客船練磨のクルーズブログ  船知めん太

現役をリタイアする前に飽きるほどクルーズしちゃった筆者の「食い改め」ブログ

30日ルール

現役をリタイアする前に飽きるほどクルーズしちゃった筆者の「食い改め」ブログ

2020年クルーズ100万人時代! え? いえ、外国人のクルーズなんですけどね

 なんか生来の天邪鬼の体質が、ムラムラと湧いてくるんですね。
 ええ、観光庁の発表記事を読んでいてです。海外から訪日客が早くも1000万人をを突破! とりわけ7月は、爆買いで話題を集めている 中国からのクルーズ客の増加が…。「2020年までにクルーズだけで100万人!」を目指しているそうですね。良かった良かった? ですか。
 まあクルーズが話題になるのは、僕もうれしいですけどね。でも、こんな記事を読むと、ちょっと待てよ、と言いたくもなるんですよね。「外国人の訪日は日本経済の活性化にもなる。だから観光庁も港湾局もいろいろ頑張っているんです?」って、ああそうですか? 
 でもって、ところで、これらの外国船には日本人客はどれくらい乗っているんですか? なんて、聞きたくもなる。

 だいたい「クルーズ100万人時代!」って、実は国交省は、すでに3回ほど政策目標として掲げているんですよ。もちろん日本のクルーズ人口を100万人に増やしてゆくということで。アメリカの伸びのデータを取ったり、ついで、1990年ぐらいには日本と同じくらいだった英国や、ドイツが10年で100万人近くまでクルーズ人口を増やした例。世界各国の人口当たりのクルーズ客の数を例に上げて、「やり方次第で、日本だって」というのが、お上の論調でしたね。
 ぼくも、それらの「政策目標を実現するには」みたいな委員会に何度か呼ばれて、ええ、意見を述べたりしたんですが、まあ認知度を上げるとか、料金を安くするとか、旅程を工夫するとか。枝葉末節というか、何もお上が、わざわざお取り上げになるまでのことはない、みたいな話に終始しているから、やおら「カボタージュの緩和。外国人乗組員規制の廃止」なんてね、まるで労働組合みたいな意見を述べたんですわ。
 そしたら、国交省の海事関係の高級官僚さんが、これもやおら上から目線で「この検討会は、クルーズみたいな(マイナーな)話なのに、(海運政策の根幹たる)カボタージュの是非を議論するなんて。ここではそんな話はするべきではない」なんて頭から叱られたのを覚えています。
 僕だって日本の内航業界や労働組合が、カボタージュ解禁絶対反対! 決議を何度もやっていることを知っていましたからね。別にカボタージュを廃止しろと言った覚えはなくて、「オーストラリアは、実行上緩和していますよ。EUも統合でいろいろ議論しているし…」なんてぼそぼそと申し上げたんですが、この議論は、そこでボツ。
 外国人労働者の話も同時に突っ込んだ話になりませんでしたね。

 まあ、クルーズ振興策といっても、PRを共同でやるとか、旅行会社や大衆への説明の機会を増やすとか、旅行業法を改定するとか、そんなことを話し合って欲しかったんでしょうね。官僚さんは。
 百万人時代なんて、「どうせ掛け声だけだろ」なんて具合で、当のクルーズ業界だって旅行業界だって、誰も信じていなかったですね。
 でもって、今度は「2020年外国人のクルーズ訪日客100万人」ですか? もう去年あたり40万人を超えていますから、そりゃあ、できない数字じゃないかもしれんけどねえ。
 でもって、日本人の目標は? 23万人をどうするの? 
 「そんなの関係ねえ」ですか? まったく話題にも上りませんね。
 「いや、日本船に対してだって30日ルールを60日に改めたじゃん! できることはやっていますから!」ですか?

