2018年05月15日

コラという楽器

カマックレバーは各ハープメーカーに供給され、イギリスやアメリカなどのレバーハープにも採用されています。その縁でカマックレバーを使った楽器を調整に訪れる方もいて、私もはじめて見るハープが多く、勉強になります。

Kora1ある日、ハープではないけど付いているのがどうもカマックのレバーらしいので見てほしいという電話があり、お見えになった方がいます。アフリカ系の、ドアに頭が付きそうな大きな方が1メートル以上もある楽器を持って見えました。西アフリカのコラ(Kora)という楽器だそうで、確かに各弦にカマックレバーが付けられていました。一つが破損していたのでその場で交換いたしました。半音調整ができるように作ってほしいといったらこれを付けてくれたそうで、現代風にマイクも内蔵されていました。ハープ以外にもこのレバーが使われていることに感心しました。

Kora2コラは瓢箪を半分に割ったボディに革を張り、ネックが一本通されて多くの弦が張ってあるリュート系の撥弦楽器で両脇に握り棒が2本付いています。どういう音でどう演奏するのだろうと興味を持ちましたが大きな駒が外され、その駒に複雑に弦を通すようで演奏方法だけでなく音色も音階も知ることはできませんでした。その大柄な方は椅子に座ったきり微動だにせず、会話も必要以外はまったくしないという禅僧のような方でした。

Kora3その後調べてみるとこの楽器は演奏をするだけではなく、歴史上の英雄譚、遠方の情報、各家の系譜、生活教訓などをメロディーに乗せて人々に伝えることを本来の目的としているそうで、つまり中世の吟遊詩人のような役割を持っている楽器です。その為か世襲制の職業音楽家だけが演奏できる神聖な楽器のようです。

最後にやっと名前だけは伺いましたのでYouTubeで検索したらその方の演奏がたくさん載っていましたのでご紹介します。この動画は本人ですがここでの楽器はお持ちいただいたものと違います。しかしこれを見てもどう演奏するのか、どういう音階になっているのかわかりませんが、とにかく演奏方法が難しそうな興味深い楽器です。
https://www.youtube.com/watch?v=xrBxm-ob-J0&feature=player_embedded


ces_dur at 12:34コメント(0) この記事をクリップ!

2018年04月21日

ドビュッシーの女性問題

ドビュッシーがまだ若くて貧しいころ、ギャビーという女性がお針子などをしながら彼を支えました。しかし彼はギャビーの友人であるリリーと恋仲になり結婚します。そのためギャビーはピストルで自殺を図りました。その後に今度は裕福な銀行家夫人のエンマとW不倫の上、イギリスのジャージー島に駆け落ちしました。このとき妻のリリーもピストルで自殺未遂を図りました。

ギャビーには「亜麻色の髪の乙女」が、リリーには「夜想曲」が、駆け落ちした時には「喜びの島」が作曲されました。その当時に#MeTooがあったらとっくに世間から抹殺されて名曲は生まれなかったでしょう。

近頃高名な芸術家、演出家のセクハラ、パワハラが問題になっています。世間では「あんなに立派な人が」と思っているのでしょうが、私に言わせれば偉大な芸術家に人格を求める方が間違っています。芸術家に限らず天才的な科学者や発明家、クリエーターなど「創造」に携わっている人は己の理想を実現するのに他人の迷惑は気にしません。欲しいものは他人の犠牲をかえりみずに手に入れるという子供のような性質を持っています。大人になっても精神は子供のままでいられるというのは動物の中で人間だけに備わっているものです。女子力ならぬその「子供力」があるからこそ芸術が生まれ、科学がこれほどまでに発達したのです。

芸術家を相手に仕事をしていると子供っぽいわがままを聞かされることがあります。彼らは決して妥協しません。権力をふりまわしたパワハラでなければ私はそれを許し、なるべく芸術家のわがままに答えるようにしたいと思っています。


ces_dur at 14:27コメント(0) この記事をクリップ!

2018年02月02日

林忠男の演奏を配信しました

前回に私が40年前に自費出版した林忠男さんのLP「見果てぬ夢」を載せ、サマータイムの音源を紹介したところ、多くの方から違う曲も聞きたい、という声が寄せられました。またある方から、昨年にこのレコードがヤフオクに出品されて46,000円で落札されていたということを聞きました。これは元の20倍で、私にとっては事件です。そこで全11曲をネット配信することにいたしました。こんなことならホールを延長してあちこち録り直せばよかった、ジャケットはカラー印刷にしてインスタ映えすればよかったと悔んでいます。

