実は、ちょいと打ちのされています。
 いやね、バイキング・オーシャン・クルーズが、フィンカンチェリに47000総トンだったかのクルーズ船の追加発注を決めたというニュースですがね。

 実はこの話、日本の造船所とも、かなり突っ込んだ商談になっていたんですよね。
 いや相手は、三菱さんというだけではなくて、はい。これ以上は…。
 でもって、今頃にはスクープ!なんて感じで狙っていたんですよ。

 というか、私も、もう記者さん的発想じゃなくてね、日本造船業の新たな展開が始まる!なんて、まるで愛国主義的な感覚で、追いかけていた話です。
 
 つまり欧州造船所。ここはもう2025年くらいまで仕事がつながって、しかもフィンカンチェリとマイヤーの2大グループに集約されて…。
 一般商船の不況から抜け出せない東アジアの造船所の苦境を尻目に! 造船業という衰退産業を、夢のある産業へと切り替えることに成功しつつある。

 そんな中で、韓国や中国などのライバルより早く、客船活況の恩恵を日本が享受する。その最後のチャンスが巡ってきていた? 
 はずだったのに…。なんとも残念! というわけです。

 まあ、僕も三菱重工さんが、小型の客船に…、なんて方針を示したことで、あとはどこから取るの?みたいな感じで、この商談を含めて後追いしていたんですがね。ダメだったんですね。

 「日本には客船建造のクラスターがない」なんて、宮永社長さんに言い放たれるAIDAの総括に意味があるとしたら、「だから、中小型船から客船建造に取り組み、東アジアにクラスターを形成して行く」という結論に結びつくはずなのにねえ。
 というかそうなると、期待していたんですがね。

  これで、これまでも書いて来ましたが、本当に「飛鳥3」以外に、日本の客船ビジネス再建のきっかけは無くなっちゃった! ですよ。
 まあそれでも飛鳥3が実現すれば、にっぽん丸、ぱしふぃっくびいなすへと活路は見いだせると思っているんですがね。なんかなあ、そんなタイトロープさえ切れそうですね。
 これぞ、まさしく暗転!です。

 造船業にとっては、出て来る商談に真摯に対応するという古典的な商売感覚も大事ですがね。今はむしろ、アジアに目を向けて、アジアンモデルのクルーズ産業を創りだすというマインドが必要だと思うんですよね。脱亜入欧じゃなくて、脱欧入亜ですよ、はい。

 つまり資金の供給、新造客船へのファイナンスですね。ここは金余り日本は強い。
 さらには東アジア市場の開拓と形成。ホテル部門の内装業者の育成、船内設備の調達ルートの開拓。もちろん欧州から、ではなくて、中国や東南アジアに客船内装業者を育てて行くとか。

 いや客船を運航するクルーズ会社自体の編成をも想定したマーケット作りが必要になっている、と思っているんですが。
 AIDA爆弾で焼け野原みたいなもんですからね、ニッポンは。まさに今が、再建のスタートだと。
 
 そう、すでに市場を完全に支配されている欧米勢を巻き返す世界戦略が必要だと。
 それには中小型客船の連続建造。そう5,6隻の同型船建造が欲しかったんですね。
 それが…。 
 でもそう考えざるを得ないほどのバイキングの心変わりなんだよね。僕にとっては。

 確かに現在世界に遊弋するクルーズ客船の姿って、欧米列強の地球展開ですからね!
 これってクルーズ帝国主義やないか! ね。  
 いまこそアジアの解放を旗印に、日本が! 「見よ、東海の…」なんて感じで世界進出して行けば、船上のプロダクトだってアジアンテイストというか、アジア的クラスターを形成できる?
 
 まあ冗談ですがね。でもそれくらいショックは大きいんですよ。

 こうなると日本の造船業というか大手重工業造船部門の活路といえば軍事に見出すしかなくなる。艦艇の輸出とか…。
 いや、こっちの話は冗談ばかりじゃあないですけどね。でもいいんかな?これで。