「止めてくれるな、おっかさん。背中の二ビキが泣いている。男・船知よ、どこへ行く!」 
 はい、飛鳥Ⅱの世界一周クルーズに行きたいんです。けど。

 な、な、なんと、筆者の予想を上回る、いや下回るか? 格安の料金設定。思わず相方さんに「330万円だってよ。行きたいね」と申し上げたら、
「何言ってんの。もうお金ないわよ。一人で行ったら!」。粘る私に続けて「うーん、33万円なら行ってもいいけど」ですって。

 構わず「一人か?それだと160%だからなあ」と反論しつつ、内心では、一瞬「一人でも行こうかな」。
 でも、計算機を叩けば、一人で行くとなると530万円くらいになるんですね。
 「オプショナルツアーとかあるしね。むりむりよね。それに…」とたたみ掛けられて、撃沈。

 彼女の場合、あのロシア革命の年にお生まれになったお母さまが、未だ、ご健在でしてね。
 3か月も国を空けられないという気持ちもあるんですよ。
 アララですね。でもって結局私の心境といえば、「止めてくれるなオッカサン」というわけですわ。

 それにしても踏み切りましたね。郵船さん。
 まさか、ここまでお安くしていただけるとは。大体飛鳥Ⅱの乗船料って、普通のクルーズだと、1泊5万円くらいになっていますし、先日発表されたオセアニアクルーズ39日間でも154万円ですからね。1泊3万9400円から。だから多少は安くなるだろうと思っていましたが、それが、な、なんと103日間で330万円! ですからね。
 まさかの1泊ほぼ3万円というとこですよ。これは20世紀水準のお値段です。はい。確か1996年の最初の飛鳥の世界一周は、96日間で300万円だったんじゃないかなあ!

 こりゃあ、買いですね。世界一周に行きたいとぼんやり考えている人がいたら「即、決断!」。スエズ運河も通る正統派世界一周だもの。
 郵船の気が変わらないうちに、って、つまり2019年まで待たずに、行っちゃえ、行っちゃえの気分にはなったんですがね。

 よし仕方がない! 家屋敷を売っちゃおうか? それとも、これから1年必死で働いて稼ぐか? とか、宝くじ? とか。いろいろとね。資金確保策を思いつくまま…。大体こんなお値段にしてくれるなら、もっと早くアナウンスしてくれよ! だったらメルボルンにもカリフォルニアにも行かずにお金を貯めたのに!と八つ当たりしたりなんかして、仲の良かった夫婦関係に亀裂が入りそう。
 どうしてくれるんや、責任取れよな。なんてね。

 でも、今更無理だよね、シュン! 

 オラ、ダンスもやらんからアンバサダーにはなれないし。って、ええダンスパートナーさんのことですけど、外国船では乗ってますよね。
 将棋や麻雀はやるけど、全然上手くないし。講師は無理だよなあ。

 でもって郵船のホームページを見ていたら、ショップのスタッフ募集? これはまあ無理だろうけど、カメラマン募集!だって? 
 私め68歳になりますが、いかがですかね。今から勉強して…。
 それに文章は多分書けますよ。取材もできるし…。
 
 なんだよ、船上で働こうというの? 
 ああ、そうか。10組くらいお客様を集めて添乗さんと称して乗れば、1室ぐらい無料になるんじゃないかなあ?
 「あんた、旅行業の免許あるの?」。いえ。

 男船知よどこに行く? 人生最後の「センチ」メンタルジャーニーに、とも思ったんですが、難しいかなあ。
 まあ、募集が始まる4月までじっくり考えましょうかね。
 まずはグリーンジャンボかな?