災害対策船の構想については、神戸大学の井上欣三名誉教授が軸になって、国土交通省での検討が進められていたんですよね。

 http://www.sousenob.com/index.php?option=com_content&view=category&id=18&Itemid=32

 はいこれです。かの東日本大震災以降、いろんなところから、船を災害対応に使おうという機運が盛り上がって。でもって実際に実現したのは、防衛省のフェリー調達でした。でも、これは災害対応というより、兵員輸送用ですけどね。
 つまり主として北海道に駐屯する部隊を、装備ごと移動するための輸送船というのが主目的。仮想敵だったロシアから、備えるべき相手が中国へ。というので、九州や南西諸島、東シナ海への兵員移動を行うという目的ですね。まあ、自衛隊もその意味では柔軟ですから。有事よりも通常は、災害対応。とうことで、いわばフェリー会社との用船契約が出来た。
 
 その最初の仕事が、今回の「はくおう」だったわけですが、オスプレイの活用と併せて自衛隊の装備強化のPR戦略だなんてことで、一定の批判もあるようですが、フェリーの被災地派遣は出来ることなら、続けて欲しいですよね。
 自衛隊さんは出生の不幸もあるんでしょうか、軍事と災害対応の機能をわざとまぶすから、位置づけは?みたい話になるんで、災害対応部隊は、それとしての編成をした方がいいんじゃないですかね。

 つまり、「自衛隊は憲法違反」論や、「日本の防衛はどうするのか?」論や、「憲法改正論」をクリアしない限り、常に違和感は付きまとうわけですからね。
 ここは、まあ得意の「難しい話はさておき」論でもって。「はくおう」さんには頑張ってくださいというしかないですよね。

 ですがね、冒頭の井上先生の委員会ですがね。つまり国交省の検討ですが、これはひどいですね。というか今回も石井国交大臣は、4隻のフェリーを熊本に派遣する! と表明して「さんふらわあふらの」が用船されそうな話が流れて、国交省も今回はやるなあと、思っていたのに、「費用負担を巡って」、国、県、フェリー会社の調整がつかずに、今週は、船は現場に向かえず、ですって。
 なんかニュースだけを読んでいると、災害対応なのにお金を要求するフェリー会社が悪者に読めちゃう。

 これねえ、表から見ていると、「地震は急に起きたんだから、(用船費用の)負担で折り合いが着かないのも当たり前かも」と思うかもしれませんがね、井上委員会では、こうした事態を想定して、あらかじめフェリー会社と費用負担の考え方を決めておく。
 いやそこまで議論は進まなかったかもしれませんが、「災害対応契約」みたいなものを、地元自治体との間で結んでおくべき、みたいな議論があったんですよね。

 こんな地震がおきてから、じゃあ費用はいくら、とか、誰が出すんだ? みたいな話をしていて、まとまるわけもない。
 東日本大震災時には、フェリーもアイドル化していましたからね、むしろ船会社がボランティア的に協力し、あとで多少の費用が補填されたのか、しないのか、みたいな話で終わったのかな? この辺はあんまりメディアも書きませんからね。
 ですが、船も商売ですからね。震災の度に…、というわけにも行かないでしょう。

 何が言いたいのか? って、神戸市あたりは、港町ですし、大震災もありましたからね。かなりこうした検討は進んでいるようですが、あらかじめ国や自治体が、フェリー会社やクルーズ会社と契約しておけば…。というか少なくとも、1日辺りのチャーター費用について、合理的な水準と費用の負担先についての確認を進めておくべきだと思いますよ。
 
 まあいいや。それに、「はくおう」の船員さんは「予備自衛官補」ですか? 
 つまりお国のために働く人だから。しかも戦地に赴くような仕事があるかもしれないんだから…。民間人という資格だけだったら、もっと話は悲惨なものになるかもしれないし。

 でもねえ驚くのは、海上自衛隊で、あのでかい護衛艦を運航している自衛官って、船員免許を持っていないんですよね。これが。
 つまり、船だけがあっても、フェリーの操船が出来るのは、海員学校を出た船員資格を持った人だけ。
 うーん。日本って凄い国ですよね。そんなのフェリーの操船訓練でもしておけば、護衛艦のオフィサーだったら、「よーそろ!」だと思うんですけどねえ。
 防衛省と国土交通省の垣根は、国境よりも高い?なんてね。

 「はくおう」は有事だけに使うから、船員さんは民間人で、というわけでしょうが、定期航路ですからね、フェリーは。自衛隊が使わないときは、民間で使っていいよ、たって。
 というより、少なくとも混成くらいにして、平時は、南西諸島あたりの病院船としておいて、訓練し…。なんてね。
 ああ、病院船だと、厚労省さんあたりの了解も必要…かな。

 こんなことしていたら、次の地震が来ちゃうね。これじゃあ。