浅知御免太のやり直しブログ

クルーズ崩壊を食い止めるために…、って無理かも?

ギリシャ

 2014年8月以降、9年目もだいぶ経ちました。少し閲覧増加のペースは落ちていますが、それだけ平穏無事?なのかな。
 クルーズはしかしロシアのウクライナ侵攻やガザの虐殺もあって、再び黒い雲が覆っています。
 日本は眉をしかめていればと思っていた矢先の能登半島大地震。コロナの後は戦争や天災だなんて。しかもどさくさに紛れて敵基地攻撃能力!いや台湾有事のことさらなクローズアップ? 
 でも軍事力とは兵員ですからね。次のステップは徴兵制?国家を守る公務員! なる自衛隊の募集コピーが妙に気になります。
 装備も強化?そのうち、クルーズ船も万一のために? なんて見たくない未来ですね。
 クルーズというのは地域の海にとっての平和の使者ですよ。
 地球上どこにも、戦争はいりません。
 平和の提灯持ちとしてもうしばらく続けて行きます。
 2024年は平和の年へ。今年も微力ながら平和産業クルーズ振興を!なんて大げさでしたか?

カーニバルが10億ドルの資金調達!何が起きているんでしょうかね?

 暇な上に、旅に出ることも出来ず、寝転びながら村上春樹を読んで過ごす毎日が続いています。小説もいいんですが、時節がら?旅日記ーーつまり旅にも出られず、旅日記ーー。作品の範疇でいえば旅行記というジャンルの作品で「遠い太鼓」という文庫本まで進んできていて。佳境です。

 春樹さんが、奥様と連れ立って南ヨーロッパに飛び出していった数年間の旅日記なんですが、ミコノスやらローマやら、シシリーやらクレタやら。私も最近の数年間船に乗って訪れた寄港地の様子が面白くて。
 とはいえへそ曲がりな作家?失礼! の人ですからね。季節ハズレのギリシャ、裏ミコノス というか裏クレタの様子ばかりで、旅の指南書には向かない感じかな?
 というか安全を旨とするクルーズ旅行客からすれば、全く位相が異なる冬のミコノス やらクレタの山道とか、ギリシャ人の日常を読んで、私ゃまたエーゲ海に行きたくなりましたね。
 まあロンググッドバイとは行かないだろうけどね。でも今度はピレウスからフェリーに乗ってアイランドホッピングで数週間?というのが新たな夢ですかね。

 それでも真冬はちょっと勘弁!なんて思っていたら、なんですかね?異常気象というのかロンドンでも40度越え!スペインやフランスでも熱波による山火事が拡大しているようで、こりゃ旅行費用が安い?冬のエーゲ海もありかな?なんて思い直しています。

 いや「遠い太鼓」を読んでいてもう一つビックリしたのが為替レート。あのブラックマンデーがあった1987年、88年を軸に旅しているんですが、当時の為替レートを見て87年144円、88年128円、89年137円何となく親和性のある数字が並んでいて、最初は違和感もなく、そのまま読み飛ばしたんですがね、まさにドルレートはほとんど現在と一緒やないかと、当時のギリシャ人の生活ぶりの描写を探して、読み戻ったりしましたよ!

 結論的に言えば、為替などほとんど関係なく、冬には寂れ、夏には、はちゃめちゃに乱れ、盛り上がるギリシャの島々という感じで、為替なんて関係ないのね?
 旅行者にとっては、行った季節、都市か田舎か、さらに旅先での生活の仕方によって 左右されるだけで、みたいな話でしたーだからどうした。いえ、教訓も何もありません。行きたい時に旅は出かけようという話ですね。

 さてクルーズですか?カーニバルのニュースで、CINさんが、1000000000なる9個のゼロを並べて、天文学的な数字の増資?ーNew Stockを発行するという!って。
 私の金融の知識や英語力では何が起きているのかよくわからないのですが、カーニバルのこのところの資本操作というか債務処理策というのはちょいと意味不明な感じで、読み飛ばすわけにも行かず、、。ですが何が起きているんですかね。

 記事の見出しは「$1 ビリオン」だって、だったら1ビリオンドルと普通に書けばいいのにねえ? と思うんですが、10億ドルの資金調達ですか? つまり日本円で言えば1400億円? これで23年の資金不足は安定する?
 借金となると生理的に嫌な感じが先に立つ私ですが、きっとアメリカ人は動じず?なんでしょうか?

 リタイア後の日本人、しかもコロナで閉門蟄居している現状って、ギリシャの田舎の冬の生活者みたいなもんでしょうね、きっと。  

この期に及んで、中古船を買うギリシャ船主。投機?いやビジネスチャンス!でしょう。

 8月が終わっちゃったんですね。早いわ。というんでこのブログも開設以来、丸6年を達成。総アクセス数も71万プラス2000を越えましたね。このまま行けば、72歳になるまでに72万回達成!って、だからどうしたという数字ですけどね。

 にしても、このブログ、最初から全部データが残っているようですが、どうするんだろ? ずっと永遠に「船知」のリタイア日記の記録として残り続ける? 
 にしてもこの6年間いろいろありましたね。我がブログが一番注目されたのは、やっぱり三菱重工の話題の際かな? 今となっては懐かしいM社長の重工改革クーデターというのか、このころにはアルファベットを冠した社内改革運動が相次いで、目をシロクロした覚えがありますね。経営学の教科書どおりの改革だったんですかね。儲からない事業は撤退? って、まあそれも分りやすいですがね。退職を誘導される社員さんもいるわけで…。

