A Bird Fries, until it would like to rest finally.

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かつて、「ひよこカウンセラー」として
私はご相談者の方々に精一杯接してきました。

その後も学びや経験を積んで、
カウンセラーとして骨や血や肉を蓄えました。

「アナタと出会えて、とても良かった」
ご相談者にそう云われることが何よりも嬉しかったのです。

*

しかし、やがて、
ふと気がついたときに、
自らは疲れ果てていたのです。

自分自身は長い結婚にピリオドを打ち、
天職だと思っていた職場を予期もせず失い、
住み慣れた街をひとり離れ、
最後には
乳がんを宣告され、半分を失いました。

そういう状況だけを見ればどこまでも哀しい、
けれど
目に見えるもの、形あるものが全てではない。

何かを失う度に、
確実に自分の心の内側に
生まれ湧き出てきたものがありました。

ひと言で表すことの出来ない
しかし、しっかりと私を支える
「明日」という人生にまだまだ楽しみを感じさせてくれるもの

私が失った半分の代わりに
胸の奥に確実に育ったものがあるのです。

*

カウンセリングやセラピーでは、勿論
カウンセラー自信が経験しないと相談に乗れない、
というものではありません。

しかし、それぞれの悲しみの本当の深さを
我が身を持って知ったことで、
カウンセラーである私は、軽はずみな相づちも打たなくなり、
ましてや余計なアドバイスなど決してしなくなりました。

共感の本当の意味がやっと解ったのかも知れません。
カウンセラーになって5年も過ぎようとするのに…

人として生きて大切に思うもの、支えにすること、
きっとそれぞれに異なっているのだろうけれど、
ひとりのセラピストの小さなムーブメントが
誰かの心に届き、
知らない誰かの傷みに響くかも知れません。
 
ですから
片翼となったセラピストは、
しばらくの小休止を経て今動きはじめようと思います。


- 2010年春 桜はまだ -

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