 何をいまさらだよね。当時何故世界のクルーズ産業が拡大していったが、そんなことを分析して、あんな30日ルールなんていう手かせ足かせルールを廃止していたら、「日本人も100万人!」はともかく50万人時代くらいは現実的な数字になっていたんじゃないでしょうかね。いやいや、まだまだディープに日本特有のなんだかわからない規制がドドンと残っていますからね。これを直せば…。ってむなしいですね。

 まあ、経済活性化の手段のひとつに観光立国、外国からの観光客の誘致、を掲げるのは大変素晴らしいことだと思いますよ。
 でもねえ、日本の経済の活性化には、日本人の消費の拡大が必要というのも政策課題になっていたんじゃないの? とおもいますけどね。
 でもって60日ルールですか?
 積極的な話は、両備さんの「ひょっこりひょうたん島」型クルーズだけだものなあ!
 いや両備さんのクルーズは、なんとしても成功して欲しいと思いますよ。
 でもなあ、なんか違うんじゃないでしょうかねえ。 にっぽん!
  

商船三井フェリー火災で思うこと。乗組員に国籍の差なんてある?

  商船三井フェリーの火災事故。二等航海士さんの行方が未だに不明のようで、事故情報の印象をより悲痛なものにしていますね。まあ、韓国のセウル号事件や中国の長江クルーズの悲惨な結末の印象が、僕らには残っていますが、そうした事故に比べて、日本国は! という感じ方は悪くないわけで、救助に向かっていたシルバーフェリーに消防士の一団が乗っており、救助に協力したという、素敵なエピソード、そして二等航海士の母親の談話として「息子は職務を全うしてくれた。責任感のある子供で、それだけは褒めてやりたい」なんて、報道されるとやっぱり胸が熱くなりますね。
 この航海士の父親もフェリーの機関士さんだったそうで、この家族には、船乗りの気概も継承されてたのかもしれません。
 船乗りという商売の覚悟みたいなものなのでしょうか。まあ文章としては、早く見つかって欲しい! と結ぶしかないんでしょうが…。

 こんな事故が起こる少し前に、クルーズ客船の30日ルールが、60日間に延長されることが認められた、というニュースが出ていました。日本の客船は、ご存じのとおり、外国人のクルーを乗せることができます。つまり日本国の職場(船)に外国人労働者を乗せさせてあげる代わりに、30日に一度は海外クルーズをしなさいよ! という規制があったわけですが、その規制を緩和し、60日まで伸ばしていいですよ。という話で、客船会社は、「スケジュールを多様化できる」と歓迎している! そうです。

 まあ諸悪の根源とはいわんけど、こんなルール、世界中探してもどこにもありません。ものすごく日本的な風景ですわね。
 つまり日本のクルーズ客船は、国内クルーズをやりたい、でもカボタージュがあるから日本籍船で行くしかない! で、日本籍だと日本人の船員を乗せないといけない。クルーズ元年と言われた1989年ごろには、杓子定規にこの規定を守らせて、MOPASの客船あたりでは、「キャビンスチワーデス」と称して、お部屋掃除の女性まで日本人を採用していました。
 なんでこの仕事が女性用なのかの議論は置くとしても、最初は物珍しさからなんとか応募があり、確保できたスチワーデスさんでしたが、仕事の厳しさや待遇の厳しさが知られるようになって、人が集まらなくなる。
 「外国人にしてもいいですか?」
 「シャア無いなあ。その代わりに、外国航路に行く船としなさい。でもって30日に一度は海外に出てね!」と、こんなやり取りだったんでしょうかね? ようやくお役人様のお目こぼしをいただいて、実現したのが30日ルールだったわけですね。
 だから同じ航路を走るのでも、フェリーの乗組員はオールジャパニーズ。日本籍の客船は、その後も働き手の不足もあっていろいろ緩和されて、一昨年、部員と称する下級船員も外国人でよいことになったのですが、運航関連のオフィサーとサービス部門の責任者(オフィサー)を除いて、クルーの大部分は外国人。
 そして、これもほとんど同じアイテナリーで運航している外国クルーズ船は、レセプションなどのサービス要員を除いて、ほとんどが外国人です。もちろん全部外国人でもいいんですが、レセプションあたりで日本語が通じないと日本人のお客さんはどうにもならんですからね。そのために何人かの日本人が期間雇用で、それも外国人クルーと変わらない労働条件で働いています。つまり、ここでは採用判断の基準は国籍にあるのではなくて、働き手の価値の評価にあるんですね。