 とりわけ造船部門の会社組織からのパージ? が彼の問題意識だったのかな? そうして、そうした改革運動が破綻し、本日三菱日立パワーシステムズ(MHPS)の三菱パワー社への社名変更が公表されましたね。

 M社長の蠢動、最初は三菱重工と日立製作所の合併! 構想が漏れて、結局つぶされたところから始まっていて、その後彼が主導してせめて原動機部門だけでも…。というので成立したのがMHPSだったんですがね。これが解消されるとなると、彼の5年間の施政ってなんだったんだろうと、改めて思いますね。
 原子力の破綻、民間航空機部門のテイクオフの失敗、資産と従業員の縮小。
 でもって、造船部門は造船産業自体の斜陽化というか、結局国際競争力を失わさせるまでの大幅な縮小が進んだ。業界リーダーと言われた同社の造船部門、はいまや下関という最小単位の工場以外に生存価値がなくなっちゃった、ですからね。
 
 なぜ艦艇部門と補完させながら陸海空のうち、同社が、もっとも得意分野であった「海」の事業強化を進めようとしなかったんだろう。と未だに思いますね。
 まあすでに「死んだ子の…」の話なのかもしれませんが、このクルーズ大不況は、考えようによっては浮かぶ瀬も…。やめましょうね。 
 製造業大国・日本の始末がこれから始まるかも。なんてね。愚痴を書いても仕方がない。頑張りましょうね。

 まあいいや、クルーズですね。
 全く悲観論しか聞こえて来ないなかで、やっぱり逆張りする人はいるんですね。
 Seatradeさんが,悲観的なニュース風の書き方で、ギリシャの観光、つまりエーゲ海のクルーズ&フェリーの再開も乱れているという記事を書いているんですがね。この中で、「捨てる神あれば…」じゃないですけど、こんな時代に中古のクルーズ船を買い取っているのがギリシャ船主である、と報じていますね。
 シージェットという21隻の高速フェリーを運航するROPAXのオペレーターが、8月末までに3隻のクルーズ船を購入したと。
 P&Oからオセアナ(77490総トン)を購入して市場関係者を驚かせたあと、さらにホランドアメリカラインから Veendam(57100総トン、1996年建造)と1993年に建造された55,600gt Maasdam(55600総トン)を購入。購入したIliopoulosさんは、その意図についてコメントしておらず、同紙では「an asset play by 52-year-old Iliopoulos」なんて皮肉っぽく書かれています。

 でも
Iliopoulosさんだけでもなく、しばらく船を係船していたCelstyalクルーズは56800総トンのコスタネオロマンチカ(93年建造)を購入しており、中古船生き船マーケットの主役たるギリシャ船主の面目を保っているとレポートしてます。

 船隊拡充の理由?もちろん購入者はそんな取材にコメントしていませんが、ロンドンのブローカーは、Veendamは2019年には1億3000万ドルの価値があった。だが、売買価格も明らかではないが現状では3000万ドル未満で買えたのではないか?と…。

 まあスペキュレーションというか投機でしょう。と括るのもまた良し。でも、つまり世界にはいろんな商機を窺っている人がいるということでしょうか?
 日本船主さんの話に持って行く? なんてあまりにも違いすぎる経営感覚を嘆いてしかたありませんが…。
 いまなら、スクラップバリュー・プラスアルファで2000年前後に造られた客船が…。って止めなさいって。
 すみません。組織と戦略を重視する日本の大企業にこういう投資?いや投機は出来ないもんだよ!! ね。

ピーンと来た! ピースボートの広告続行? 本当に行けるんですかね? 

 海外のネットクルーズニュースを毎朝開いてみているんですがなんですかね。CINの今朝付けには、あのPBさんの広告がメインというか、2本ドドンと載っているんです。
 いや今日だけでなく、毎日のように見掛ける、といった方がいいかも。
 
 こういう外国メディアの広告欄って、どうやって申し込んで、掲載しているのか、ちょっと仕組みがわからんのですが、それにしても、このコロナ禍の折、素晴らしい財力ですね。と、ちょっと唖然!とするような気分です。
 
 先日もここの広告を拾って、ブログに転載したんですが、広告だから著作権は問題ない? よね。 
 ですが、PBさん。このコピー「ピーンときたら」が気にっているようですね。ちょっと正確ではないというかうろ覚えなんですが、以前は「ピーンときたら、世界一周が実現」みたいだったのが、より直接的ですね。「ピーンときたら世界一周に行こう!!」ですか?

   本当に実現できればいいですよね。でもねえ。一体いつ世界一周に連れて行ってくれるんでしょうかね?

