2008年12月10日

じっくり語り語られてみようNo.20

 RDG氏主催のイベントじっくり語り語られてみよう への参加記事です。
辛口の記述もあるかと思いますが、
ご了承のうえで読んでいただけるとありがたいです。

今回の作品はコチラ! きゃのんP作

ktkr!


 はじめに言っておこう。

 真士だからって、評価が甘いと思われたら困るぞっ!
…と、最初に自分に喝を入れないといかん。
だって自分にとってきゃのんPのPV作品は
新曲DLCと同じようなすげー存在なんだもの。


=きゃのんPのライバルは?=

 よし、いこう! えーと作品を語る前にいろいろあります。
まず、きゃのんPの一連の音ゲーMAD@アイマス作品を見て思うのは
「きゃのんPのライバルはノーマルPVなんじゃないか」
ということです。

 ご存じの通り、公式曲は新曲もふくめてどれも2分前後ですね。
対するきゃのんPの音ゲコラボ作品もほぼ1分30秒〜2分。
音ゲのゲーム中での尺もそれぐらいですが、
曲自体はCD収録のフル版は3〜4分ぐらいはあったりします。
もちろん厳しいK社が相手なので尺を延ばすのは危険ですけど、
あえて2分ほどに収めているように思えます。
それ以外の楽曲、例えば真誕生祭作品などは
3分超のものもありますからね。

 そのノーマルPVと同じ限られた時間の中で、
きゃのんPは真の魅力をいかに表現してみせるかを
メインテーマとして作っているのだと思うのです。

 例外もありますが、基本的には選曲の時点で
真に合わないものは(真に合わない曲なんてあんまないけどな!)
選ばれません。男性ボーカル曲の場合はダンスに徹していますしね。
でもきっと好きな曲、やりたい曲は山ほどあるはずなんですよ。
でもそれを「真に押しつけない」んです。
きゃのんPは動画職人である前に、真のプロデューサーだから。
↑インタビューしたわけじゃないので、想像ですけどね。

 そもそも、MAD動画がほとんどない時代から
「ノーマルPVで真をいかにかわいく撮るか」
を競っていたPにとってのMAD作品とは、
より高度なプロデュース活動という位置づけなのだと思います。
<Pをススめちゃおうパーティー>できゃのんPを紹介した時も
力説しましたが、ひたすら「真かわいいよ真」なのも
真ソロに徹しているのも、すべては
「きゃのんPが真のプロデューサーだから」なんですね。

 真はドームEND後に言います。
「ずっとボクだけのプロデューサーでいてください」
真に惚れ込んだプロデューサーならどうするか?
言うまでもないでしょう。


=レシピが違う???=

 さあ、そろそろ作品のお話に入ります。
今回お題となっている『Togeteher 4 ever』という作品は、
従来のきゃのんPの音ゲーMAD@アイマス作品とは
「レシピが違う」という第一印象を受けました。

 曲と調和した真のダンスを軸とした構成に、
必ず1つないし2つくらいの演出をプラス。
ただし演出や効果はやりすぎないように。
主役は真であって演出ではない。
けれども、ただのダンス映像にはしない、という絶妙なバランス。
これが、まるでノーマルPVを見ているような自然な映像の中で
菊地真という素材の魅力を引き出す魔法のレシピなのです。

 きゃのんPの音ゲーMAD@アイマスは、例えるなら寿司です。
材料は酢と米と魚とわさびと醤油だけなのに、美味い。
一見、豪華なご馳走には見えないほどシンプルで、
気安くポイと口に入れて食べてしまえるお手軽な品にみえますが、
ちゃんと味わうとすごくいい真の味がする。

 真の味、魅力というのは、一体いくつあるのかわからないほど
多種多様なものです。かわいさ、りりしさ、明るさ、元気さ、
美しさ、力強さ、純情さ、素直さ、一途さ、儚さ、鋭さ、
気高さ、おバカさ、などきりがないほど。
それらは決してわかりやすいものばかりではなく、
普段は隠れているものもあります。
 きゃのんPはそんな真の魅力をひとつひとつ丁寧に握って、
我々視聴者に食べさせて(見せて)くれるんです。