iTunesやAmazonデジタルミュージックなどいくつかで購入できます。一曲200円、アルバム11曲1,200円となります。林忠男で検索してください。

1  I Could Have Danced All Night(踊り明かそう) トリオ
   私がリクエストして入れてもらった曲です
2  Killing Me Softly With His Song(やさしく歌って) ソロ
3  Watch What Happens(瞳を見つめて) トリオ
   わずか2小節の間にFからAまで半音ずつ上がる5回のコード進行がみごとです
4  Django(ジャンゴ) トリオ
5  Summertime(サマータイム) ソロ
   ハープ関係者から一番リクエストが多かった曲です
6  Love’s Theme(愛のテーマ) ソロ
   私と二人でアメリカに行ったとき、ハーピストのドゥウェイン・フルトンさんのライブに飛び入りで演奏し、大受けした曲です(この曲のみダブルレコーディング)
7  My Favorite Things(マイ・フェイバリット・シングス) トリオ
   イギリスでCDとLPに再現された曲です
8  Misty(ミスティ) ソロ
   スタンダードナンバーは彼の得意ジャンルです
9  Wave(波) トリオ
10  Satin Doll(サテンドール) トリオ
11  The Impossible Dream(見果てぬ夢) ソロ
   一時期本拠にしていた横浜のレストランで、この曲を弾くと多くの人が手を止め、食事を中断して聴き入っていました

林忠男トリオ
 Harp:林忠男
 Bass:草ケ谷隆夫
 Drams:須崎耕一
(当時本拠にしていた六本木のクラブ「エクセレント」時代のメンバー)


ces_dur at 11:12コメント(0) この記事をクリップ!

2017年11月14日

ジャズハーピスト 林忠男

これは林忠男というハーピストの演奏で「サマータイム」です。これを聴きながらお読みください。


林忠男もう知らない人の方が多くなりましたがジャズピアノから転向した林忠男さんというハーピストがいました。自然体でジャズを弾く人でした。耳に心地よく、聞いていて疲れない演奏で好きでした。さらに人柄も良く、また年齢も家も近いので若いころは毎週のように行き来していました。まだハープでジャズを弾く人が珍しく、トリオで活動する人もいなかった1970年代に林さんの演奏は特出していましたが、ハープの世界以外ではほとんど無名でした。そこで私は彼のトリオも一部加えて「見果てぬ夢」というタイトルの11曲のLPレコードを作ることにしました。この「サマータイム」はその中の一曲です。まだCDの影も形もなかった40年前のことです。1000枚作ってハープ関係者と彼のライブなどで販売したプライベート版です。この為か、その後大手のビクターから3枚のフュージョン系アルバムを出すことになって活躍の場が広がりました。

その後CDの時代となってこの私家版レコードのことはすっかり忘れ去られていました。ところが2、3年前よりジャズファンと思われる方からこのレコードについて問い合わせの電話が来るようになりました。ジャケットの「企画:高田ハープサロン」や「プロデューサー:高田明洋」の名前からネット検索してくるようです。「古くても、高くてもいいからオリジナルのLPは手に入らないか」というのです。これって昔つきあっていた女が「あなた40年前にそう言ったじゃない」というようなものです。なんで今頃になってそんな昔のことを言い出すの、と思っていたらさらにイギリスのJazzman Records Ltdという会社からこのアルバムの一曲 「マイ フェイバリット シングス」を収録したCDとLPを作りたいという話が舞い込んできました。「とぼけないでよ。スマホに音声が残っているんだから」というわけで何故かイギリスで一曲だけ甦ることになりました。「Spiritual Jazz 8 - Japan」というタイトルで、日本のジャズ・オムニバスだそうです。年内に発売予定で、まもなくアマゾンでも購入できます。発売されましたらここにリンクを追記します。

この「見果てぬ夢」は私が高田ハープサロンをはじめて4年目の1977年に制作しました。
あれから40年・・・・・。
久しぶりに彼のレコードを聴きながらこれを書いているうちにさまざまな記憶が湧き出してきました。この制作に限らずなんの目算もなくやりたいことをやり、何度も行き詰った“紆余曲折”、意図も執着もしないで成り行きのまま流された“行雲流水”・・。どちらの言葉も当てはまる私の半生の一ページです。


林 忠男(はやし ただお)
1941年1月、横浜生まれ。
国立音大付属高校に在学中の17歳で内田晃一コンボに加わり、ジャズピアニストとしてプロ入り。吉本栄とバードランド・ファイブ時代の20歳の時にジャズハープのドロシー・アシュビーのレコードに触発されてハープをはじめ、以後ハーピストに転身し活躍する。
2001年7月、フィリッピンのマニラ近郊にて死去。享年62歳。
続きを読む

ces_dur at 13:42コメント(0) この記事をクリップ!

