さて、日本クルーズの画期! となるかもと、目されたイベントが今週始まりますーーって、本当だったら今日あたり、そんな調子で春爛漫の話題が提供されているはずだったのですがね。

 はい、かのJTBさんが乗客2000人乗りのクルーズ船サンプリンセスを全船チャターし、10日横浜を発ち、世界一周クルーズに旅立つ!
 日本のクルーズファンにとってワクワクするテーマだったのに? 

 なんかメディアでも注目されないし、一般紙のニュースにもなっていないしで…。日本人が地球というものの存在を理解し始めた明治以来の夢の旅が始まるのにねえ。
 しかも、今回は「冒険しない」と言われた旅行会社が、リスクを取って企画した、ある意味初めての快挙だったんですがね。

 さて最終仕上げは、どのくらいの参加者になっているのか? JTBさん。10日には発表して下さいね。
 でも、まあこの船インサイドルームが多くてね。インサイドルームで地球を旅するって? 98日間で208万円と確かにリーズナブルなお値段? かもしれませんが、やっぱりイメージは、ちょっとねえ。
 どうせなら100日間ーー200万円ポッキリぐらいの分かりやすい価格設定で、売り出すことはできなかったのでしょうかね。って、そっちの話じゃなくて、世界一周に出かけようとしている人たちは、お金はあるんだから、もう少し豪華さというか「乾坤一擲」風というか?

 まあ先日JTBのスタッフさんにお伺いした時には、インサイドルームでキャンセルが出て、満員ではないけど、「なんとか採算ベース」とおっしゃっていましたから、そのまま、そのまま…ね。
 世界最大のアメリカ市場でのクルーズと言えば、こういう2000人乗りのような大型クルーズ船でのワールドクルーズってほとんど流行っていませんが。それに彼の国では、旅行会社がそこまで前に出てきて、クルーズを主宰するというケースもほとんどないんですが、欧州のマーケットはもっと多様ですからね。
 欧州の場合、ドイツやイギリスなど、旅行会社が、クルーズを主催したり、クルーズ会社の経営に参加したり、主導したりしていますからね。

 私は、日本クルーズのリード役として、海運会社ばかりでなく、旅行マーケットを知っていて、集客ルートを持つ、旅行会社が前面に出てこないと…。と思っているんですがね。その意味でJTBが世界一周を主催するというのは、「ようやく!!!!!」くらいに思っていたんですが…。

 最終的に、どんな成績が出るのか分かりませんが、来年は飛鳥がやるようですからね。また再来年、めげずにやってくれないかなあ? 
 いや集まらない? んだったら、どうでしょ、アジアや欧州の港で外国人客を対象に、2週間くらいの区間乗船客を集めては? JTBの国際化にもつながる? 
 そういうチャレンジは、飛鳥はようやらんからね。

 でもって、洋上で芸者さんパーティとか、本物の和食の披露とか。JNTOさん辺りとの共催で、インバウンドの集客に資する「見本市船」にするとか。
 港の中では難しいだろうけど、アテネからバルセロナあたりを走る間に日本商品の格安販売をするのもいいかな。ユニクロや無印さんと提携するとかね。

 そう洋上で、日本国を切り取る「旅行見本市」「サンプル・ジャパン・ウィーク」とかね。そういうの得意じゃないかね。ニッポン! なんてね。

 ですがね。残念なことがひとつ、クルーズ日程をしっかり見て見たんですがね。ドバイに4月28日。サントリーニに5月9日に寄港とあります。
 私らがサントリーニに上陸するのは5月2日だったかな? それに我がグループの別動隊さん飛行機で4月27日には着くんですが、でもドバイじゃなくてドーハ空港なんだよね?世界第二位との評価も高いカタール航空でね。
 ですが、地球の裏側で日本人の一団とご対面! というわけには行かなかったみたいですね。

 にしても日本人もいろんなとこに行くようになったよなあ?海外旅行といえば「ロン・パリ」なんて言われた時代は、もう記憶の彼方です。
 なんとか世界一周旅行が続くこと、そして同じ船に外国人を集客していただくこと。
 それだけが、これからののぞみですね。はい。