2006年04月10日

升本弘編曲集2 マーラー/さすらう若人の歌

Gustav Mahler
〈Lieder eines fahrenden Gesellen〉
マーラー さすらう若人の歌

弱冠24歳の青年指揮者であったマーラーは、自伝的作品と言われるこの連作歌曲を書きました。自らの詩には、自身の失恋経験が投影されています。

1 Wenn mein Schatz Hochzeit macht
    愛する人の嫁ぐ日
2 Ging heut' Morgen über's Feld
    朝の野辺を歩くと
3 Ich hab' ein glühend Messer
    私の胸のうちに燃え立つ剣が
4 Die zwei blauen Augen von meinen Schatz
    愛するひとの青い瞳


1994年9月1日 初版発行 定価1,500円+税

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 歌曲において作曲者の力量は、詩人の数倍も必要だと考えています。その内容が高度で素晴らしいほど、悩み、苦しみ、追いつめられて、やがては普通に生きて行くことさえもままならない場合もあります。
 そこでマーラーは、うまくバランスをとりました。出来が悪いとは言いませんが、決して褒める程でもない体験上の詩に、正攻法で有り余りある才能を発揮して、格調高い美しい歌曲を仕上げたのです。
 そして、忘れてはならないことが一つ。
 詩人よりも作曲者よりも、一番努力を強いられるのは、歌う、貴方だと思います。
 皆さんの、苦しみがいずれ歓喜と声になりますように。

                 1994年8月 升本 弘 

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 恋愛における若者の苦悩を自作の詩に作曲したこの歌曲は、若い世代にとっては、等身大の自分と照らし合わせることが出来ますし、年配の皆様にも、青春時代の自分を懐古しながら、重ね合わせることが出来るのではないでしょうか。
 升本先生の編曲は、すべてのパートにすべての詩を歌わせる、というポリシーの元に書かれています。そうでなければ、感情の行き場がなくなってしまうからです。和声の構成音を満たすだけでなく、各パートとも十分に歌い上げることができることが大きな特徴なのです。


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