2017年09月19日

カマックハープ コンサートグランドハープの新モデル発表会

今年7月に香港でのワールドハープコングレスにおいて先行展示したアールヌーボーとキャノピーの2モデルの発表会と演奏会を11月にパリで行います。

 <カマックハープのショールームがアトリエに変身します>

年月日: 2017年11月11日(土) 

時間: 10:00〜19:00 場所: L’Espace Camac
象嵌、彫刻、彩色、組み立ての職人が目の前で実演します
   実演: ジョセリーヌ・レアル、ジャン・ベルナール・ジュトゥ ほか

時間:20:30〜 場所: Salle Cortot 
リサイタル
   出演: シルバイン・ブラッセル イザベル・モレッティ

どちらも入場無料ですが予約が必要です。予約は当社にご連絡ください。

         アールヌーボーとキャノピーの紹介ビデオ






ces_dur at 10:51コメント(0) この記事をクリップ!

2017年07月25日

フルオロカーボン弦の新製品リポート

カマックハープでは新製品としてフルオロカーボン弦を張ったケルティックハープ、テレンカディーとエクスカリバーの2種を発売いたしました。やっと2台が入荷しましたのでその使用リポートです。


テレンカディー

Kadiouこれは軽さを追求してできた34弦ハープです。まず楽器への負荷を減らすために特別に設計したフルオロカーボン弦で張力を減らしています。さらに従来より低音のNo.29A線までフルオロカーボン弦にし、以下5本のワイヤー弦も従来のピアノ線を使ったものでなく、マルチフィラメントという多繊維を束ねた弦で張力を弱めています。34弦すべてがこのモデル専用弦となります。

弦の張力を弱めた結果、前柱と腕木が通常のケルティックハープより5佛くして35个砲覆蠅泙靴拭さらに柱と腕木は従来の合板でなく1枚板で作られています。これは音質を重視したものです。

また響胴の厚みも薄くして丸胴でなくパネル状になりました。これは響胴にかかる負荷を分散するためです。

その結果、本体重量は約8Kg となりました。

音質は響きが軽く明るい音です。低音も軽く、ワイヤー弦の音の減衰もずっと早くて他の弦とあまり変わりません。比較すればアルパの低音に近いと言えます。低音の余韻を止めたりしないで早いパッセージも弾きやすいと思います。

あまり演奏に力を入れず、軽く弾く楽器です。このモデルは「気軽に外に持ち出してどんな環境でもストレスなく弾ける」ように作られました。そのためマイクとプリアンプを内蔵したエレアコ仕様が標準です。ハープの下部に出力ジャックが付き、数万円のアンプで広いホールでも軽く演奏できます。さらに電池駆動のアンプを使えば電源のない屋外広場でも演奏できます。


エクスカリバー

Exアーサー王伝説に登場する剣の名前を持つこのモデルはカマックハープでは珍しく艶出し塗装で、新鮮で高級感があります。この38弦モデルはテレンカディーとと違って同じフルオロカーボン弦なのにかなり強い張力となります。しかし張力の割には指への負担が少なく、華やかで伸びのある上品な音です。軽く弾いても芯のある丸みのある音で、しっかり弾くと驚くほどの音量がでます。ハーピストの表現力がさらに増すモデルだと思います。

私はこの楽器の高音に驚きました。この透明感のある伸びやかな音は個人的にグランドハープに求めていたものです。これは弦のせいなのか、楽器の設計のせいなのかまだわかりませんが、一度太さを測りながらグランドハープにもこの弦を試してみようと思います。


フルオロカーボン弦とは

ドイツのキルシュナー社がハープ用にカロランというブランドで発売しているフッ化炭素と呼ばれる一種のカーボン製の弦です。アリアンス弦もカーボンですが違いはアリアンスが繊維状の弦であるのに対し、フルオロカーボン弦は1本の円筒状で、一見ナイロン弦にも見えます。特徴はどちらも熱や化学反応にきわめて強く、切れにくくてで温度や湿度の変化にも音程は影響されません。

イゾルデのクラシックタイプにもこの弦が張られていますが、イゾルデ用とテレン・カディー用、エクスカリバー用とすべて太さを変えて専用弦として作っております。したがって他のモデルに使うことができず、汎用性はありません。

テレンカディーは入荷後にすぐに売れてしまいましたが、エクスカリバーは展示してあります。興味がありましたらぜひ試奏にいらしてください。



ces_dur at 15:43コメント(0) この記事をクリップ!

2017年07月18日

香港にて

IMG_02017月13日までの一週間、香港でワールドハープコングレスが行われ、カマックハープのスタッフとして参加しました。ここで今年の9月から発売される新製品のキャノピーとアールヌーボーが6台展示されましたが、これがいま今まで以上に進化した音で大評判となり、コンサートで取り合いになるほど多くのハーピストに使われました.