 再開は、8月の2隻の世界一周クルーズから? でも綱渡りで、船やクルーを用意することはできたとしても、寄港を予定する世界の港町が受け入れてくれるんですかね。8月とか9月に。
 別に「ピーン」と来なくても、ダメじゃないの?と思うんですけどね。
 
 時々いま、これらの船はどこにいるんかな? と停泊地情報に行ってみるのも週に一度の「世界一周・地図の旅」みたいになっているんですが、ゼニスさんは相変わらずギリシャですね。
 ですが、オーシャンドリームは以前、広島の港に接岸していたんですが、今(昨日)は、湾内に移動してフローティング状態にあるようですね。

 8月の航海開始に向けた訓練開始? あんまり、ピーンと来る動きではないですけどね。
 それにギリシャにいるゼニスは、初めてのPBさんクルーズの仲間入りでしょ。クルーのチーム編成なんかは大丈夫なんでしょうかね?

 そうか、「ピーンと来ました」。
 船をギリシャから日本に連れて来る間に乗組員のチーム編成や訓練なんかをするんかな?
 あと3か月ありますからね? でもいくつかの港に立ち寄りながら日本にやって来るんでしょう?
 寄港するたびに、14日間の待機? なんていらないのかな? まあ船にとどまっていればいいか?
 
 そうですね。世界一周クルーズ自体よりも、ギリシャから移動させてくる「クルーズ・クルーズ」ーーはい、クルーの皆さんのための地球半周クルーズがどんな風に実現するのか、そっちの方が面白いかもしれないなんて、「ピーン」と感じますね。
 
 さて、6月を前にして、再開情報がオズオズと出てくるようになりましたね。最初はSea Dreamが6月にオスロ/ベルゲン間のクルーズを皮切りにクルーズを始めると、CINさんもシートレードさんも書いています。
 ここが目指しているのは、どうやら夏の北極海クルーズ。北極地クルーズって確かに夏の間しか営業できませんからね。
 6月から7日間クルーズをこなして、本命は…。ところで、オスロ/ベルゲンなんてカボタージュは問題ないーーのでしょうか?

 いずれにしても初めてのクルーズ再開は、中国よりもノルウェーからかもしれない。この船は定員112人、クルーは95人とかで「クルーズでなくてヨット」とコピーしていますね。まさに、あのおせあにっくぐれいす型のクルーズのようです。

 本当に6月にクルーズ再開となったら、ちゃんとフォローしましょう。私の持論じゃないけど、「クルーズは小型船で」ですよ。陸の支援を受けられるサイズでね。

 なんて暇つぶしに面白そうなクルーズはないかと、いろいろ眺めていたらクリスタル・シンフォニーさんが10月23日アテネ発で、ロードスを経てスエズ運河に向かい、ヨルダンのペトラ神殿にも行ける6日間のクルーズが1499ドルから、なんて掘り出し物を見つけちゃったですよ。

 でもねえ今年の10月ってどんなでしょうかね? 飛行機は? 現地の宿泊は? それよりコロナは?日本に戻って来れるの?とか。
 やっぱり、こりゃあ無理だわ!と、「ピーンと来て」しまったですね。
 再開後、日本人初の世界クルーズ紀行者を目指したのにねえ。
 まだですね。再開の幕が開くのには! 残念。

ギリシャのカボタージュを調べてみました。外国船上でも税金がかかるんですね。

 いやあ、勉強不足というか不明を恥じたのも、今度のクルーズでの体験でしたね。
 アテネの空港を旅立つとき、同行の女性たちが、こぞって税金還付の窓口に走る。といっても30分ほど並んでも聞いてみれば3000円ぐらいの還付を手にしただけだったんですがね。

 僕は、そんなにギリシャの町で買い物したのかよ!と気になって、お尋ね申し上げたところ、彼女たち曰くーー。
 「違うわよ、クリスタルの船上で最後に買ったお土産の税金です」と税金を還付していただいて、ニッコリ。もらうものはなんでも得した気分になれる!
 
 でも、疑問はわくわく。
 うん? なに?船上でのお買いものに税金? と我が頭脳は大混乱したのでした。免税が前提だとばっかり思っていた外国航路を行くクルーズ船で税金を取られたのかよ! 
 でもって、帰国してから調べ直したんですがね。ギリシャ、エーゲ海というより、EU諸国はいろんな限定を付けながらがらも、カボタージュの廃止、ないし緩和を実現していたんですねえ。

 今回のクルーズを申し込んだのは、2年前。折からのシリア情勢の悪化の影響でそれまでの定番寄港地だったトルコを寄港地から外し…。で、キプロスが加わったわけです。
 僕の頭にも古い古い記憶でキプロス紛争というのがありましたからね。キプロスはギリシャ圏であっても、政治的にはギリシャ国という範疇とは、ちょいと違うのかな? なんて勝手に思い込んでいたんですがね。行って見れば、パフォス港はまさにギリシャ。つまり我々はギリシャ国内クルーズに就航する外国船に乗船し、エーゲ海の美しい島々を旅したわけですね。

 まあ行ってしまえば、そんなことどうでもいいですからね。
 でもねえ、税の還付? に並ぶ我が相方さん達を待っている間に…。
 そう、クリスタルの船上のお買い物にも消費税がかかっていたんですね、と。
 この船の関係について、改めて沈思黙考。なんて大袈裟な話じゃないんですがね。

 改めてネットで、見つけました。18年3月に著わされたーー。
「ギリシャの内航旅客船業」= 日本海事センター( 企画研究部 研究員 野村 摂雄 研究員 伊賀川 直美さん)の論文(日本海事新聞)に行って見ましたよ。
 つまり一定の制約を付けながらもギリシャはカボタージュを解禁。その代りに他国籍の外航船に対しても付加価値税を課して、実質的な税収確保に向かったというわけですか?

