ピースボートさんのエコシップのエコ性、経済性については、金太師匠の分析で技術的にもそのバケの皮がはげつつあるわけですが、
 もし、いまだに、あの「羽根(かんざし)付きの船」の外観に固執しているとすれば、この船が「もっとも地球に優しい未来型客船エコシップ」(ピースボートのホームページより)という彼らのお題目自体が崩れて行くんじゃないですかね? 
 経済性、省エネ、環境対策とか、いろんなもので厚化粧するより、普通の船体で勝負した方が環境対策にもなるんじゃないのかなあ?

 ピースさんは、目立つことが社是になっているのかな? 世界初の「地球一周の専用クルーズ」! というだけでも、素晴らしいアイデアだし、そのクルーズの優位性を打ち出して、今度の船では「省エネ・環境対策でもなるべく先進的にしたい」くらいコピーが一番妥当なところなんじゃないですかね。

 太陽光だの風力だの再生可能エネルギーを取り入れたい気持ちはわかるし、「船内の灯りは全て太陽光です」とか「推進力の数%は風力で賄いたい…」みたいなPRをして行ければ、それでいいと思うんですがね。船の推進回りは、既存技術の活用に委ねているわけだし。

 そんな、この船の外観の奇異さで、省エネをクローズアップするような邪まな旗は降ろしてね。
 まあそれでも、65000トンなら、570億円くらいは掛かると思うけどね。
  なんて、PBさんの話はもういいか?と言いながら、随分引っ張っていますね。 
 
 クルーズ・インダストリ―・ニュースさんのネットニュースによれば、これから2年間に世界中で14の新しいクルーズ会社が旗揚げする! なんて仰天のニュースを流していますね。
 この件についての詳細、つまり14の会社が目指しているものは? というか、各社のプロフィールについては、後日報告!しますがね。それらのリストを眺めても「世界一周クルーズ専用」それも「ほとんどの乗客が一周する」というような特徴のあるクルーズラインは、ありませんよ。

 つまりピースボートの先進性?というか、特異性というのは、まさに世界一周(彼らは地球一周というのかな)専用(だけじゃないけど)というところにあるんであって、「もっとも地球に優しい」なんてことは、後から思いついた付帯的なPRポイントですよ。カーニバルだってRCIだって環境対策、省エネ対策には全力で取り組んでいて、決してPBさんに劣るというわけでもない! 

 PBを選ぶのに、省エネ船だからこの船で世界一周します。なんて人はいないでしょう。
 一度は、世界を回ってみたい! それも安く、そして環境に優しい船ならもっといいーーそんな気分で予約するんじゃないの? 普通!

 旅行業法なんて持ち出す気はないけど、宣伝コピーだって「もっとも地球に優しい」なんて誇大広告でしょうと思いますけどね。「もっとも」なんて、何と比較し、何に比べて? 
 これって業法違反じゃないの?「一日中太陽が沈まない白夜の旅」なんて、昔、北欧の旅を売ってた旅行社が摘発されたことがあるけど、「もっとも」って、本当に証明できるんですかね?

 まあいいや。
 というんで14社のリストですがね。リッツカールトンの高級ヨットとヴァージン・ボエッジの大人向けクルーズが有名で、これら2社は新造船を建造して新規参入して行くようですが、あとはオリアナにしろ、パシフィックジュエルにしろブレーメンにしても中古船を購入して、中国やらシンガポール起点など新しいクルーズエリアを開拓しようという船が多いですね。
 でなければ、クルーズ船がまだ手薄な探検船部門です。

 14ブランドうち幾つ生き残るか、仕上げをみたいですが。クルーズ事業って確かに着想というかアイデアが大切ですよね。という意味では14ブランドが登場するという現況はバブル現象ともいえるんだろうと思いますが、アイデアの方では寂しい限りですね。

 つまり、「地球一周クルーズ」専用船という着想は未だに類例がないわけですからね。
 新興14ブランドに紛れて、「そして誰もいなくなった」なんて波に、飲み込まれないようにしてほしいもんですね。

 それにピースボートって、社会運動なの?それとも商売なの? そろそろはっきりさせるときが来ているような…。NGOが株式会社を使って…? って、よくわからんよな?

 ピースボ――っと!しているんじゃないよ!