カマックハープは46台のハープを持ち込み、コンサートグランドハープ、グランドハープ、エレクトリックハープ、ケルティックハープとそれぞれ4部屋を使って展示いたしました。各部屋に多くのお客様が集まり、盛況でした。上の写真はコンサートグランドハープの部屋の一部です。

新製品のキャノピーにはチェリー材とエボニー(黒檀)材(写真左)の二種類、アールヌーボーにはチェリー材とゴールド(写真右)の二種類があります。どれも素晴らしい音ですが、特に評判が良かったのがエボニー材で作られたキャノピーです。この低音は今までのハープになかったものです。価格は近日中に発表となり、予約は9月から受付となります。(画像はクリックすると拡大します)

キャノピー
アールヌーボー


ces_dur at 10:11コメント(0) この記事をクリップ!

2017年06月09日

ワールド ハープ コングレス in 香港

ワールドハープコングレスとは3年毎に世界持ち回りで開催するハープの祭典で、今年は7月7日から13日の一週間、香港で開かれます。ホームページはこちら
場所:The Hong Kong Academy for Performing Arts(香港演藝學院)

クラシックはもちろん、室内楽やハープアンサンブル、ジャズ、ケルト音楽、中南米音楽のコンサートや、セラピーなどのいろいろなワークショップで多彩な一週間となります。
カマックハープではもちろんエキジビションにハープを出展しております。私はこの一週間、カマックハープのスタッフとしてずっと付き添っています。お越しの節はぜひ顔を見せてください。

なお、これに伴いまして7月7(金)、8日(土)の2日間、会社は臨時休業させていただきます。ご不便をおかけしますがご了承ください。

2016年09月29日

響板のお話

sd1
響板はハープの魂です。響板は弦の振動を音に変換し、響胴によって増幅され、作られる波形は音質を決定します。

sd2カマックハープの響板のスプルースにはすべてアルプストウヒ(唐檜)を使っています。その高い剛性対重量比のためトウヒより良い材料はありません。しかも寒冷地でゆっくりと成長したトウヒだけを使うため、海抜1000メートルの場所で200年育ったトウヒを使います。そこに刻まれた年輪にその歴史、その年の傷跡、寒さ、嵐との闘争や苦しみ、病気、幸福と繁栄を読むことができます。オーストリアは森林に世界最古の法律があり、樹木は伐採されるよりも多くの木を植えなくてはならない、と300年以上前から決められています。

sd3
カマックハープはこのトウヒをアルプスの麓で1820年より続いている家族経営の会社から調達しています。彼らは木の選択と切削を200年間行っているトウヒの専門家です。伐採された丸太は山腹に保存され、雪が少なくなって暖かくなる前に製材所に運ばれます。気温が上がると黒いシミが出て、品質には問題ありませんが見た目からハープには使いません。理想的な響板のスプルースは非常に細かい年輪の部分で、外側から12〜15僂両貊蠅任后これは100の丸太からわずか約2立方メートル程しか取れません。

sd4
次に製材所で2つにカットしてから木材の厚さに応じて、長期にわたって炉内で乾燥させます。トウヒは生えている時に水分が40%含まれていて、次のカットで20%になります。これを炉内で時間をかけて6%まで乾燥して、収縮します。それが完了すると第3の切断により使える部分と欠陥部分を排除し、品質管理と信頼性のためにそれを行った職人のマークがつけられ、カマックのムゼイユにある本社工場に運ばれます。そこで再びゆっくりと、最低でも3ヶ月かけて6%に保って休息を与え、乾燥ストレスを取り除いて安定させてから響板にしていきます。

sd5響板は精密かつ繊細な作業で接着され、ペダルハープの高音部で厚さ2弌低音部で10个離董璽僉湿に研磨されます。その後に表側にセンターストリップ、裏側に堅木のバーを取り付けて完成です。生まれたてのカマックハープでも魂はすでに200歳になっています。


2015年06月10日

ハープ・セラピーのセミナー

神藤セミナー東京、名古屋、大阪とこれまでに3ヶ所で神藤雅子さんによるセミナーを開催しました。東京と大阪では満席で、お断りする方もでてしまって申し訳なく感じています。これから6月27日に札幌、28日は仙台、7月5日に福岡で開催します。こちらはまだ席に余裕がありますので、お申し込み受付中です。