 で、冒頭の話ですが、ここでクイズ! どこのどの船が一番安全で、もし事故が起きた時の対応は、どの船が一番安心できるかな?   
 はい、日本国のお役人さんだったら、一も二もなく、「そりゃあ日本人だけが乗っているフェリーです!」と答えるでしょう。そして、日本語が通じる、責任感がある、高い教育を受けている、統率力があるリーダーを軸に結束力があるーーなんて100万個ぐらいの理由を述べるでしょうね、きっと。

 ならば外国船についてはどうか? 「(そりゃあ日本人の方が望ましいけど)、海運自由という国際的ルールがあるからしゃあないんですよ。全部外国人でも」かな? 
 でもってクルーズ船については、「まあこのぐらいなら、大丈夫だろう、という許容限度」と説明するのかもしれませんね?
 でもって今度の事故があったりすると、海員組合あたりも「日本の船員は最後まで…」なんて胸を張るのかもしれない。

 本当かね? だったら、一昨年までの20年間、外国人部員の採用を認めなかったのになぜ、今は認めるようになったの? クルーズ船は危険かも知れないよ かな? あるいは「日本人の雇用の場を犯させない?」という雇用政策だったからですか?
 でもねえ、とっくに部員さんのお仕事は、安定的な雇用を確保できない部署になっていたんじゃないですか?

 それらの諸々の事情を鑑みて、クルーズ船は60日ルール、外国船は規制できないけど、カボタージュがあるよ。そしてフェリーはオール日本人で! というわけですか? なんかペナルティみたいだね、この指導方針って。
 なんかなあ、規則を無くせなんて言うつもりはないけど、こんな風に、足して2で割る、ような規制緩和策を取っているとそのうち、あのルールはなんでああなの? なんて誰も理由を説明できないような、わけのわからんルールだけがドドンと残ってゆくんじゃないの。なんで60日はならよくて、61日じゃだめなんかな? なんて疑問に、役人さんは今、説明はできないでしょうよ。だったら90日ルールとか、いや364日に一回だっておかしくないじゃない?
 船員の問題は、外国人労働の問題! ときちん位置づけ直して、外国船、日本の客船、そして長距離フェリーがイコールフッテイングできる制度として立て直すべきなんじゃないですか?
 僕は、船を動かすオフィサーに国籍の違いによる差なんかいらないんじゃないの? と思いますね。 技量を評価できれば、欧米はもちろん、韓国や、フィリピンや、中国人の船長さんが日本船に乗ってはいけない、なんてことはあり得ない。医師だってそうだろうしね。

 20年後には、ようやく60日ルールが90日ぐらい、になって? 船員は人手がないから、船長・機関長だけ日本人にしてくれたら、あとは外国人でしょうがないかな!なんてなるんかな? でも、なんでこんなルールがあるのか誰もしらない。
 海運政策、いやクルーズ振興策なんて、ここには何にもないよね。中国人が一度に4000人も来るようになっちゃったから、全国に中国語ガイドを育てなきゃ。そのために中国人をもっと入国させないと…、なんて話でお役人様の頭の中は支配されてしまっていてね?
  
 なんてね。でもねえ、こんな風に「現実に合わせて」ルールを変えてゆくと、そのうち「憲法9条って、何であったの? いらないじゃん」なんてことだってね。
 あと20年たったら、日本国憲法は、9条ととも歴史遺産になる? いや10年後かな?

 
  
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