 確かにアテネ発イスタンブール折り返しのクルーズなんかを想定してもサントリーニなどの島々を巡る、実質的にギリシャの観光資源を楽しむクルーズなのに、船上は無税! しかも日本のように地元のクルーズ船がないにも関わらず、無税! それよりは、外国船でも国内クルーズを認める代わりに、税金を払いなさいね。という方が有利…。だったというわけでしょうかね。

 こうしてエーゲの島々は、世界に開放され、人類の遺産として…。なんて話でもないけど、こうしてアテネの空港の窓口は、大混雑!というわけでしたね。
 それにしても、このクルーズはお酒も無料、チップもなし、だったからいいんですがね。
 そもそも乗船料に税は? つまりギリシャ国在住者が乗ろうと思った時でも、税金がかかるのかしら? なんて海事センターさんにお聞きしたいぐらいですが…。まあいいか?

 それより、日本でもそうした検討はしているんですかね? 日本発の外国クルーズ船のアイテナリーは釜山あたりにワンタッチするだけで、ほとんど日本の国内クルーズですわね。
 その伝で行くと、船上のお買い物とか、お酒とか…。
 なんてやめましょうかね。インバウンドの振興! それでいいんですね。はい。
 
                     ギリシャの観光資源
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ギリシャに中国を見た。看板が中国語って、何故?

   折角美しい海に包まれながら、こんな写真しか撮ってこなかったのが、僕の旅でした。

 はいミコノス島のベネチア地区からの一枚。船はシルバーシーだったかな? 我がクリスタル君は新設されたクルーズピアの埠頭に接岸。ピアに入りきれなかった、この船はテンダーで上陸、というわけですね。
 僕はミコノスにはこの20年くらいの間に3度目ですが、3度とも接岸し、徒歩で街に出て行くことができたんですがね。今度のニューピアは、街にも歩いて行くことが出来ず。シャトルバスで昔桟橋があった町の端っこ、今は駐車場と呼称しているのかな?へ出かけて行って、そこからまさに観光都市というべきミコノスタウンに歩いて行く!

 でも、この町は、まさに観光町だし、海の水もひたすらきれいですからね。青と白、つまりギリシャ国旗と同じ配色の建物が並んでいて、観光客向けの町までの散歩も快適です。 
 この町は、道路も白く塗られて、教会も観光スポット風にいくつもありますけどね、あとは土産物屋とタベルナという食べ物屋。そんな迷路のような街を、そうだなあ、万余の人?が歩き回る。

 クルーズ船だけでなく、アテネからのフェリーもひっきりなしですからね。で、高速フェリーは港に近づいて来たと思ったらすぐに接岸。15分もしないうちにまた離れて行く。きわめて効率的ですね。
 このフェリーもブルースターとか、ファーストフェリーとか、必ずしもピレウスとを結ぶ便ばかりでなくイタリア辺りからの直行便もありましたね。
 バッグを引きずりフェリーに飲み込まれてゆく老若男女。ギリシャ資本のフェリーもあるんでしょうが、海外勢も伸してきている、という感じですね。

 昨日もちょこっと書きましたが、ギリシャは2016年にGRXIT騒ぎを起こして債務不履行問題に直面、つい最近もドイツに対して戦時賠償問題を再燃させるなど、国の窮乏化は解決していませんからね。
 そのひとつの結果が、ピレウス港の中国COSCOへの港ごとの運営権の売却となって表れてて、国の経済立て直しはまだまだ、なんですね。

 アテネ市街を歩いていると、中国語の看板が、市電やら、街中のキオスクやらと、やたら目立ちます。中国からの団体客も多いのかと思いましたが、2,3つ見かけるだけで、そうでもない! というかいまや欧州全体に中国客があふれていますからね。
 でも中国語の看板って? 誰に見せているんかねえ。

 僕も至る所で、「チャイニーズ?」なんて聞かれました。慣れっこというか、もう今更、「海外旅行と中国人」なんてテーマでモノを見なくなっちゃったから。普通の風景なんですよ。ね。

 観光立国と称して、一生懸命港を整備し、クルーズ船の招請に明け暮れるわが祖国! 港の運営権まで外国、つまりロイヤルカリビアンやCOSCOに売り渡す、いや、長期租借かな? なんてことはないと思いますがね。
 気が付いてみたら、売れるものは、万世一系の日本国の歴史と神戸ビーフだけ? 
 港湾都市の所有権すら? なんてことはない!でしょうねえ。

 観光立国。ギリシャは、まさに観光国といった風情です。では、日本が目指す観光立国って何? 
 町に中国人があふれること? そんなことないよね。はい。
 観光産業をしっかりさせたければ、入る方だけでなくて出る方にもね。

 日本の客船建造を支援したら、どうなの? って。日本人は得意の「おもてなし」に務め、クルーズ旅行に行くことなんて、なくなる? 

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ギリシャ船主の結末に、我が日本船社のそれを見る?