音楽療法(医療行為)と療法音楽(音楽行為)の違いなど。興味深いお話がありました。講師の神藤さんは自分にも他人にも厳しい方であることがセミナーの内容から伺われます。ハープが上手なだけではセラピーができず、まず人間的に向上しないとならないし、ご自分も常に研磨しています。
神藤セミナー
ハープをお求めに来る方に大きく分けて2種類があると感じています。物質的な豊かさを求めてハープを購入する方と、精神的な豊かさを求めてハープを購入する方です。このセミナーにいらっしゃる方は間違いなく後者に属しています。物質的豊かさは他人との比較によって自分の位置がわかりますが、精神的豊かさを求める方は自分自身だけを見つめています。人と競争(competition)しません。終了後に回いただいたアンケートを拝見してわかります。

同時にカマックハープの展示会も同じ場所で開いています。模擬演奏で使用するジャネットをはじめ、新製品のユリスなど数台提示する予定です。場所や時間などは当社のホームページをご覧ください。




2015年04月24日

移転しました

同じ西麻布の町内に転居しました。電話番号も変わりましたのでご注意ください。

新住所 〒106-0031 東京都港区西麻布4-8-31 レジデンス西麻布101
電話 03-6712-5940 ファックス 03-6712-5941

前よりちょっとだけ広尾駅から近くなり、ちょっとだけ広くなり、ずっと静かになりました。グーグルマップのストリートビューの車も入ってこない静かなところで気に入っています。これは奥が行き止まりだからですが、今までの中国大使館警備の警官多数や、デモ隊、街宣車の喧騒から逃れて、とても静かな所です。かなりわかりにくくなりましたが、いらっしゃれば静かにお話やハープが弾けてお客様にも気に入っていただけると思います。

ただ一つ気がかりなのは、毎日ベランダで餌をやっていた野鳥に転居先を教えられないことです。直線で300メートルしか離れていないけど、気が付いてもらえるか気がかりです。


2015年02月12日

ハープ・セラピーのセミナーを開催します。

今年の5月から7月にかけて、神藤雅子さんを講師に招いてハープ・セラピーのセミナーを開催します。ハープ・セラピーとは病める人に寄り添い、ハープを奏でる対人ケアですが、特に終末期の方に向いているものです。私もそろそろ終末期の準備をする年齢となり、これから新たに勉強するのはこれしかない、との思いで準備しました。

神藤雅子さんは日本ハープ・セラピー協会代表としてセラピスト養成を行い、また日赤医療センターの緩和ケア科スタッフとして実践している第一人者です。会場は札幌から福岡まで、全国6ヶ所で開きます。ハープを弾いている方はもちろん、セラピーに興味を持っている方にも意義深いセミナーになると思います。

神藤さんはすでに絶版となっているステラ・ベンソン著の「ハープ・セラピー」を翻訳しましたが、この本の残部少数の即売も予定しています。

また同時にカマックのケルティックハープを数台持ち込み、各地で展示会も行います。

日時や場所の詳細と参加申し込みは当社ホームページからできます。



2014年10月06日

ピーターソンのチューナー2種 その2

StroboPLUSやはりピーターソンのストロボ式ですが StroboPlus HD というチューナーがあります。やはり安定して見やすい上に計測できる音域が広く、さらに前回書いたストレッチチューニングが組み込まれていて、セットすると低音がより低く、高音はより高めにチューニングできます。ストレッチは楽器や弦の素材、サイズによって異なりますので、大量の楽器別ストレッチがあり、ハープでもペダルハープ、レバーハープとコンスタンツィハープの3種類に分かれています。最後のCostanzi harpというものを私は知りません。ご存知の方はぜひ教えてください。さらに音律もミーントーンなどの古典調律各種はもちろん、アフリカ、インドネシア、エジプトなどの音律も各種入っています。時間があるときにこれらの音律で調弦して遊んでみようと思っています。

電池は充電式リチウム電池を使い、USBで充電しますので持ち運び時の電池切れには注意が必要です。またパソコンと接続してメトロノームもダウンロードできます。本来サイズはちょっと大きめの13.3X10.8X3.8僂能鼎290g、定価は25,000円(税抜き)です。


ストレッチチューニングの話の続きですが、このチューナーを使ってグランドハープを計測しましたら高音の1オクターブFで+9セント、低音の6オクターブFで−5セントに、ケルティックハープでは2オクターブC(No.6)で+2セント、5オクターヴC(No.27)が−2セントになっていました。前に書いたように楽器や弦の素材、サイズによってオクターブ倍音に差が出るということは、厳密にいえばお使いの楽器一台づつ最も美しい(正しいではない)チューニングは変わってきます。機械や目だけに頼らずに耳も使って調弦しましょう。最後はあなたの感性です。でも難しく考えないでください。美しい響きを探るのに特別な訓練は必要ありません。参考までに私のコンサートチューニングの方法を書きます。

