話は船長の飲酒問題にまで発展しつつありますか?

 まあ日航機や全日空機の機長さんたちの飲酒摘発なんかがあって、乗り物の乗務員の飲酒については風当たりが強いですからね。この話が拡大して行くと、必要以上の規制強化? みたいな話になってゆくのかも!
 問題になるようなら、ここははっきりクルーズ客船オフィサーの飲酒について、JOPAさんなり国交省が見解を表明して、決着しておかないと、マズいかもしれませんね。

 僕は40代から取材で、クルーズ客船に乗り始めたんですがね。
 当時、クルーズの様子を記事にするのに、「乗船翌日には船長のウエルカムパーティがあり、トロピカルなカクテルが振舞われ」なんて書いていましたし、外国船でも日本船でも「船長主催のウエルカムディナー」なんてのもあって、船長テーブルに招かれて、航海や船の様子なんかのエピソードを聞くのが楽しかった、なんて思い出がありますね。

 つまり船長さんも機関長さんもオフィサー君たちも、船の操船の担当者であるとともに、乗客のもてなしをするサービス要員でもあったわけですよね。今もやっているのかなあ?
 パーティなんかでは、船長さんだって、カクテルに口を付けたりはしますよね? 
 いや、していないかも、思い出せないわ。

 ある時、船長テーブルに同席した乗客から、「船は動いているけど、誰が操縦しているの?」なんて質問や「船長は操舵室にずっといなくていいんですか?」なんて疑問が出たりして…。
 確かに飛行機の機長とかバスの運転手は常に操縦席にいなきゃならんけど、船長さんはしょっちゅう船の中で見かけるし、私も船上でインタービューなんてやったりしていましたからね。

 でもって、一度、にっぽん丸でも飛鳥でもない船で、副船長テーブルに招かれた時、彼が「今日はこれからブリッジ勤務がありますんで」とお酒を飲まないという場面に出くわして…。
「あらあら、こりゃオラは船員にはなれんわ」、つまり「隣(船上)に飲んでいる客がいるのに、何日かに一度は酒を抜く!なんてできないよ」なんて思ったことがありましたね。

 大体夜間のブリッジでのワッチ勤務がないオフィサーさんは、船内のバーに出没して、乗客と談笑するのも仕事の一部にしていて、そういう交流をすることが、「あの船長さんが乗るなら、また乗ってみたいわ」なんて。船員さんはリピーターを呼び込むアイドルみたいになっていましたからね。
 というか今だって、船長や機関長はダンスホールに現れて、一人旅?の女性のパートナーをしたりしているんかな。

 つまりクルーズ船のスタッフって、もちろん運航要員ではあるけどサービス要員でもある。クルーズって、ワンナイトクルーズばかりじゃなくて、世界一周クルーズだってあるわけで、その間、聖人になれ! というのは酷な話だよね。
 飛行機のパイロットと違って、乗組員というのは船上の生活者という面もあるんだから。

 まあだからといって、操船やブリッジ勤務時に飲酒していいわけじゃないし、T.Iさんがお示しのように、「呼気1リットル中のアルコール濃度0.15mg以上」の状態での当直は禁止されているようですからね。

 今度の事故当時、船長さんが飲酒していたかどうか、は、そのうち判明するでしょうが、飲酒と操船ミスと関連付けるのは、どうなんですかねえ。
 というより、僕だってかつては、「そんな固いことは言わずに…」なんてね。バーでオフィサーを見かけたりしたら、杯を勧めましたからね。「0.15mgを超えたかな」なんて言いながら飲む酒なんてうまくないもの…。

 まあねえ。こういう風に話が発展するのは、良くないよ! 
 ご当局さんだって、こんな話が出てくれば、余計な「規制強化」に向かうだろうし…。だいたい船と飛行機は、操縦といったって仕組みは全く違うからね。そんな話の類推を問題にするなら、クルーズ客船になんか乗ることはないと思いますけどね。

 なんてね。にしても乗り物ですからね。もちろん安全第一!ですわね。
 だったら僕もこれからは船上での飲酒を止めちゃうようにしましょうかね。
 いやいやそれじゃあ、お酒の売上高が減っちゃう。経営問題になるじゃん? ですか。

 はいはい、ほどほどにね。それが今年のテーマかな。