 昨日、2000円クルーズの話題を書いたら、午後にはホッシーさんから、980円まで出たぞ!との書き込みが。というので、クルーズプラネット、つまりHISさんが同じクルーズを980円で販売!というニュースを追加したわけですがね。
 HISさんは、5月9日一日の限定募集だったかな? 阪急さんはまだネット広告を続けていらっしゃる? といった売り方の差はありますがね。
 でも、980円と2000円って差があるように見えて、ほとんど意味がないんですが、多分980円の方が目を引く? つまりPR戦として考えれば、プラネットさんの方が? かな。

 というか、このことを取り上げながら、そしてギリシャのことを考えながら、そして日本市場は?なんて、本当は昨日書こうと思っていた話題にまた思考は戻っちゃったんです。
 はいエーゲ海クルーズのことです。

 エーゲ海で客船に乗る!ということは、僕も若いころからの夢というか、「いつかは」みたいな感覚で感じていて、多少は調べもしました。
 ここにはエピロティキ、はいピースボートの最初の地球一周に船を貸した船主ですね、とサンラインという2大クルーズ会社があった。

 ところがEU統合の流れの中で、カボタージュの見直しがあったのかなあ? 当時はしっかり調べもしませんでしたが、エーゲ海に欧米船社が、大型クルーズ船の定期航海でやってくることになりそう、と。
 最初に出てきたのはコスタクルーズのイタリア発でしたね。

 でもって、ギリシャ政府の指導もあってサンラインとエピロティキが統合して、侵略船社?に備えたわけですが。これらのクルーズ会社は、小型の中古客船を購入しての、極めてローカルな船上サービス、つまりギリシャ風のクルーショーとかを展開していましてね。
 僕も実はエピロティキには乗っているんですが、同乗していた乗客はアメリカの高校生の団体といった具合で、昭和時代の日本客船!みたいな感じだったのを覚えています。

 そしてさらに、外国勢力の進出はどんどん進んで行く。その役者もカーニバルとかRCLとかに…。その後ギリシャの船主としては、チャンドリス。はいセレブリティクルーズの創始者さんだけが、伝統的ギリシャ海運の殻を破り、ゼニスなどの新鋭船を世に問うて、欧米系やユダヤ系に抵抗していたんですがね。クルーズ会社再編の波に飲み込まれて…。
 いまやセレブリティはRCIグループの一員ですが、すでに、セレブリティの創始者がギリシャ船主であったことを覚えている人はあんまり多くないんじゃないですか?

 なんて、今頃ギリシャのクルーズ会社の話を持ち出して、どうするの? ですか? はい、なんだか日本市場が壊れて行く様を既視感のように? まるでデジャビュ―のようにとでもいうべきか?
 つまりMSCの殴り込みに見られるような彼らの圧倒的な市場参入力の前に、群小クルーズ会社という存在に落とし込められたわが日本船社は…。いやそれどころか、エーゲ海クルーズの基点ピレウス港は中国のものになりつつある。

 どなたかかが、外国勢の跳梁に対しては、日本船3社の合併によって、防戦したら?とおっしゃっていましたが、老朽船1隻づつのわが日本帝国艦隊では? って、なに興奮して書いているの?
 日本のクルーズ会社の行方をギリシャのクルーズ産業の衰退史に見てしまった!という話なのであります。
 
 とにかく素晴らしいですよ、エーゲ海。下の写真は小型のヨットがごちゃごちゃと行き来しているサントリーニの海ですが、かなりむこう、つまりフィラの町の近くにはクリスタル、リージェント、MSCだったか3隻の大型客船が並び、観光客を続々と…。

 この海は絶景だし、海も透き通るように美しくて。沢木耕太郎さんが、「深夜特急」の中でエーゲ海を渡った時の描写で「エメラルドをちりばめたような」、と書いていましたが、まさにエメラルドの海をクルーズしていく。
 最後のクルーズ旅にここを選んだことの幸福を抱きとめています。

 ですが、日本にも奄美大島や南西諸島に、負けないだけの自然がある。
 ここには、日本のクルーズ客船と日本人のクルーズ客がまず船を出して、願わくば独占して行って欲しいくらいのエリアだと思うんですが。果たして…。
 そういえば、サントリー二に入港していたクルーズ船のうちクリスタルも、セブンシーズ社も元はと言えば日本系船社でした。でも、そんなこともう誰も知らない?

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次のクルーズは、はいドーハ経由でね。暗雲漂うアラブをチェックしましょうかね?

  今夜は、ひっさしぶりの飲み会だというのに、朝から雨。よりによって、と気分が滅入ります。
 しかも、大リーグも大谷君はお休み。つまり昼間もこれといってやることなし。どうすんべいか?
このブログ、という感じですね。

 まあ、アベッチに噛みついたり、このところ良く読んでいる適菜収さんの本のお話でお茶を濁したり、してもいいんですがね。気が乗らない。ですんで、次のクルーズプランの話にしちゃいましょうかね? 
 って、クルーズ自体はいいんですがね。やっぱり出発地に行くまでの飛行機をどうするか?が、個人トラベラーにとっては大問題なんですよね。