中央の2オクターブをチューナーで合わせたらチューナーの電源を切り、三和音と基音の上のオクターブを弾いて(ここまではチューナー通り)、さらに1オクターブ上、または下のオクターブを弾いてその音をチューニングします。例えば、ドミソドと弾いて書さらに上のドを、もしくは下のドを、次はレファラレからレを耳で聞きながら合わせるのです。これで自然とストレッチチューニングになっています。

チューニングや音律は奥が深く、正解はありません。華々しい音楽にはストレッチは広め、沈んだ音楽には狭めが似合います。ハープの場合はどうしても平均律ですが、それでも長三度は狭い方が和音は美しく響くし、半音が狭くて長二度が広めの方が旋律は自然に流れます。話を難しくしてしまいましたが、最後は感性です。チューナーが絶対正しいと思わず、どんなに便利なチューナーが出ても耳も使ってで調弦しましょう。



2014年09月17日

ピーターソンのチューナー2種 その1

ハープの調弦にチューナーをお使いでしょうが、チューナーによっては針が安定しないで見にくかったり、また高音や低音の音には反応しないことが多いと思います。ハープのようなアコースティックで一つの弦を弾くと他の弦も共鳴する楽器にはチューナーは敏感すぎるものよりも少し鈍感なチューナーの方が合っています。ところが最近、きわめて安定して見やすく、さらに特筆するのは実測でハープの1オクターブCから6オクターブFまではしっかりと音を捉えて表示してくれるチューナーを見つけました。ケルティックハープではすべての音域をカバーします。


iStroboSoftひとつはアプリですが、スマートフォンにダウンロードできる iStroboSoft というピーターソンで出しているチューナーです。画像はiPhoneのものです。これは針式ではなくストロボ式で、ストロボが静止することによって音程を確認できます。ストロボも音名も大きくてとても見やすく、誤差も0.1セント単位で計測します。さらにカポ機能があって、たとえばケルティックハープの変ホ長調にしたいとき、カポを+3のKey:E♭にすればE♭をCと表示し、グランドハープでは+11のKey:BにすればCの解放弦(C♭)の表示がCになります。

チューナーによっては表示がE♭だのG♯だのが混在して初心者の方には変ホ長調がわかりにくく、レバーをハ長調にセットしてチューニングする方もいます。そういった方には便利な機能です。価格は1000円とアプリにしてはちょっと高めですが見易さと安定性の使い勝手でお勧めできます。


しかし問題があります。このチューナーでケルティックハープの最低音から最高音までぴったりと合うからといってすべての弦をチューナーで合わせて演奏すると、コンピューターゲームの伴奏音楽のように平板で無機的、無味乾燥な音楽になってしまいます。倍音は整数倍より広めになるので、高音になるほどチューナーで示される音より高めに、低音は逆に低めにチューニングしたほうが音楽が自然に響きます。詳しくは「ストレッチチューニング」や「インハーモニックシティ」で検索してください。

このストレッチチューニングが組み込まれたチューナーがあります。次回にそのチューナーをご紹介します。


2014年08月22日

ハープもあれこれ

「鼻のハープスに薬をつけなくては」。フランス人のハーピストと話していた時、彼女が突然こう言ったことがあります。鼻にハープ? しかも複数で? と頭の中が??でいっぱいになりました。そこでスペルを聞くと herpes、つまりヘルペスでした。そういえばハーの発音が口の開きが狭くてちょっと違っていたなと気が付きました。私の語学力はその程度です。

活字でも音声でもハープという単語に反応してしまいます。脱法ハーブが話題になっていたころは大変でした。映画を見ていた時、確かにハープという発音があったけど、字幕スーパーには全くハープがなく、むしろけなす意味の言葉でした。後から気になって英和辞書でharpを見てみると、動詞で「ハープを弾く」の他に「ごたくを並べる、 一つのことをくどくど繰り返す」という意味があることがわかりました。大きな辞書には文例として to harp on the same string、he was always harping on 〜 とあります。
Don't harp on the same string. は映画の字幕風に訳すと「同じことばかりごたごたぬかすな」となります。これはハーピストがチューニングをしているのを見て感じたのかな、演奏を聴いての感想でなければいいけど、と思いました。いづれにしても良い意味には使われていないのが残念です。

そこで私はハープの名誉挽回に新語を作ってみました。

harpistic 〔形〕浮世離れした



2014年06月12日

露木次男作曲ハープトリオ

知人が古本屋で見つけたと言って露木次男作曲のハープトリオ作品3の楽譜を持ってきてくれました。

この作品は1935年(昭和10年)に作曲され、当社ホームページの「日本ハープ物語」でも紹介している日本最初のハープ作品と思われるもので、月刊楽譜24巻2月号に載っています。楽譜はフルート、バイオリンとハープまたはピアノのための一楽章形式の曲で、ハープでは演奏された記録がない貴重な曲です。

