この期に及んで、「あなたはいくつまで生きるつもりなんだい?」と、予想も付かない相手先から問われるなんて、思いませんでしたけどね。
 はい先日もこのブログで書きましたが、現役時代に勤めていた中小報道機関の年金基金が解散することになって、残金の配分を行うという通知があって…。

 簡単に言えば、現時点で「解散分配金」つまり基金に積み立てた残金全額を一度に受け取るか、最長20年間の分割払いにするのか、選択せよ! と求められているわけですわね。
 つまりアンケートには全額の他に、5,10,15,20年確定年金の選択肢があって、あんたは、あと何年生きるつもりなのか選択せよ!と言われているようなもんで。
 もっと簡単に選択できるものかと考えていたんですが、いざ書き込んでハンコを押そうとなると、ハタと。

 まあそういう選択になることは、ある程度予想はしていたんですがね。
 分配金が予想よりも多くて、まさに人生の再設計を迫られている!なんてこともないけど、実は、20年間で貰えるお金を今すぐ貰ってもいいかな?なんて感じで、考えちゃったですよ。

 20年と言えば、90歳。それまで生きるつもりなら、毎年●円、雀の涙ですよ。
でも今すぐなら、●●万円もらえる! 
 しばらく、贅沢しながら遊んで暮らすの?それとも「人生100歳時代」ですからね。未来に備えて地道に?なんて聞かれているようなもんですよ。

 でもって、基金に電話しちゃったですよ。
 「途中で死んだら残金は?」
 電話の先の女性は、同じ話を何度も聞かれなれている感じがアリアリ。またか、みたいなぶっきらぼうなお声で、
 「亡くなられた時の残金を、ご遺族に一括で…」とおっしゃるんでね。そこで、また考えちゃったですよ。
 
 つまりこの残金は、あなたにじゃなくて、残されたご家族のためですよ!みたいな感じで、叱られてしまったというわけで。
 というんで、それなら20年払いにしたら、金利は? と思い着いたわけですがね。「そんなこと自分で計算しなさい」と言われそうなんで、聞くのは止めましたがね。結構「金利」が付く。

 しかも20年払いにしたら、途中で死んでも残金は、我が最愛の相方さんに行く、となれば! 
 これから爪に火を点すような品行方正な生活をすれば、死んでも、葬式代以上の金を残してやれる!
 いや、よく考えてみなさい。いま一時金で貰って世界一周クルーズに出かける!という絢爛豪華な人生という選択肢もあるじゃないの! ってね。

 というわけで、迷いに迷う!
 ほどのことでもないですけどね。こんなこと漠然とではあれ、考えとかなきゃなんて思ってはいたんだけどね。ハンコを押せ!なんて言われてみて初めて、その重さに気付く。
 まさに、あといつまで生きるつもりなんだよ、と問われているような気がしてしてきて…。
 つまりは、お上に死ぬときまで申告しておかなきゃいかんのか? の心境ですよね。

 まあ、「そんなの簡単でしょ。20年払いにしときなさいよ。今すぐお金がいるわけでもないし」と相方さんのツルの一声で、この迷いは、消し飛んじゃったんですけどね。
 と同時に、最後のチャンスだった世界一周クルーズの夢も飛んじゃった。というお話。

 まあ、あと20年、つまり90歳までは生きていてもいいわよ!というパスポートを手に入れた? と思えば?
 でもないか。彼女の瞳は、「いつ死んでも残金は残るんだからね」と、キラリと光ったように見えましたけど…。