 いま企画しているのは来年のゴールデンウィークに、現役世代の2人を含めた8人で、アテネ発のエーゲ海クルーズに行くという話なんですがね。(旅行のブログらしくなって来たね。よしよし) 
 まあGWにも拘わらず、クルーズは安い! いつもと同じ値段。もちろん欧州にはGWなんてないですからね。
 というんでいそいそと予約を入れました。現役さん達にも受け入れられるお値段で、古代ギリシャの遺跡と島々の観光を! きっと観光情報を、皆さん収集しはじめていたでしょうね。

 ですがね。はい、エアをどうするの? でハタと…。
 現役さんたちはGWの前後に休暇を付け加えるなんて芸当は出来ない! とかで。
 好きな時に、いつでも有給が取れるような「働き方改革」をしろよ!ですけどね。まあショウガナイ。
 前後に休暇でも取ろうものなら、パワハラ、セクハラどどんの世界が待っているというんじゃねえ。
 でも来年は10連休が確定していますから、まあGWが始まる4月27日の夜中に出かけて5月5日の便で戻れば、
 「フン!会社なんか文句言わせないわよ」という堂々たるクルーズ休暇が実現するというわけなんですね。ですがね、飛行機代を調べたら…。

 これがなんと欧州や日本、いやアジアを含めて航空会社をチェックしたら…。料金は20万円では済まない! クルーズ代金よりも高くなる感じでね。あららですよ。でもって、ここで登場したのが、倒産した「てるみくらぶ」! この会社欧州クルーズはほとんどアラブの飛行機を使っていましたからね。

 はい。カタール航空であれば燃料チャージもなしで、まあGW初日発は20万円くらいするようですがね。それより、何がいいといって、27日の夜中に羽田を発てば、現地時間同日のお昼にアテネ。つまり休暇問題を解決するには、アラブ系以外にないということにも気が付いてしまいました。
 料金だけじゃなくて、欧州系も日系もいや中国系だって、前日は休む必要がある。

 一も二もない、はい「カタール経由、ドーハはどうや!」なんて、ダジャレを飛ばしながら、予約を取るときは、気分は高揚していたんですがね。
 でもって、リタイア派の我々は、「27日には空港まで迎えに行くから」。そして、ピレウスまで同行するからさ! なんて言いながら、はい、24日に東京を発つということで、その3日間はアテネで過ごそうと。悪だくみ…。一度は行って見たかったコリント運河にも行けるかな? なんてね。
 
 ということで、合意は何とか形成されたんですがね。その後、カタール航空のアイテナリーをみてびっくり。ドーハでの乗り換えに1時間10分。まあまだこっちはいいんですがね。アテネからの帰りの便の乗り換え時間は55分!とあるじゃないですか。
 ですので、航空会社のホームぺージを覗いてみれば、そういう問い合わせは沢山あるんですね、きっと。乗り換えには少なくとも35分の時間が必要です!だって。だからセーフだと?

 だけど飛行機が遅れたらどうするんかなあ? には、
 「大丈夫、飛行機を降りたら、陸上係員にすぐにお伝えください。乗り遅れても…」だって、なんかものすごく不安ですね。

 まあ僕らはいいけどね。次のワールドカップの開催国のカタールって、一度は行って見たかったんですよね。間に合わなかったら、飛行機会社ご指定のホテルにでも泊まって…。なんて厚遇は得られないだろうけど、「ドーハの悲劇」もいいんじゃないかな? なんてね。
 現役さんはどうするの? いや、そのために5日の真夜中にアテネを発つわけで、確か6日も振替休日だったと…。

 天皇ご退位の式典は? すみませんね。
 われわれ8人は欠席ということでね。 

チプラスってなにもの? 裏切りか敵前逃亡か? って、まあEUは残ったんでしょうね?

 なんだか、笑い飛ばすより方法はないですね。チプラスさんてなんだろうねえ。こんな風に折れるんなら、この1,2週間のゴタゴタってなんだったんだよ、って言いたくなりますよ。
 イソップのロードス島のうそつきの話を思い出しましたね。「僕はロードス島にいたときは、何でも出来た」例は忘れたけど、幅跳びも高飛びもなんでも一番!と吹聴してやまぬ男に、識者が「ここがロードスだ、ここで跳べ!」といさめたという話です。
 チプラスさんは、ブリュッセルだのストラスブールだのに出かけては、「ギリシャ人は…」とか「ギリシャは戦う」みたいなことを言い続けていたのに、最後になって「僕が説得します」???。
 世界がギリシャの立場を理解し始めつつあったのに、一体なんだったんでしょうね。共同体重視に急変した理由が知りたい、というか初めから、こんな展開を想定して、国民投票を実施したんでしょうか?
 だから左翼って信用できない! 敵前逃亡、敵前での裏切り? なのかなあ?
 国民投票のあと、EUとの交渉を担当していたバイクに乗った怖い顔した財務大臣、名前を忘れたけど、彼が急遽辞任したあたりから、用意されていたんだろうかねえ?にしてもチプラスは、アテネに帰って、どんな話をするんかねえ。
 私なんぞ、メリナメルクーリまで引っ張り出してギリシャの肩をもったのに、「この裏切りもんめ!」だよ。

 というんで、やっぱり「ナバロンの要塞」をまた思い出したです。ギリシャのレジスタンスが爆破部隊に協力するんですが、そのレジスタンスのヒロインが、「ドイツ軍の拷問にあって」という話で、信用していたのに、どうも情報が漏れる。でもって、服を引っ剥がして背中を見ると、その「拷問の跡」がない! つまり拷問の寸前に寝返っていたんですね。
 なんて、チプラスがそうだ、というつもりもないんだけど、ただ展望もなく、口先だけで騙っていたんでしょうかねえ。