露木次男(つゆきつぎお)は1902年に生まれ、1992年に没した作曲家で、経歴などの詳細は分かりませんがプロレタリア音楽同盟に参加しています。このプロレタリア音楽同盟は作家や演劇人などのマルクス主義研究者が結成した日本プロレタリア芸術連盟から派生した団体で、1929年に結成し、1934年に政府の弾圧を受けて解散しています。

この月刊楽譜は1912年から1941年まで出版された雑誌で、のちに数社が合併して現在の音楽之友社となっています。出版社は松本楽器合資会社です。この会社はピアノ調律師の松本新吉が設立したピアノ製造会社で、当時の山葉(現ヤマハ)、西川と並んで日本3大ピアノと言われました。銀座四丁目に社屋があり、ここが現在の山野楽器となっています。



2013年10月01日

11月と12月のワークショップ

ジャズハープ講座
日時: 2013年11月4日(月/祭) 午後1時〜5時
場所: 六本木シンフォニーサロン
講師: 古佐小基史
ゲストアーティスト: tomoca(オーボエ)
会費: 6,000円
第1部はゲストのtomocaさんと二人で、公開リハーサル形式でアンサンブルでの即興演奏をテーマにセッションを繰り広げます。
第2部はハープ特有の構造に根ざした和声、調性、音階の理解とその実践的活用の講座です。
古佐小さんの講座はこれで5回目となり、今回ははじめてゲストを迎えます。オーボエのtomocaさんは以前に横浜、馬車道のジャズクラブで聞いて、日本にこんなすごい人がいたんだと感心したことがあり、とても楽しみです。


エレクトリックハープ講座
日時: 2013年12月8日(日) 午後1時〜4時
場所:場所: 六本木シンフォニーサロン
講師: SANAE(ハープ)、Satoshoi(ギター)
協力: ローランド株式会社
会費: 5,000円
エレクトリックハープにはエレキハープとエレアコハープの2種類があります。どちらもアンプにつないで音をだすのですが、そのアンプにしてもギターアンプ、ボーカルアンプ、ベースアンプなど、いくつもの種類がありますがハープアンプはありません。ではそれぞれの特性は?、どれがハープに向いているのでしょうか。さらにエフェクターのデモなど、演奏を交えて周辺機材の選び方から、使い方、セッティング、さらに演奏のコツまでをエレキハープで活動しているSANAEさんと作曲家でギタリストのSatoshiさんで総合的に解説します。






2013年07月23日

文学の中のハープ ロバート・ラドラム著「暗殺者」

暗殺者正面の窓のそばにグランドピアノ、その傍らにハープが置いてある。

ハープが置いてあるのは高級住宅街の一軒家を、民家を装って使っているアメリカ陸軍の秘密司令部ですが、ハープが出てくるのはこれだけです。クライマックスでハープを運び出すシーンもありますが、小説の小道具としてハープが出てくるわけでもなく単にハープという単語がこの小説で2回登場するだけという、このカテゴリーで紹介するに値する文学ではありません。この種の小説にハープという言葉が出てきたのをダシに、私の読書傾向を書こうと思うだけですので、このブログも読むに値するものでもありません。

子供のころから私の読書傾向は血湧き肉踊る冒険小説です。アリステア・マクリーンの戦争小説でハラハラ、ドキドキ感の文章の力に圧倒されて戦争小説、スパイ小説、サバイバル小説を読み漁ってきました。しかしソビエトの崩壊とともにスパイの活躍の場が減ってきて、さらにスパイはむずかしい電子機器などを使うようになってから、日常のどこにもありうる非日常として犯罪小説にはまりました。リチャード・スタークの「悪党パーカー」シリーズはすべて読んでいます。長々した説明ではなく会話、しぐさ、物腰を通して登場する人物一人一人の性格から育ち、普段の生活までわかるように人物を描くところが好きです。アメリカ映画もそうですが登場人物は端役にいたるまでそれぞれの人生やドラマがあり、それを生き生きと描いています。このシリーズの「犯罪組織」では訳者あとがきの中で片岡義男氏が、襲われた二人のよく喋る方は誰それ、黙りこくった相棒は誰それ、ポーカーをやっていて最初に振り向くのは誰それ、など登場人物の多くを映画にするならと実在の俳優を振り分けています。それほど人間が描かれています。実際に「組織」という題名で映画化されました。このビデオは持っていますが、小説のほうがずっと人間が描かれています。

