なんか、このタイミングなんですかねえ? 第一中央汽船の倒産手続きです。というか、この会社はとっくに死に体でしたからね。新聞はリーマンショックから説き起こしていますが、中国経済の成長が減速して以降も、中国向けの鉄鉱石や石炭輸送が頭打ちになっていたのに、唯一強気の新造船整備を続けていたのが、この会社でした。
 当時の社長は「中国は広い。まだまだ投資は続く」なんて言い放っていましたが…。誰それ? ってまあ止めときますが、逆張り?の発想だったのかなあ? そのまま一気に凋落して行った、ですね。
 結局、この会社は5,6年前から破たんしていたわけで、それを親会社である商船三井が必死に支えていたわけですが、きっとこれ以上の救済、多分資金繰りでしょうけど、協力できないと、ここで見限った?
 まあ商船三井が250億円を特損として償却するようですが、よくここまで引き延ばしたともいえますね。という感じでしょうか。
 現社長の薬師寺さんは、よく頑張ったと思います。というか、人生というのは奇妙なものですね、2代前の経営陣の顔ぶれを思い出すと、こんな役回りを引き受ける人が、この人だった? なんて誰も思わなかったでしょうよ。
 って、奥歯にものがもろに挟まった書き方になっていますが、許していただきたく。

 でもって、MOPASへの影響ですか? 当面は何もないでしょう。というか、にっぽん丸の大改装に踏み切ってからこの会社も、ほとんどいい目を見ていないですね。
 このあと郵船が新造に踏み切ったとしたら、次の決断が「注目される」なんでしょうけど、そんな雰囲気はないし。つまりしばらく、今のスタイルが続いていくのだと思います。日本クルーズ、波立たず! ですね。
  ですがね。にっぽん丸の50億円改装も、2010年でしたが、成功だったといえるのか、先延ばし、だったのか? なんて言い過ぎですかね。
 確かに、この改装に踏み切っていなかったら、にっぽん丸のプレゼンスはますます…、だったと思うんです。その意味では、あんまり儲かっていない事業なのに、良く踏み切ったと思います。
 でもねえ、改装を日本船のクルーズ事業という風に考えたとき、必要条件ではあっても必要十分条件とは言えなかった?という気もするんです。
 何度も書いていますが、30日ルールにしても、クルーの国籍問題にしても今年になってようやくって、とっくにやろうと思えばできたんじゃないですか? 遅すぎますよ。
 カボタージュの適用の弾力化、みたいな国内諸規制への対応にしても、日本の旅客が何を望んでいるのかのマーケティングにしても、 船内サービスにしても…。見直すチャンスはあったと思うんですが。
 例えば、チップ制度にしても、ピースボートは日本人市場だけを相手にしたクルーズ会社ですが、チップとポートチャージ合せて100日間で10万円徴取している。まあ1日1000円計算ですけど、プリンセスだとポートチャージ類で1日2000円、チップも2000円近く? 消費税も不課税だし。とこれだけで、同じようなアイテナリーのクルーズで、1日4000円から6000円分乗船料金から外出しできる。こんな話は日本人に違和感があるとも思えませんが、船会社さんは、「日本人には…」と消極的でしたね。ずっと。
 しかもプリンセスの乗船料金で、我々がパッと見で理解するのは、1泊23000円程度ですが、これはインサイド、つまり窓なし部屋ですからね。海側だと2万5000円くらいになります。ベランダ付きだと3万5000円! にっぽん丸は全室アウトサイドですが、4万5000円くらいかな?先ほどのポートチャージ、チップを引いて、消費税も外だししたら、プリンセスとの差は1万円くらいのもんでしょう。ベランダはないけど…。 
 
 まあ別に価格差だけを書きたかったんじゃなくて、例えば差が1万円くらいだよと認識させた上で、その差を埋められる優位性を市場に刷り込むべきなんだと思うんですけどね。もちろんインサイドルームを設けて、価格競争を仕掛けても、いいかなと思いはしますけど…。
 いやあ、この間カーニバルの決算を見たんですがね、船上売上高の全売り上げに占める比率が25%とあります。多分これって、日本船の倍以上じゃないですかね。乗せてお金を使わせる! ですよね。これ。
 別に外国船と何も同じにすることもないですし、小型船には小型船のいいところもあるわけですが、消費者にはその差を見せないと…。日本人乗組員と外国人の差を実感するのは、実は外国クルーズに出てからなんですよ。カリブや地中海で日本人のしっかりしたサービスを体験で来れば、これはかなりな差ですよね。でもロングクルーズはどんどん減りつつある。
 ダグラスワードのコンプリートガイドのにっぽん丸のところを見ると、「omotenashi」の船と紹介されています。まあそうなんでしょう。でも、外国マーケットで勝負している訳でもないんで、「omotenashi」に匹敵する言葉、日本人の心に響く優位性を表すコンセプトが欲しいですね。 
 
 でもなんかなあ! 巨大な物量の米国に対して無条件降伏を強いられつつある日本。精神力だけでは、なんてね。
 これは、あんまりいいたとえ話ではなかったですね。でも、海運会社の業績が悪化することは、あんまりいい話じゃないよね。まったく。

 さて明日から、ブログテンポが乱れると思います。明日朝から出かけてしまいますのでね。でも、どうぞ引き続き見捨てずに。