 ですがこの作品ではそのレシピを変えてきた印象がありました。
そう、合成を導入することでだいぶ演出に目が行くわけです。
今回導入されている演出効果をざっと見ると

ブルーバックを使った合成
・最初のモノトーンシルエットの部分
・中盤メインの奥と手前のダブルまっこ
・ラスト前の黒バックにキラキラ部分


さらに
・ストロボ効果(0:47、0:54)
・グリーンぽい色調変化(0:56)


 と、このように2分弱の動画としてはバラエティすぎるほど
あれこれ仕込まれています。そんなわけで最初は
「できるだけ派手にしてみたのかな?」とか、
「いろいろ実験的にやってみたのかな?」とか、
あれこれ考えました。

 おそらく、なのですがこの作品を見た方で
「統一感に欠ける」という印象を受けた人もいるのでは?
自分もはじめは「色のバラけ方」が気になっていました。
ベースはステージ色のイエローとネイビーブルーの2色で、
これにイントロの白黒、ステージが赤になる部分を色補正した所、
ラス前の黒背景にキラキラと、色の変化が多いです。


 きゃのんPは初期の作品から色の調整が凝っていて、
明度を落としてシックな感じにしたり、ソフトフォーカスっぽく
白で陰影をトバしてみたり、ブルーに染めてみたりと
あれこれと手を加えてきました。
それが複数の素材を編集した動画の統一感を高める効果を
生んでいたのだと思います。
 今回はポジティブのステージの色変化の都合上、
赤になる箇所があってそこを補正したものの、
逆にそこだけ目立ってしまった感があります。

白黒→青→黄→赤緑(?)→青→黄→黒→黄青黄→白(サムネ)

この流れでいけば青→黄→黒→青→黄→黒でループさせても
いい感じだったかもしれないですね。
もっとも、自分は動画制作経験ゼロなので色々試した結果、
最良の選択だったのかもしれないですし、
自分の気付いていない意味があるのかもわかりません。
元の楽曲映像のカラーパターンなのかも、と思い探してみましたが
発見できず。ポップンて基本的に映像無い、よね???

 もっとも、この作品のキモはそこじゃないです。
そう、肝心なのは真を背景に真がダンスしている
「抜き」の演出……だと思った人!






残念だがアンタ、この日本じゃあ二番だ。



=抜きを踏み台にした!?=

 何やら自分で死ぬほどハードルを上げたような気もしますが、
これがまた本当なわけで。この作品における「抜き」を使った演出は、
メインじゃなくて踏み台なんです。
ジェットストリームアタックでいえば、
ガンダムに踏んづけられた先頭のガイア大尉のドムです。

参考映像(ご存じない方はどうぞ)


 最初に「きゃのんPのライバルはノーマルPV」ということを
述べたわけですが、ノーマルPVの特にソロを見る場合、
最初から最後までずっとアイドルを見続けるものですよね。
きゃのんP印の音ゲーMAD@アイマスも同様で、カットインなどが
入る場合もありますが、原則として最初から最後まで
踊っている真を見続けることになる、という共通点があります。

 ところが今回、踊る真の背後に真が出現することで、
イントロからずっと踊り続けてきた真から目を離し、
後ろの静止画の真に目が移ってしまうんです。
まあそれはしょうがない、すごくいい絵ですから。
不覚にも「真ー! そこをどいてくれ! 真が見えん!」
と思ってしまいましたよ自分もw

 だがちょっと待って欲しい。
そういうのを「孔明の罠」というんじゃないのか?


 見よ! 後ろの「真の絵」に目を奪われた我々の
視線の先に、踊っている「本物の真」が飛び込んでくるじゃないか!

こんな光景をどこかで見た覚えがあると思ったら、
アニメのエンディング映像でよく使われていた技法なのですコレ。
 見たことないですか? 背景にヒロインの「絵」があって、
その絵の手前に主人公が「キャラ」として動いていている映像を。
で、主人公が他の女の子に見とれたりすると「絵」であるはずの
ヒロインが怒って、主人公が慌てる、みたいな。
 これはアニメーション独特の演出で、「絵」という2Dと
「キャラ」という3D(映像としてはキャラも2Dですが存在として)
をリンクさせた、奥行きを利用した遊びなんですね。


2Dと3Dを行き来する、自分の好きな映像。OPだけどw

 こういった奥と手前が、2Dと3Dがリンクするという作品はすでに
あったかもしれませんが、ブルーバックコマンドを2D芸術である
セルアニメの技法に応用するところに戦いの年季の違いを感じます。