もう一人出版されれば必ず読むのがローレンス・ブロックです。「泥棒バーニー」シリーズはとにかく会話がしゃれていて楽しくて大好きです。さらに殺し屋ケラーの短編シリーズもあります。泥棒や殺し屋といってもおぞましいものではなく、おしゃれな超B級娯楽小説です。また警察小説の87分署シリーズを書いたエド・マクベインも唯一泥棒を主人公にした「街はおれのもの」を書いています。日本人の冒険小説家ならだんぜん船戸与一です。サバイバル小説ならルイス・ラムーアの「シベリアの孤狼」が好きで何回も読みました。児童文学にも優れた冒険ものが多く、ルイス・サッカーの「穴」などは大人が読んでもじゅうぶん楽しめます。

最近岩盤浴にはまっていまして休日にはよく行きます。その時読みかけの本がなければ何度も読んだ本を持って行き、汗びっしょりになりながらこういったジャンルの小説を読んでいます。


2013年04月08日

マイク内臓のハープ

inmic
前回に紹介したアルパ EC Llanera モデルにはマイクとプリアンプが内臓してあります。マイクは空中の音を拾うマイクと、振動を音に変換するコンタクトマイクの2種類を組み合わせ、オーダーメイドで設計された小さなプリアンプとのセットで、フランスの ISCHELL社によって作られたものです。これがすべてハープの内部に取り付けられてハープの横にモノラル標準プラグのアウトプットがあります。これをアンプにつなぐといろいろマイクやケーブルをセットするよりはるかに簡単に自然な音がスピーカーから出せます。またレコーディングにも使えます。
写真の響板裏側のライトで照らしているところがマイク、その左上の響胴外側の突き出ているのがコンタクトマイクの一部です。

onmicoutputそして左の写真がこのアウトプットです。これらはグランドハープにも、ケルティックハープにも装着可能です。しかし製造の段階で内臓したものを作る必要があります。今お持ちのハープに後付けで取り付ける場合は右の写真のように外側にマイクを装着すれば可能ですが、私はまだ取り付け方のノウハウを持っていませんのでこのシステムだけを単体で販売するのには躊躇しています。ちなみにこのアルパのシステムは42000円で、通常のどのハープにもこの分をプラスすれば内臓モデルをお売りできます。

ステレオのアウトプットにすることも可能ですし、マイク一つだけを装着して使うことも可能なようです。またISCHELLは日本語で検索してもヒットしませんので、日本に代理店がないようで正確な日本語表記ができません。しかし演奏のシーンはスタジアムのような広大な場所からざわついたパーティー会場、さらに屋外まで限りなく広がっています。アンプもそれに合わせて大小さまざま、さらに電源がなくても電池で使えるものまで市販されています。

カマックではすでにハープの各弦にピックアップをとりつけたエレクトリックハープも製造していますので、近いうち当社でもエレクトリックハープやISCHELLシステムを使った電気処理のワークショップを開きたいと考えています。



2013年04月03日

カマックのアルパ

カマックハープでは2年ほど前からアルパも作っています。アルパとはスペイン語でハープのことですが、日本では中南米音楽に使われるラテンアメリカ・ハープのことを指します。この4月にアルパでジャズを弾いているエドマール・カスタネーダ氏が来日し、このアルパで演奏会を開くのを期に一台取り寄せました。Llanera

モデル: EC Llanera
高さ:155cm
重さ:9Kg
弦数:35(E〜F)
材料:メイプル、ブナ、シーダー
色:6色からお選びいただけます。
もちろん各弦にカマックのレバーが付いて、半音操作ができます。

さて、エドマール・カスタネーダ氏の演奏会はコロンビア大使館の主催で4月23日(火)夜に銀座ヤマハホールで開かれます。この演奏会は一般にチケットを売り出さないようですが、若干の招待券が用意できるかも知れません。アルパやジャズに興味のある方は info@takada-harp.comまでご連絡ください。またその後、パラグアイ関係でも演奏会がありそうです。なにかわかりましたらこの最後に追記として追加します。

castanedaエドマール・カスタネーダ
1978年コロンビア、ボゴタの生まれ。アルパ奏者である 父親のもとで、7歳で演奏を始める。16歳でアメリカへ移住。トランペットを高校と大学と学びながら、ハープの演奏を続けた。ジャズとアフロ・ キューバンに魅せられ、ハープでジャム・セッションに参加するようになった。メロディ、ベース、リズム、コードの全てを一人でこなす驚異的なテクニックはジャズ・ハープの常識を打ち破るものだ。
彼の演奏はこちらでご覧いただけます。
http://www.youtube.com/watch?v=hs10Y7bZgiQ
http://www.youtube.com/watch?v=RK0UW7CpF2s


Profile

高田 明洋 (たかだ...

livedoor Readerに登録
RSS
livedoor Blog(ブログ)