2007年11月20日
憧れのアル・ケッチァーノ@鶴岡へ・・・
アル・ケッチァーノ最寄駅:鶴岡
料理:イタリア料理
採点:★★★★★
一人当たりの支払額(税込み):3,000円〜5,000円
用途:昼食
はるばるやって参りました、ここは庄内平野の鶴岡市。
…憧れのアル・ケッチァーノでランチを食べようッ!…
こんな企画を立てたのは、今年の夏前でした。
各自の日程を繰り合わせていたら、ずれにずれて半年先の実行になりました。
月曜に東京を新幹線で発って、新潟でお乗り換え、そこから特急いなほで鶴岡へ…陸路で約4時間…
因みにアル・ケッチァーノは月曜お休みなので、この日の夜は鶴岡で…
しかし、鶴岡駅前は何もなく、仕方がないので駅前にある唯一の居酒屋、“日本海庄屋”へ…(笑)
まぁ、あくまでも、メインはアル・ケッチァーノなので、この辺りは割り切りました
翌日は、ホテルで朝食を頂いてから、庄内の名湯湯田川温泉へ。
普通の路線バスに乗って、のどかな庄内平野を走ります。
都心のバスと違って、あくせくしない時間。
市街地を抜けて行くと車窓の向こうには、懐かしい田園風景が広がっていきます。
バスに揺られる事、約20分、湯田川温泉へ着きました。
まあ、鄙びたという言葉が本当に似合う、小さな温泉街です。
観光地化されていないと言うか、少々寂れたというか・・・
予定していた大きい方の温泉施設(銭湯みたいな感じです)が
9時から清掃なので、
お土産屋サンで鍵を借りて、
もう一つの公営の温泉施設へ案内されましたが、
これが、自宅のお風呂程度の小ささです(爆)
地元の方が、ふらっと入浴に来られます。
透明な単純泉で、さらっとしたお湯。
掛け流しのそのままとは、何と言う贅沢でしょう。
軟らかな子持ちの良いお湯でございました
バスも一時間に2本・・・まったりとバス停で待つのもまた乙なもの。
見上げれば、ゆくりなく秋の澄んだ青空が広がっています。
ホテルに帰り、荷物をまとめて、チェックアウトしたら
今度はタクシーへ
鶴岡市街地から、庄内平野を進む事、15分・・・
いよいよ、今回のメイン
「アル・ケッチャーノ」でのランチです
お店は、思ったよりも可愛らしい山小屋風の作りで
蔦が絡まり、良い雰囲気です。
地元から、東京や横浜ナンバーの車まで・・・
既に沢山の方々が開店を待っておられました。
早速、案内されて店内へ。
こじんまりとしていますが、とても良い雰囲気です。
厨房前の大きな黒板には、本日のお奨めが手書きで書かれております。
窓側のテーブルに案内されました。
適度に自然光が差し込み、穏やかな日差しがクロスに映えます。
ランチはパスタのコースもあるのですが、
本日は奮発して5,000円のコースをお願い致しました。
まずは食前酒で乾杯します。
おのおの勝手に好きなものを頂きます。
私はミニボトルのスプマンテを・・・
最初の前菜は
「庄内湾で上がったワラサに満月の塩」
1.5cmは有ろうかという大きな一切れのワラサに、美しい塩が振られ
それにオリーヴオイルがさらっと掛かっているだけですが、
黒いお皿にワラサ、そうしてそれを取り巻く結晶の様に
塩が振られていて、何とも美しい一皿。
(お写真を写し忘れたのが悔やまれます)
とてもシンプルなお料理なのですが、これが大変美味しいのです。
お刺身ともカルパッチョとも違うのですが、新鮮なワラサの脂加減と
ほんのり甘味さえ感じる満月の塩・・バランスの妙味です。
続いては、最初のパスタ。
「スズキのカルパッチョを乗せたから墨入りカッペリーニ」
スズキがやはり新鮮で、軽い口当たりでした。
から墨の程好い塩味が、細めのカッペリーニと良く絡んでいます。
3皿目は、
「秋刀魚と秋茄子のマリネ、庄内菊を添えて」
季節の秋刀魚と茄子です。
紫の庄内菊をあしらっているのも何とも美しい一皿。
秋刀魚は本当に新鮮で、肉質もとても良く、程好い酸味が良く合います。
こんがりと焼き上げた茄子はバルサミコで風味付けしています。
香りの強いイタリアンパースリーと塩味のジュレが
シンプルな味わいに花を添えてます。
因みにアル・ケッチァーノのフォカッチャ
見た目が、まるでカステラの様な焼き上がり。
ふんわりと軽く、こちらも美味しゅうございました。
4皿目
「地元の茸を使ったリゾット」
平茸、しめじ、舞茸等、沢山の地場の茸のたっぷり入ったリゾット。
バターも最小限にして、茸の味わいを最大限に引き上げていました。
5皿目は
「青イカのソテーと庄内葱、セロリのスパゲッティーニ」
やはり、庄内で上がった青イカを、地元のお野菜と一緒に
パスタに仕上げています。
青イカはミディアムに仕上げてあり、お野菜の甘味との相性が抜群でございました。
6皿目・いよいよメイン・・・お魚のお料理です。
「庄内で上がった姫鯛のソテーと青いお野菜添え、だだ茶豆のソース」
鯛がふんわりとしていて、とても美味だったのですが
それ以上に美味しいのが、お野菜達!!
このブロッコリー、ほっそりとしていて、
茎まで美味しく頂けたのですが、本当に甘くて美味
シコッとした歯ざわりの豆の蔓も美味しく頂けました。
ソースもバターや生クリームを使っていない、さらっとほっこりとした仕上がり。
お野菜が新鮮だからでしょうか?
本当に地場のものを美味しく頂けるのは幸せを感じます。
7皿目・メインのラストはお肉料理です。
「庄内牛のグリエ、ルッコラやハーブを添えて」
私は、普段こういう場合に牛肉は不得手なのですが、
炭火でグリエした牛肉は香ばしく、物凄く柔らかくはないのですが、
噛むほどにお肉の旨味が伝わり、滋味溢れる味わい。
ルッコラも香り高く、添えられていたトマトも味が濃くて
とても美味しゅうございました。
ドルチェは盛り合わせ。
イチゴのシャルロットにフルーツを添えたパンナコッタ、
カスタードプディング・・・
どれも上品で甘さ控えめで素直な味わい。
2種類のジェラートは、地元のミルクを使ったもので
あっさりと軽い口溶けでした。
エスプレッソを頂きながら、
2時間を越えるゆったりとした午餐は終わりとなりました。
食後に奥田シェフ自らテーブルまでいらしてくださいました。
純朴そうな、口数の少ないシェフですが、
色々とお話を伺いながら、シェフの故郷を愛する心、
そうして故郷の食材をどれだけ愛しているのかを
伺う事が出来ました。
シェフが本に書いて下さったサインには、
お名前の他に、こう書き添えてありました。
“また、庄内を食べにいらしてください”
この、食べに・・・の言葉に、シェフの、そうして
アル・ケッチァーノのお料理の全てが凝縮されている様に思えました。
ちょっと遠いのですが、それだけ価値のあるお店・・・
なかなか簡単には伺えませんが、
また、美味しい庄内を“食べに”伺います。
ご馳走様でした。
お店を後にすると、
旅の途の空は、晩秋の澄んだ青に
ゆっくりと白い雲が広がり、
明澄なやや冷たい風が、紅葉し始めた木々の間を
そっとすり抜けておりました。
