Oh!PhotoNet

写真と読書と昼寝とバイク好きなひとこの記録。最近はもっぱら書評ブログ

IMG_7288



目も眩むほどの空を何千、何万と繰り返す

IMG_7285


かつての名残

かぐや姫の物語 [DVD]
ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
2014-12-03



しっかり見てみると、あぁもうこれはとんでもない作品だなと。
美術、音楽それらもありますが、「女」という生き方に対して男性の監督がここまでつきつめたのかという驚き。
幸せとはなにかを考え、「誰かにとっての幸福」と「自分の生き方」の差異は現代にも通じるところもありますし
なにより、真綿でゆっくり首を絞められるようなおぞましさ、窮屈さ、それでも裏切れない両親。。。幸せになれたはずのかぐや姫の人生があんまりであんまりで。
帝のAGOなんて目じゃないです。ほんとうにただただ悲しい物語でした。
ですが悲観的なことばかりでなくて
両親は、、、翁は毒親ではあるけど幸せを考えてくれている。女童ちゃんなんてずっと味方でいてくれた
最後の最後に捨丸兄ちゃんとつかの間の自由・・・生きている感触をぐっとかみしめるわけですが。(現代倫理観でいったら不倫だし褒められるもんじゃない)あの飛んでいるシーンや強く抱きしめてシーンは体を重ねている暗喩とみていますが それはともかく
残酷な話ではあったけど、辛い苦しい悲しいことばかりではなかった。人間らしいといえばそうであって、月の人のかぐや姫の運命は、そこにそぐうことは許されなかった・・のかな

つらくかなしい話。

あと、伊勢物語をほうふつとさせたり、平成合戦ぽんぽこのオマージュがあったり?小ネタもちょこちょこあったように思います。もちろん原作とされる日本最古の竹取物語 それに到るまでも踏襲しているのでしょう。

しっかり見てみるととんでもない映画でございました。

ツナグ (新潮文庫)
辻村 深月
新潮社
2012-08-27




最後に、種明かしのようにまとめるのは
エンタメ手法ではかなり好きなので、楽しみながら読めました。
あらゆる人生の人と人の交差を垣間見て
「最後の一回」の会話と、それを「つなぐ」者の表と裏を合わせて読むと
余計に深みに潜っていく。
「親友」のあのラストが、とらえ方によってどうにでも読めるが、この本の中で一番残酷でもはやホラーめいているところもあると思う、、、



中村さんと、茫漠とした表情を浮かべた長身の担当者が
小森谷くんという一人の男性の人生を追憶していく。
ちょっとやんちゃで影響されやすい彼の幼少期から
大病を患い、回復するまで。
(その人生の箇所ところどころに、その時代の事件やイベントや歌や、あと中村さん 編集者さんの様子なんかがちょくちょく入るのも面白い)

ひとりの人生を描いたり、エッセイだったり、そういう作品はよくあるけど
インタビューというか伝聞したものを若干脚色してひとりの人生を描くってありそうでなかったし
新しいなそういや、って感じ。たしかに。
中村さんの語り口でありふれた一人の半生が、ユニークでかわいくてドラマティカルになる。それも含めて面白かったし、自分の人生をあてがったらどうなるんだろう、なんてのも考えてみたり。

彼はたびたび恋をしたり、流されたりする。単純で純粋な思考も含めて、愛されるバカ・憎めないやつ。
だから幸せになってほしいぜなんて強く思う。
大病から回復する過程を経ての、3.11
やはりあの災害は、あらゆる面で日本の一つの転機となったんだろうなあ。

彼はまだまだ生きるし、中村さんはその物語(じんせい)を物語(しょうせつ)として追わないかもしれないけど、この本を通じて、あのひとが居るんだなあと
なんだかほっこりとした気持ちになりました。素敵な本だよ。

DobAGbKU0AAf6_N


真意はどこそこにある

このページのトップヘ