2006年01月27日

ケンエルコフ〜その2〜

luck013日前に購入したラッキー(チワワxパピオン、2ヶ月齢、雄)がくしゃみ、鼻水、咳で来院。

昨日からふらつきも出てきたようだ。

診察台の上のラッキーは確かにふらつき、明らかにおかしい。おまけに歯が生えていない!

luck02低血糖を疑いグルコースを与えるとみるみる元気になり、ひと安心。

しかし、オーナーさんは相変わらずラッキーの食欲があまりなく咳をするので入院を希望。

病院ではオーナーさんの心配をよそに、よくミルクを飲んでくれて元気も良い。

なんだかなぁ〜。咳をするラッキーを見ているのが嫌なのかどうか知らないけれど、もう少し気をしっかり持って育ててもらいたいものだ。


2006年01月24日

イヌヒゼンダニ

hizenndani耳の先端を痒がるという主訴でブラックタンのロングコートチワワが来院。

他院では生れ持ってのアレルギー体質と言われたそうだ。

一応、ダニの感染を疑って皮膚検査をしてみる。

幸い1匹のヒゼンダニが引っかかり、耳の痒がる原因はダニの感染症と診断。

オーナーさんは、先の病院でも検査をしてもらったが問題ないといわれた、とやや不満そう。

このヒゼンダニは皮膚検査で検出するのが簡単でないこと、今回はたまたま引っ掛かってくれたが、ダニがいなかったからといってダニ感染症ではないと言い切れないことをお話しする。

どこまで分かってくれたか?感情が移入すると分かち合えるのは難しい…


2006年01月22日

ケンネルコフ〜その1〜

cyukoharu最近、ケンネルコフで来院する子犬が多い。

激しい咳をするのでほとんどのオーナーさんは心配してしまう。(当然でしょう)

ハルちゃん(M.ダックス、6週齢、雄)も激しい咳と食欲がやや落ちてきてたので入院することになる。

少しやせ気味のハルちゃんにとって大事なことは、よく食べて、しっかりと体力をつけて、病気に打ち勝つ身体になること。

試行錯誤の結果、ハルちゃんは子猫のドライフードが好みと判明。

病院で少しずつフードを食べるようになったので、家で見てもらうことにする。

しかし、6週齢は小さすぎるよなぁ〜。ケンネルコフにならない方がおかしい。母親から離すのがあまりにも早すぎる。

売る方のペットショップだけの責任ではなく、オーナーさんたちも「3ヶ月齢以下の子犬は絶対飼わない」という気構えを持って子犬を受け入れてもらいたいものだなぁ。


2006年01月19日

社交的なフータに脱帽

fu-taチワワには長い毛を持つロングコートチワワと毛が短いスムースチワワがいる。

主観的な判断だが、ロングコートチワワはシャイで内向的な子が多く、スムースチワワは明るく社交的なイメージがある。

フータはスムースチワワ(3才、雄)。

フータは、散歩中に他のイヌに2回も咬まれた経験がある。

普通であればそれがトラウマになり他のイヌを怖がりそうだが、フータはめげずにコミュニケーションをとろうとするらしい。

心配なのはオーナーさん。散歩でフータが犬に近づこうとするたびにドキドキするようだ。

社交的なことは大事だが、相手を選ぶのも大事だってこと?


2006年01月16日

原因不明の発熱

mugi他院で伝染性肝炎の疑いがあると言われて心配したオーナーさんがムギ(コーギー、3ヶ月齢、雄)を連れて再来院。入院することになる。

40度近い発熱が続いているが、咳も鼻汁のなく原因が分からず。

幸い食欲はあまり落ちていないが、横に寝そべって食べるので体はだるそうだ。

再検査の結果、肝臓の値はやや高いが他院の検査で3万以上あった白血球は正常値に戻る。

まだ微熱は残るが、食欲もあり元気が出てきたので一度退院して様子を見てもらうことにする。

ムギちゃんが体調崩す前にオーナーさんが2〜3日原因不明の発熱で寝込んだらしい。

もしかして、オーナーさんから伝染したのかなぁ?