「おお、これは面白い演出だ!」
「抜きってこういう使い方もあったんだなあ」
と素直にこの作品の見所をここだと思ったあなたは正しい。
ですが、きゃのんPという機動真士はそれを踏み台にして
さらに一段高く跳び、「真の魅力」を描きます。

1:34で本物の真が背景の真と融合します。cannon01







 ここでキメポーズなのですが、この部分を繰り返してよーく見て!
1:35から1:36になる僅か一瞬だけ、やや上のアングルからの
映像が入っているのがわかるでしょうか? そこです!
この作品のキモ、肝心な部分はそこなんです!!

 普通のPV映像なら、ダンス自体はキメポーズで完結しているので
2枚目の写真の1秒にも満たない一瞬の映像を
わざわざ入れる必要がないですね。ではなぜゆえこれがここに?

 この真の顔はこう語っています。
cannon02






「ダメですよプロデューサー、ちゃんとボクを見てないと。へへ〜」


うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!

 真の絵の方に目を奪われたことも、
そこに本物が重なってきてビックリしたこともボクはお見通しですよ、
というこの得意げな「してやったり」顔はどうよ!
 そんな目で見られたら床を転げ回って

俺が悪かったまことぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ!
とかなるしかないじゃないか! マジで虫になるかと思った!

 で、またこの直後は何事も無かったかのように
凛とした顔で「あぁ〜あ いぇい〜ぇ あぁあぁあ〜」
な〜んてやってんだぜ? 何なんだこのかわいい生き物は!!

ん? 早く病院へ行け? 否! 病院が来い!
来たついでにまっこまこにしてやるから覚悟して来いよ!



=レシピに書かれている言葉=

 「抜き」は踏み台といった意味がおわかりでしょうか。
この一瞬に凝縮された真の魅力を表現するために
最も見せたい瞬間の前後を合成を使った映像で挟みこむことで
普通の映像、真そのものを強調しているわけですよ。

これが我ら真士の誉れ、きゃのんPです。

 はじめは「レシピが違う」と感じたのですが、
何も違ってなんかいなかった。
すべてがスケールアップしていただけだったんです。
目立つ要素を取り入れても、それ以上に真を輝かせてやる!
という意志がある限り、どれだけ演出に凝ろうとも、
謎の技術を披露しようとも大丈夫。


 きっとレシピには、ひと言こう書いてある。
「きゃのんPの最大の武器は菊地真である」と。




=あとがき(という名の反省部屋)=

 はい。締め切りギリギリでございます!
締め切りがなかったらいつまでも
書き直し続けていたかもしれませんw
だってこの作品の真の魅力を自分の言葉で
うまく表現しきれていないんだもの。

 蛇足を承知で「あの一瞬」について補足を。
そこに気付いた瞬間、真に心を見透かされた気がしました。
ありえないですよね、言ってしまえばただの映像に過ぎない
架空のアイドルに心を見透かされるとか。
マジで病院が来た方がいい。
そして病院も真に心を見透かされたらいいと思うよw

 それにもましてありえないなあ、と思うのは
こんな真をみせることができるきゃのんPです。
毎日おいしいきりたんぽ鍋を食ってると
こういう作品が作れるようになるんだろうか。

 鍋といえば、MSC3のきゃのんP作品を知って
「ちはまこだと!? かーちゃん! 今晩はすき焼きでお祝いだ!」
と言ったら「日本語でおk」と返されましたw
それぐらいきゃのんPが新しいことにトライするのが
嬉しかったんですよ。千早をどう真とからめてくるのか??? って。
そのドキワク感がカミさんには伝わらなかったんですけどねw
いつかCANNONPに続く第三の人格、大砲Pがやってくれると信じて
気長に待ってますwww

 この作品も新たな試みがいくつもあり、
きゃのんPver2.0はじまったな、と思いました。
ブルーバック合成を使った白黒の真や、黒バックでのカットインは
これまでの演出法のグレードアップだと感じましたし、
特に黒バックは背景やダンスのつなぎ的にこれまで無理だった
振り付けを新たにつなげられる可能性がありそうで、
これはまだまだ見たこともないような真を見せてもらえそうだぞ、
とこれまたワクテカしております。

・・・あとがきも全体的におかしいなこりゃw

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