しかしなんですかね。ええ、三菱重工さんが昨日発表した役員人事ですがね。
 「客船の存続を検討する」と話されたばかりの鯨井洋一交通輸送ドメイン長が、代表権のある取締役を退任し、執行役員副社長に専念するって?
 まあ最近はやりの経営体制で、経営責任を委嘱される取締役を減らし、執行役員に実務を担わせてゆくという考え方なんでしょうか? 

 小口常務(CFO)が残留し、名山CTOが昇格し、もちろん宮永CEOとトロイカ体制。これが理想の経営体制なんでしょうか?
 でもって社内取締役は大宮会長を含めた4人? 昨日の発表を見る限り「取締役副社長」はなくなるんかな?

 代表権を持つのは3人だけですね。こうなると新造船の「契約調印」なんて儀式は、この3人の代表取締役うち誰かが出て来てやるんですかねえ? なんてどうでもいいか?
 よく分からんけど。僕のこれまでの取材では、取締役や代表取締役を減らすと、些末な手続き、とりわけ、官への手続きなどで、仕事が増える!なんて聞きましたが、そんなことより、理想の会社経営体制というか、権限と責任の明確化は、こうでなきゃ! なんでしょうかね? 

 まあ、今度の役員人事についても実践的な理由を丁寧に説明して欲しいもんですね。社内取締役を9人から4人にする意味をね。
 人件費削減? そんならわかるけど? そうはならないだろうし、株主代表訴訟の相手が減る? そんな話じゃないよねえ。

 まあ、3月初めに、CEO、CFO、CTOの3人に権限を集中するかのような体制変更は発表されていましたからね。そういうことでしたか? はい。

 さて客船の継続方針の考え方ですが、メディアもどのように捉えるべきなのか、記事のニュアンスが分かれていますね。はっきり語らないのが最近の三菱さんなんで、こっちも書きようがないんですがね。
 「客船撤退。内装などの技術はフェリー建造で生かして行く」という表明なのか、「社内で議論を尽くす過程で、客船撤退、フェリー充実」なのか、「現場が希望するなら、小型客船くらいならやってもいいよ」なのか。メディアもどうして、そこまで聞いてくれないんですかね。
 つまり、客船やフェリーの市場見通しをどう見ているのか? 他の船種、とりわけLNG船の需要見通しは? くらいに、話を振って欲しいよね。

 もしかしたら、「客船なんてやらんよ。でも、今言い出すと現場体制にいろんな問題が出るから」ーー突っ込めば、そんな感じの本音というか…。
 そう、もし客船を生産品目から外したとき、現場の人員削減や、立神の操業体制をどうするつもりなのか、聞いてみるべきなんだよね。記者さん。
 次の株主総会では「現在鋭意検討中」で済ますんかな?

 それにしても、新トロイカは結構したたかそうですからね。
 一時期下請けを含めてとはいえ、5000人を動員した仕事ですからね、「終わりました。解散」というためには、それなりの時間が要るでしょうし、それは「現場に決めさせたい」と仰るのかな?
 それに、事業を継続するにしても、止めるにしても、当面はフェリー中心で行くにしても、事業採算については厳しい条件が付けられるでしょうし、社内委員会って、ある意味「終わりの…」なのかもしれませんね。

 でもねえ、とにかく「Perlaが終わったら、おしまいかも」という崖っぷち、から押し戻したことだけは確かなんでしょう。
 かつて「事業部制とは、会社内会社である」とは、同社OBの藤原雄一郎さんが、述べていたことです。もう一度「造船会社」部隊が集まって、継続の道を探して欲しいですね。競争の激しい商船、エンジニアリング事業とか、船体製造業みたいな、思い付きの体制でもなく。そう客船分野しかないと思うんですがね。

 T.Iさんが送ってくれたヴァイキングオーシャンクルーズの第2船バイキング・シーがフィンカンチェリで完工したというニュースの中で、、「Safe return to port(=安全帰港)」規定をクリアしたと書いています。
 これはコスタ・コンコルディアの事故のあと、IMOが決めた安全ルールで、「救命ボートよりも客船本体の方が、安全である。これを強化し、なるべく早く陸地に着けられる」ような仕様を客船に求める? というような感じ(正確な規定は分かりません。ごめんなさい)で、フェリーにも準拠するはず。

 日本ではまだ、実現した船はないはずですが、この規定をクリアするのは…。
 三菱さんの果たす役割は、そう小さくないと思うんですがね。
 いずれにしても、当面の需要船種! 客船建造の灯を残す! 長崎にはそれを期待するしかないですね。
 豪華フェリーでもいいから、お願いします。
 こうなったら、時間を稼ぎましょう。