2006年01月11日

シャイ犬

chiwaチワちゃん(R.チワワ、4才、未去勢)がペットホテルで連れてこられた。

まめなオーナーさんで、ホテル期間中のチワちゃんのごはんを小袋にきちんと分けて持参。

それだけではない。フリースの毛布を2枚と、暖かそうなフリースの座布団2枚。それと、いつも一緒に遊んでいるおもちゃを1つ。

しかし、ホテルに一人取り残されたチワちゃんはおもちゃで遊ぶ余裕なんてさらさら無い。

フリースの毛布にくるまって、中から様子を窺うのが精一杯。

「早く迎えにきて〜」と言う心の声が聞こえるのは気のせい?

 


2006年01月09日

親子の証明

メイメイ(上、左下)はベッコウ柄の短毛日本猫(1才6ヶ月)だ。

モコ(右下、6ヶ月齢、未避妊)はメイの子でやはりべっこう柄で長毛日本猫だ。

意見すると、全く血のつながりが無いように見えるが、モコメイとモコが親子と判断できる特徴が頭のてっぺんにある。

どちらも頭のてっぺんに茶色の毛のポイントがある。

実はモコちゃん、前回紹介したピンとマガリの兄弟だ。

ベッコウ柄と黒猫。全く関連性が無い柄だけど、同腹から生まれてくるのだから不思議。自然界っておもしろいなぁ〜


2006年01月07日

ピンとマガリ

ピンピン(上)とマガリ(下)は兄弟だ(日本猫、6ヶ月齢、去勢済)。どちらも全身まっ黒けで、ちょっと見では区別が付かない。

ピンの方がマガリよりも1キロ重く、長いシッポがピンとまっすぐになっている。

マガリ

マガリも立派な長いシッポを持っているが、先の方で少しだけマガッている(名前の由来)。

しかし、性格は陰と陽でまるっきり違う。

ピンの方はシャイで、近づくとシャーッと威嚇するが、マガリは好奇心旺盛で人なつこい。

人情的にマガリの方がかわいいと思うのは当然だろう。動物も、(人と同じで?)容姿よりも性格の方が大事だね。


2006年01月04日

ペットホテル02

raraララちゃん(日本猫、7才)もウニちゃんと同じように、盆暮れは病院で過すことが多いかな。

ララちゃんのオーナーさんの実家は九州なので、とてもララちゃんを連れて帰ることは難しいようだ。だいたいは自家用車で移動しているようだし。

そう言うわけで、ララちゃんのホテル滞在は長期的。その間、ララちゃんはずっと緊張しているようだ。

ただ、朝晩の食餌は完食、排尿排便も問題ない(と思っている)。

今日でやっと家に帰れるララちゃんの正月はこれからだね


2006年01月03日

ペットホテル01

uniウニちゃん(日本猫、4才、避妊済み)はお盆とお正月はだいたいいつも病院で過している。

つい最近知ったことだが、ウニちゃんはまるで犬並に飼われているようだ。

ハーネスをして(散歩をしている?)、肛門嚢をしぼって、定期的にトリミングでシャンプーをしている

すばらしいだいたい猫はシャンプーやドライヤーが嫌いな子が多い。ウニちゃんはきれい好きなんだね〜。

いや、ウニちゃんがきれい好きではなく、オーナーさんがきれい好きなのかな?