 まあいいわ、これでEUは曲りなりにも共同体としての形を維持するんでしょうが、ドイツも評価を落としたというし、いいやり取りではなかったですね。そしてギリシャ人には、もっとひどい地獄がくるんかな?
 そしてはるか極東の島国の株式相場も一定の安定を取り戻して、危機を先送りする? めでたしめでたし!ですか。なんか、はしっこいトレーダーさんだけが儲けたような?
 皆さん、ギリシャに行きましょうよ。やっぱりあの島々の美しさと明るさ、遺跡の町に流れるゆったりとした時間。付加価値税が引き上げられ、島々への優遇措置がなくなる前に、行っておいたほうがいいですよ。ここはクルーズの聖地ですし、人々の心が荒れる前にね。
 
 はい、ただ、ユーロは現金でもって行きましょうね。なんてこともないだろうけどね。もう。


チャンドリスとマイヤーとアンソニー・クイン? 記憶の糸を辿っています。

 ピースボートの記憶から始まった、ギリシャ編ですが、記憶の糸はどんどん手繰り寄せられていきますね。
 ええ、チャンドリスさんのことをね、思い出しちゃったですよ。どんな経緯だったのかなあ? 彼には、ロンドンでインタビューして、その後ドイツのマイヤーベルフトで建造中のギャラクシーの建造風景を見学させてもらいました。ええ、パッペンブルクの、いまや世界最大の客船建造ヤードであるマイヤーに行ったわけですが、屋根つきの工場みたいな造船所で、日本の造船所のようながさがさしたイメージはなかったですね。河をさかのぼった場所に立地する閑静な田舎町でした。

 そうやねえ。韓国のSTXが崩壊して、フランスやフィンランドの造船所がリリースされて、フィンランドはマイヤーさんが引き受けたのかな? あのころは建造能力も小さかったのに。いまやイタリアのフィンカンチェリと世界を二分する客船ヤードですからね。フィンカンチェリがカーニバルなら、RCIはマイヤー。RCIとマイヤーとの関係が出来たのが、チャンドリス、つまりセレブリティの船を造るようになってからですからね。ドイツは産業も日本と同様ワンセット持っています。ドイツ恐るべしです。というか立派だよね。その世界戦略!

 でもって、チャンドリスの工務担当のおじさんと親しくお話させてもらって、この人、長崎や呉なんかに長期滞在したことがあるとかで、一年中、ほとんど海外かロンドン。でもって「夏の間だけ島に戻って…。それが楽しみで働いているようなもんさ」なんて言っていたですね。
 「今度、島においでよ」に「はい」なんて適当に答えてしまいましたけど、その島の名前が思い出せなくて、昨日から記憶の底をつっついたりしてたんですが、残念。ええええ、チャンドリスさんもここがふるさとみたいな話でしたね。<今思い出しました、キオス島だったかな=はい、9:38分です>

 ギリシャといえば、海運国。といっても船を運航する側ではなくて、オーナーさん。つまり日本で言えば愛媛船主みたいな、というか戦後の復興にあたって、船主として世界に伸したわけですね。いまだに世界の2大海事展といえば、ノルウェーのオスロで開かれるノルシップと、アテネ、ピレウスで開かれるポセドニアと決まってますから。(で、舶用機械の展示会は、ハンブルクの海事展なんだよね)
 ただし、彼らは商売の拠点はニューヨークであり、ロンドンに置いていて、でも心はエーゲ海なわけですね。

 いやねえ、そんなことを思うと、ギリシャ自体の産業のポテンシャルはそんな、経済が破綻するようなもんではないし…。と思うんですがね。つまり欧州の一員というより、ギリシャは欧州の心の…、みたいなね。
 国の強さ、というか経済の健全性をいう時、僕らは、どうも製造業の基盤がしっかりしている国を一等国みたいな言い方をしますが、どうなんでしょうかねえ。それが資本主義!なんでしょうねえ。 
 でもって、大国とは資源を牛耳る国。アメリカやロシアや中国? 製造業国、農業国というのが、西欧であり日本なのかな?
 なんて考えて行くと、「過去の遺産」「文化」なるものを、武器にしたブティック国みたいな存在だって、あってもいいんでは? 製造業国vs資源国vs文化遺産国ーーなんてね。でもねえ、文化遺産で飯を食って行くべき国、それを支配するクルーズ業なりホテル業なりが、外国資本に牛耳られてゆくのはなあ。

 なんてね。
 ギリシャといえば、メリナ・メリクーリとか、アンソニー・クインを思い出しますが、って、ええええ。「日曜はだめよ」。いや「ナバロンの要塞」ですよね。
 ドイツと戦うために、ギリシャに作られたドイツ軍の砲台を破壊するグレゴリー・ペックとアンソニー・クイン。
 って、オラって戦争映画随分観ているね。
 なんだかなあ。今度も、チプラスは、オバマと話しながらことを進めているような気もしますしますし、アメリカさんは欧州の安定を望みながらも、ユーロ圏が力をつけて行くことへの警戒感なんかもあるんじゃないですかね。

