最近ウィークディの午後5時から、BSーTBSでね、刑事コロンボの再々再々くらいの放送を毎日やっているんですねえ。
 でもって、ひまですからね。自宅にいるときは、なんかなあ、ブランデー片手に、なんて格好良くはないけど、缶ビールくらい開けてね、ええ、しっかり見てしまうんです。まあストーリーはほとんど全部分かっているんですが、って、大体そういうドラマですからね。それはいいんです。70年代のアメリカというかロサンゼルスの風俗を見直す楽しみもあるし…。
 でもって昨夜は、ジャネット・リーさんが犯人役の「忘れられたスター」だったんですがね。見ていて、不覚にも涙してしまいましたよ。ええええ、現役復帰を夢見る往年のミュージカルスターが、復帰を認めない元医師のご主人を殺してしまうというストーリーですが、何故ご主人が復帰を認めず、「世界旅行に行こう」なんていうかといえば、この元スターが脳の病気に侵されていて、段々記憶をなくし、余命は2か月ほどしかない、ことを知っていたから…。というよりも僕が感動したのは、ミュージカルスター時代の相手役のダイヤモンド氏の半端でない、やさしさ。なんか見ていて身につまされてしまいましてね。僕も齢を取ったものです。
 というんでね、調べちゃったですよ。ジャネットさんがこのテレビに出た時にいくつくらいだったのかをね。で、この人、トニーカーチスの奥さんだったんですが、1927年生まれで放映されたのが1975年。というからなんと48歳の時の映像なんですね。びっくりしましたね。まあ役どころは、60歳を超えた、往年の大女優という感じなんですがね、ナイスボディだし、彼女に殺される夫は、ええ、「ベンケーシー」に出てくる老医師を演じたサム・ジャフィさんですが、70歳でリタイアしたばかり、という役どころ。でも調べてみるとこのテレビの時はすでに84歳ですからね、このジャネットさんて、もっと御歳かと思っちゃったんですよ。
 それで、今日のテーマは、私の今の年齢と重ね併せて、この番組に出演してくる役どころの人々の優しさと人生への思い入れと、自分の老いに向けた美しき物語というか、決意を書こうと思ったんですがね。全然そんな風に展開できず、おんなの恐ろしさというか凄さというか、執念みたいなものを、改めてどどんと感じてしまっているところです。
 いや48歳なんて言えば、現役も現役。今なら、ナイスバディで十分に売れる世代ですし、テレビの化粧品のコマーシャルなんか見ていたら、若奥さん風の雰囲気で出てきますからね。良くこんな老け役を引き受けたもんだと驚いてしまいました。ところがさらに調べてみると、刑事コロンボのピーターフォークさんもこの時、48歳。はい27年生まれなんですね。まあ年相応の働き盛り役ですが…。

 ということで、話が継げなくなっちゃんですが、 75年といえば、僕なんか勤め人生活を始めたばかり。老いがやってくるなんて思いもしなかったですからね。いやその後アメリカ旅行なんて行けるとも思っていなかったですよ。当時多分このコロンボも見たはずですが、別に感動なんかしていませんし。

 そうそう、つまり40年も前の映画だって、それも再々観賞なんですが、全然違った感動を得るもんですね。こちら側に人生の重みがある。なんちゃってね。
 でも、こんなシリーズを船上でやってくれたらどうですかね? 最近は日本船に乗っていないんで、キャビンで何が見られるのかわかりませんが、昔のテレビシリーズを最初から見てみたいような。
 
 えっつ、だったらなんのシリーズがいいかって? 私、本当に好きなのは、「仁義なき戦い」なんですがね。
 こりゃあダメ? ですよね。