2006年01月01日

ジステンパー陽性

sana01突然食欲がなくなったと連れてこられたサナ(チベタンテリア、雌)はまだ2ヶ月齢に満たない。

中程度の削痩、目やに、鼻汁、下痢、発咳があり、体温も40.5度と発熱が見られた。

便を用いたジステンパー検査の結果は陽性。

sana02オーナーさんに、ジステンパーの場合助からない可能性もあることをお話しする。オーナーさんも1週間前に購入したばかり。ペットショップから代理のワンちゃんを保証されたが、気持ちは複雑。

そりゃそうだろう。ぼちぼち新しい環境に慣れた頃だろに…。

米国や英国では生後8週の幼齢犬は輸送・販売を禁止している。日本でも動物愛護法にこの条件を盛り込む方向に進んでいる。

一日でも早くこの法律が発令され、子犬とオーナーさんのいい出会いが出来るといいね。


2005年12月28日

長期入院

issaイッサ(日本猫、2才5ヶ月齢)は3回目の長期入院だ。

別にたいした疾患ではない(?)ので、本人は元気いっぱい。ケージを開けるとダッシュして飛び出そうとするから、注意が必要。

後肢に貯まった漿液がなかなか治まらず、2回も手術をしたが再発。仕方がないのでしばらく病院で毎日処置をするために預かることになる。

経過は順調だ。この調子だと完治もすぐ目の前

あと少し辛抱してくれ。頼むよイッサ

 

今年もあとわずか。本日で一般業務は終了。明日から正月休みだ〜、と言っても、ペットホテルが多いので休めない…

皆様、よいお年をお迎えください。来年もよろしくお願いいたします


2005年12月27日

術後の心肺停止!

gachannガッチャン(日本猫、8ヶ月齢)は、常法通りに避妊手術を終え、普通に麻酔から覚めるはずだった。

麻酔から覚醒し、少しふらついている状態でいつものようにケージに入れておいた。しばらくしてフッと見ると、動きがない…

抱き上げてみると身体はグッタリ。呼吸も心臓も動いていないではないか

急いで気管チューブを挿管し、心臓マッサージをはじめる

何とか心臓が動いてくれて、呼吸も安定し蘇生してくれたが、意識朦朧、起立不能、筋肉緊張、視力喪失になる。

その後、徐々に快方に向うが、視力はまだ回復せず(写真)。若いので、そのうち見えてくるようになるのではないかと、期待というより祈る思い。

原因は何か?同僚から喉の迷走神経を傷つけたのではないかと指摘を受ける。しかし、真相は不明。

いずれにせよ、ガッチャンの視力が回復することを祈るだけ…。


2005年12月26日

龍太逝く

ryuuta龍太(5才、去勢済)が2日前から食べなくなったと言って連れてこられた。

龍太は子猫の時から猫白血病ウイルスに持続感染していたが、発症まで至ってなかった。

血液検査とレントゲン検査から、肺における重度の感染症が疑われた。菌と戦うための好中球が減っており、負け戦状態。

入院4日後、酸素テントの中で息を引き取る。

普通の健康体であれば、造作もない感染症なのだろうが、白血病ウイルスにより免疫力が低下していたのだろう。

龍太の亡骸は、オーナーさんの庭に埋められたそうだ。それが一番いい。いつもオーナーさんと一緒になれてよかったね、龍太。


2005年12月24日

Merry Xmas!

irumi01今日はクリスマスイブ

昔はクリスマスが近づくと何となく気分がワクワクしたものだった(今も少しだけワクワクするけど…)。

最近では、家庭でもクリスマスのガーデンイルミネーションの飾り付けが凝ってきて、夜になると思わず見入ってしまうirumi02事がある。

当院でも、夜散歩しているオーナーさんたちに楽しんでもらおうと、点滅ライトの飾り付けを買ってきたが、クリスマスというよりあやしい飲み屋と言った感じですぐに却下。

代わりに写真のようなごく普通のイルミネーションに変更。オーソドックスで無難なところか。

当然、ワンちゃんたちは色が識別できないが、オーナーさんがウキウキした気分になれば、ワンちゃんたちにも伝わるだろう。

そう言えば、最近ワンちゃん用のクリスマスケーキが流行っている様子(東京近辺だけ?)。あんまり食べ過ぎておなかこわさなければいいけどね。