗅覚を正常に保つ。欠乏すると、発育障害、味覚障害、皮膚湿疹などに。
・銅・・・鉄の吸収を助けヘモグロビン合成に関わる。メラニン色素生成。
・ヨウ素・・・甲状腺ホルモンを生成。欠乏しても過剰になっても甲状腺腫に。
・マンガン・・・３大栄養素の代謝、骨形成、エネルギー生産に関わる。
・クロム・・・糖質、脂質の代謝に関与。
・モリブデン・・・鉄の利用を高める。欠乏すると貧血に。
・セレン・・・抗酸化作用。
・コバルト・・・ビタミンＢ１２の構成成分の一つ。悪性貧血の予防に働く。

★食物繊維
・不溶性食物繊維と水溶性食物繊維があり、腸内の有用菌を増やす作用がある。
・動脈硬化、大腸がんの予防、便秘の予防にもなる。
・１日の摂取量の目安は20～25ｇ。
・不溶性食物繊維は腸運動を活性化させ食物のカスを体外に排出する。代表的なものはグルカン、セルロースなど。
・水溶性食物繊維はゲル化して栄養素の吸収を緩やかにし、余分な栄養の吸収を妨げる。代表的なものはペクチン質。

かなりのボリュームになってしまいました。
次回は「生活習慣病」や「運動」についてです。

タグ：: #六大栄養素; #炭水化物; #タンパク質; #脂肪; #ビタミン

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