 なんてね。真夏の夜の夢でした。さあ、東京もようやく暑くなるみたいですね。

 とここまで書いてから、アンソニークインを調べたらメキシコ人だったみたいですね。
 それより、軍事政権に反対してパージされた、ギリシャ左派政治家の女神みたいな、メリナ・メルクーリのことが気になって調べていたら、こんな著述が出来ました。
 彼女は、ギリシャで圧倒的な人気を誇る女優・政治家ですからね。EUに対する気分って、こんな感じじゃないでしょうか。確かピースボートでピレウスに行ったときにも、彼女の名は聞きましたね。まさか出港式には来ていなかったと思うけど。

文化活動では、EU共同体について議論中、「政治・経済的共同体はいいが、『文化』はそうは行かないのではないか? ヨーロッパは元々、各地域で出来た都市国家の集合体が国家を作っているのだから、それら各都市にある固有文化を尊重すべきだ」と発言し、それが、アクロポリスから無断で持ち出され大英博物館に展示されている幾つもの遺跡の欠片(かけら)の返還問題となった。



  

ソクラテスかマルクスか? NOの選択をした人々を採りますね、

 天気悪いですね。気分が晴れません。欧州は、我々が帰国したあと気温が上がり、英国でも毎日30度以上の日が続いたみたいですね。
 あの明るさ、はい毎晩10時ごろまで明るかった日々を思い出しますね。日本に夏が来るのはいつなんでしょうか? まあ来たら来たでうんざりするのかも知れませんがね。
 
 でもってギリシャですね。まあ共同体というのは、理念で結びついてるように書いてきましたが、実際には市場の統合、通貨の統合、政策の統合、そんなことを目指す極めて経済的な行為なわけで、経済的理念に齟齬が出てくれば、危うくなる。わけですかね。
 年金減額、公務員の削減、給与の削減、ってたしかに、日本で同じ緊縮策みたいなことが実行されるということになれば、ギリシャ並みかそれ以上の反対運動は盛り上がるかもしれませんね。世界経済だとか、ECがどうなるか、欧州の結束は? なんて日々の生活からすれば、関係ないもんねえ。
 チプラスさんは「民主主義の勝利」なんてギリシャ人の喜ぶ言葉をならべていましたが、さてECの報復はどうなるんでしょうかね? ドイツがどんな策を打ち出してゆくのか、マーケルいやメルケルさんの正念場かもしれんです。ドイツにとってECというのは、生命線ですからね。彼女がリタイアして、ギリシャの首相にでも立候補したらどうですかね。それぐらいの指導力のある人間がギリシャにも出てこないと…。

 なんてね。ギリシャというか、アテネにはあんまりいい印象がないんですよ。わが相方さんはアテネのことは大好きみたいですが、私が最初にかの地に行ったのがピースボートへの取材の時です。ピレウスからギリシャ船で行く初めての地球一周の取材でした。辻元さんも乗ってらしたですね。吉岡さんもいたっけ。
 確かに夜中にライトアップされたアクロポリスをタクシーの中から見上げた時に、震えるような張りの気分に襲われたのを覚えています。ピースボートも、バッグの積み下ろしを若者達が率先して担うとか、船内でのサービスも、あの時始めて理想科学のプリンターを見たのかなあ? とにかく、船の床に寝っころがりながら、徹夜でいろいろ取り組んでいた若者達のボランティアチックな取り組みにも好感が持てましたよ。
 船には東ドイツの若者が乗り組んできて、陽光の元でティーチイン。まさに西に統合される寸前でしたか? むしろドイツ人の方が自信がないような感じで…。

 そのころギリシャはやはり左派政権でした。でも西欧諸国も社民党の力が強くて、気分は似通ってもいたのかな。出港式には政権からも挨拶に来てたと思いますね。
 ただ、朝ホテルの外に出て、アテネの空気を、胸いっぱい吸おうと思ったんですが、どうも景観と裏腹に排気ガスというのか、空気が綺麗でなく。今考えれば当たり前なんですが、街角にゴミが積み上げられていて、違和感を覚えましたね。アテネ! というイメージにはゴミの集積なんて、考えられなかったのかも知れません。
 その後もオリンピアだとかロードスだとかミコノスとか、いろいろ行きましたが、アテネの雑然の印象は抜けないですね。

 まあ、再び雑然! が支配するのか、生活を謳歌する社会!みたいな理念で国が維持できるのか? 昨日までポピュリズムの身勝手さに好印象を持たなかったのですが、彼らがそれを選択したのなら、それもまた人生! ですね。別にクレームを付ける話でもないし、株安だって受け入れますよ。

 ギリシャは、僕が付き合ってきたカメラマン達がみな大好きな国、つまり被写体として素晴らしい国であることは今でも間違いないと思います。それが彼らの美意識なんでしょうし。
 でも住む気にはなれない? かも。

 にしても、ソクラテスよりもマルクスよりも、1日60ユーロの預金引き出しのために並び、それでも「ノー」を選択した人々の決意に敬意を表したいですね。天気が晴れたあと、やってくるじりじりするような夏日の中でも意思を持ち続けられるのだろうか?、まあそんなことは、今はどうでもいいのかも。
  
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