いやあ暇ですからね。
 面白い本を再び手に取りしましてね。いま夢中に読んでますよ。流動出版の「大正大雑誌」。これ前から私の書棚にあった古本ですけど、これまでは明治版とか戦前版はしっかり読んでいたんですがね。大正って、あんまり、だったんですよ。

 ですがね。
  「大正50年予想漫画」という「新日本」という雑誌の企画記事が面白くてね。
 はい、大正4年に書かれた記事みたいですね。
 いま大正時代が面白そうで、いろいろ文章に当たっていたんですが、朝鮮で暴動なんかが起きていますから、朝鮮論は結構しっかり描かれています。
 「日本人と一体化させて、他のアジア人への対応とは違うものとするべき」、つまり朝鮮政策は植民地政策ではなく吸収合併…、みたいな話を正面から書き切っています。
 朝鮮人と日本人は同化するべき、みたいな話ですね。
 つまり朝鮮半島を支配するのは、当時の日本にとって、ちょっと負担が大きかったんでしょうかね。一体化して国力を増し、中国や白人に支配された東南アジアの解放を!みたいな論調です。
 そういう素晴らしい理念なのに、何故朝鮮人は理解しないの、みたいな気分を嗅ぎ取ることができますね。
 
 このころ、ロシア革命が起きていますからね。レーニンの奥様であるクループスカヤの文章とか、レーニンの死を悼むトロツキーの文章なんかも訳されているし、平塚らいてうの「避妊の可否を問う」とか、与謝野晶子の「婦人にも参政権を」とか。いまの総合雑誌より多様だし、多角的です。戦前って決してダークバレリ―というわけでもなかった?

 でもって、「大正50年」へのバック・ツー・ザ・フュウチャーの話ですがね。アメリカ大陸と日本の架橋工事が始まり、「ハワイまでつながり、渡り初めが行われた」とか「農業に電気が利用されるようになり、米の収穫と桜が同時に楽しめる」とか、「個人用飛行機ができ、ビルの5階への出前もひとっ跳び」とか、結構想像力あふれる未来図が画いてあります。
 なかでも、面白いのは「投網式大砲が発明されて」「一発で生きたまま一連隊を生け捕り出来る」。以降、「戦争で戦死者をださなくなる」なんて、すばらしい想像力だよね。
 
 でも、大正50年って、昭和にすれば35年ころですか? 実際にはその後、戦争がはじまり、広島に原爆が落とされ、日本には焼け野原が広がり。そして「大正50年」には、ようやく戦争から立ち直った日本は東京オリンピックへですか? 大地震に見舞われ続けている、いまの日本とよく似ていますね?
 でもって、じっくり読んでいたら、実は大正の未来予測家は、実際の歴史がパニックへと進む予感を感じながら、それらを防ぐための未来図を描きたかったんだろうか、なんて思えて来たですね。。
 
 オバマさんが日本にやって来て…。広島に行く、で大騒ぎしていますがね。大正4年のポンチ絵では想像もつかなかった「核」が出現して、造ってみたら効果を確かめたくなるよね。トルーマンが広島に投下させちゃった。なんて負の歴史を僕らは知っています。
 「陳謝してほしい」なんて論争もかまびすしいですがね。別にオバマやトランプさんが核ボタンを押したわけじゃなし。
 ここでは、核廃絶を確認して行けばいいんじゃないですかね。核って、結局、為政者たちのおもちゃみたいなもんですからね。戦争するなら「投網型の大砲」くらい作れよ、といいたね。
 相手を殺すための兵器なんて、時代遅れだろう。僕らは、大正の想像力すら上回ることもできない。

 なんてね。今日は前振りだけで終わりそうですね。でも、もうひとつだけ。
 「『新しき女』が老婆になり、老婆優遇論を鼓吹す」なんてのがあって笑っちゃったですね。
 このころ平塚さんとか、与謝野さんとか、女性の知識人が沢山出て、「新しき女」なんて言われたんですかね。その方たちが大正50年頃には、齢を取って、…。というわけですか?

 なんかなあ。産経新聞を読んでいると毎日雑誌の広告でご尊顔を拝見する櫻井よしこさん
 ご自身は老婆と思ってないんだろうけど、ちょっとなあ。余計な火付けはやめてよね。戦場に行くのは、あなたのお孫さん世代なんやからね。

 なんてね。僕らは戦場に行かずに「船上」へ。はい逃げ切り世代です。ね。マスゾエさん?