「徴用工ではなく、(募集に応じた)労働者である」と。アベさんも良く言うよだよね。
 そう日本のメディアも論点が崩れているのは、「解決済み。賠償金をまたよこせというのか」論で、韓国側の主張に同意できない、みたいなスタンスにあることなんですが、問題は日本に連れてきた?いや、やって来た労働者が、どんな目にあっていたのかの問題なんで…。

 つまり、同様に戦時中に軍需工場に動員された若き日本人学生や労働者も被害者だし。
 朝鮮人の場合はいわば「強制」かどうかも重要ですが、日本で従事させられた労働の実態! が問われる? んじゃないですかね。
 でもって、戦前の帝国政府の継承者として登場してきている安倍政権に韓国の労働者が賠償を要求することに、僕はそんなに違和感はないですけどね。
 つまり、戦前の政権に対するスタンスが問われている――この問題では、ずっとそう思って来ましたけどね。アベ政権だから蒸し返されている…。なんてネトウヨさんに叱られるかもね。この意見。

 でも、今、アベ政権が進めようとしている「外国人就労」だって、外国人の雇用を認めるかどうか?よりも、日本人並みの労働条件や選挙権を含む同等の権利が日本で確保されての就労なのかが問題だと思うんですけどね。彼らだって税金は収めるわけで…。 
 そのあたり、日本の労働組合はちゃんと出来るのかなあ? とかなり心配ですね、つまり「募集に応じた徴用工」をまた生み出すんでは? 

 なんてまたこんなに前置きが長くなっちゃった。
 でもまあタイミングから言って、韓国旅行、しかもDMZツアー、まずは漢江からイムジン川へ上ってゆくバスのツアーに参加したことを記事にしようとしているわけですからね。徴用工についてコメントしないのも変だしね。

 ですが、バスでソウルを出てほんの一時間くらいでしたかね。漢江の脇をとおってDMZへ向かう道の川沿いには永遠に続くかと思うような鉄条網が続き、監視小屋が並んでいました。
 この日はあいにくの雨でしたので車窓の視界が悪いのですが、しばらく行くとイムジン川の合流地点に。

 38度線、つまり非武装地帯(DMZ)はもうすぐそこです。このあたりの川岸は、北からの侵入を防ぐために立ち入り禁止。人は入れず従って川魚の宝庫です。でもって「水鳥は自由に…」飛び交っているわけですね。

 その先にDMZに入る検問所があり。でも開城に行く道の分岐点辺りに、昼間だけ立ち入りが許される農業地帯があって、DMZ米やニンジン、はい高麗人参の作付けが行われている風景が目に入ります。夜間は立ち入り禁止。「撃たれても文句は言えない」とガイドさん。
 
 つまり東京でいえば、相模川か利根川辺りに鉄条網で囲まれた河岸があり、地雷が埋まる非武装地帯の外では、韓国軍が監視と防御を展開しているわけですね。
 晴れていれば、「北の大地」がはっきり見えるそうですが、この日は残念!

 このあと、バスは北が掘った第三トンネルに向かい、最後に都羅山駅(dorasan)へ。紅葉がまだ残る山あいに突然現れる近代的な駅です。一日に一本だけソウルからここへ列車がやってくるそうで。北との連結の夢を持ち続けているんだぞ! と希求し続ける韓国の悲願を象徴するようなコーレイルの最北端の鉄道駅というわけです。

 駅の電光表示版には、「ソウル発平壌行き」の文字が…。

 僕らが出かけて行った10月末、北と南の交流。つまりDMZでの軍事的な行動や装備の縮小、そして鉄道の開通を含む交流促進の協議がまとまり、きっとこの都羅山駅は、歴史の表舞台に出て来るのだろうと思います。
 でも、「戦争を終わらせる条約は国連軍という名のアメリカが当事者。まだまだどうなるか分かりません」とこのツアーのガイドさん。
 「統一? そんなのまだまだまだまだ」とドイツになぞらえて、その難しさを語ってくれました。

 戦争はまだ終わっていないし、「朝鮮人の労働者は自発的に!」なんてとぼけて、おっしゃるわが宰相さんのその場限りのお言葉には、強烈な違和感を感じます。
 日本のメディアも「(韓国は)ゴールポストを動かす」なんて解説していますがね。ゴールポストは南北統一!でしょう。

 日本は関係ないよ! 65年の条約で解決済みや! では済まないと思うんですがね。
 「誰が祖国を、二つにしたの…」ってフォーククルセダーズが歌った時代、映画「パッチギ」に描かれた時代は、それこそ、どこに行っちゃたんでしょうか?
 ニッポンよ! それでいいんかい?

 まあこの先は、また明日に、というか紙面が尽きちゃった。
 写真は別ページで、どうぞ。